著者
三宅 知寛 相良 直哉 杉山 賢二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.5-8, 2012
参考文献数
8
被引用文献数
1

映像品質が管理のために参照画像を用いない客観画質評価方法が求められている。これに対し、ブロック歪、モスキーノイズ、時間軸劣化、空間ボケなどの劣化要素についての評価方法がすでに検討されている。一方、近年の符号化では、非線形空間LPF(コアリング処理)の多用により、エッジは保存されるが微少ディテールが消失する劣化が目立ってきている。そこで、そのような劣化(コアリング劣化)を検出する手法について検討した。空間ボケ検出で用いたDCT係数のバンド分割を基本にし、エッジ部と平坦部によるブロック区分を行うことで参照画像なしにコアリング劣化の程度を検出する手法を提案する。評価結果は、H.264符号化で量子化幅(QP)の増加に伴って高い値になるともに、デブロッキングフィルタの有無により顕著に差を生じ、コアリング劣化程度の評価方法として有効であることが確認された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1326, pp.130-133, 2006-01-30

京都市左京区の出町柳駅は、大阪市の淀屋橋駅に至る京阪電車の起点に当たる。朝7時頃になると、特急で1時間弱の大阪中心部へ通うビジネスマンが、次々と地下の乗り場へと吸い込まれていく。 その駅入り口脇のタクシー乗り場で朝、客待ちをする運転手にとって、目の前で演説する前原誠司の声を聞くことは、長く日常の一部になっていた。
著者
山元 隆春
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

児童・生徒の「読解力」育成のために、小学校から高等学校までの児童・生徒の読者反応を多角的に分析し、読者反応の個人的構成と社会的構成との関係性を解明し、「読むこと」の授業における足場づくりのための枠組みを構築することを目的とした。国内外の国語教育学及び読者反応研究関連の文献をもとにして研究を進めた。絵本などをもとにした「読解力」育成のための学習開発論を構築した。米国の理解方略指導論に学びながら「読解力」の足場づくりとしての理解方略指導のあり方を探り、さらに多様な学習ニーズに応じて「読解力」を育成するための支援策を提言し、「読むことの指導」をどのように教えるのかということについての見通しを示した。
著者
仲川 浩世 Hiroyo Nakagawa
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.257-267, 2018-09

本研究の目的は、英語ライティング・フィードバック研究の概観を振り返り、今後の日本の英語教育への導入を示唆することである。フィードバックとは、言語学習の発達を促進するため、発話に対する口頭訂正フィードバックと、L2(第二言語)ライティング・フィードバックに分けられる。本稿は、英語ライティング・フィードバックに焦点を当てる。L2ライティングにおける訂正フィードバックは、 内容や構成に関するものと文法に対するものがある。さらに、初期のL2ライティング研究とその後の第二言語習得(SLA)研究は観点が異なる。すなわち、L2ライティング研究のフィードバックは、形式面と内容に重点を置いていた。これに対して、SLA研究では、習得を目指すため、文法項目の訂正フィードバックに関するものが大半を占め、長期的に定着しないという批判もある。今後は、情意要因を考慮し、質的な調査に取り組むことが望ましいと考えられる。
著者
稲葉 みどり
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育 (ISSN:24335339)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.26-33, 2018-10-31

国際交流会等を実践的な学びの場として活用する方法を模索するために、交流会の立案から実施までを学生が企画するというプロジェクトを実施した。このプロジェクトでは、学生が交流の機会を積極的に活用して学びの場を創ることが目的である。交流相手は英国人研修生で、交流会では、日本文化紹介を中心とした活動を企画・実施した。本稿では、このプロジェクトの教育的効果を学生の活動報告書等を基に考察した。その結果、学生は、1)企画・実行する際に大切なことや考慮すべきこと、2)コミュニケーションは言葉以外でも可能で、伝えようとする気持ちが大切であること、3)より深いコミュニケーションには言語(外国語・英語)が必要であること、4)異文化や自文化について学ぶ意義、5)国際交流は楽しいものであること等を体験的に学んだことが明らかになった。しかし、これらは初歩的な内容なので、さらに学びを深化させていくことが課題である。
著者
徳永 隆治
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.34, no.10, pp.824-828, 1995-10-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
27

