著者
遠藤 保子 八村 広三郎 仲間 裕子 山下 高行 崔 雄 古川 耕平 松田 凡 高橋 京子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

舞踊人類学やアフリカの舞踊に関する研究動向を概観し、舞踊の最新の記録法としてモーションキャプチャを利用したデジタル記録を指摘した。アフリカで人類学的なフィールドワークを行いつつ、モーションキャプチャしたデジタルデータからアフリカの舞踊の特徴(多中心的な動作や性差による相違点等)を考察した。アフリカの舞踊の教材化について論じ、小学校高学年を対象にした開発教育のための教材(DVD、指導計画)を制作した。
著者
中村 稔 小森 敦正 石橋 大海
出版者
独立行政法人国立病院機構長崎医療センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

原発性胆汁性肝硬変(PBC)の新しい病型分類と長期予後診断法の確立のために、全国のPBC症例を対象として、血清自己抗体の測定、HLA-DRB1 typing、免疫関連分子や胆汁酸代謝に関連した遺伝子多型の解析を行った。PBC発症の危険因子としてHLA-DRB1*0803、CTLA4 SNPs、門脈圧亢進症進行の危険因子として抗gp210抗体、抗セントロメア抗体、CTLA4 SNPs、HLA-DRB1*1502と*0901、 肝不全進行のバイオマーカーとして抗gp210抗体、MDR3やintegrin・VのSNPsなどが同定された。これらの中で特に抗gp210抗体の肝不全進行への相対危険度は30倍と高く、抗gp210抗体をバイオマーカーとして用いたPBCの治療が可能となった。また、遺伝子レベルからも、PBCを抗gp210抗体陽性型の進行と抗セントロメア抗体陽性型の進行に分類することの妥当性が示唆された。
著者
豊川 智之
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

目的検診受診者の受診時におけるHCV及びその治療や検診に関する知識、不安などについて明らかにすることを目的とした。方法調査は2005年11月から2006年11月に、調査協力の得られた関東H市のHCV検診で行った。自記式調査票により属性(性・年齢・職業など)、C型肝炎に関する知識、および検診結果やC型肝炎の進行想定下での効用値などについて調べた。C型肝炎に関する6健康状態の効用値は、Visual Analog Scale(VAS)を用いて測定した。結果HCV検診受診者1,047名のうち、調査への参加に同意し、性・年齢で欠損データのない503名を分析対象者とした。C型肝炎の知識に関する正答率は「年齢が高い人ほど感染者が多い」19.5%、「昔うけた大きな手術には感染の恐れがある」58.5%、「長期間の血液透析には感染の恐れがある」33.7%、「ボディピアスや入れ墨には感染の恐れがある」29.9%、「現在、輸血による感染の恐れはほとんどない」23.0%であった。各肝炎状態に対するVASによる評価を平均値で示すと、現在の健康状態が76.3(SD;16.1)、陰性結果による安心感84.3(SD;16.5)、陽性結果に対する不安感35.6(SD;24.2)、軽度の肝炎状態33.8(SD;23.4)、重度の肝硬変状態19。1(SD;21.0)、副作用状態25.8(SD;23.0)であった。考察・まとめC型肝炎に関する知識を問う問題の正答率から、リスクへの知識が十分に高い者が検診を受けているとは考えにくい。各肝炎状態に対するVASによる評価を見ると、陽性結果に対しては、強いショックを受けることが示された。肝炎の進行に伴い、生活の質が大きく落ち、副作用に対しても、生活の質に対する影響が強いと推定することが示された。
著者
伏見 正則 腰塚 武志 大山 達雄 田口 東 栗田 治 三浦 英俊
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

