著者
高橋 和哉 中村 勝一 山崎 克之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.1065-1066, 2010-06-01

超音波測距センサを用いた人群観測ネットワークを設計・実装した.人検出時間率の考え方により人群観測を実現し,計算時間も実用上問題ないことを実証することで,コストやプライバシーの課題を解決した人群観測の実用性を示した.
著者
中村 哲 翠川 裕 波部 重久 松田 肇 翠川 薫 渡部 徹 中津 雅美 二瓶 直子 鈴木 琴子 黒倉 壽 風間 聡 三好 美紀 桐木 雅史
出版者
独立行政法人国立国際医療研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

ラオス国との共研究の主対象となったラオスの消化管寄生虫感染症に関して、現地調査により山岳部と平地とで寄生虫相が異なることを示唆した。特に淡水魚類の生食を介して感染するタイ肝吸虫類の感染が都市周辺域において顕著に高いことを示した。さらに、山岳地居住民の感染率と健康調査データの解析からリスク因子として、年齢や識字率、集落での衛生的な飲み水の利用割合、民族の比率を見出した。そして、これらの因子による重回帰で得られるリスクマップを含めた、地区内または広域でのリスク管理手法を示した。
著者
清家 巧 春國 達也 岡山 聖彦 河野 圭太 中村 素典 山井 成良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.525, pp.443-448, 2008-02-28

一方的に送りつけられるspamメールは,近年爆発的に増加している.技術的な対策の1つとしてフィルタリングが挙げられるがメールのメッセージ内容に依存する判定手法では正当なメールをspamメールと判別してしまいメールが到着しないという問題が発生する.そこで,フィルタリングの精度を高めるためにメールヘッダ中のReceivedフィールドに注目し配送経路を解析した.本稿ではReceivedフィールドからメールサーバ間の配送遅延時間を計測,検証し正当なメールサーバでは一定の傾向を確認し,spamメールはその傾向から外れる事を確認した.さらに,spamの一部は夏時間を適切に処理しないこと,Receivedフィールドの数に特徴があることを発見した.
著者
桑原 浩平 窪田 英樹 濱田 靖弘 中村 真人 長野 克則 池田 光毅 谷地 誠 南沢 慶一
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

芝生や路上で気候要素の垂直分布(50, 100, 150cm)の測定を行なった。50cmの気温と環境グローブ温(長波放射のみ考慮)は150cmよりも高いが,気温と環境グローブ温はほぼ等しいため,環境グローブ温の垂直分布は長波長放射よりも気温の影響が大きい。また吸汗速乾素材と綿素材の衣服が生理心理反応に及ぼす影響を評価するために被験者実験を行った。速乾素材の方が汗による着衣重量増加量は有意に少なかったが,平均皮膚温や不快感には有意な差が見られなかった。
著者
佐藤 誠 峯 陽一 文 京洙 シャーニー ジョルジオ カルロス マリア・レイナルース 中村 尚司 鄭 雅英 佐藤 千鶴子 安藤 次男 小島 祥美 大倉 三和 スコーマン マキシ ソロモン フセイン コーネリッセン スカーレット バレスカス マリア・ロザリオ ベイリー エイドリアン アティエンサ マリア・エラ ハートウェル レオン デヤヘール ニコラ 大西 裕子 坂田 有弥
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

国際人口移動を単なる労働移民の問題にとどまらない複合現象として理解する視点にたち、日本とアジア、南アフリカと南部アフリカという二地域における国際人口移動の実態把握と比較分析を通じて、流出地域と流入地域において人間の安全が保障されるための課題は何であるのかを、人間安全保障の批判的摂取をふまえつつ解明した。具体的には、社会セクターにおける人口移動に焦点をあて、国際人口移動研究への理論的貢献を行った。
著者
中村 文明 中島 義仁 竹内 豊生 冨田 崇仁 成瀬 賢伸 大野 修 岡村 正造 前多 松喜
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.95, no.6, pp.1112-1114, 2006-06-10 (Released:2009-03-27)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

