著者
前田 兼徳 安部 貴之 鶴田 耕一郎 今田 真里 前田 由紀
出版者
一般社団法人 日本在宅血液透析学会
雑誌
日本在宅血液透析学会誌 (ISSN:24352519)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.11-18, 2023-04-20 (Released:2023-04-20)
参考文献数
11

血液透析患者にとって透析液の清浄化が必須であることは言うまでもないが,透析排水の水質管理も同じく重要な問題である.透析排水をそのまま公共用水域に放流すれば,環境負荷が懸念される.本稿では施設透析における透析排水についての一般的な考え方と法律上の規制について述べる.さらに在宅血液透析(Home Hemodialysis:HHD)における透析排水管理の重要性と問題点について述べる.HHDは長時間透析,頻回透析を可能にし,末期腎不全患者にとって有益な血液浄化療法の一つである.患者にとって利点の多いHHDを円滑に導入するためには,排水処理対策は不可欠である.HHDの普及のためには,地域や行政との綿密な連携が求められている.HHDについての社会への理解と環境が整えられていくことにより,多くの患者のQOLの向上に期待したい.
著者
山内 基雄
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.4, pp.688-693, 2019-04-10 (Released:2020-04-10)
参考文献数
10

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)の有病率は肥満人口の増加に伴い増加しており,OSASはcommon diseaseとして広く認知されるようになった.その背景として,OSASが心臓血管疾患を惹起して生命予後を悪化させることが明らかにされてきたことが挙げられる.しかしながら,そのメカニズムは,生活習慣病とOSASに共通するリスク因子である肥満が存在するため,複雑にならざるを得ない.そこで,本稿では,OSASと生活習慣病を双方の視点から,両者の関連性を概説したい.
著者
武田 広誠 中屋 宗雄 甲斐 智朗 堀内 正敏
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.181-184, 2002-02-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
13

To investigate the correlation between obstructive sleep apnea syndrome (OSAS) and obesity, 71 OSAS patients whose sites of obstruction were diagnosed based on sleep nasendoscopy findings were studied. The patients were subdivided into three groups by body mass index (BMI) as follows: Group A, 24 patients with BMI less than 25 (kg/m2); Group B, 19patients with BMI between 25 and 28; and Group C, 28 patients with BMI more than 28. Variables examined include the apnea index (AI), 4% O2 desaturation index (DI), nadir SpO2, and cephalometric data (SNA, SNB, PNS-U, MP-H, PAS). AT and cephalometric data were not correlated with BMI, but DI and nadir SpO2 were mutually correlated with BMI. These data suggest that OSAS may be worsened by obesity. Of the 71 patients, 45 were treated with surgery based on sleep nasendoscopy findings, and 33 patients, AI, DI, and nadir SpO2 were evaluated after surgery. There was a 77.4% and 72.7% improvement in the AT and DI respectively, but neither were correlated with BMI. The response rates were slightly better than previous reports. We believe that careful patient selection using sleep nasendoscopy data as well as avoiding surgery for extremely obese patients when possible may contribute to good results of surgical treatments.
著者
大橋 ゆかり 篠崎 真枝 坂本 由美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.805-809, 2008 (Released:2009-01-28)
参考文献数
12
被引用文献数
4 1

[目的]本研究では歩行周期各相の相対的時間比率に着目して脳卒中片麻痺患者の歩行パターンを検討した。[対象]回復期病棟に入院中の脳卒中片麻痺患者18名を対象とした。[方法]歩行時の下肢の動きをビデオ撮影し,両側の立脚開始および遊脚開始の時期を抽出した。これらの時期を重複歩時間で正規化し,歩行周期各相の比率を算出した。歩行パターンは各対象者が歩行可能になってから退院するまでの期間,3週間に1回の頻度で反復測定した。[結果]歩行周期各相の比率はブルンストロームステージIIとIIIの間,およびIVとVの間で有意に異なっていた。[結語]今後は縦断的な分析も加えて,運動麻痺の回復と歩行パターンの変化の関係についてより詳細に検討したい。
著者
西山 哲 大西 有三 矢野 隆夫 高橋 学 吉村 公孝 安藤 賢一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C(地圏工学) (ISSN:21856516)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.288-298, 2011 (Released:2011-06-20)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

