著者
竹内 信子 近藤 栄昭
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.177-181, 1983-10-20
被引用文献数
1

市販の食塩代替塩味料(以下,代替塩)の食塩代替性について,食パンとすまし汁に市販の代替塩を添加して,食塩代替の可能性を官能検査法を用い検討した。試料はそれぞれ,65%代替塩を添加したもの(「65%代替塩食パン」,「65%代替塩すまし汁」),99%代替塩を添加したもの(「99%代替塩食パン」,「99%代替塩すまし汁」),65%代替塩中に含まれるNaClと同量になるように基準量の35%のNaClのみを添加したもの(「65%減塩食パン」,「65%減塩すまし汁」)を調整し,官能検査を行ない次のような結果を得た。1.食パンについては,食塩を添加した「標準食パン」が最も好まれ,次いで「65%代替塩食パン」,「65%減塩食パン」の順で好まれ,「99%代替塩食パン」が最も好まれなかった。2.すまし汁については,食塩を添加した「標準すまし汁」が最も好まれ,次いで「65%代替塩すまし汁」,「65%減塩すまし汁」の順で好まれ,「99%代替塩すまし汁」が最も好まれなかった。3.市販の65%代替塩を添加したものは,65%代替塩中に含まれるNaClと同量のNaClのみを添加したものに比べ,より強い塩味を呈する事が明らかになった。本研究の概要については,昭和57年10月,郡山女子大学,第36回もみじ会で発表した。本研究にあたり官能検査にご協力いただいた,研究生の大竹春代,三浦ちか子,増子陽子,今泉美喜子の皆さん,及び,文献収集にご協力いただいた本学栄養指導研究室の芳賀文子教授,小峰洋美助手に深謝致します。
著者
高橋 勲 蘇 貴家 近藤 正示
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

フライホイールをバッテリーに代るエネルギー貯蔵要素とした高性能長寿命無停電電源を試作、開発することを目的とする。主な成果は、1.10kw1分のシステムについては本予算以外の物で、試作は完了しているがまだ、真空システムに問題があり実験には入っていない。2.真空の問題についてはチタンから高性能のジルコニウムゲッタに変更し、3ヶ月ほど運転試験を行なったがOリング、容器(鋳物製)よりのリークが確認され現在ステンレス等用いて対策中である。3.IGBTを使用し16kHzのスイッチングで無騒音化し(従来品の5dB減)、かつソフトスイッチングで損失を減らしフアンレス、長寿命化を図った。その結果、フィン温度を13℃下げることができた。4.寿命が短く大型の電解コンテンサを除去するため、電解コンテンサレスインバータを採用した。コンテンサ容量は停電時からの立ち上げでも200μF以内で可能でフイルムコンテンサの使用が可能となった。5.電流追従速度の改善の結果、整流器負荷で出力電圧歪を1%にでき、かつ中性点電圧制御の結果トランスレス化が可能となった。6.上記の手法を用い入力力率99%以上が1/5負荷以上の領域で達成できた。7.寿命に関係のあるフォトカプラをパルストランスと放電回路を併用したもので取り換え全システム15年以上の長寿命化を達成できた。8.効率94%が目的(市販品90%以下)で、スイッチング損失回収回路、アモルファスリアクトルなど採用したが93%が限度であった。9.フライホイール電動発電機に直接トルク制御を用い回転センサレス化を図り、真空容器の設計を簡単にし真空度を高められる構造にできた。などの成果が得られた。試作予算、真空系に問題はあり主に5kWのシステムで実験を行なったがほぼ所定の目標を達成できた。
著者
近藤圭造 編著
出版者
阪上半七
巻号頁・発行日
vol.巻1, 1877
著者
斉藤 和雄 田宮 久一郎 青梨 和正 瀬古 弘 小司 禎教 川畑 拓矢 大関 誠 原 昌弘 柳野 健 中澤 哲夫 國井 勝 田中 博 古本 淳一 永戸 久喜 村上 正隆 田中 博 津田 敏隆 古本 淳一 若月 泰孝 林 修吾 露木 義 小泉 耕 西嶋 信 石川 宜広 本田 有機 三好 建正 経田 正幸 山口 宗彦 澤田 謙 酒井 亮太 米原 仁 小野 耕介 津口 裕茂 藤田 匡 三上 彩 近藤 圭一 劉 國勝
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

