著者
唐木 清志 山田 秀和 森田 真樹 川崎 誠司 桑原 敏典 橋本 康弘 吉村 功太郎 渡部 竜也 桐谷 正信 溝口 和宏 草原 和博 桐谷 正信 溝口 和宏 草原 和博 磯山 恭子 藤本 将人
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

アメリカ社会科で展開されるシティズンシップ教育の動向を, 理論レベルと実践レベルから多面的・多角的に考察し, その現代的意義及び日本社会科への示唆を明らかにした。具体的な研究成果としては, 2009年3月に刊行された最終報告書に載せられた13名の論文と, 2009年1月13日にミニシンポジウムを開催したことを挙げることができる。研究を通して析出された「多様性と統一性」や「争点」といった分析枠組み(本研究では「視点」という言葉を用いている)は, 今後日本の社会科においてシティズンシップ教育を推進するにあたっても, 重要なキーワードとなるであろう。
著者
野村 雅一 樫永 真佐夫 川島 昭夫 藤本 憲一 甲斐 健人 玉置 育子 川島 昭夫 藤本 憲一 甲斐 健人 玉置 育子 小森 宏美
出版者
京都外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

老後と呼び慣わされる人生の段階に至っても、青年・壮年期に形成された個々人のアイデンティティの連続性は保持される。それが若い世代のライフスタイルを受容する文化伝達の逆流現象が生じるゆえんである。認知症の患者には、錯誤により、女性は若い「娘」時代に、男性は職業的経歴の頂点だった壮年期の現実に回帰して生きることがよくある。人生の行程は直線ではなく、ループ状であることを病者が典型的に示唆している。
著者
吉田 憲司 藤本 毅 小島 真一 稲本 浩
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.192-198, 1984-02-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
27

In 1962, Kempe first described a clinical picture of children who have received physical abuse from their parents or foster parents as a battered child syndrome.We recently experienced a case of the battered child syndrome with oral candidiasis and mandibular fracture. A female infant of 1 year and 1 month post partum was referred to our hospital because of malnutrition and multiple unexplained trauma. Radiological studies revealed subdural hematoma and mandibular fracture, while the intraoral examination revealed extensive pseudomembrane and severe stomatitis.The patient was suspected of battered child syndrome and hospitalized so as to isolate from her mother. General management subsequently performed including chemotherapy, fluid therapy, blood transfusion and supply of nutrients saved the patient from death.
著者
三根 有紀子 佐藤 香代 浅野 美智留 石村 美由紀 吉田 静 鳥越 郁代 野中 多恵子 宮野 由加利 藤本 清美
出版者
福岡県立大学
雑誌
福岡県立大学看護学部紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.89-99, 2006-03
被引用文献数
1

目的 : 「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラス」を実践する人材育成のための教育プログラム開発の資料として,福岡市で開催した医療者向けセミナーの評価と考察を行った.方法 : 2006年2月26日に福岡市で行われた「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラス」医療者セミナーの参加者128名を対象に,質問紙調査を行った.結果 : 質問紙の回収率は93.8%であり,以下のような結果が得られた.1.セミナーの参加動機は「興味・関心」,「マザークラスの変革」,「学びたい・知りたい」が上位を占めた.また,101名(84.2%)がマザークラスの運営に困難を感じていた.2.セミナーの満足度は108名(90.1%)が「満足」と回答しており,その理由として「自分自身が体験できたこと」,「快」,「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラスを知った・わかった」の3つが上位を占めた.「少し不満」「非常に不満」「どちらでもない」と回答した者は7名(5.8%)であった.3.今回のセミナーを今後のマザークラス運営に「役立てられる」と回答した者は99名(82.4%)であった.活用方法としては「身体感覚の刺激・"感じる"こと」が最も多く,ついで「妊婦同士の交流の場づくり」,「助産哲学・考え方」の2つが占めた.4.今後のセミナーやリカレント教育に参加の意思を持つ者はそれぞれ117名(97.5%),107名(89.2%)と高率であった.結論 : 参加者は現行のマザークラスのあり方を模索し,関心を寄せている現状が明らかとなった.参加者が「満足」であった理由は主催者側のセミナーの目的と一致していた.妊婦あるいはスタッフで参加した者の体験談は,マザークラスの概要や助産哲学理解の一助になっていると考えられる.したがって今回のセミナーの目的は達成されたと考える.しかし妊婦と同様の経験はできたが,根底に流れる助産哲学を用いてマザークラスを実践する段階までには至っていない。その実践の習得には,段階を追った継続したプログラムが必要であることが示唆された.
著者
藤本 岳洋
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

構造物の破壊事故等では、き裂の進展は工業部材の変形とともに生じる。特に工業部材の顕著な永久変形を伴って生じる破壊を弾塑性破壊とよぶ。弾塑性破壊の様相は複雑なため、従来の破壊力学の知見を用いることができないケースも少なくない。本研究では、この弾塑性破壊の発生条件を評価するための力学的な指標(クライテリオン)の確立を目指し、実験や数値シミュレーションの結果を交えて、破壊発生時にき裂先端近傍に生じる材料の挙動の評価を行っている。
著者
河村 篤男 藤本 博志 藤本 康孝 下野 誠通
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

