著者
鈴木 康司 堀口 利之 土田 みね子
出版者
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.486-494, 1998-12-10 (Released:2010-10-20)
参考文献数
19
被引用文献数
2 1

We conducted experiments to determine the changes in swallowing attributable to differences in the property of the materials to be swallowed. The maximum swallowing capacity for water and 2% Throughsoft STM (an aqueous solution containing a starch power) was always larger by about by 20 ml for water than for 2% Throughsoft STM, though the absolute amount swallowed varied with each individual. On the other hand, the concept of ease in swallowing, presumably involving a light load was advanced in this study. Bolus volume of each swallow during continuous swallowing was close to that of easy swallowing. The volume did not apparently differ from that of water nor that of 2% Throughsoft STM. These results seem to suggest that the root of the tongue judges the property of the material to be swallowed before the completion of the stage II of swallowing, at latest, and actively determines the appropriate amount of material to be swallowed.
著者
鈴木 康江 南前 恵子 前田 隆子 前田 隆子
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

2012年から参加同意者を募り、2014年までに931名の同意を得て、妊娠中期から順次調査を開始した。現在なお進行中ではあるが、現在までに生後1年までのデータを収集分析中である。妊娠女性の喫煙は一般女性の喫煙率よりも高い傾向にあった。禁煙は夫の喫煙状況と関連があった。喫煙男性は妊娠発覚を喜ぶ割合が有意に低かった(P<0.05)。家族機能(家族APGAR)は喫煙女性が有意に低かった(P<0.05)。出生児は現在452名であり、平均出生体重は3010.5±429.7 g、低出生体重児(2500g未満)は8.6%、極低出生体重児(1500g未満)は1.1%であった。
著者
益田 裕充 鈴木 康浩 藤本 義博 片平 克弘 森本 信也 久保田 善彦
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究はPLCとDBSの理論に基づいて、教師の資質・能力形成のプロセスを明らかにし、理科授業を通して学び続ける新たな教師教育プログラムを開発することである。研究の成果として、理科授業の「問題解決の過程」をコアにした授業カンファレンス、リフレクションのプログラムが、「集団としての一般化」、「課題解決の連動性・適応性」を高めることが明らかとなった。
著者
鈴木 康広 檜山 敦 廣瀬 通孝
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.397-400, 2007
被引用文献数
1

This paper describes the development of the display that controls the light and shadow cast on the floor using illumination lamp or natural sunlight as a light source. Polymer Dispersed Liquid Crystals (PDLC) film that can switch from opaque to transparent rapidly is used in each pixel of the display. The display is intended to install in ceiling or window and artificially generates images of shadow on the ground or wall just like sunshine filtering through foliage. Our concept is to develop the display that can appeal to person's instinct as an interactive art installation.
著者
鈴木 康弘
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

阪神淡路大震災以降の活断層調査結果の集大成として、平成16年度末、全国を概観した地震動予測地図が地震調査研究推進本部によって作成され、活断層のデータベースも取り纏められた。しかし、その基礎データのひとつである活断層評価については、質・量とも十分とは言えず、今後に行うべき調査研究の内容に関して議論が続いている。本研究は、今後の活断層調査研究のあり方(モデル)を地理学の立場から具体的に示すために、被害軽減に真に役立つ(1)高精度な活断層位置情報の取得法、(2)強震動予測の基礎となる累積変位量(平均変位速度)計測法、(3)地震前後の変位量の面的把握法の提案を行い、活断層情報の有効な統合・公開に向けた「活断層GIS」のモデルを構築することを目指した。その結果、平成18年度までに方法論の整備をほぼ終え、活断層webGISを構築し、試験データ(糸静線北部地域の調査結果)を登録することに成功した。この間、平成17年度からは、文部科学省による糸魚川-静岡構造線活断層に関する重点的調査観測プロジェクトが始まり、研究代表者はこの中で変動地形学的調査を担うこととなったため、現地調査を含む詳細な新知見が数多く得られることとなった。本科研費による研究により開発された活断層GISのシステムは、重点調査観測プロジェクトによって整備されることになる糸静線活断層全域の変動地形学的調査データを統合・公開するための基礎技術として、今後も活用されることになる。
著者
安達 直人 鈴木 康嗣 三浦 賢治
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.69, no.578, pp.75-82, 2004
被引用文献数
5 2

Shaking table tests were conducted for investigating the relation between the subgrade reaction acting on a pile and the soil response in the non-liquefied and the liquefied soil. The subgrade reaction in the non-liquefied and the liquefied soil is occurred almost simultaneously in proportion to the soil shear stress. Before the occurrence of the liquefaction, the subgrade reaction mainly acts on the piles as the reaction forces, and is correspondent to both the relative displacement of the free ground and the ground among piles. After the occurrence of the liquefaction, the subgrade reaction mainly acts on the piles as the external forces. The subgrade reaction is correspondent to the relative displacement of the ground among piles, and is less-related to that of free ground. Though there is a part of the subgrade reaction in proportion to the relative velocity of the ground among piles, this part is very small.
著者
内山 充 鈴木 康男 福沢 健治
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.678-683, 1968-06-25
被引用文献数
33