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1895年12月04日, 1895-12-04
著者
齋藤 政彦 山田 泰彦 太田 泰広 望月 拓郎 吉岡 康太 野海 正俊 野呂 正行 小池 達也 稲場 道明 森 重文 向井 茂 岩崎 克則 金子 昌信 原岡 喜重 並河 良典 石井 亮 藤野 修 細野 忍 松下 大介 阿部 健 入谷 寛 戸田 幸伸 中島 啓 中村 郁 谷口 隆 小野 薫 ラスマン ウェイン 三井 健太郎 佐野 太郎
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

不分岐な不確定特異点を持つ接続のモジュライ空間の構成,リーマン・ヒルベルト対応の研究により,対応するモノドロミー保存変形の幾何学を確立した.また,混合ツイスターD加群の理論の整備,可積分系の幾何学的研究において種々の成果を得た.高次元代数幾何学においては,端末的3次元射影多様体のある種の端収縮射の分類や, コンパクトケーラー多様体の標準環の有限生成性などの基本的結果のほか,モジュライ理論,シンプレクテック多様体に関する種々の成果を得た.量子コホモロジーの数学的定式化や,ミラー対称性の数学的理解についても大きな成果を得た.また,代数多様体の層の導来圏に関する研究においても種々の成果を得た.
著者
井上 順子 平野 北斗 豊嶋 哲志
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.62, 2015

本研究では、インフォメーショングラフィックス表現の拡張性として、情報の立体化、立体表現の可能性について報告する。 インフォメーショングラフィックスは、情報を効果的・魅力的に伝える手法として注目が高まっている。見る人に印象強さや関心を与える力を持つことから、簡素で明快かつ魅力的な表現が模索されている。モーショングラフィックスに加え、最近では情報を立体的に表現しようとする傾向も見られる。 オマーンの新聞社「Times of Oman」が制作した「ON THE BALL, An in-depth look at the 32 national teams」では、情報を立体模型に再構成するアイデアを適用している。この事例は、インフォグラフィックスにおける立体的表現の可能性を確認できる好例である。インフォメーショングラフィックスの新たな視覚体験を提供できるアプローチとして、情報の立体化に着目し「情報に触れる体験」が理解とコミュニケーションを向上させる可能性について探求した。その結果、情報を立体化することで見る人の意欲的・知的欲求を引き出す特性を指摘することができた。
著者
加藤 信一 高崎 金久 斎藤 裕 松木 敏彦 西山 享 行者 明彦
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

本研究は、代数群、リー代数またはそれに関連する対称空間、概均質ベクトル空間やヘッケ環等の上で定義される様々な特殊関数を主に表現論の立場から研究したものであり、整数論、数理物理学等と関連した多くの成果が得られた。加藤はヘッケ環の表現を調べ、その「双対」がどの様に与えられるかを決定した。また、数理物理学にあらわれるR行列の新しい例をヘッケ環を用いて与え、これを使って可積分系のq類似である量子化されたクニズニク=ザモロヂコフ方程式を考察、この方程式とマクドナルド差分作用素の関係を明らかにした。斎藤は対称行列のなす概均質ベクトル空間の数論的研究を行い、そのゼータ関数を具体的に決定した。そしてそれらのジーゲル保型形式の研究への応用等を論じた。行者は概均質ベクトル空間の研究を表現論、D加群の理論と関連して研究した。特に一般化されたヴァーマ加群の既約性と概均質ベクトル空間のb関数の関係を調べ、代数群、リー代数の無限次元表現論の研究において概均質ベクトル空間の理論が有効に適用できることを示した。松木は表現の記述に必要な、代数群の旗多様対の対称空間に関連する軌道分解について研究し、また球部分群についても考察した。西山はリー超代数のユニタリー表現論を研究した。特にハウによる双対対の理論の超代数版を用いて、各種の古典的リー超代数の既約ユニタリー表現をフォック空間上に実現して、その性質を調べた。高崎は数理物理学にあらわれる微分方程式、非線型可積分系を研究した。特にそれら方程式、可積分系の対称性を考察の対象として、体積保存微分同型群、無限次元リー代数等との関わりを調べた。
著者
清水 肇 中村 友美
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1267-1274, 2018
被引用文献数
1