症例は46歳男性. 10年前から再燃緩解型潰瘍性大腸炎で治療中であった. 胸部絞扼感にて近医を受診し, 心エコーにて左室壁の浮腫と壁運動の低下を認めた. 心筋炎の診断で, ステロイドパルス療法施行されたが, 心室頻拍となり当院へと紹介された. 経皮的心肺補助法 (PCPS), 大動脈内バルーンパンピング (IABP) 施行時の心筋生検にて, 巨細胞性心筋炎と診断された. シクロスポリンの投与を試みたが, 心筋の収縮力は改善せず死亡された.
著者
野田 研一 山里 勝己 木下 卓 高田 賢一 中村 邦生 窪田 憲子 笹田 直人 中川 僚子 久守 和子
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

英米文学および英米文化の研究を通じて、英米圏における〈日本幻想〉の胚胎・生成とインパクトの諸相を総合的かつ具体的に検証することをめざした。(ただし、課題の性格上、日本文学に関する研究も含まれる。)理論的には表象論を基底に据え、コロニアリズム/ポストコロニアリズムにおける「接触界域」(contact zone)論を踏まえつつ、日本表象に内在する複雑なダイナミズムを明らかにした。具体的には、言説としての〈日本幻想〉生成のプロセスを複数のテーマ設定によって分析した。これらのテーマは、連続的な生成プロセスであり、明瞭な区分を与えることは困難であるが、このプロセス全体を通じて、所定の個別化された〈日本幻想〉が産出・消費されてきたものと考える。
著者
須田 久美子 宮村 正光 田上 淳 中村 雅彦
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.4, pp.89-97, 1994-08

都市における地震被害の低減に関する研究の一環として、北海道南西沖地震がその被災地に及ぼした社会経済的影響を把握するために、復旧プロセスに着目した新聞情報の整理及び地震発生3カ月後の現地調査を実施した。現地調査は、津波及び火災被害の著しかった奥尻町と、液状化被害のあった長万部町を中心に行った。調査の結果を連関図にまとめ、主として地震による間接的な影響(被害)や復旧プロセスの経時的な推移を整理した。また、地震被害の社会的要因を分析し、被害を抑制した要因と拡大した要因に分類し考察した。その結果、地震被害の間接的な影響として、「生活基盤の喪失に伴う産業の衰退及び人口の流失」「長い避難生活や被災による精神的なダメージ」「仮設住宅のスペース不足や設置場所などへの不満」「見舞金分配に絡む各住戸の被災度評価の問題」「復旧速度に与える行政手続きの影響」などが問題になっていることが明らかになった。こうした問題点を踏まえて、今回の調査から得た教訓をまとめると次のとおりである。(a)被災度診断者、特殊技能者などの養成及び派遣システムの確立 被害を受けた家屋の被災度を公平に判断するオーソライズされた被災度診断者の派遣が望まれている。特に、二次災害の防止などの観点から現在一部の自治体で実施されてはいるものの、全国的な規模での展開が早急に必要である。人材の育成については、建築学会などの機関を中心に組織的な体制を整えることも必要と考えられる。また、土砂崩れ現場などでの重機操作技術者や救援物資の仕分け作業の専門家などを被災時に速やかに派遣できるシステムの確立が望まれる。(b)精神コンサルタントの養成 災害の影響が長期化すると、物資面のみでなく、被災住民に対する精神面の援助が重要である。日本では、精神コンサルタントのシステムが確立しておらず、まずは、被災者の心の相談にのれる専門家を数多く養成することが急務である。(c)復旧作業を遅滞させないための法制度の見直し 場所によっては建物の被害申請手続きや査定が終了しないと復旧作業にとりかかれない場合があり、重要度・緊急度に応じた手続きの簡素化と査定方法の見直しが望まれる。(d)伝達する情報を一元化する管理システムの確立 被災地では、地震直後から多くのマスコミ関係者が訪れ、役場の震災担当者はその対応に追われたようである。町村レベルの役場の人数では、生存者の救出・救援に追われる一方で、死傷者の人数や被害状況などに関する正確な情報を把握するのは非常に困難である。伝達する情報を一元化する管理システムが望まれる。情報収集の専門家である報道関係者が横の連携をとりつつ、震災担当者と情報を交換・管理できるシステムができれば、救援活動もよりスムーズに実施できるものと考えられる。
著者
木村 清志 中村 行延 有瀧 真人 木村 文子 森 浩一郎 鈴木 清 Kimura Seishi Nakamura Yukinobu Aritaki Masato Kimura Fumiko Mori Koichiro Suzuki Kiyoshi
出版者
三重大学水産学部
雑誌
三重大学水産学部研究報告 (ISSN:02875772)
巻号頁・発行日
no.10, pp.p71-93, 1983-10
被引用文献数
3