Mechanism of antioxidation of tocopheronolactone, isolated as the quinonoid metabolic product of α-tocopherol, was examined. Tocopheronolactone was as effective as α-tocopherol in inhibiting the increase of TBA value during the in vitro incubation of α-tocopherol-deficient mouse liver homogenate, but the production of peroxide from unsaturated fatty acids irradiated with ultraviolet ray was not depressed by the sole addition of tocopheronolactone. Reduced tocopheronolactone depressed TBA value during the irradiation of unsaturated fatty acid with ultraviolet ray and reacted with the stable free radical α, α-diphenyl-β-picrylhydrazyl, but tocopheronolactone was not active. Reduced tocopheronolactone was oxidized to tocopheronolactone by free radical products of heme-catalyzed decomposition of cumene hydroperoxide. Tocopheronloactone in cytoplasm was reduced in 9000×g supernatant fraction but not in mitochondria, so that mitochondrial peroxidation was not inhibited by tocopheronolactone itself. Antioxidativeeffect of tocopheronolactone seems to appear after the biochemical reduction of the tocopheronolactone in vivo, followed by the reaction with free radicals and peroxides.
著者
鈴木 康夫
出版者
静岡県立大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1994

本研究は本年度で終了する。本研究の目的は、インフルエンザウイルスの宿主変異機構を明らかにし、その成果をもとに新規な抗インフルエンザ薬や次世代のワクチンをデザインする実験的基盤を確立する事である。この目的は下記のとおりおおむね達成された。本研究は、インフルエンザウイルスの進化、宿主変異機構の核心を突く研究に発展しつつあり、今後さらに本研究が継続できればと願っている。1)ヒトおよび動物から分離されたインフルエンザウイルスの受容体解析によりインフルエンザウイルス宿主が持つ受容体シアル酸の分子種に(Neu54Ac,Neu5Gc)および結合様式(Neu5Ac2-3Gal,Neu5Ac2-6Gal)に結合できるものが選択されその繰り返しにより宿主変異を遂げる可能性が明らかとなった。2)その証拠としてN-グリコリルノイラン酸(Neu5Gc)分子種を気道上皮細胞に持つ動物種(ウマ、ブタ)から分離されるウイルスはすべてNeu5Gc含有糖類を受容体とすること、N-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)を気道上皮に持つ動物(ヒト)から分離されたウイルスはNeu5Acと結合することが分かった。3)シアル酸結合様式が異なるMDCK細胞と発育鶏卵細胞でインフルエンザ患者(ヒト)から分離したウイルスを継代すると、前者においてはNeu5Ac2-6Galを認識するウイルスが分離されるが、発育鶏卵で継代するとNeu5Ac2-3Galに強く結合するウイルスが選択されやすいことが分かった。4)インフルエンザウイルスは宿主により受容体認識の性質は変異するが、これは末端シアル酸の分子種、およびシアル酸の結合様式のみであり、どのウイルスもシアル酸α2-3(6)Galβ1-3(4)GlcNAcβ1-構造を最も強く認識するが判明した。このことから、上記糖鎖がインフルエンザウイルスに共通した受容体構造であり、この類似体および抗イデヤオタイプ抗体はウイルスの変異を克服した広域性のある抗ウイルス薬として、また受容体抗体は広域性のある次世代インフルエンザワクチンとして有効であることが実験的に明らかとなった。
著者
小森 彰夫 大藪 修義 森崎 友宏 増崎 貴 庄司 主 小林 政弘 鈴木 康浩 水口 直紀
出版者
核融合科学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

先行研究で大きな成果を挙げたローカルアイランドダイバータを,定常運転に対応した閉構造ダイバータに発展させ,大型ヘリカル装置(LHD)に設置した.初期実験では,閉構造化によって中性粒子が数値実験の予測通りに圧縮されていることが確かめられた. また,閉構造ダイバータ配位と共存可能なプラズマ周辺部のエルゴディック層を,外部摂動磁場によって変化させることで,ダイバータへの熱・粒子輸送を制御できることを示した.
著者
谷口 薫 渡辺 満久 鈴木 康弘 澤 祥
出版者
SEISMOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
地震. 2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.11-21, 2011-08-25
被引用文献数
2