沖縄県読谷村のK集落は、第二次世界大戦末期の沖縄戦による破壊の後、軍事基地建設のための土地接収により強制的な移転を余儀なくされた。旧集落の物的環境の多くは失われたが、集落跡地への関係者の出入りが制約のもとで許されている。 歴史的資産の多くが消失あるいは改変された状況において、戦前に戦後にかけての集落の姿と暮らしに関わる地域の記憶の継承の方法を検討した。記憶の継承に有効な歴史的資産を抽出し、それらの特質を分析することにより、消失や改変を経た歴史的資産の特質に対応した記憶の継承の取り組みが必要であるという認識を得た。 K集落住民による旧集落跡地から現集落の範囲までを対象とする記憶継承活動が企画、実施され、活動を通じて記憶の継承活動の課題を検討した。物が消失して空白に見える場所の扱い、重層的な記憶の扱い、場所への関わりの継続、領域を示す資産の扱いが重要であることを示すことができた。
著者
前田 和樹 大友 志伸 林 智弘 志村 敏史 上地 幸平 江後 京子
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.727-733, 2018

<p>近年,基質特異性拡張型βラクタマーゼ(Extended-spectrum β-lactamases; ESBLs)産生菌の検出頻度は増加傾向であり,それに伴って迅速検出法が多く考案されている。Nordmannによって報告されたESBL NDP(Nordmann/Dortet/Poirel)testは,迅速かつ正確にESBLs産生菌の検出が可能である。しかし,蛋白抽出試薬として20 mmol/L-トリス-塩酸緩衝液(BPERII Bacterial Protein Extraction Reagent, Thermo Scientific)を用いるため酵素抽出の過程に30分間の時間を要する。そこで,我々はガラスビーズを用いて菌体から酵素を粉砕抽出することでESBLs産生菌を簡便で,迅速かつ安価に検出できるガラスビーズ試験(Glass beads test; GB test)について考案した。今回,GB testの基本性能をNDP testと比較することでESBLs産生菌のスクリーニング検査としての有用性について評価を行った。対象にはESBLsの表現型試験陽性となり,遺伝子型が決定した111株と第3世代セファロスポリン系薬に感受性を示しESBL非産生菌と判定した109株を用いた。GB testとNDP testの判定一致率は100%であった。両検査法の感度,特異度は94.6%,100%であった。さらに,GB testでは酵素抽出時間を30秒に短縮できたことでNDP testと比較して陽性までの検査所要時間が有意に短縮した(<i>p</i> < 0.01)。GB testはESBLs産生菌のスクリーニング法としてNDP testよりも安価でさらに迅速性,簡便性に優れていた。</p>
著者
藤橋 健太 奥地 誠 押川 渡 田原 晃 篠原 正 片山 英樹
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo‐to‐Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.216-221, 2018
被引用文献数
1

<p>再生可能エネルギー固定買取制度を背景に,太陽光発電設備は急増した.太陽光発電設備の基礎杭は,浅層土壌中に金属表面が接し,地際部より突出している.本研究では,この環境における腐食の把握を目的に,杭状試験体の暴露試験と暴露試験場土壌の分析を行った.浅層土壌中の腐食量は,土壌中の腐食量として一般的に示される年間0.02 mmの腐食量を上回った.それらの腐食量は各土壌を電解質とした分極抵抗測定結果と良い相関を得た.地際部のマクロセル腐食は,土地造成など人為的な作用により土壌の化学組成が大きく変化することが一因であると考えられる.</p>

1 0 0 0 OA Medallions

著者
Joe Takayama
出版者
Asia Digital Art and Design Association
雑誌
International Journal of Asia Digital Art and Design Association (ISSN:17388074)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.97-102, 2017 (Released:2017-06-08)
参考文献数
14

"Medallions" is comprised of a series of wall plaques featuring ornate shapes. In this work, each medallion was procedurally generated, and 3D-printed. This project is an attempt at translation from traditional ornamentation to a modern algorithmic art by using a combination of a procedural approach in Computer Generated Imagery (CGI) and the rapidly expanding field of 3D-printing technology. As an element of the medallions, we used 2D metaballs, which are a kind of modeling method in CGI. A drawing algorithm of the metaballs was modi ed and optimized to generate complicated ornate patterns. Also, regular-polygonal shapes were used for the process of density calculation of each metaball. However, a generated 2D pattern cannot be converted into a 3D model directly because there is an inconsistency that lines with convex information overlap each other in the intersection points on the 2D pattern. To solve the issue, we used an algorithm that an accurate peak height level is calculated at each pixel; the algorithm enables us to generate lines without overlaps. In this way, generated patterns were converted into 3D models, and then the models were 3D-printed nally. The nished artworks were displayed at several art exhibitions, and gained a certain reputation.