著者
大日方 薫
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

二酸化塩素によるエアロゾル感染および接触感染の抑制効果、安全性について小児病棟に入院した下気道感染症患児を対象に検討した。重症度が中等度以上の小児市中肺炎の患児に対して、細菌培養、イムノクロマト法による抗原迅速検査およびFilm Arrayシステムを用いたマルチプレックスPCRにより原因微生物の検出を行った。その結果、細菌ではマイコプラズマが最も多く検出され、ウイルスではRSウイルス、ライノウイルス、エンテロウイルスが多く、次いでパラインフルエンザ、ヒトメタニューモウイルスであった。インフルエンザ、アデノウイルス、コロナウイルスの検出は少数例であった。また小児病棟の各病室に低濃度二酸化塩素ガス放出ゲル剤を設置し、同時に二酸化塩素水溶液による清拭を行う接触感染予防策を実施した。病室内の二酸化塩素濃度を二酸化塩素センサーで経時的に測定し、安全性を確認した上で製品の使用を管理するとともに、入院患者や医療従事者の有害事象について検討した。二酸化塩素ガス濃度は月1回交換では10ppb以下、2週毎交換でも10ppb以下だった。病棟内入院患者および付き添い家族、医療従事者の二次感染発症はなく、院内肺炎も認めなかった。さらに病室内に設置した二酸化塩素放出ゲル剤による有害事象も認めなかった。
著者
横田 恭子 竹森 利忠 大西 和夫 高橋 宣聖 大島 正道 藤猪 英樹 高須賀 直美
出版者
国立感染症研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

目的:本研究では、SARS-CoVに対する有効なワクチン開発のための基礎的研究を行うことを目的とする。成果:ヒトに即時に応用することが可能なワクチンとして、マウスモデルにおいてUV照射不活化ウイルス粒子ワクチンを皮下に2回接種し、これにより誘導される免疫応答を解析した。その結果、中和活性のあるIgG抗体がUV照射不活化ウイルス粒子のみで誘導可能であり、しかも長期に存続すること、アラムアジュバントを使うことにより抗体価は更に10倍以上高まることを明らかにした。安全性を更に高めるためにUV照射にホルマリン処理を加え、UV照射のみの不活化ウイルス粒子により誘導される免疫応答との比較を行った。ホルマリン処理したUV照射不活化ウイルス粒子免疫群と未処理のUV照射不活化ウイルス粒子免疫群とで血中のSARS-CoVに対するIgG抗体価を比較すると、ホルマリン処理をすることにより血中抗体価が多少低下する傾向はあるものの、中和活性のある抗体の誘導は十分可能であった。これらのマウス骨髄中のSARS-CoVのNucleocapsidに対する抗体産生細胞数は両群ともに増加しており、その数に有意差は認められなかった。また、ワクチン接種部位の所属リンパ節(腋下)のT細胞はウイルス粒子抗原に反応していくつかのTh1/Th2タイプのサイトカインを産生するが、ホルマリン処理群では非処理群と比較してIFN-の産生量がやや高く、IL-5産生量はむしろ低い傾向にあった。一方、投与部位に関しては、石井孝司博士(感染研ウイルス2部)が開発したSARS抗原を発現する弱毒ワクシニアウイルス(DIs)ワクチンを用いて皮下接種と経鼻接種における感染防御効果を比較した。経鼻免疫で誘導される鼻腔粘膜IgA抗体は皮下免疫ではほとんど誘導されないにもかかわらず、高濃度の血中IgG抗体に依存してSARS-CoVの呼吸器感染に対する防御効果が認められた。従ってUVとホルマリンで不活化したウイルス粒子によるワクチンは、即座にヒトに応用可能な安全性の高いSARSワクチンとしてのみならず、今後の新興感染症への緊急対策として有効であることが示された。
著者
國生 龍平
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

