著者
大沼 俊博 渡邊 裕文
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-42, 2006 (Released:2007-01-30)
参考文献数
8
被引用文献数
4

We report on physical therapy and its evaluation in patients with impaired deep sensation. Evaluation in physical therapy should be performed not only in the static states but also in the situations and postures causing abnormal actions. In physical therapy, treatment with the patient being aware (use of feedback such as that by visual sensation) provides clues that improve problems. For improvement in impaired deep sensation and recovery of motor function, their association should be considered, and the induction of normal actions is important.
著者
平 朝彦 飯島 耕一 五十嵐 智秋 坂井 三郎 阪口 秀 坂口 有人 木川 栄一 金松 敏也 山本 由弦 東 垣 田中 智行 西村 征洋 鈴木 孝弘 木戸 芳樹 渡邊 直人 奥野 稔 井上 武 黛 廣志 小田 友也 濱田 泰治 室山 拓生 伊能 隆男 高階 實雄 勝又 英信 原田 直 西田 文明 南川 浩幸 金高 良尚
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.7, pp.410-418, 2012-07-15 (Released:2012-12-04)
参考文献数
20
被引用文献数
7 5

東北地方太平洋沖地震において関東地方を中心に前例のない広域的な液状化被害が報告されている.都市地盤における液状化現象を理解し,その対策を立てるには,液状化が地下のどこで起ったのかを同定することが極めて重要である.本報告では,千葉県浦安市舞浜3丁目のボーリングコア試料に対して,X線CTスキャン解析を実施し,非常に鮮明な地層のイメージの取得に成功した.この結果,地面下13 mまでの地層を5つのユニットに区分することができ,その中で6.15 mから8.85 mまでの間で地層のオリジナルな構造が破壊されており,液状化した層であると判定した.この手法は,今後の液状化研究に関して,大きな貢献が期待できる.
著者
齋藤 昌利 埴田 卓志 星合 哲郎 渡邊 真平 佐藤 信一
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

「いかなる新生児も後遺症無く生存させる」この命題は新生児医療が発展した現在においても周産期医療全体の最大の課題である。我々はこの命題に挑むべく、ヒト胎盤循環を模した体外式呼吸循環補助装置である「人工子宮・人工胎盤システム」をヒツジ胎仔を用いた実験で研究開発し、数々の成果を挙げている。そこで、この「人工子宮・人工胎盤システム」を用いたさらなる挑戦として、妊娠中に子宮内で増悪する胎児形態異常疾患を想定し、人工子宮・人工胎盤管理下で胎児治療を試みたいと考えた。本研究は、ヒツジ胎仔を用いて人工子宮・人工胎盤管理下で胎仔の開腹手術を行い、その可能性と安全性について評価する研究である。
著者
安藤英由樹 渡邊 淳司 杉本 麻樹 前田 太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1326-1335, 2007-03-15
被引用文献数
9

人間の平衡感覚(重力感覚や加速度感覚)に人工的に影響を与える方法として前庭電気刺激が知られている.前庭電気刺激は耳の後ろ(頭部乳様突起部)に装着された小型電極から微小電流を流すだけで,装着者に物理的な加速度を与えることなく平衡感覚に対して影響を与えることが可能であり,小型軽量インタフェースとして実装が可能である.本論文では,インタフェースを実装するうえでの設計指針を記すとともに,インタフェースとしての応用について,装着者への情報支援,前庭感覚付与による没入感・臨場感の向上,前庭感覚を含めたコミュニケーション,という3 つの視点から実現例を含めて示す.Galvanic Vestibular Stimulation (GVS) is known as a method of giving influence on sense of equilibrium. The vestibular system is stimulated by a weak current through an electrode placed on the mastoid behind the ear. Using GVS, we can realize a small and concise interface for affecting vestibular sensation. In this paper, we describe design theory of proposed GVS interface and novel applications from the following point of views, firstly information support, secondly improvement of sense of presence, thirdly communication media.
著者
渡邊 芳之
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.178-181, 2016-11-01 (Released:2016-09-13)