本研究の成果の特徴は次の2点に集約される。(1)SAZZチョッパのトポロジーで、50kW出力、電力密度100kw/〓を実現した。(2)可変速駆動系システムに直列チョッパを導入する時の省エネ効果は、そのシステム構成によって幅がある。特に、電気自動車に限れば、25kw試験装置において直列チョッパの高電力密度化、軽量化により、JC08モード走行において3%以上の省エネ効果が確認された。さらに、チョッパの軽量化と直流電圧の選択によっては、10%程度の省エネの可能性が示された。
著者
田中 勝久 児玉 真史 熊谷 香 藤本 尚仲
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.163-172, 2004-03-05
被引用文献数
10

筑後川河口域において濁度とクロロフィル蛍光の連続観測をノリ施業期の2002年9月から2003年4月初旬まで約半年間にわたって実施し,潮汐変動との関連を調査研究した。クロロフィル蛍光強度は高濁度の大潮干潮時に増大し,濁度と対応した大きな短期的増減を示した。しかし,濁度の低下する満潮時のデータで比較するとクロロフィル蛍光強度から推定される植物プランクトン現存量は,日射量が極端に低下した2002年12月後半および小潮時に塩分が低下した2003年2月を除くと,小潮時から中潮にかけて増大するが大潮時以降には安定または減少する傾向が認められた.小潮時には,表層塩分の低下(弱混合化・成層化)が進み,表層へ高栄養塩濃度の河川水が影響するとともに透明度の上昇による光条件の好転などにより表層での植物プランクトンの増殖が促進されたものと考えられる。一方,強混合となる大潮時は淫祀の巻き上がりにより透明度が低下し,植物プランクトンは光量不足や物理的分散作用(鉛直混合および沖合水との混合),さらに淫祀による凝集作用により現存量の増大が抑えられると考えられる。
著者
寺野 梨香 藤本 彰三
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.1-9, 2010-06-25

1980年代後半,マレーシア経済は急激な発展を遂げた。諸外国が直接投資を行うことにより西海岸の工業団地に多国籍企業が進出したためである。製造業部門のGDPシェアは1980年の6.8%から増加し2005年には31.4%に達した。工業地帯は西海岸に集中しているため,現在,東海岸と西海岸には深刻な経済格差が存在している。本研究では州レベルで議論されてきた経済格差を世帯レベルで解明し,東西両海岸に位置している稲作農村の現状および経済格差を把握するための分析を行った。本研究の主な成果は3点挙げられる。(1)世帯レベルでの所得分布を検討した結果,西海岸のPTBB村の世帯所得は相対的に高く分布しており,東海岸に位置するHC村の農家は低所得層に分布していることが明らかになった。農業所得の貢献は限られており,農外所得が大きく貢献していることが明らかになった。(2)ジニ係数や対数標準偏差を用いて両村の所得格差について検討した結果,HC村内では個々の就業者所得および農家所得において大きな格差があることが分かった。(3)世帯所得の決定には,世帯内の就業者数,世帯主の年齢・性別・職業,および居住地が大きく影響することを明らかにした。
著者
藤本 典幸 筒井 茂義
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

様々な選択肢の中から最もよいものを見つける問題を組み合わせ最適化問題と言う.組み合わせ最適化問題を解くための有望な手法のひとつに生物の進化から着想を得た進化計算がある.本研究では,進化計算により様々な組み合わせ最適化問題をパソコンに標準搭載されているGPUという電子部品を用いて高速に解く手法について研究を行った.その結果,2次割当問題,巡回セールスマン問題などの問題に対してCPUの1コアに比べて最大101倍の高速化を実現した.
著者
藤本幸三
雑誌
ナースマネージャー
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.6-12, 2008
被引用文献数
2
著者
高山 和幸 藤本 貴也 遠藤 伶 重野 寛
雑誌
研究報告 モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.9, pp.1-8, 2011-05-26