集中豪雨を数値モデルで予測するため、大気の3次元的な状態を観測データを用いて精度良く解析する研究、および予測の信頼性を定量的に見積もる手法の研究を行った。非定時の観測データを同化する高解像度4次元変分法の開発、GPSデータ、マイクロ波放射計データ等の同化実験を行い、豪雨の予測が改善できることを示した。アンサンブル予報の手法をメソ現象の短時間予測に適用し、予報誤差を定量的に見積もる手法を示した。
著者
西出 喜代治 山村 真理子 小堀 武夫 常本 大英 近藤 聖 佐藤 清
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.2354-2361, 1988-07-25

The syntheses and the antibacterial activities of new 3-dimethoxyphosphinylmethyl and 3-dihydroxyphosphinylmethyl cephalosporins I-(Z), II-(Z), III-(Z) and III-(E), possessing the chloromethylene or methoxyimino substituent at the α-position to the 7-(2-aminothiazol-4-yl)acetamido or 7-(thiazol-4-yl)acetamido moiety of the cephem nucleus, are described. The key steps of these syntheses were the Michaelis-Arbusov reaction of the 3-halomethylcephem 1 with trimethyl phosphite and the dealkylation reactions of both the dimethoxyphosphinyl group and the p-methoxybenzyl ester of 7a, b-(Z) by treatment with bromotrimethylsilane to afford 9a, b-(Z).
著者
戸波 江二 古野 豊秋 畑尻 剛 小山 剛 栗城 壽夫 近藤 敦 實原 隆志 光田 督良 鈴木 秀美 小山 剛 藤井 康博 上村 都 丸山 敦裕 浮田 徹 古野 豊秋 押久保 倫夫 門田 孝 大森 貴弘 有澤 知子 赤坂 正浩 嶋崎 健太郎 渡辺 康行 根森 健 畑尻 剛 石村 修 中西 優美子 工藤 達朗
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

憲法および憲法学が現実の政治や社会に対して、また、他の法学・社会科学の分野に対してどのような規範的な力を発揮しているか、発揮すべきかについて、他分野の研究との交流、憲法の歴史的発展、外国との比較研究を通じて解明した。日本国憲法は、戦後の政治・社会において基本法としての規範力を発揮し、戦後日本の展開を支えてきたこと、民事法、刑事法の分野でも憲法が浸透し、憲法ないし憲法学との相互交流の動きがでてきている。
著者
近藤 ふさえ 中島 亨 鈴木 麻美 田中 伸一郎
出版者
杏林大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

【目的】本研究は、携帯型身体活動測定器(Actigraph)と主観的睡眠調査票を用いて2型糖尿病患者の睡眠状態の特徴を明らかにすることを目的として、就労している外来通院中の2型糖尿病患者(以後T2DM・Ptと略)21名と健康成人11名を対象に行った。【方法】Actigraphを5日〜8日間連続装着し、その期間中はOSA睡眠調査票MA版(OSA-MA)を用いて主観的睡眠感を調査した。Actigraphより得られた記録から活動期(覚醒時)と非活動期(睡眠時)の判定を行い、非活動期の活動量と睡眠覚醒のタイミングを観測した。また、PSQIとHbA1_cとの相関関係および糖尿病歴、合併症の有無、HbA1_cと活動量との関連を分析した。【結果】T2DM-Ptの非活動期(睡眠期)における活動量mG=0は、健康成人と比べ低かった。睡PSQI-睡眠の質が高得点ほどHbA1_cの値が高い傾向にあった。また、糖尿病歴が長く、HbA1_cが高い人ほど非活動期(睡眠時)の活動量が多い傾向にあった。【考察】T2DM-Ptは健康成人より睡眠中の活動量が多いことが推察される。Actigraph上で入眠期と睡眠途中の活動量の増加を認めたことから、T2DM-Ptの主観的な良い睡眠を阻害する要因は早朝覚醒よりも入眠困難と中途覚醒と考える。また、主観的に良い睡眠が得られている人でも、Actigraph上では活動量が多く、睡眠覚醒のタイミングが不明瞭な傾向にあり、T2DM-Ptは「眠れない」と自覚する以前から睡眠の問題が潜在している可能性があると考える。糖尿病歴が長くHbA1。が高いT2DM-Ptに対しては、生活リズムや睡眠状態を聴取し、睡眠の問題が潜在していないかのアセスメントを行い、食事、運動と合わせ良く眠るための生活指導の必要性があると考える。
著者
開發 一郎 山中 勤 近藤 昭彦 小野寺 真一
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