The 150 km long Itoigawa-Shizuoka Tectonic Line Active Fault System (ISTL) in central Japan is one of the most active fault systems in Japan. Paleoseismologcal studies 1980s have revealed that the most recent event and the average recurence interval of the ISTL. The approximately 7 km long portion of the fault system between Matsumoto and Okaya has been regarded as a gap without any active fault trace. The gap namely the "Shiojiri Pass Gap" has long been taken as a segment boundary owing to the geometric discontinuity. Recent geomorphological analyses of the gap have demonstrated a through-going left-lateral slip assocaited with recent earthquakes in this area, based on aerial photograph interpretation and excavation studies. Excavation study on this portion revealed that the latest faulting event occurred between 1,700 cal. B.P. to 1,310 cal. B.P. (255 A.D. -645 A.D.). The timing of the last faulting event at this study area coincides with the timing in the Gofukuji fault and Okaya fault. The active faults extending from the Matsumoto basin as far as the northwestern margin of the Suwa basin display the evidence for its recent reactivation at the same time.
著者
渡辺 満久 中田 高 後藤 秀昭 鈴木 康弘
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100137, 2011 (Released:2011-11-22)

1.日本海溝沿いの活断層の特徴と地震・津波との関係を検討する。立体視可能なアナグリフ画像は、海上保安庁海洋情報部とJAMSTECの統合測深データ(0.002°間隔のGMT grd format、東経138-147°・北緯34-42°)と、250mグリッド地形DEM(岸本、2000)を用いて作成した。本研究では、平成23年~25年度科学研究費補助金(基盤研究(B)研究代表者:中田 高)、平成21~24年度科学研究費補助金(基盤研究(C)研究代表者:渡辺満久)を使用した。2 海底活断層は、以下の3種類に区分できる。(1) アウターライズの正断層群は、三陸沖から牡鹿半島南東沖にかけてはほぼ南北走行に延びるが、それ以南では海溝軸と斜交するように北東-南西走行となり、房総半島沖においては再び海溝軸と並走するようになる。正断層は、日本海溝軸から東側50~60km程度の範囲内に分布している。断層崖の比高には変位の累積性が認められ、海溝軸に近いものほど大きい(最大で500m以上)。(2) 三陸沖や房総半島沖の海溝陸側斜面の基部では、長さ200km程度の逆断層が複数認定できるが、連続性は良好ではない。その西側では、三陸北部沖から茨城県沖にかけて400km程度連続する長大な逆断層が認められ、隆起側には大きな垂直変位が生じていることを示す背斜構造がある。さらに陸側には、一回り小規模な逆断層(延長50km程度)がある。三陸沖以北の日本海溝斜面基部には、アウターライズより密に正断層が分布する可能性が高い3 日本海溝沿いの活断層と地震・津波との関係は、以下のように整理できる。(1) アウターライズには、鉛直変位速度が1mm/y程度の正断層が10程度並走する。正断層帯における伸長量は2cm/yに達する可能性もある。アウターライズの正断層起源とされる1933年三陸津波地震の起震断層は特定できない。(2) 延長400kmに達する連続性の良い逆断層は、その位置・形状から、2011年東北地方太平洋沖地震に関連する活断層であると判断される。今回の地震は複数の活断層が連動したものではなく、長大な活断層から発生する固有地震であった可能性が高い。同様の地震は、869年と1611年にも発生した可能性がある。1793年の地震時の津波は、分布は広いがあまり高くはないため、他の活断層が引き起こしたものであろう。海溝の陸側に分布する正断層に関しては、不明な点が多い。(3) 長さ200km程度の活断層はM8クラスの地震に、陸側の数10km程度の活断層はM7クラスの地震に関連するであろう。歴史地震との対応も比較的良好である
著者
池田 智子 鈴木 康江 前田 隆子 原田 省
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.129-138, 2011-04
被引用文献数
1

本研究の目的は,(1)高校生における月経痛と関連する因子の実態調査,ならびに(2)リラクセーション法による月経痛の軽減効果を検討することである。実態調査は,高校生1,339名を対象に無記名自記式質問紙法で実施した(有効回答953名)。その結果,月経痛がある者は865名(90.8%)で,日常生活に影響があるとした者は448名(51.8%)であった。月経痛に関連する因子として,睡眠状態の不良(オッズ比:1.43,95%Cl:1.06〜1.92),生活上のストレス感(オッズ比:1.42,95%Cl:1.06〜1.90),冷えの自覚(オッズ比:1.84,95%Cl:1.40〜2.41)などが見出された。そこでストレス感と睡眠に着目し,呼吸法とアロママッサージ併用によるリラクセーション法の月経痛軽減への効果を検討した。月経痛のある高校生で研究協力の得られた者を無作為に介入群(16名)と対照群(16名)に割り付け,介入群にはリラクセーション法を実施した。介入群では,対照群に比べ月経1日目,2日目の月経痛は有意に軽減し(P<0.05),日常生活への影響は2日目で有意に減少した(P<0.05)。POMSの緊張-不安が有意に低下した(P<0.05)。リラクセーション法の実践により月経痛の軽減効果が示され,有効な対処法として活用できると考えられた。