弾性波の伝播速度および減衰の周波数依存性を利用して,地盤の透水特性あるいは間隙流体の特性を調査する手法が検討されている.Biot理論によって分散現象は説明できるが,地盤条件によって観測される分散現象がどの程度相違するのか,あるいは地盤の透水特性がどの程度分散現象に反映されるのかが明確にされていないという問題がある.本研究では岩石供試体を用いた室内実験の結果に基づき,堆積岩と花崗岩で観測される縦波の分散現象の違いとBiot理論の適用性を考察し,さらに分散現象から透水特性を推定することの可能性を検討することにより,分散現象を利用して地盤の透水特性を計測する手法の妥当性を,Squirt flowという局所的な間隙流体の挙動を考慮するBISQ理論の適用性と共に示した.
著者
中井 宏 小川 和久
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.373-382, 2014 (Released:2014-10-25)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

Interview and questionnaire surveys were conducted with bus drivers in Japan, with the goal of developing an educational program for better control of emotions among bus drivers. The interviews aimed at identifying stressors and ways in which stress negatively influenced bus services. The questionnaire survey, which was being developed as a self-diagnosis tool, further provided bus drivers with the opportunity to understand their own emotional tendencies. Factor analysis identified six factors underlying work-related stress: anger at unsafe behaviours of nearby road users, irritation caused by complaints from passengers, time pressures, anxiety about traffic accidents, impatience with slow passengers, and resentment of bad-mannered passengers. The influence of stress on the drivers comprised four factors: cognitive failure, sullen behaviour, abrupt acceleration/deceleration, and aggressive driving. Moreover, drivers with lower stress were relatively older and more experienced. Based on these results, educational materials were proposed with the aim of enhancing bus drivers’ understanding of their emotional processes and coping skills.
著者
岩本 一将
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00311, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
39
被引用文献数
1

日本の近代港湾史における先駆的な事例である三国港突堤は,設計者であるEscherの図面が未発見であったことから,設計内容に関する詳細は不明だとされてきた.本稿では,Escherの設計図面を発見し,彼の設計を引き継いで事業を実施したDe Rijkeと古市公威の図面を含めた複数の一次史料を分析することで,設計内容の変遷および建設経緯の詳細を明らかにした.EscherとDe Rijkeによって設計・施工が先導された三国港突堤の建設事業は,明治13年の開港式時点で導流堤として十分に機能していた一方で,防波堤としては十分ではなかった.そのため,大波や暴風による被害を完全に防ぐことはできておらず,古市公威が設計に修正を加えたことで防波堤としての機能が補完され,完成に至っていたことが明らかとなった.
著者
小濱 健吾 吉田 伊織 田山 聡 貝戸 清之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00133, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
18

近年では,斜面防災に利用できる多様なモニタリングデータが獲得されている.衛星を用いた測位システムであるRTK-GNSSを活用し,ChangeFinderによる変化点検知手法が提案されているが,実用化のためには適用範囲の拡大が課題として残されている.本研究では,GNSSデータに含まれる測定誤差を処理する手法を新たに提案し,検知精度の向上を試みた.具体的には,マルチパス誤差を除去する恒星日周期補正法と偶然誤差を含むGNSSデータから真の位置を区別する偶然誤差処理モデルを提案し,粒子フィルタによる逐次推定を援用した変化点検知を行う.さらに,実際の高速道路において観測されたGNSSデータを用いて検証し,斜面の変位量が標本標準偏差の1.5倍を超える場合に変化点を検知できることを示した.
著者
阿部 貴弘 山岸 祐子 鈴木 杏子 菊原 綾乃
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00264, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
9

東京都青梅市を流れる多摩川は,かつては筏流しや渡し船,現在でも子供の川遊びやカヌー,ボルダリングなど,生活や生業,レクリエーションの場として盛んに利用されてきた.そうした利用を反映して,多摩川及び多摩川沿いの地形地物には,地名とは異なる多数の呼び名が付けられてきた. 本研究では,こうした呼び名について,文献調査やヒアリング調査に基づき網羅的に抽出するとともに,それらを対象物,由来,呼称者の視点から分類・整理した.さらに,各視点から相互にクロス分析を行い,呼び名の特徴を明らかにした.そのうえで,名付けの動機に着目した分析から,呼び名の意義を明らかにした.これらは,呼び名を通した河川特性の理解はもとより,今後の河川利用の促進や人々と河川との関係の再構築にも資する研究成果である.
著者
竹村 和人 向川 均
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.100, no.1, pp.115-139, 2022 (Released:2022-02-22)
参考文献数
48
被引用文献数
5