P2P ライブストリーミングサービスの中に,各ピアの送信帯域に応じて受信する動画の品質を変化させることで,送信を行う動機付けを行うものがある.このときピアは互いに接続しあい隣人と呼ばれる関係として接続を行う.しかし,既存の隣人選択手法では,高い送信量のピアの隣人として低い送信量のピアのみとなり孤立し,そのピアが本来受けるべき動画の画質よりも低下してしまう問題がある.本稿では,ピアの送信帯域を考慮することで,孤立するピアを無くし,高送信量のピアの受信動画品質差を減らす手法 NSBTB を提案する.NSBTB では,ピアの送信帯域を隣人に通知し,自身よりも送信帯域が多い隣人を優先的に選択する.また,シミュレーション評価により,サービスの参加ピアの合計送信帯域量が合計受信帯域量を下回る状態で,この手法が有用であることを示す.Some of P2P Live Streaming Service encourage peers contribution by changing the quality of video according to peer transmission bandwidth. In this case peer connects each other and call each other as neighbor. However, the existing neighbor selection method has a problem. If high contribution peer have only low contribution peer as neighbor, peer receive video worse than the peer must have. In this paper, We propose NSBTB,the neighbor selection method consider the transmission bandwidth of the peer for eliminating isolation to reduce the difference between the quality of high contribution peer. NSBTB transmission bandwidth will inform neighbors of the peer-selected preference by large transmission bandwidth than the neighbor peer peer neighbor to prioritize high-volume transmission. The simulation results show that this method is useful when less than the total amount of incoming bandwidth of participating peers total amount of transmission bandwidth of the service.
著者
伊藤 正敏 田代 学 藤本 敏彦 井戸 達雄
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

中等度強度の運動によって脳内ドーパミン分泌が生じているか否かを明らかにする目的で[^<11>C】Raclopride-PETを用いて脳内ドーパミンD2濃度の定量を行った。8人の健康な男性(年齢は21.4±2.0歳)の協力を得て、一回は安静状態で、もう一回はエルゴメータ運動を行いながらPET撮影を行った.エルゴメータ運動は強度VO2Max35〜60%で50分間行い、運動開始後20分で[^<11>C]racloprideを静脈投与した.運動に随伴する頭の位置のずれを最小にするために、Plastic face maskによって強固に頭を固定すると共に、数学的動き補正を行った.ソフトウエアは、Welcome Institute開発のSPM5を使用した.次に、この加算画像を用いて脳標準画像に対して形態的標準化を行った.この画像に対して関心領域(ROI)を左右の尾状核、被殻および小脳にとって[^<11>C]raclopride集積の時間変化曲線(TAC)を得、小脳を参照領域として、D_2受容体結合能(BP)、をSimplified Reference Tissue Model(SRTM)、Logan NonInvasive Method(Logan)、Ichise Multilinear Reference Tissue Model(MRTM2)を使って計算した.解析ソフトはPMODを使用した.解析の結果、左右の尾状核および被殻における[^<11>C]racloprideのドーパミンD_2受容体への結合が運動中、一様に減少し手いるのが判明した.その減少の程度は-12.9〜17.0%(P<0.01)であった.運動に際しての[^<11>C]racloprideのD_2受容体への結合の減少は、脳内ドーパミンが分泌されたことを強く示唆するもので、運動に際しての爽快感などの情動感覚と関係すると考えられる。
著者
森本 泰貴 藤本 典幸 長屋 務 出原 博 萩原 兼一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.245-256, 2007-02-01
参考文献数
20
被引用文献数
2

近年,インターネットの普及とともに,飲食店などの様々な施設をWeb上で検索する機会が多くなつた.しかし現在の施設検索サイトは,事前に登録されている施設の情報を返すもの(登録型サイト)であり,登録されていない情報は得られないという問題点がある.特に,探したい種別の施設を扱う登録型サイトが全く存在しない場合,既存の登録型サイトでは探したい施設はそもそも検索不可能である.そこで我々は,ロボット型施設検索システムを開発した.本システムは施設の種別などのと地名の一部を入力とし,Webをクロールして,指定された地域内にあり(地名の指定がない場合は日本全国を対象とする),かつに適合する住所とその関連情報を自動抽出する.そしてユーザに,検索した住所の位置と抽出した情報を記載した地図を提示する.本システムを用いれば,既存の施設検索サイトが扱わない情報も含めて,様々な住所関連情報をその地理的分布とともに提示することが可能である.
著者
藤本 明宏
出版者
福井大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、車両熱および凍結防止剤散布の影響をそれぞれ組み込んだ熱・水分収支による路面雪氷状態モデル(車両熱モデルおよび凍結防止剤モデル)を構築し、実験結果との比較からモデルの妥当性を検証した。車両熱モデルによる計算結果は、乾燥路面温度の実測値、圧雪路面の融解過程における雪氷厚および雪氷密度の実測値とそれぞれ良好に一致した。凍結防止剤モデルの計算結果は、凍結防止剤散布路面の凍結および融解過程における舗装温度および塩分濃度の実験値と概ね一致した。本研究により、車両熱と凍結防止剤を考慮して路面温度および路面雪氷状態を計算することが可能になった。
著者
信國 好俊 堂前 純子 烏帽子田 彰 藤本 成明
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

大規模ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリーを用いたゲノム機能遺伝学的方法で、細胞内コレステロール代謝輸送、そして高脂血症に関与する可能性のある候補遺伝子を探索し、既知あるいは機能未同定の遺伝子を複数明らかにすることに成功した。これまでに188の変異細胞の解析から、細胞内コレステロール代謝輸送関連(候補)遺伝子として49の既知遺伝子と32の機能未同定遺伝子の解明に成功した。