1.ネットワーク構造を有するシステムの安定性,頑健性,信頼性等の定量的評価のための基礎理論の構築・手法の開発を行い,その応用として,東京都の水道網,マニラ市の道路交通網,等について数値計算を行った.2.都市の道路網において,交通規制や事故,工事,震災などにより一部分が通行不可能となった場合に全体が受ける影響の評価や,救急車の最短経路を求めるシステムの構築などを行った.3.首都圏に直下型地震が発生した場合を想定して,首都圏の鉄道利用者の被災状況を詳細に計算した.これらの結果は,救急活動の新しい検討資料として有効であると考えられる.4.首都圏の電車ネットワークを利用する通勤客を対象として,時間依存の利用者均衡配分問題を解くモデルを作成した.さらに,急行電車を廃止して,乗り換えによる混雑と電車の遅延をなくすことが,結果として乗客の円滑な輸送に効果があることをしめした.この対策は,ある私鉄線で実際に導入されて効果を挙げている.5.電力自由化問題を取り上げ,各種分散型電源の普及形態を探る数理計画モデルを構築し,種々の観点からのぞましい分散形態を探った.6.都市間移動のための施設としての新空港を建設した場合に,利用者の予測をするモデルを提案した.7.鉄道輸送に関しては,経済性を考慮して軌道の最適保守計画を策定するモデルを作成した.また,CO_2の排出削減の観点から,トラックによる貨物輸送を貨物列車による輸送に転換できるかどうかを検討するモデルを作成し,東海道線を例として実証的分析を行った.8.空間相互作用モデルの一般化に向けて,立ち寄り型のエントロピーモデルの開発と周遊モデルの提案を行った.
著者
黒田 輝 今井 裕
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

乳がんの集束超音波治療の安全性・有効性を改善するためMRI(Magnetic Resonance Imaging)による脂肪組織の非侵襲温度分布画像化の開発ならびに検証実験を行なった.動物脂肪由来のメチレン基及びメチル基プロトンのT_1は室温. 60℃の温度範囲で1.7.1.8[%/℃]及び3.0[%/℃]の線形な温度依存性を呈することを明らかにした.これに基づいて多フリップ角法と多点Dixon法を用いた水・脂肪組織同時温度分布画像化を可能にした.
著者
岡 良隆 赤染 康久 神田 真司
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008-04-08

我々は、脳内のGnRH1、GnRH2、GnRH3ニューロンのそれぞれが特異的にGFPを発現する遺伝子組換メダカを作り、それらを生きたまま可視化した。神経回路を保ったままの丸ごとの脳をin vitroに保ち、顕微鏡下で単一のGFP標識GnRHニューロンからの自発的な神経活動や神経修飾・伝達物質に対する神経応答を記録することにより、それらの機能を生理学的に解析した。また、脳下垂体からの生殖腺刺激ホルモン放出をモニターできるような遺伝子改変動物を作成してホルモン放出の調節機構を解析した。これにより、進化の過程で多様な機能をもつに至った、GnRHペプチド神経系の機能に関する理解が飛躍的に深まった。
著者
高浦 勝義 河合 久 有本 昌弘 清水 克彦 松尾 知明 山森 光陽
出版者
国立教育政策研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究では、従来の標準テストに代わる新たな評価法としてのポートフォリオ評価(portfolio assessment)に着目し、その理論的検討を行うとともに実践レベルにおける具体化方策を探ることを目的にした。その結果、理論面においては、問題解決評価観なる新たな評価観を提唱し、このもとで(1)指導と評価の一体化、(2)自己学習力の向上及び、(3)保護者等外部への説明責任に向けた評価という3つの評価のねらいを同時に、かつ統一的に実現するための基本モデルを開発した。また、実践レベルにおいては、これら(1)〜(3)の基本モデルの具体化のために、公立小・中学校からの研究協力を得ながら、すべての教科、道徳、特別活動において「生きる力」より導かれた評価の4観点(「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」)を基にルーブリック(rubric)を含む単元指導計画を作成するとともに、授業と評価の実際に取り組んだ。
著者
西口 光一 三牧 陽子 村岡 貴子 難波 康治 西村 謙一 大谷 晋也 義永 美央子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