バキュロウイルスに感染したチョウ目昆虫の幼虫は異常な徘徊行動を呈する。この現象はウイルスによる利己的な宿主操作であると考えられている。これまでの研究から、バキュロウイルスは宿主の脳に感染することで直接的に行動中枢を操作していることが示唆されたが、その直接的な証拠はいまだ得られていない。そこで本研究課題は、ウイルスゲノムをターゲットにしたCRISPR/Cas9システムとGal4/UASによる遺伝子発現誘導システムを組み合わせることで、宿主行動操作における脳感染の重要性を実証し、行動操作に重要な脳領域を絞り込むことを目標とする。初年度であるH30年度は、実験材料である遺伝子組換えカイコおよびバキュロウイルスの作出に注力した。まず、5xUASの制御下でCas9遺伝子を、カイコU6プロモーターの制御下でウイルスの必須遺伝子をターゲットにしたsgRNAを発現するドナーベクターを作出した。このドナーベクターを用いてpiggyBacトランスポゼースによる遺伝子組換えを行うため、当該ベクターをカイコ卵にインジェクションした。一方、当初利用予定であったエンハンサートラップGal4系統が本実験の目的に足る発現パターンを示さないことが判明したため、現在TAL-PITCh法により中枢神経系解析用のGal4系統を作出中である。また、脳におけるウイルス感染領域の変化をイメージング解析するため、感染ステージ特異的にGFPやmCherryなどの蛍光タンパク質を発現する組換えバキュロウイルスを作製中である。
著者
上田 功 松井 理直 田中 真一 野田 尚史 坂本 洋子 三浦 優生 安田 麗
出版者
名古屋外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本年度の研究成果は大きく4つの領域に分けることができる。最初は音声産出の生理面である。松井は自閉症児に見られる外国語様アクセント症候群と呼ばれる障害に関して、ほぼ純粋にこの障害のみを引き起こしている言語障害者1名を対象に、その特徴と脳内機序に関するケーススタディを行った。行動レベルでは有アクセント語についてはほとんど誤りがなく、無アクセント語が有アクセント語に変異するというパターンが多くを占めること、またその時のアクセント核の位置が多くの場合に ディフォールトのアクセント位置 (後部から 2 モーラないし 3 モーラ目) に生じることが明らかとなった。続いて成人の外国語訛りとの平行性に関する研究領域で、野田は非母語日本語学習者の読解過程を調査し,どこをどのように読み誤るのか,わからない部分をどのように推測するのかを分析した。また,読解時に辞書を使用しても,適切な理解に至らないケースも分析した。このような読み誤りや辞書使用の問題点の中には,発達障害児に見られるものと共通するものもあると考えられる。田中は韓国語を母語とする日本語学習者の誤発音について、とくにリズム構造に焦点を当て分析した。韓国語話者が目標言語(日本語)における有標のリズム構造を極端に避けるのに対し、無標のリズム構造を過剰産出することを明らかにした。上記の分析結果をもとに、リズム構造の有標性と自閉症スペクトラム児のプロソディー産出との並行性について考察した。安田は日本人ドイツ語学習者の声帯振動制御に関して、音響的分析を前年度に引き続きおこなっている。次に三浦は語用論的側面に関して、小学生児童を対象にプロソディの特徴について、コーディングを行っている。最後に臨床応用面では、坂本がロボテクスの教育への導入が、学習不安の軽減に繋がる可能性を発見し、自閉症児の学習においてロボットを活用できる可能性を見いだしている。
著者
中井 泉 由井 宏治 圦本 尚義 寺田 靖子 阿部 善也
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

昨年6月に地球から約3億4000万kmはなれた小惑星リュウグウに到着したはやぶさ2は、小惑星サンプルを採取し、地球に本年末に帰還する。JAXAのプロジェクトチームの一員として、我々はリュウグウ試料の化学組成を蛍光X線分析により決定し、太陽系の起源・進化の解明に寄与する情報の取得をめざしている。本研究では、分析条件の最適化を行い、来年の6月に実試料を分析しリュウグウの化学組成を正確に明らかにすることをゴールとする。同時にSPring-8の最先端の放射光X線分析も適用し、多角的な元素情報を取得する。後続の研究者へ試料を非破壊・無汚染で提供することも求められていることから難易度の高い分析である。
著者
谷口 良一 辻本 忠 宮丸 広幸 伊藤 憲男 小嶋 崇夫
出版者
大阪府立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

半減期が1000億年の超長寿命の天然ベータ崩壊核種La-138の放射線照射を行った。長寿命ベータ崩壊核種は核を励起すれば、寿命が劇的に短縮されるという可能性が指摘されており、Cs-137の除染を念頭に、短寿命化の可能性を検討した。実験ではLa試料をガンマ線とX線で数百kGy程度照射した。その結果、照射線量に対応した数%程度の減少が観測された。ただし減少が観測されたものはLa金属に限られ、酸化ランタンでは確認されていない。
著者
長谷川 慎 久保田 敏子 野川 美穂子 芦垣 美穂 浅野 陸夫 今井 伸治 梅辻 理恵 岡村 慎太郎 菊央 雄司 菊聖 公一 菊珠 三奈子 小池 典子 戸波 有香子 飛山 百合子 中澤 眞佐 村澤 丈児
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