太平洋・日本(Pacific–Japan; PJ)パターンの形成に及ぼす日本の東海上で生ずるロスビー波砕波の寄与の重要性を、熱帯大気海洋変動の寄与と比較しながら定量的に調べた。まず、正及び負の位相を持つPJパターンのそれぞれの事例を、砕波が発生した事例と発生しなかった事例に分類した。その結果、砕波によって引き起こされた正位相のPJパターン事例数は、正位相全事例の約20%を占めることが分かった。また、砕波を伴う正位相のPJパターン事例数は、砕波を伴う正負両位相事例の約80%を占めていた。次に、砕波を伴う正位相のPJパターン事例について、ラグ合成図を用いたQベクトルに基づく診断を行った。その結果、日本の東海上での砕波が、北西太平洋亜熱帯域へ向かう南西方向への高渦位大気の進入と、それによって北西太平洋亜熱帯域で力学的に惹起される強い対流活動を通して、PJパターンの形成を促進することが示された。このPJパターンの形成メカニズムは先行研究で示されたものと一致する。一方、砕波を伴う負位相のPJパターン事例を対象とする合成図解析によって、砕波と関連する対流圏上層での東西方向に延伸した大気循環場偏差、及びインド洋全体での正の海面水温偏差が北西太平洋亜熱帯域での対流活動を弱化させたために、砕波の発生にも拘わらず、負位相のPJパターンが形成されたことが示された。最後に、砕波を伴わない正負両位相のPJパターン事例では、北西太平洋亜熱帯域での対流活動域が、時間とともに北西進してPJパターンの形成を促すことが合成図解析の結果より示された。砕波を伴わないPJパターンは、熱帯での海面水温偏差や北半球夏季季節内振動の位相と密接に関連し、「純粋な」熱帯の影響によって形成されることが明らかとなった。
著者
吉田 護 柿本 竜治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00210, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
41

本研究では,避難行動と関連する変数群の因果関係をDAG(Directed Acyclic Graph)を用いて構造化し,構築したDAGに基づいて,令和2年7月豪雨で被災した熊本県人吉市の住民を対象に避難行動調査を実施,避難の備えや災害関連情報の取得による避難行動への因果効果を推計した.結果として,避難の備えの中で,居住地の浸水想定の認識や指定緊急避難場所までの道のりの確認,避難行動計画の検討が早期の立退避難に寄与していたことが明らかとなった.また,災害関連情報の中では,防災河川・気象情報や避難情報の取得による避難行動への因果効果は確認されなかったが,早期の呼びかけ情報の取得は立退避難に大きく寄与していたことが明らかとなった.
著者
石田 絵美子
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.47-58, 2022-01-31 (Released:2023-01-31)
参考文献数
18

本研究では、長期入院患者を抱える精神科病棟で働く看護師の体験から、彼らの看護実践の構造を明らかにすることを目的とした。精神科病棟の看護師は、従来、長期入院患者への保護的・管理的処遇を非難されてきた。本稿で「そばにいる」「認める」「家族になる」「退院する患者を病棟で待つ」というテーマで記述した看護師たちのかかわりは、看護として明確に意識されない日常のかかわりや、あえて看護を意識しないことによって実施可能となる困難なかかわりでもあった。しかしそれらは、患者たちへの深い理解、看護者間の相互理解や他職種の協力、患者たちからの反応によって構成され、患者たちを回復へと導くという一面を有する重要な看護実践であると考えられた。
著者
中野 吏 吉川 雄一郎 浅田 稔 石黒 浩
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.814-822, 2011 (Released:2011-11-15)
参考文献数
26