大学における日本語教育カリキュラムのあり方について、CEFR などの外国語能力記述を参照しつつ、大阪大学における日本語教育のスタンダードとして、6 つの習得段階での各コンポーネントの教育内容と達成水準の記述を行った。それを参照枠としながら以下の開発・研究を行った。(1) 自己表現活動中心の新たな基礎日本語のカリキュラムと教材の開発及びそれに関連する研究(2) 大学院生の研究活動及び各活動に関連するディスコースの研究とそれらに基づくアカデミック・ライティングとアカデミック・オーラル・コミュニケーションのカリキュラムと教材の開発及び実施と検証(3) 社会科学系を専門とする日本語教員による社会科学日本語のカリキュラムと教材の開発的研究(4) 日本語教育 IT 支援プラットフォームに関する研究と同プラットフォームの開発
著者
津野 倫明
出版者
高知大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は慶長の役における諸大名の軍事行動を解明することであり、本年度はとくに水軍に編成されていた諸大名(藤堂氏・伊予加藤氏・来島氏など)と朝鮮半島南部の駐留部隊であった諸大名(小早川氏など)およびこれらの軍事行動と密接にかかわる軍目付(熊谷直盛ら7名)に関する史料の調査・分析をした。具体的には研究実施計画にそって以下のような史料調査等を実施した。11月に東京大学史料編纂所で水軍関係の史料を閲覧・筆写し、近江水口加藤文書の影写本については複製も入手した。12月には秋月郷土館で軍目付発給の「鼻請取状」を撮影した。また、1月には東京大学史料編纂所で小早川秀秋に関する文書などを閲覧・筆写した。史料所蔵機関の耐震工事などにとまどい、遅れがでたものの研究実施計画に掲げた調査は遂行した。なお、史料の調査・分析と補完関係にある朝鮮出兵関係図書・日本中近世政治史関係図書も随時、精力的に蒐集していった。上記を含む3年間の調査・分析により、従来未解明であった慶長の役における諸大名の進軍ルート・部隊編成など基本的な動向を解明する所期の目的はある程度達成されたと考えるが、依然として後半の倭城在番体制・帰国時期などに関しては不明な部分が残されている。よって、諸大名の軍事行動と密接にかかわる軍目付にも注目して、これらの点を解明してゆくことが当面の課題と考えられる。なお、これまでの成果もふまえて本年度は裏面に掲載した「朝鮮出兵と長宗我部氏」、『前近代の日本列島と朝鮮半島』(津野執筆は「朝鮮出兵と西国大名」)を発表した。また、とくに本年度の対象とした水軍に関しては口頭報告「慶長の役における四国衆について」を発表し、これにもとづく学術論文「慶長の役における『四国衆』」も、大会成果論集(平成20年度予定)に掲載予定である。
著者
酒田 信親
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

物理的にお互いの声や視界が及ばない離れた多地点間で通信により音声や映像をやり取りし,指示者が遠隔地の作業者に作業を行わせることを遠隔協調作業という.本研究では、Procams(Projector Camera Systems)を、壁や柱や天井などに複数個設置し、人称視点を指示者が選択可能な遠隔協調作業用システムを設計・開発・評価した.その過程で、視野共有システムを用いた時のFat finger problemの解決手法として身体動作画像の拡大縮小表現手法を提案し,評価した.その結果,小さな対象に対する指示に対して作業時間が短縮されることや,指示者が指示をしやすいと感じることが分かった.
著者
平井 上総
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究は、日本の中世と近世を分かつ兵農分離という概念について、社会の実態や政策理念などの多角的視野から再検討することによって、中世から近世への移行を捉え直すことを目的としている。本年度は、豊臣政権期に成立する大名権力の法が、上位権力との関係や在地との関係などにどれだけ規定されているのかを解明することを目的としていた。まずは太閤検地について、検地条目と呼ばれる法の条文・運用実態を、検地の負担構造解明という視点から検討し、豊臣政権によって取立てられた新規大名が統一政権の方法を真似る形で統治を行なっていたことをあらためて確認した。また、新規大名には統治にあたり統一政権を参考とする傾向があり、統一政権側も安定した統治のためにそれを望んでいたものとみた。新規大名の中には自身の家臣に対して同様に統治の基本方針を示す者もおり、そうした構造が近世的支配構造の展開を進めていったといえる。一方、従来からの大名は独自の支配を展開することが多く、それに対する統一政権側からの対応も一定しない。これは取次関係による指南の有無や、軍役勤仕の度合いによるものとみられる。以上から、統一政権が画一的支配構造を全国に強制する意図をもっていたとはいえず、近世諸藩にみられる支配の多様性は豊臣期の影響が大きかったものとみた。これらの点については、次年度に研究報告を行なう予定である。本年度は他に、織田権力期の和泉国の支配構造について、織田権力が現地勢力(守護代権力)にかなりの部分を委ねていたこと、天正八年の大坂本願寺との講和以後に支配構造の転換が図られたことなどを明らかにした。
著者
亀山 慶晃
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002