1980年4月から1982年5月までの期間に,三重県英虞湾湾口部のアマモ場で,ビームトロールにより魚類の採集を行い,このアマモ場の魚類相とその季節的変化について,次のような結果を得た。1. 採集された魚類は13目53料117種27,293個体であった。個体数はゴンズイ,ギンポ,アミメハギ,ハオコゼ,ヨウジウオ,アナハゼの順に多く,この6種で全体の8割程度を占める。 2.各魚種の出現状態から,これらを周年定住種,季節的定住種、偶発種に分け,さらにいくつかのグループ,サブグループに細分した。 3. 種数は夏から秋に増加し,冬に減少する。4. 個体数のピークは5,6月,8月,10,11月,1,2月の年4回みられ,これらほスジハゼ,アミメハギ,ハオコゼ,アナハゼ,アサヒアナハゼ,ゴンズイ,ギンポ,サビハゼ,カワハギなどの変動に起因している。 5. このアマモ場の魚類相は,ヨウジウオ,ハオコゼ,アミメハギの周年にわたる出現,冬から春のギンポ,アナハゼ,6月のサビハゼ,8月のゴンズイの大量出現,夏から秋にかけてのベラ料やヒメジ科魚類の多種にわたる出現によって特徴づけられる。このような魚類相は暖流外海性の特徴で,黒潮沿岸各地のアマモ場の魚類相と共通性が高い。しかし,一方でほそれぞれのアマモ場の魚類相には特異性もみられる。 6. ギンポの大量出現ほ伊勢湾周辺のアマモ場の特徴である。 7. 英虞湾湾口部のアマモ場では有用椎幼魚の出現比率が低い。したがって魚類生産に関する限り,このアマモ場の水産的価値は小さいと判断される。Fish fauna of the Zostera bed at the mouth of Ago Bay, Mie Prefecture were studied by monthly samplings with a small beam trawl from April 1980 to March 1981 and from June 1981 to May 1982. The results obtained are summarized as follows : 1 ) 27,293 individuals (13 orders, 53 families, 117 species ) were collected in the Zostera bed. Plotosus lineatus, Enedrias nebulosus, Rudarius ercodes, Hypodytes rubripinnis, Syngnathus schlegeli,and Pseudoblennius percoides were dominant species. About 80 percent of the specimens collected belonged to these six species. 2 ) Each species of fish collected was divided into three categories, i. e. residents, seasonal residents, and casual species. Residents and seasonal residents were subdivided into a few of groups and subgroups as follows : (I) Residents ; fishes appearing in the Zostera bed all the year round. Group A ; fishes residing during the major part of their life cycle, and using the Zostera bed as their nursery, feeding and spawning grounds. Group B ; fishes inhabiting mainly during juvenile stage, and using the Zostera bed principally as a nursery ground. Group C ; fishes inhabiting chiefly during adult and subadult stages, and using the Zostera bed primarily as a feeding ground. Group D ; fishes universally distributed in the bay and commonly appearing in the Zostera bed. Group E ; fishes which may reside during all seasons in a very small number in the Zostera bed. (II) Seasonal residents ; fishes which spend a certain definite season in the Zostera bed. Group F ; fishes residing during juvenile and young stages and using the Zostera bed only as a nursery ground. Subgroup a ; fishes which spend a long perid of time ( more than four months) in the Zostera bed. Subgroup b ; fishes which spend a short period of time ( less than three months) in the Zostera bed. Group G ; fishes residing from juvenile to adult or subadult stages. Subgroup c ; fishes which inhabit the Zostera bed in a large number, and which use the Zostera bed as nursery, feeding, and spawning grounds. Subgroup d ; fishes which reside in the Zostera bed principally as a nursery ground. (III) Casual species ; fishes appearing casually in the Zostera bed. 3 ) Number of species increased from summer to autumn by recruitment of juveniles belonging to seasonal residents and casual species, and then decreased in winter. 4 ) Total number of individuals increased in May or June, August, October or November, and January or February. This fluctuation was caused by seasonal changes of populations of the following nine species ; Acentrogobius pflaumi, Rudarius ercodes, Hypodytes rubripinnis, Pseudoblennius percoides, P. cottoides, Plotosus lineatus, Enedrias nebulosus, Sagamia geneionema, and Stephanolepis cirrhifer. 5 ) The fish fauna of the Zostera bed at the mouth of Ago Bay was chracterized by the following : ( 1 ) Syngnathus schlegeli, Hypodytes rubripinnis, and Rudarius ercodes residing all year round. ( 2 ) Appearance in great number of Enedrias nebulosus and Pseudoblennius percoides from winter to spring, of Sagamia geneionema in June, and of Plotosus lineatus in August. ( 3 ) Subsistence of many species of fishes belonging to Labridae and Mullidae from summer to autumn. 6 ) Appearance of Enedrias nebulosus in large number was a peculiar feature of the fish fauna of the Zostera bed in and around Ise Bay, central Japan. 7 ) As far as the fish production in concerned, the Zostera bed at the mouth of Ago Bay had little significance for inshore fishery because there the juveniles of useful fishes were very few.
著者
渡辺 功 中村 慶久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27