京都・柳川流地歌三味線についての研究。京都における地歌箏曲の系統は伝統的に柳川流であり、一部の実演家が使用する三味線は細棹よりも細い棹・小型胴の三味線である「柳川三味線」が用いられる。本研究は、①これまでに行われた柳川三味線について研究の再整理をし、②楽器としてみた柳川三味線、③他の地歌三味線との演奏表現の違いについての基礎研究を行い、④京都上派における地歌伝承の現況調査、⑤「水張り」による三味線の楽器調整(皮張り)の状況、⑥楽譜・音源のアーカイブを行なった。
著者
浅田 正彦
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

安保理決議が法的拘束力を有するためにはいかなる要件を満たす必要があるかについて、主要国の国連代表部の法律顧問を中心に聞き取り調査を行った結果、これまでの有力な学説が唱えていた要件、すなわち国連憲章第7章の下の決議において「決定(decides)」されることが必要であるという要件は、今日では必ずしも妥当しておらず、「決定」以外であっても、例えば「要求(demands)」であっても法的拘束力を有するとする見解が広く共有されていることが判明した。
著者
今井 勝喜
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

数保存的な性質を持つセル・オートマトンは物理シミュレーションなどに広く使われているにも関わらず、その性質を計算能力と規則のプログラミングの見地から研究する試みはあまり多くなかった。本研究では、1次元2近傍の保存的セル・オートマトンの万能性を示し、1次元3近傍の場合に可逆性と保存性の両方を持つセル・オートマトンの規則の設計手法を提案した。さらに、不均一な近傍における保存的セル・オートマトンの実装を可能にするため、ある種の保存的セル・オートマトンを容易に設計することができる分割セル・オートマトンを準周期タイル上のセル・オートマトンに実装する方法を示した。
著者
山田 広幸
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

土壌の性質や植生の状態は、大気に放出される熱と水蒸気の比率を左右するため、雲の性質にも影響を与えると予想される。このような影響を定量的に評価するため、雲解像数値モデルを用いて地表状態を変えた実験を複数実施し、陸面に対する降水雲の応答を調べた。中国大陸上の集中豪雨の事例を用いた実験の結果、陸面状態の変化によって大気境界層の特性が変化し、それに応じて降水システム全体としての形態や降水分布が変化するという結果が得られた。
著者
芦沢 真五 森 利枝 花田 真吾 関山 健 野田 文香
出版者
東洋大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

先進的な外国学歴・資格認証制度を持つ3か国(オーストラリア、 カナダ、オランダ)の比較調査により、電子化や東京規約といったグローバルな資格相互認証制度と人材活用の潮流を踏まえて、日本に相応しい制度の提言を目指す。この目的のため、海外共同研究者とともに、各国で政府機関、認証機関、高等教育機関、認証サービス利用者に対する量的および質的調査を行い、その実態を明らかにする。調査結果を比較分析し、実用可能な日本型認証制度のあり方を提言にまとめ、国際会議や国際共著論文で発信する。
著者
中島 匠一
出版者
学習院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究の基本方針は、主としてアレキサンダー多項式と岩澤多項式の対比を通じて、結び目理論と代数的整数論における類似を考察することである。両者の間の具体的な対応関係を追及した結果、類似が成立する対象をいくつか特定することができた。また、結び目理論から整数論への貢献を想定して、アレキサンダー多項式の零点の数値計算を進めた。
著者
植村 哲也 近藤 憲治
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

半導体中の核スピンは量子力学的な重ね合わせ状態を長く維持することができ,量子計算機の量子ビットとして有望である.本研究では,強磁性電極から半導体への電気的スピン注入と核電気共鳴(NER)効果を併用し、電気的制御のみで核スピンをナノメートルスケールの空間分解能で選択的に制御できる素子を開発した.具体的には,高いスピン偏極率を有するCo2MnSi電極からGaAsへの高効率スピン注入と,スピン注入信号のゲート電圧による高効率制御を実証した.さらに,注入した電子スピンを用いて,GaおよびAs原子の核スピンを高効率に偏極し,ゲート電極に印加した高周波電場により核スピンに対するNER操作を実証した.
著者
安倍 敏
出版者
東北大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