2015年から2016年にかけてのごく短い間に,私たちの学会は3人の偉大な先達を相次いで失いました。大村政男先生(1925年10月4日生,2015年10月31日逝去),星野命先生(1927年8月24日生,2015年11月7日逝去),藤永保先生(1926年10月2日生,2016年1月21日逝去)です。3人の先生はいずれも日本パーソナリティ心理学会の前身である日本性格心理学会(1992年6月設立)の設立発起人,初代の理事として学会の設立に参加され,とくに大村先生は初代の副理事長,2代目理事長として初期の学会運営に大きく貢献されました。先生方のパーソナリティ心理学への思いは,『性格心理学研究』(現在の『パーソナリティ研究』)の第1巻第1号(1993年3月)に掲載された論文やシンポジウム記録を読むと,いまも強く伝わってくるものがあります。先生方はつねに,パーソナリティとはなにか,パーソナリティをどう捉えるか,パーソナリティ研究の意義はなにか,という根本的な問題を考え続けておられました。私たちも忘れずにそうした根本的,原理的な問題を考え続けることで,先生方の功績を引き継いでいきたいと思います。『パーソナリティ研究』では追悼特集として,3人の先生方にゆかりのあった会員から,各先生の思い出を語っていただくことで,先生方への追悼に代えることとし,会員の皆様とともに先生方を偲びたいと思います。
著者
池田 かよ子 久保田 美雪 渡邊 典子
出版者
新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部
雑誌
新潟青陵大学紀要 (ISSN:13461737)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.187-194, 2004-03-10
被引用文献数
1

携帯電話をもっている高校生304人(うち男子116人、女子188人)について、その使用頻度や目的、性情報の接触状況、性意識や性行動について調査を実施した。(1)携帯電話を持っている人は、男子より女子の方が6割と多かった。(2)携帯電話の使用頻度は、「かなり使っている」が男子4割程度であるのに対して、女子は8割と多かった。(3)携帯電話の使用目的では友達との連絡が多く、パーソナルコミュニケーション手段として利用していた。(4)性に関する雑誌やアダルトビデオなどの性情報では、携帯電話を持っている人の方が興味、関心が高く、接触している頻度も多かった。(5)性交に関する感じ方については、携帯電話を持っている人の方が「セックスは楽しいもの」「セックスは人間にとって大切なもの」と回答し、性交を肯定的に捉えていた。(6)性行動は、携帯電話を持っている人の方がより経験率が高く、性行動が活発化している。
著者
江上 周作 渡邊 勝太郎
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.261-270, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)
参考文献数
6

現在,オープンデータの取り組みは世界的に広がりをみせており,実際の利用例の開拓を目的としたコンテストは注目を浴びている活動の一つである。日本国内で最初期から活動を継続しているコンテスト「Linked Open DataチャレンジJapan」は,Linked Dataに力点を置いているだけでなく,協賛者のデータを使った応募作品を作るハッカソン等イベントを共催で開催できる特典をスポンサーに用意するなど特色ある制度が存在する。本稿では,コンテストの運営者の視点に加えて,スポンサー・データ提供で協賛したデータ提供者の両方の視点から,コンテスト形式でのオープンデータ普及活動の実例を紹介する。LODチャレンジのこれまでの歩みと2016年の開催報告,JST(科学技術振興機構)との共催のイベント開催の様子とコンテストにデータを提供することのメリット,そして今後の展望と課題について述べる。
著者
川村 隆浩 渡邊 勝太郎 松邑 勝治 櫛田 達矢 古崎 晃司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.839-848, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
23

近年,大規模書誌情報データベースを対象とした科学計量学の研究が盛んに行われている。そのため,論文や特許,研究データの分類やクラスタリング,検索のため科学技術に関するシソーラスの重要性が増している。科学技術振興機構(JST)では,1975年からJST科学技術用語シソーラス,また2005年からは関連する大規模用語辞書の構築・改訂を進めてきたが,今回,合わせて約24.5万概念を含む両者を国際標準化団体W3Cが規定するResource Description Framework形式のLinked Dataに変換し,期間限定で公開した。本稿では,まずJSTシソーラスおよび大規模辞書の概要,およびLinked Data版の特徴や有用性について述べる。そして,さまざまなドメインオントロジーをつなぐハブとなるトップレベルオントロジーとしての位置付けについて考察し,オントロジー的観点から概念間の関係性の再整備を進めているライフサイエンスカテゴリーにおける取り組みを紹介する。最後に今後の取り組みとして自然言語処理技術による半自動的なシソーラス保守・整備作業の可能性について触れる。
著者
西本 一志 渡邊 洋 馬田一郎 間瀬 健二 中津 良平
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1556-1567, 1998-05-15
参考文献数
13
被引用文献数
7