水生植物は陸上の植物に比べると無性繁殖への依存性が強く、特に浮遊性の水生植物では植物体が断片化することによるラメット数の増加や、水鳥による長距離散布が集団の維持に大きな役割を果たしている。昨年度までの研究によって、浮遊性の水生植物タヌキモはイヌタヌキモとオオタヌキモの雑種第一代であり、有性繁殖能力は完全に失われているものの、広い範囲に、かつ両親種とは異なる生育地に分布していることが明らかとなった(Kameyama et al.2005)。本年度は、タヌキモがどのように形成され、集団を維持しているのかを明らかにするため、北海道苫小牧市と青森県津軽平野の計33の湖沼からタヌキモ類を採取し、AFLP分析をおこなった。その結果、1)タヌキモ類3種の各集団は大部分が単一のクローンで形成されていること、2)各クローンは複数の集団に認められ、特に津軽平野のタヌキモ5集団は全て単一のクローンであり、同一のクローンが苫小牧市にも分布していること、などが明らかになった。また、親種であるイヌタヌキモとオオタヌキモは完全に異所的に分布しており、両者の遺伝子型をどのように組み合わせても現存するF1雑種、タヌキモの遺伝子型を得ることはできなかった。これらの結果から、1)タヌキモは気候変動が激しかった時代、本来は異なる環境に生育するイヌタヌキモとオオタヌキモが偶然出会ったことで形成され、2)殖芽や切れ藻による無性繁殖によって生き残ってきた、と考えられる。不稔のタヌキモが長期間に渡って集団を維持している背景には、雑種強勢による旺盛な無性繁殖能力、水鳥による長距離散布、交雑による新たな環境への適応、などが関与しているものと推察された。
著者
橋爪 力 GYÖRGY Miklos Nagy FERENC Fülöp
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

反芻家畜のサルソリノール(SAL)によるプロラクチン(PRL)分泌機構の一端をヤギで明らかにしようとした。その結果、長日条件下においてメラトニン(MEL)をヤギに投与するとSALにより誘起されるPRL放出反応は低下すること、またCarbidopaとL-dopa処理により視床下部内ドーパミン(DA)量を増加させると、日長に関係なくSALによるPRL放出反応は抑制されること、さらにレセルピンにより視床下部内DA量を減少させるとSALによるPRL放出反応は修飾されることが明らかになった。このように、反芻家畜のSALによるPRL分泌機構には視床下部のMELやDAが関係していることを明らかにした。
著者
福山 透 横島 聡 下川 淳
出版者
名古屋大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2008

医薬品として使用されている天然有機化合物、または医薬品としての使用が期待されている天然有機化合物の効率的合成経路の開発を目指し、合成研究を行った。具体的にはエクテナサイジン743、リゼルギン酸、ヒューパジンA、サリノスポラミドなどの合成経路の開発に成功した。また独自に開発した合成経路を応用することで、オセルタミビル、ビンブラスチンなどの新規類縁体合成を行い、新規活性化合物の取得に成功した。
著者
WELFIELD John B. 細谷 千博 塩出 浩和 信田 智人 毛利 勝彦 大内 浩 細谷 千博 WELFIELD Joh
出版者
国際大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

本研究では、歴史的経緯を踏まえた上で、政治・経済・防衛・パーセプション・経済援助という多岐にわたる側面から現状を分析した。冷戦後において中国の脅威論が日米両国内で議論されているが、軍事的に見て近い将来に中国は東アジアにおいて日米両国の脅威となる可能性は少ない。唯一の懸念は台湾海峡問題であるが、それに対して日米両国は中国に対して封じ込めなど敵対的な対応をするのではなく、積極的に中国が国際システムに参入することを支援していかなければならない。中国が東アジアの国際秩序形成に建設的な働きをするようになれば、台湾問題においても近い将来平和的な解決手段をみつけることができよう。言い換えれば、中国を孤立させない形で、日米両国が東アジアの新国際秩序形成にイニシアチブをとる必要がある。そのためには、防衛面だけでなく、最近の東アジアの金融不安に対する経済援助やマクロ経済調整、知的所有権問題といった面での経済政策での日米の協力や、環境問題や人口問題などのグローバルな問題においての日米両国の協力が重要になってくる。京都における環境問題国際会議に見られたように、これらの問題において日米両国は必ずしも同じ立場であるとは限らない。だが、たとえ立場が違ったとはいえ、日米両国が協力して中国を含めた新国際秩序形成のために最大限の努力をするのだということは忘れてはならない。
著者
高田 滋
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