In this paper, we propose a method for simultaneous learning of multi-modules for joint attention: gaze-driven attention and word-driven attention. Inspired from child language acquisition, mutually exclusivity bias is utilized for mutual facilitative learning both in an intra- and inter-module manner by extending a modified Hebbian learning rule. Experiments on a human-robot interaction and on the computer simulations, we analyzed that the proposed method enabled mutually facilitative learning of a mapping for gaze-following and a label-to-object mapping by which the learner performs multimodal joint attention with its caregiver. Finally, through a computer simulation resembling mother-infant interaction, we argued a possibility of the proposed learning mechanism as a constructivist model for infant's cognitive development.
著者
Shengwang Jiang Chaoyun Yang Yintao Xiao Saizhen Zheng Qian Jiang Jiashun Chen
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.2023018, 2023 (Released:2023-07-22)
参考文献数
56
被引用文献数
2

This study investigated the effects of dietary supplementation with Gracilaria lemaneiformis polysaccharides (GLPs) on the growth performance, antioxidant capacity, immune function, and meat quality of broiler chickens. A total of 320 one-day-old Arbor Acres broiler chicks were individually weighed and randomly assigned to four groups of eight replicate cages (10 broilers per cage). Birds were fed a basal diet supplemented with 0 (control), 1,000, 2,000, or 4,000 mg/kg GLPs. Compared to that of the control group, dietary supplementation with 2,000 mg/kg GLPs linearly increased the average daily weight gain during days 0-42 (P < 0.05) and linearly decreased the feed to gain ratio during days 1–21 and 22–42 (P < 0.05). Broilers fed GLP-supplemented diets showed linear (P < 0.05) and quadratic (P < 0.05) increases in serum superoxide dismutase (P < 0.05), glutathione peroxidase, and catalase activities in the liver, whereas GLP supplementation decreased serum and liver malondialdehyde concentrations (P < 0.05). A linear increase in serum catalase activity was observed following supplementation with 2,000 or 4,000 mg/kg GLPs (P < 0.05). Broilers fed GLP-supplemented diets showed linear (P < 0.05) and quadratic (P < 0.05) increases in serum immunoglobulin (Ig) A, IgG, interleukin (IL)-6, IL-1β, IL-10, and interferon-γ concentrations (P < 0.05), and a trend towards linear improvement in IL-4 levels (P = 0.089). Dietary GLP supplementation increased the Lactobacillus spp. population compared to that of the control group (P < 0.05) and 2,000 and 4,000 mg/kg of GLPs nearly decreased the population of E. coli in the cecum (P = 0.056). Therefore, dietary GLP supplementation may improve broiler growth performance by altering antioxidant capacity, immune function, and the gut microbiota composition. Considering the effects of different doses of GLP on the above parameters, 2,000 mg/kg of GLPs was identified as the best dose.
著者
大井 啓史 江戸 元希 有村 幹治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00200, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
8

近年,交通渋滞対策検討に交通渋滞の緩和効果や周囲の交通流への影響を把握できるミクロ交通シミュレーションが活用されている.本研究では交通渋滞が恒常的に発生している札幌新川IC周辺交差点を対象として,3年度にわたり実施された社会実験から得られたデータとミクロ交通シミュレーションの活用により信号現示パターンの最適化を行った.社会実験データから現況再現性を高めたシミュレーションモデルを構築し,そのモデルを用いた最適信号現示パターンの検討・抽出を行った.抽出した信号現示パターンの実現のため現地にて再度社会実験を試行し,交通シミュレーションによる事後評価を行った.以上の結果より,社会実験データと交通シミュレーションを活用した交通渋滞対策最適化検討の有用性を確認した.
著者
Kana HAYASHI Hiroyasu KUROKAWA Makoto SAEGUSA Ryota AOKI Toshiki TAKAMIZAWA Atsushi KAMIMOTO Masashi MIYAZAKI
出版者
The Japanese Society for Dental Materials and Devices
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
pp.2023-007, (Released:2023-07-15)
参考文献数
29

This study aimed to determine the influence of surface roughness of the color adjustment potential restoration of universal resin composites. A structural colored resin composite (Omnichroma, OC) and a pigment-employed universal shade resin composite (Beautifil Unishade, BU) were used. Each resin composite was placed in a cavity to determine its ability to match the color of artificial teeth. The surface of the resin composites was polished with #800- or #2000-grit SiC paper before performing color measurements. One-way analysis of variance and Tukey post hoc tests were performed (α=0.05). The color difference (ΔE*ab) ranged from 2.5–3.9 for OC and 1.8–8.7 for BU. OC has a more stable color adjustment than BU. The color adjustment potential of universal resin composites was affected by the surface roughness of the restorations.