1998年から2002年までの河川水文データーの内、2001年と2002年のデータはまだ補正解析を要したので、1998年から2000年までの河川水文データを集中的に解析した。その結果、4月から10月までに流出が見られ、降雨に対する流出のレスポンスは明確であり、3月・4月には降雨-流出や凍土融解-流出という寒冷乾燥地域の水文特性を把握した。また、既存資料によるセルベ川流域の流出解析と水収支計算から降水量の約60%が蒸発散であった。自動水循環ステーション(WaCS)モニタリングを2002年6月から開始し、データ処理と現象解析を実施したが、2002年末からWaCSの電源系の故障のため解析に耐えうるデータがその後十分取得できなかった。2002年夏のデータ解析から、降雨に対応して4月から11月までの間が地中水循環の活発な時期であり、2003年8月には流域内の河川・湧水の集中水文調査(土壌ほかの一般調査を含む)から、降水量の多かった2003年の河川流量は2002年に比べて源流域で3倍,流下距離が30kmの下流域で数十倍であったことや流下距離が10km以前の河川は地下水流出域,それ以降は地下水涵養域であることおよび主流路に対して30km付近では周囲からの地下水が流出している場となっていることが示唆された。セルベ川とトーラー川の地表水・地中水の水質分析と同位体比分析の結果から、セルベ川流域の浅層地下水の平均対流時間が約1.3年でトーラー川のそれは約30年であることが分かった。モンゴル国自然環境省の自然環境モニタリングステーションのトーラー川流域からモンゴル全土にかけての土壌水分と地表面植生のルーチンデータの時空間解析を行い、降水量の植生への影響を明らかにし、今後の衛星リモートセンシングのための基本解析結果を得た。
著者
加藤 恵子 近藤 章子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.91-97, 1976-03-15

以上をまとめると, 1.入学式に着用した衣服は,スーツとブラウスの組み合せ,ついでワンピースが多くみられ,衿の型はブラウスは白衿つきカラー,ワンピースはショール・カラー,スーツ,ブレザーはテーラー・カラーが多く,袖口の型はブラウス,ワンピースはカフスつき,スーツ,ジャケットは普通袖が高率であった.またスカートの型はフレアー・スカート,オール・プリーツの裾幅が広く,丈は膝下10cmが好まれていた.2.アクセサリー類は「つけなかった」が約半数であり,主調色は茶,ベージュ,黒,緑が多く,柄についてみると無地が半数以上を占めていた。3.購入する場合のポイントは63.5%の人がデザイン,外観について重視していた.調製方法は既製服が約3/4を占め,専門店と百貨店で97%が購入していた.購入価格についでみると, 38,000円が最高で注文服であった. JIS規格による取り扱い絵表示を見たのは57.5%であった.4.1ヵ月間の着用状況についてみると,1人平均着用枚数は最高ブラウスの6.0枚,着用率はブラウス,スカートの94.7%であった.また日常の組み合せ衣服は三服種が51.6%であった.5.式服着用頻度は0回が27.4%みられ,そのうち「着用しなかった服種」はワンピースの69.2%と高率であった.以上の結果,ライフサイクル,すなわち「モードの寿命」が短くなりつつある中で,被服設計上,合理的,経済的な衣生活をすることが増々重視されなければならない.そのような点について今後深く研究を進めていきたい.本調査に御協力下さった学生諸氏に深く感謝の意を表します.
著者
近藤 ふさえ
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.91-101, 2006-12
被引用文献数
1