凝縮相の相変化によって起こる気体の非定常1次元流を気体分子運動論によって調べ主に次の成果を得た.(1)凝縮相に隣接する薄層(境界層)の構造解析から広い適用範囲を持つ線形化問題における相反性に関する一般定理群を発見した.(2)一定の条件を満たす初期状態からは互いに逆向きに進行する2つの膨張波が生じるが,それらの間に真空に成長する高度希薄領域が現れうることを示した.この領域は極めて非平衡で気体温度が強い非等方性を示すことを明らかにした
著者
白濱 成希
出版者
北九州工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究の主な目的はウェブベースによるソフトウエアコンテストサイトを構築し実際に運用することである。応用事例として国際交流のためのツールとも活用する事を目指した。本ツールで平成21、22年度に九州・沖縄地区を中心とした高専によるリーグ戦を行った。シンガポールのリパブリックポリテクニック校との交流戦でも本ツールを使用した。また初心者用の入門コンテンツ作成や対戦動画配信を行った。
著者
山田 静雄
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は過活動膀胱における病因を膀胱における神経伝達物質受容体異常の面から検証し、その有効かつ安全な薬物療法を確立することを目的とするもので、当該期間で以下の研究成果を得た。1)背椎損傷ラットモデルにおいて、過活動膀胱の徴候である膀胱の不随意収縮波形及び膀胱重量の有意な増大が認められた。2)背椎損傷ラット膀胱への[3H]NMS特異的結合Bmax値の有意な増加が認め、この増加は、膀胱機能曲線の不随意収縮曲線波形における振幅と発現頻度(過活動膀胱の程度)と良好に相関した。3)テストステロン投与による前立腺肥大症モデルラット膀胱において、重量の有意な増加と[3H]NMS特異的結合Bmax値の有意な増加が認められた。以上の結果から、背椎損傷ラットおよび前立肥大ラットの両過活動膀胱モデルにおいて、膀胱ムスカリン性受容体異常が認められ、本病態における抗コリン薬の有効性が示唆された。4)ラット膀胱の受容体標品において、[^3H]αβ-MeATPは飽和性の特異的結合を示した。αβ-MeATP、βγ-MeATP、MRS2273、PPADSおよびsuramineは、いずれも膀胱への[^3H]αβ-MeATP特異的結合を濃度依存的に抑制し、その結合親和性はαβ-MeATP>βγ-MeATP>suramine>PPADS>MRS2273の順であった。これより、ATP(P2X)受容体がラット膀胱に存在することが示され、本受容体は創薬標的分子となることが示唆された。5)トルテロジン(Tol)は経口投与により膀胱mAChRに結合し,その結合様式はOxyと比べ緩徐かつ持続的であった。またTolの唾液分泌抑制作用は,オキシブチニン(Oxy)と比べ有意に減弱することが示された。以上の結果より、TolはOxyよりヒトにおいて口渇の副作用が減弱することが示唆された。
著者
吉村 弓子 河合 和久
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は、多様化した日本語学習者の対応した読解教材を作成を支援するシステムを開発することにある。具体的には、WWW情報のキーワード検索において、各学習者に相応しい漢字難易度、語彙難易度、ジャンルに絞り込むシステムをWWW上に作成した。漢字の難易度は日本語能力試験級別漢字表を参照し、学習者が指定する級よりも上級の漢字含有率が20%未満の文章に絞り込むシステムを作った。同様に、語彙の難易度も日本語能力試験級別語彙表と照合し、任意の級よりも上級の語彙が20%未満しか含まれない文章に絞り込むようにした。ジャンルは、歴史、地名、生物、美術、文学、人物、政治、用語の中から学習者がいずれかを選択すると、さらにジャンル毎に設定してあるカテゴリ別に絞り込みを表示した。今後の課題としては、ジャンルの妥当性を検討する必要がある。また、技術面では、システムをWWWサーバから各学習者のコンピュータにダウンロードして使用する方式に改善したい。そうることにより、WWWサーバのセキュリティの強化、また各学習者によるカスタマイズが可能となり、より使いやすいシステムとなることが期待できる。
著者
岩田 利枝 吉澤 望 望月 悦子 平手 小太郎 宗方 淳 明石 行生
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では東日本大震災後の首都圏節電下のオフィスの光環境の実態の記録を残すとともに、そこからオフィス照明の基本要件を抽出し、省エネルギー照明手法の開発を行った。節電によって、照明のエネルギー削減はランプや器具の効率の向上の他に、必要照度を下げる、照射面積を小さくする、照射時間を短くすることによる効果が大きいことが示された。これらは「光環境の質を落とす」と考えられ触れられてこなかった方法である。照明の基本的要件の見直しから着手し、照射面積・時間、昼光利用を考え、人の視覚特性を利用した「不均一・変動照明」による照明手法の提案を行い、これらに基づいた新しい照明基準作成の準備を行った。