最近、アルミニウム合金製チャンバーを用いた真空装置で、高真空の実績が報告されつつある。磁気記録磁性膜をスパッタ法で高速かつ安定に製作するために、アルミニウム合金製チャンバーにNb-PermalloyのPEターゲットを組み込み、スパッタしたところ、低温、短時間のベーキング処理でも高真空が得られた。さらに、基板ホルダーに熱伝導率の高いアルミニウムを用いることによって基板の冷却が充分に行われ、高い投入電力でも磁気特性の良好な軟磁製膜が得られたので報告する。
著者
中村 了昭 木下 秀道
出版者
鹿児島国際大学
雑誌
鹿児島経済大学社会学部論集 (ISSN:09140700)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.87-104, 1985-02-15
著者
中村 卓史 山崎 了
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.271-280, 2005-04-05
被引用文献数
5

ガンマ線バーストとは, 1日におよそ1回の頻度で典型的には250keV程度のガンマ線が約0.01∿300秒間観測される天体現象である.ガンマ線バーストの正体は, その発見以来長らく未解明であったが, 最近になって, 理論と観測双方の発展により除々に明らかになりつつある.現在の標準的理解では, ガンマ線バーストは主に宇宙論的距離(100億光年以上の彼方)で発生し, エネルギー放出率は宇宙のすべての銀河の明るさを合わせたものと同じかそれ以上にのぼり, 中心天体から何らかのプロセスで放出された相対論的ジェットがガンマ線放射を行うと考えられている.本稿では, ガンマ線バーストの研究の歴史に沿いながら, どのようにして現在の標準的な描像が得られたか解説し, さらに宇宙論への応用などの, ガンマ線バーストに関する話題をいくつか紹介する.