生活習慣病の中でも糖尿病患者は入眠困難,中途覚醒,早朝覚醒などの睡眠障害をきたしやすい状態にあるといわれている。本研究は,糖尿病患者の睡眠状態の特徴を明らかにするために,2型糖尿病患者18名(男性11名,女性7名)で35歳から65歳,年齢50.2±10.2歳を対象に携帯型身体活動測定器(Actigraph)を用いて非活動朗(睡眠期)の行動量を分析した。また,行動量と主観的睡眠感の関連を明らかにするためにOSA睡眠調査票MA版を用いた。さらにHbA_<lc>との関連は,1ヶ月間の主観的睡眠感を反映するPittsburgh睡眠質問票(PSQI)を用いて調査し分析を行った。その結果,2型糖尿病患者と健康成人,介護福祉施設入所高齢者との非活動期(睡眠期)における活動量(mG=0)の比率の比較では,有意な差が認められた(ANOVA, p=0.017 df=25 F=4.912)。2型糖尿病患者の非活動期(睡眠期)の特徴を分類すると,i)睡眠覚醒良好群,ii)非活動期(睡眠期)に行動量多いが主観的睡眠感良好群,iii)非活動期(睡眠期)に活動量が多く主観的睡眠感不良群に分類できた。また,PSQI-Global scoreの得点が高くなるほどHbA_<lc>が高くなる傾向がみられた。2型糖尿病患者の主観的な良い睡眠を阻害する要因は,入眠時と中途における活動量の増加に伴う入眠困難と中途覚醒よる睡眠障害であった。2型糖尿病患者は「眠れない」と自覚する以前から睡眠障害が潜在している可能性が示唆された。
著者
近藤 俊介 庄納 崇 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.415, pp.35-40, 2006-12-07
被引用文献数
1

ダウンリンクにおける次世代移動通信システムとしてOFDMAとMC-CDMAが注目を集めている.これらの技術の共通の問題点として,同一周波数帯を使用している隣接セルからの信号が干渉となり,特にセル端において性能が急激に劣化してしまうことが挙げられる.MC-CDMAでは,周辺セルからの干渉を低減するために,スクランブル符号を乗算することによって干渉を雑音化しセルを識別する.一方でOFDMAでは,周辺セルからの信号が直接干渉となり,SIRが大きく低下してしまう.そこで,セルの中心部とセル端とで使用する周波数帯を変えることによって,周辺セルからの干渉を低減する方法として提案されているFRPA技術を用いる.この技術を使用することで,FRF=1の場合に近い効率を実現でき,かつセル端で問題となる干渉の影響も周辺セルで使用している周波数帯と異なるために小さくすることができる.本稿では,FRPA技術を適用したOFDMAとスクランブル符号の使用によってセルを識別するMC-CDMAの比較を行う.比較は計算機シミュレーションを用いて行い,多重ユーザ数,所望基地局と端末との距離に対する平均BER特性によって評価を行う.
著者
近藤 良久 鈴木 龍太郎 吉村 直子 寺田 岳大 山口 真司 四方 博之 三浦 龍 小花 貞夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.174, pp.69-74, 2010-08-19

地震等の大規模災害発生時,超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の車載局やVSATを被災地域に設置し,無線メッシュネットワークによって地上に面的な通信エリアを確保することで,迅速に仮設のネットワークを展開することができ,被災地での活動を支援することができる.本稿では,被災地での利用に対する要望の多い,IP電話通話といったリアルタイム性の要求の高いアプリケーションの被災地での利用について,実際にWINDSと無線メッシュネットワークを接続した導通試験を行ない,検証を行なったので報告する.また,無線メッシュネットワークを長期間運用するための電源の問題についても,実験を通した検証を行った.
著者
遠山 晴一 安田 和則 小野寺 伸 近藤 英司
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

