著者
丸毛 啓史 黒坂 大三郎 小谷野 康彦
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

再建靱帯組織由来線維芽細胞に対する低出力超音波パルス(以下LIPUSと略す)照射は、出力強度依存的にコラーゲンの量を増加させるのみならず、靱帯型の架橋パターンを変えることなく、生理的架橋の量を増加させること、さらには、コラーゲン基質の成熟速度を促進することが明らかになった。従って、LIPUS刺激は、術後療法の短縮を計るための手段の一つとして、臨床応用可能と考える。
著者
浦川 隼人 小林 和朝 高田 寛之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.5, pp.708-715, 2011-05-01

トークンバケットポリサー(TBP:Token Bucket Policer)を用いてQoS保証を行う背景にはNGN (Next Generation Network)の存在がある.NGNでは,SIP (Session Initation Protocol)を使ってRACF (Resource and Admission Control Function)によるリソース受付制御を実現している.この際にセッションごとに設定要求(帯域やバッファ)があり,これをもとに伝送路の経路やセッションの受入れを可否する.音声通信と異なり動画配信においてはセッションの設定値を定める方法論が確立されていない.そこで本論文では,動画配信のQoS保証を実現するTBPパラメータ推定のアルゴリズムを提案した.動画自体がもつ映像・音声データに転送付加情報を考慮することで転送トラヒックをシミュレーションし,そのトラヒックからTBPパラメータを推定した.推定結果と実測実験結果を比較すると,十分実用可能な推定ができていることが判明した.
著者
和泉 光紀 中川 健治 横谷 哲也
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.5, pp.698-707, 2011-05-01

ネットワークシミュレータNS-2を用いてDRR (Deficit Round Robin) のパケット廃棄確率を推定する.IS (Importance Sampling) シミュレーション法を適用し,シミュレーションを高速化し,かつ推定精度を向上させる.その際,推定値の分散を最小にする分布,いわゆる最適シミュレーション分布を決定して使用する.MC (Monte Carlo) 法とIS法によるシミュレーション結果を比較し,考察する.
著者
橋口 慎哉 福本 尚人 井上 弘士 村上 和彰
雑誌
先進的計算基盤システムシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.306-315, 2011-05-18

本稿では,3 次元積層 DRAM の利用を前提とし,大幅なチップ面積の増加を伴うことなく高いメモリ性能を達成可能な新しいキャッシュ・アーキテクチャを提案する.3 次元積層された DRAM を大容量キャッシュとして活用することで,オフチップメモリ参照回数の劇的な削減が期待できる.しかしながら,その反面,キャッシュの大容量化はアクセス時間の増加を招くため,場合によっては性能が低下する.この問題を解決するため,提案方式では,実行対象プログラムのワーキングセット・サイズに応じて 3 次元積層 DRAM キャッシュを選択的に活用する.ベンチマークプログラムを用いた定量的評価を行った結果,提案方式は動的制御方式で平均 15% の性能向上を達成した.
著者
佐々木 大輔 松谷 宏紀 竹 康宏 小野 友己 西山 幸徳 黒田 忠広 天野 英晴
雑誌
先進的計算基盤システムシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.399-406, 2011-05-18

誘導結合によるチップ間ワイヤレス接続技術は,製造後にチップを重ねて実装することで,三次元積層が可能であり,その高い柔軟性と転送性能が注目されている.この三次元転送技術を有効に利用するためには,積層されたチップのコア間で容易にデータを転送を行う方式を確立する必要がある.本論文では,ワイヤレス誘導結合を用いてチップ間でコミュニケーションを行う手法として,垂直バブルフローを利用したリング型 NoC を提案し,仮想チャネルを用いたリング型 NoC,および,垂直バス方式と比較する.さらに,これらの通信方式を搭載したプロトタイプチップを実装し,それぞれの手法による性能,および,面積の違いを測定する.シミュレーションによる評価の結果,プロトタイプチップは 200MHz で動作し,誘導結合部分は 4GHz 超のクロック伝送によるダブルデータレート伝送を実現,平均消費電力は最大は 33.8mW となった.垂直バブルフローおよび仮想チャネルを用いたリング型 NoC は,垂直バス方式と比べ高いスループット性能を実現した.さらに,垂直バブルフローは既存の仮想チャネルを用いる方式よりも面積性能比で優れることが分かった.
著者
仁平 恒夫 金岡 正樹 久保田 哲史 森嶋 輝也
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

水稲、畑作露地野菜、酪農の企業的農業経営体を、事業構造と展開過程、生産量等に基づき類型化し、費用・収益構造等の分析により競争優位の源泉を摘出しビジネスモデルとしてまとめた。また、農業生産法人のバリュー・チェーン構築に重要なブランド戦略を明らかにした。さらに、酪農のTMRセンターを対象にコスト低減のための飼料作物立地配置モデルや、企業的経営体の基幹従業員のモチベーション向上のため職務満足度が判断できる簡易手法を開発した。
著者
山田 玲良
出版者
札幌大学
雑誌
地域と経済 (ISSN:13491725)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.17-25, 2007-03