音楽との能動的な接し方の特徴は,自分なりの音楽表現という創造性の発揮にある.しかし現実には音楽理論や楽器操作技術の困難により,多くの人は能動的な音楽との接触を諦めている.筆者らは,これらの困難を計算機で支援することにより,だれでも容易に創造的音楽表現に取り組める楽器の実現を目指している.本論文では,そのための一手段として,音機能固定マッピング手法を提案する.従来の楽器は音高を演奏インターフェース上の固定ポジションにマッピングする音高固定マッピング型の楽器であった.しかし,音には音高以外の属性があり,その1つとして,音楽的環境に応じて個々の音が人に様々な情動的作用を与える,機能という属性がある.音機能固定マッピングとは,常時一定の演奏ポジションに一定の機能を持つ音をマッピングする手法である.ある音の機能の判定には音楽理論に基づく解析が必要であるが,この手法によれば,演奏者は必要な機能を持つ音を理論的解析を行うことなく直接取り出せ,さらにそれらを自由に組み合わせることにより,容易に自分なりの創造的音楽表現を実現できるようになる.本論文では,特に音の機能の考え方が重要となるジャズの即興演奏を対象として作成した試作器と,それを用いた被験者実験について説明し,本手法の可能性について検討する.Many people cannot help but give up to play music bacause of difficultyof a musical theory or a manipulation of a musical instrument.The authors aim todevelop a musical instrument with whcih anyone can enjoycreating of music with the support of a computer.In this paper,we propose a concept called the "fixed mapping of note-funcitons".With an ordianary musical instrument,a specific pitch is always mapped on a specific position of the instrument;this is a "fixed mapping of pitch" instrument.However,a note has other attributes.A note-function,i.e.,theemotional effect of a note depending on the temporal musical situation,is one of them.The mapping of a specific note-function on a specific position is the basis of the "fixed mapping of note-funcitons" concept.In order to determine the note-function,a theoretical analysis is usually necessary.Using the proposed method,however,it becomes possible to directly extract notes with the required functions without any theoretical considerations and to exhibit creativity by combining the notes.In this paper,we show a prototype of an instrument for improvisational jazz,provide several subjective experimental results and dsicuss the possibilities of the method.
著者
安田 大典 久保 高明 益満 美寿 岩下 佳弘 渡邊 智 石澤 太市 綱川 光男 谷野 伸吾 飯山 準一
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.341-352, 2015-10-27 (Released:2015-11-12)
参考文献数
28
被引用文献数
1

目的:本研究の目的は、大学生の入浴スタイルの違いが、睡眠と作業効率に及ぼす影響を検討すること。さらに、保温増強が作業効率に及ぼす影響を検討することである。方法:対象は、普段シャワー浴のみの健常学生18名とした(19.6±0.7歳、平均年齢±SD)。41°Cの浴槽に肩まで浸漬し10分間入浴する群(保温無群:BB)と、入浴後に保温シートと寝袋にて身体を被覆し30分間保温する群(保温群:BBW)について、各々を2週間で実施するcrossover研究を行った。なおWash-out(シャワー浴)期間は2週間とし、平成24年11月〜12月の6週間実施した。測定した項目は、起床時の起床時睡眠感(Oguri-Shirakawa-Azumi sleep inventory MA version; OSA-MA)、主観的入浴効果(Visual Analog Scale; VAS)、作業効率検査(パデューペグボードのアセンブリー課題)の3項目について測定を実施した。起床時の主観的評価は6週間毎朝記載してもらった。作業効率検査は2週間ごとに4回行った。結果:OSA-MAのBBおよびBBWは、シャワー浴と比較して有意差はなかった。VASの結果は、BBおよびBBWは、シャワー浴と比較して、熟睡感、身体疲労感、身体の軽快感が有意に高値を示した。パデューペグボードテストは、BBおよびBBWはシャワー浴に比べて有意に高値を示した。考察:シャワー浴からバスタブ浴へ入浴スタイルを変えることで睡眠の質が良好となり疲労回復がなされ、その結果、パデューペグボードの作業効率が向上したと考えられる。
著者
渡邊 智也 楠見 孝
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.122-138, 2020 (Released:2021-03-15)
参考文献数
52

In this study, the effects of a theatrical activity on social abilities were examined. The participants (N = 40) were randomly assigned to an experimental or control group. While the experimental group read a playscript, planned a performance, and performed, the control group read a playscript and summarized the content of the story. All the participants completed three social ability measures, namely, Reading the Mind in the Eyes Test, Yoni Test, and Situational Test of Emotional Understanding as well as a questionnaire, namely, Interpersonal Reactivity Index on three occasions: pre, post, and followup measurement. Moreover, they completed the Narrative Transportation Scale immediately after the intervention, which assessed the psychological state of immersion into the narrative world. It was predicted that the extent of narrative transportation the participants experience would moderate the effect of theatrical activity. The results revealed that highly transported participants in the experimental group scored significantly higher than those in the control group on various scales including Reading the Mind in the Eyes Test, Yoni Test, and the Interpersonal Reactivity Index Empathic Concern scale. Furthermore, after the intervention, the extent of transportation predicted these social abilities in the experimental group.
著者
渡邊 慎一 武藤 将史
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第42回人間-生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.107-110, 2018 (Released:2021-04-23)
参考文献数
5