MRSA、HIVあるいは肝炎ウイルスなどの院内感染が社会問題になっている。歯科治療時には、出血の頻度が高いことから、血液を介する感染性疾患に対しては十分な感染予防対策が必要である。また、近年、易感染患者に歯科治療を行う頻度が高くなり、歯科治療室環境の改善が必要である。本研究では酸化電位水、すなわち蒸留水あるいは水道水に0.07%NaClを添加した後、電気分解して得られる、pH2.6、酸化還元電位(ORP)1,100mV、有効塩素濃度16ppmの水を用いて、消毒剤としての有効性について検討し、次の結論を得た。1. 酸化電位水を口腔内に用いると、塩素臭や酸味のため不快感がある。そこで、酸化電位水:ペパーミント:キシリトールを1.0リットル:0.025ミリリットル:8.0グラムに調合することにより、従来の酸化電位水と同等の消毒力が得られ、不快感も消失した。2. 酸化電位水に金属製医療用器具を浸漬すると、腐食が生じる器具がある。セラミックやチタンを用いて耐腐食性を高めた、試作歯科用タービンに細菌を付着させ、エタノール、次いで酸化電位水に浸漬し超音波洗浄した結果、除菌率99%以上と有効な成績が得られた。3. 酸化電位水の有効塩素濃度に応じて、細菌の消毒効果に差異が認められた。従来はORPとpHが酸化量位水の指標として用いられてきたが、ORPが1,000mV以上であっても、有効塩素濃度が低下するとその殺菌効果は著しく消失した。
著者
西村 拓生 岡本 哲雄 吉田 敦彦 山内 清郎 井谷 信彦 辻 敦子 神戸 和佳子 山田 真由美
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

教育における宗教性は、教育という営みの根底を考える際に非常に重要な契機である。この問題を考える際に思想史的に注目すべきなのが、京都学派の哲学に源流をもつ教育哲学の系譜である。この研究では、京都学派教育哲学の諸思想を分析し、その中に、「生命性と超越」を鍵概念とする系譜、「臨床性から公共性」という志向をもつ系譜、そして「言語の限界と可能性」をめぐる系譜を見出した。さらに、その分析を基盤として、教育における宗教性・超越性に関する多様な思想史的・人間学的研究を行ない、包括的・体系的な研究への足掛かりを構築した。
著者
青木 達也
出版者
宇都宮大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

近年、日本の近代化・産業化に寄与した歴史的遺産が地域再生の資源として活用されている。そして、歴史的調査・研究が地域の個性と魅力を引き出す支えとなっている。日光市足尾町について見れば、「近代足尾銅山と鉱害問題の歴史やその関連遺産」が、環境保護の大切さを伝える植樹活動や世界遺産登録を目指した取組みなどに活用されている。足尾地域の遺産を種別に分類すると、探鉱・採鉱、選鉱、製錬、精錬、輸送・通信、生活・文化・教育、維持管理、エネルギー・用水、浄水・廃棄物、経営などに分けられるが、本研究対象はその種別でいうところの「輸送」を担った遺産となる。
著者
津田 智史 井上 史雄 高丸 圭一 中西 太郎 山下 暁美 林 青樺 梁 敏鎬 椎名 渉子 斎藤 敬太
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

災害時および防災時にいかなる語彙が必要になるのかの調査を、自治体の防災パンフレットや自治体ホームページ、また「平成28年熊本地震」後の地元新聞紙を対象として実施した。そこから、災害時に必要になる語彙およそ110語を選定した。当初、研究期間内でのデータベース構築を目標としていたが、地震以外の災害語彙についての収集もおこなったこともあり、現在もデータベース構築・公開のための作業を継続中である。
著者
加藤 智朗
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

当研究室で作成した前脳神経で変異型polymeraseγを発現するトランスジェニックマウスは双極性障害と類似した表現型を示す。このマウスは視床室傍核等の領域において欠失したミトコンドリアDNAを多く蓄積する。視床室傍核がどういった特徴を持つかを明らかにするために、視床室傍核やその他に双極性障害との関連が示されている脳領域を含めてRNAを抽出しマイクロアレイを用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、視床室傍核は他の領域よりもミトコンドリア関連、特に酸化的リン酸化に関わる遺伝子の発現が高いこと、コレステロールの合成に必要な酵素をコードする遺伝子の発現レベルが高いことが明らかになった。