功利主義の代表的な政策評価原理である総効用主義と平均効用主義は、人口が内生的に変化するケースでは、それぞれ、いびつな社会状況をもたらす政策を推奨する危険性のあること(repugnant conclusion)が知られている。この問題は、総効用主義や平均効用主義が人口規模を独立に評価しないために生じる。平均効用とともに「人口の多さ」を評価できれば、いびつな社会状況の推奨を回避できる可能性がある。
著者
森下 知晃 小澤 一仁 鈴木 勝彦 芳川 雅子
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では,本来直接観察・サンプル採取を行えない日本列島のような島弧深部相当(最上部マントル/下部地殻)でのプロセスを理解するために,アルバニアなどに露出するオフィオライトに着目し,野外調査および,採取した試料の解析を行った。その結果, 島弧深部相当,特にマントル相当の岩相について下位から上位にかけて(1)中央海嶺とは異なり,流体の流入を伴うようなマグマ活動に関連した岩相が上位にかけて増加すること(2)かんらん岩層の上位には,シリカの付加が普遍的に観察されること(3)これまで中央海嶺環境で形成されて来たと考えられていた西側部分について,一部が島弧でのマグマ活動および加水作用をうけていることを明らかにした。
著者
平田 武
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、政治学研究上の空白となっているハプスブルク君主国とその継承諸国の政治発展をヨーロッパ全体の政治発展の中に位置づけることに寄与する目的をもって始めたものである。研究期間中には研究文献・同時代文献・史資料の収集とその分析をすすめ、その成果の一部として、ハプスブルク君主国のオーストリア側における政治発展を概観した研究(雑誌論文)、東中欧・南東欧地域における政治発展の見取り図を含む論文(近刊の共同研究論文集に所収の予定)、1920年代の当該地域におけるデモクラシーの崩壊事例の研究などをまとめた。
著者
蔡 兆申 BILLANGEON Pierre-marie
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

この研究では、如何に超伝導量子ビット(コヒーレント制御可能な2準位の量子システム)を多数集積し、それらを自由に結合させ、コヒーレンスを保ちながら、量子状態の操作を行うことができるか、ということを研究することがその主題である。このような研究は、将来の量子コンピュータの実現を視野に入れて行っている。2009年度では、二つの量子ビットと結合させる幾つかの方法を研究した。まず二つの量子ビットを、第三の量子ビットを介して結合させる方式を考慮した。この方法はすでに本研究グループで以前より研究されていたものを改良・発展したものである。この新結合方式は、この量子系の時間発展を解析的に研究したことにより得られたものである。現在この最新の結果を論文にまとめている最中である。またこの結合方式の回路を実現するため、新たな多層超伝導配線を備えた微小アルミトンネル接合回路の作製法を開発した。このような多層配線構造は、量子ビット数のスケールアップには欠かせないものであると考えている。すでにこの新結合式を取り込んだ資料の作成を終え、現在その評価をする準備を行っている。二番目の結合方式の研究のアプローチは、既にイェール大学で研究が進んでいる超伝導マイクロ波共振器を介した量子ビットの結合方法である。我々のグループでも超伝導共振器関連の研究を過去数年間行ってきた。我々はこの共振器を介し、遠方にある量子ビット同士を結合させることを考えた。このような結合方式の資料を作成し、現在その特性評価を行っている。上記二つの結合方式の違いは、量子ビット型結合器を使うものが隣接するする量子ビットを結合させる機能を持つが、共振器型の結合器は遠方の量子ビットを結合できる特徴を備えている。二つの方式は量子誤り訂正などの重要なアルゴリズムを実行するにあたり、異なった特性を示すので、実際に実験的に確かめる必要がある。
著者
谷村 眞治 三村 耕司 劉 凱欣
出版者
大阪府立大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1997