紫外線の過度な照射は健康被害をもたらすことが指摘されている.本研究は,紫外線防御アイテムである衣 服・帽子・アームカバー・日傘の組合せ条件が,人体各部位および全身の紫外線遮蔽率に及ぼす影響を明らかにす ることを目的とする.24 個の UV センサを取付けた 2 体のマネキンを測定に用いた.実測の結果,以下の知見を 得た.本研究で対象とした紫外線防御アイテムの中で,全身の紫外線防御率が最も高かったのは、条件⑤の「衣服 +アームカバー+日傘」の組合せであり、14:00 において 60.3%であった.帽子およびアームガードは覆う部位の 紫外線をほぼ完全に遮蔽することができるが,効果は局所的である.一方、日傘の紫外線遮蔽効果は頭部だけでな く、肩や胸など広範囲に及ぶ.太陽高度が低くなるにしたがって、日傘および帽子の顔面および全身に対する紫外 線遮蔽率が低下する.
著者
橋本 貴幸 岡田 恒夫 杉原 勝宣 渡邊 敏文 大西 弓恵 豊田 和典 村野 勇 中安 健 小林 公子 伊藤 万里 大山 朋彦 山口 梢
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.C0366, 2005

【はじめに】日本人の生活様式は、広範囲な屈曲可動域を要求されることが多いだけでなく、その特徴の一つに正座がある。深屈曲可動域の定義は、第33回日本人工関節学会において130°以上の屈曲を示すとされている。今回、受傷後理学療法までに4ヶ月以上経過し膝関節伸展拘縮を呈した症例の130°から正座に必要な160°までの屈曲可動域制限因子の特異的所見と理学療法について考察を踏まえ報告する。<BR>【対象】膝関節拘縮に伴い屈曲可動域130°以下の制限を呈した5例5膝(左5膝、内2膝は130°までの授動術を施行)を対象とした。性別は、女性2名、男性3名で平均身長162.4±7.8cm、平均体重58.4±7.2kgであった。<BR>【方法】1)膝関節周径計測(裂隙、膝上5・10・15cm、130°屈曲位膝蓋骨上縁の患側と健側差平均値)2)筋力測定(HORGAN社製MICROFET2を用い膝関節角度0°・90°・130°の伸展力を両側各3回施行し平均値を体重で除し指数化し患側/健側比を比較検討した)統計処理には、t検定を用い危険率5%未満を有意とした。3)130°屈曲位での下腿内旋角度計測(外旋位2点・中間位1点・内旋位0点とし指数化した)4)屈曲130°から正座獲得までの期間の4項目について調べ1)2)3)は膝関節の屈曲角度130°獲得時(以下BF)及び正座獲得時(以下AF)の2回計測し比較検討した。<BR>【結果】1)(BF/ AF)は裂隙(2.4/-1.4)5cm(0.3/0.1)10cm(-1.3/-1.1)15cm(-0.3/0.1)130°屈曲位(4.2/1.5)2)130°の場合のみ有意差を認めた(p<0.05)3) BF平均1.6点、AF平均0点4)正座獲得までの期間119.8±59日であった。<BR>【理学療法】1)浮腫管理2)深屈曲位での伸展筋強化 3)下腿内旋可動域拡大4)膝関節伸展機構及び内外側支持機構、関節内靭帯に対しアプローチした。<BR>【考察】深屈曲可動域獲得には、治療期間の長期化と拘縮による膝関節全体の硬さが制限因子である。特異的所見はBF時の130°における周径増大と伸展力低下、下腿内旋制限の3点が挙げられた。格谷らは、正常な深屈曲キネマティックスは、内顆部の2から5mmのlift-off、外顆部の大腿骨外顆の後方移動と大腿脛骨関節の亜脱臼状態及び外側半月板の可動性、膝蓋骨の遠位大腿骨内顆顆間のはまり込み、脛骨内旋・四頭筋腱顆部接触・fad padによる除圧機構が存在すると報告している。理学療法は、浮腫除去、膝伸展力強化・皮膚・膝伸筋機構・内側・外側構成体の伸張性と滑走性・関節内靭帯(ACL/PCL)の長さの獲得、低負荷持続伸張により全例正座可能となった。特異的所見の改善は正常な深屈曲キネマティックスを可能としその運動学的特徴を考慮することが深屈曲可動域獲得に重要である。
著者
渡邊 拓哉
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
2012

名古屋大学博士学位論文 学位の種類 : 博士(学術)(課程) 学位授与年月日:平成24年7月31日
著者
渡邊 交世 岡田 アナベルあやめ
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.253-257, 2018 (Released:2018-10-03)
参考文献数
4

膠原病にはドライアイを始め強膜炎やぶどう膜炎,網膜病変など様々な眼障害が合併する。眼病変が膠原病の診断の手がかりとなることや,逆に眼病変から膠原病が疑われ診断に至ることも日常診療で経験され,症例を巡り他科と協力して診断・治療を進めていく場面も多い。ここでは,膠原病に関連する眼合併症としてどのようなものがあるか,また治療や経過について眼科の観点から述べさせていただく。