マクロファージ遊走阻止因子(MIF)の腱・靱帯損傷の治癒に与える影響は明らかではない。そこでMIF遺伝子の欠損が膝内側側副靱帯(MCL)断裂後の治癒過程に与える影響を検討し、28日におけるMIFknock-outマウスの大腿骨-MCL-脛骨複合体の力学的特性およびMMP-2および-13の遺伝子発現はwildtypeに比し有意に低値であり、組織学的には肥厚しており血管新生に乏しくかつ細胞数の減少の遅延が観察された。以上よりMIF遺伝子欠損はMMPの遺伝子発現抑止を介して、MCL損傷治癒を遅延させることが示唆された。
著者
吉田 久美 亀田 清 近藤 忠雄
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

目的赤小豆(Vigna angularis)は日本では文化的にも独特の位置を占める豆で、とくにその色が珍重されるが、未だに種皮色素の構造も、その加工食品である飽の色についても化学的な知見がほとんどない。本研究では、種皮色素の化学構造を明らかにすること、および、製餡加工工程において、種皮色素がどのように餡へと移行して餡の紫色が発色するのかを解明することを目的に行なった。方法および結果赤小豆種皮から色素を抽出して分析する条件の検討を行ない、トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル水溶液で抽出し、逆相HPLCで分析する手法を確立した。赤小豆種皮には、二種類のアントシアニンとは違う発色団を持つと推定される色素が含まれることを初めて見いだした。そこで、これらの色素の単離精製法を検討した。溶媒抽出後、アンバーライトXAD-7カラムクロマトグラフィー、次いでゲルろ過カラムクロマトグラフィーを行うことにより、かなり色素の純度の上った色素を微量であるが得た。同時に、ケルセチンを同定した。種皮色と餡色の違いを明らかにする目的で、製餡加工工程試料から成分を抽出して、HPLC分析を行なった。渋切り水には、色素はほとんど含まれず、無色のポリフェノール成分が多く溶出することがわかった。さらし餡に、種皮に含まれる2種の色素が存在することがわかり、同時に、餡では、無色のポリフェノール量い対する色素の含有量が増えていることがわかった。渋きり操作により、赤茶色系統の発色をするポリフェノール類が除去されることがわかった。
著者
近藤 直司
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.285-291, 2010-04-01

近年,さまざまな精神医学的問題をもつ青年期ケースの中に発達障害を背景とするものが少なくないことが明らかになってきている.本稿では,ひきこもり問題の精神医学的背景,発達障害の関連,ひきこもりをきたしやすい広汎性発達障害ケースの特性と予防的早期支援の考え方について述べる.また,広汎性発達障害ケースの心理療法的アプローチと地域の関係機関によるネットワーク支援の実際についても触れた.
著者
近藤 哲也 PHARTYAL Singh Shyam PHARTYAL SINGH SHYAM
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

・野外での実験秋における種子の成熟期には,C.giganteumの種子は未発達の胚を有しており,胚は,翌年の高温期の夏を経た秋に生長を開始した。播種してから二回目の冬の終わりから春の初めにかけて発根し,雪が解けた春に出芽した。すなわち,種子が散布されてから出芽までには18-19ヶ月の長い期間を要した。・室内での実験野外での実験では,種子散布後,「(秋→冬→春)→夏→秋→冬→春」の2回目の春に子葉が出芽した。しかし,室内の実験では,野外の夏→秋→冬→春を模した25/15℃(120d)→15/5℃(90d)→0℃(90d)→15/5℃の温度推移を与えることで,胚が生長し,発根して出芽した。すなわち,C.giganteumの種子は秋に結実するにもかかわらず,その後の(秋→冬→春)の温度は,胚成長,発根,出芽に不要であることが示された。夏→秋の温度を与えられて完全に胚が伸長した種子は,その後,90日間の冬の温度を経験させることによって幅広い温度で,高い発根率と出芽率を示した。GA3は,胚の生長に対して効果はなく,したがって,その後の発根と出芽にも効果はなかった。・種子の貯蔵採取直後の種子は,96%の高い発芽率を有していた。-20℃と0℃で密封乾燥貯蔵した種子は,貯蔵後450日を経ても80%以上が生存していたが,15℃,20℃,そして室温で貯蔵した種子は450日の貯蔵後には,生存率が20%にまで低下した。