1995年1月17日未明に発生した阪神大震災では,数多くの土木・建築構造物に壊滅的打撃を与えた.それらの中の特異な破壊・損傷例で特に注目すべきものは,鉄筋コンクリート構造物に発生した水平ひび割れや圧縮破壊による損傷・破壊現象である.本研究は上記のような直下型大地震による特異なコンクリート構造物の衝撃破壊の発生メカニズムを解明し,そのような衝撃破壊の防止法に対する有効な資料を提供する目的で,コンクリートに対する衝撃実験と数値計算の両面より直下地震動による典型的コンクリート構造物の動的挙動及び破壊について詳しく調べた.実験は,主に今までほとんど研究されていない低衝撃速度荷重下で鋼板によって補強されているコンクリート柱と内部に脆性材料を詰めた鋼管の座屈現象及び,縦偏心衝撃を受ける矩形断面体の動的挙動を調べた.数値解析は,縦特性曲線法,有限要素法及び個別要素法によって異方性体の応力波伝ぱ現象など基礎的な面から直下地震動による速度負荷を受ける種々のコンクリート構造物の動的挙動および破壊など実際の応用の面まで広い範囲にわたって行われた.縦特性曲線法により,異方性体の三次元応力波伝ぱ問題を解析するための特性分析と数値積分式を導出する上で,その計算ソフトを完成した.これは,今まで他に発表されていない成果である.また,大型汎用型衝撃応答解析コードにより,直下型地震特有の揺れ初期の激しい1波又は2波がコンクリート構造物の動的挙動に及ぼす影響を調べた.その結果,その構造物に生じる応力値,特に初期の過渡応答時の応力値は揺れ速度の初期の波形の大きさのみならず,その形状(周期,立上がり時間,立下がり時間),構造物の長さ,その上に載る上部構造物の形状(境界条件)によって変わる様子を定量的に出した.
著者
千野 拓政
出版者
早稲田大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

2012年度は、前年度に引き続き、北京、上海、香港、台北、シンガポールで高校生を対象にアンケート調査、インタビューを進めるとともに、サブカルチャーに関する資料を収集し、あわせてこれまでの研究成果を逐次公表した。調査に関しては、各地の協力者に、高校生対象のアンケート、インタビューをお願いしたほか、千野自身が4月16~18日、7月3~6日、9月17~20日、11月27~29日に上海へ、7月1~3日、11月25~27日に北京へ出張し、アンケート調査、インタビューを行った。香港、台湾、シンガポールでの調査は、現地協力者の都合で年度内に終了することができず、その後も引き続き継続している。資料の袖手に関しては、北京、上海で千野が漫画、アニメーション、ライトノベル、BLに関する同人雑誌および商業誌、単行本を収集した。現在も継続して収集を進めている。成果の公表に関しては、これまでの調査と2012年度の調査をもとに以下の口頭発表を行った。6月30日に天津の南開大学で開催された国際学術討論会「亜州経験与文化研究的多元範式」における基調報告「東亜諸都市的亜文化与青少年的心理―動漫、軽小説、cosplay以及村上春樹―」。7月2日に南開大学日語系で行った講演「從北斎到宮崎駿」。11月26日に北京大学で行った講演「総体戦体制与中国現当代文化」。12月9日に早稲田大学で開かれた東アジア人文学フォーラムにおける学術報告「東アジア諸都市のサブカルチャーと若者のこころ」。2013年3月12日、に上海大学で行った講演「角色与交往:東亜諸城市的青年文化与青少年的心理―動漫、軽小説、cosplay以及村上春樹―」。上記研究の最終的な報告として、早稲田大学総合人科学センターの電子ジャーナルRILASに論文を執筆予定であるほか、勉誠出版から単行本にまとめて出版する予定である。
著者
三浦 秀一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.528, pp.75-82, 2000
参考文献数
16
被引用文献数
17 4

In this study the energy consumption and the CO_2 emissions of housing in prefectural capitals all over Japan have been estimated and characteristics of the transition of them in recent 30 years have been made clear. The energy consumption was increasing remarkably in every cities, and this increase was influenced by climate, expenditure, and residential area. To reduce the v emissions 6% below 1990 levels, 20% of 1995 levels must be reduced in average. In many cities, the major factor of the increase of CO_2 emissions was the increase of using lighting and electrical outlet.
著者
久野 収
出版者
筑摩書房
雑誌
展望
巻号頁・発行日
no.177, pp.58-66, 1973-09
著者
真島 豊 平岡 俊郎 江草 俊 早瀬 修二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.30, pp.47-52, 1996-05-07
参考文献数
19

酸素原子でシリコン主鎖を架橋したポリシランは、常温において可視領域でEL発光する。この酸素架橋ポリシラン膜は、前駆体poly(methoxymethylsilylene/phenylmethylsilylene) (PMMS)をキャストして、加熱架橋することにより得られる。ITO/酸素架橋ポリシラン/Al構造のEL素子において、11V印加時に2A/cm^2という比較的大きな電流値が観察された。このEL発光はSi主鎖構造に関連したものと考えられる。
著者
北川 裕之 三上 雅久 菅原 一幸 菅原 一幸
出版者
神戸薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

研究成果の概要 : 硫酸化グリコサミノグリカンと呼ばれる糖鎖は、タンパク質と共有結合をしたプロテオグリカンと呼ばれる形で、ほとんど全ての細胞表面や細胞と細胞との間隙に存在している。最近、ヒトの癌や遺伝病の原因として硫酸化グリコサミノグリカン鎖の合成異常の実例が多く示されている。本研究では、硫酸化グリコサミノグリカン鎖がどのように合成され、どのようにその機能を発揮するのか、またその合成がうまくできないとなぜ異常が生じるかを細胞レベル解析し、その一例を示した。