著者
伊澤 佳久平 野間 晃幸 山本 昌志 木村 勝紀 伊藤 裕之 竹友 直生 沼野 香世子 川島 眞
出版者
JAPAN BIFIDUS FOUNDATION
雑誌
腸内細菌学雑誌 = Journal of intestinal microbiology (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-5, 2008-01-01
被引用文献数
2 1

慢性的便秘で乾燥皮膚を有する20歳~39歳までの女性56名を2群に分け,LB81乳酸菌(<i>Lactobacillus delbrueckii</i> subsp. <i>bulgaricus</i> 2038株ならびに<i>Streptococcus thermophilus</i> 1131株)を使用したヨーグルトあるいはこれにコラーゲンペプチド(CP)ならびにセラミド(CE)を配合したヨーグルトをそれぞれ120 mlずつ1日2回,4週間摂取させた.摂取前後の比較で,両群ともに皮膚の弾力性,乾燥および鱗屑の程度が改善された.CP・CE含有ヨーグルト摂取群ではキメ密度が有意に改善された.肌状態に関するアンケート調査(19項目)では,両群とも多くの項目で改善がみられた.両群ともに便秘の症状が有意に改善されたことから,本結果にヨーグルトの整腸作用が関与している可能性が考えられた.<br>
著者
大宮 由紀夫 高井 啓明 似鳥 雅則 西田 恵 木村 伸弥 伊藤 英一
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
学術講演会論文集
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.2065-2068, 2007-08-24

The FIS Nordic World Ski Championship in 2007 was held in Sapporo in February, 2007 and the competition course was partially conducted in indoor facility. The control of air-conditioning system and the moving wall is the key point to maintain the snow condition and the audiences' comfort. The measurement result of thermal environment for long-term and short-term is analyzed.
著者
谷口 和也 佐藤 実 吾妻 行雄 伊藤 絹子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

岩礁生態系を構成する生物は、食物だけでなく、生産者である海藻が生産するアレロケミカルによっても結ばれている。本研究においては、海藻がアレロケミカルによって植食動物幼生や付着珪藻を排除するとの仮説を、新たな実験系を考案して実証した。海中林構成海藻が夏〜秋に大量死亡し、冬〜春に成長阻害と死亡によって海中林の再生が阻害されることによって起こる磯焼けは、高水温よりも栄養塩不足がもっとも主要な要因であることが初めて明らかになった。海中林を構成する褐藻アラメ・クロメが生産し、海水中に分泌するブロモフェノールは、ウニとアワビ幼生の変態を1ppmで阻害し、10ppmで死亡させることを、既知の変態誘起物質であるジブロモメタンを同時に作用させる実験系によって初めて明らかにした。またブロモフェノールは、藻体表面に着生する付着珪藻の増殖を1〜5ppmの低濃度で阻害することも明らかにした。海藻のアレロケミカルの研究は、主にコンブ目褐藻を対象に進められてきた。今回、ヒバマタ目褐藻11種と潮間帯の褐藻マツモを培養し、得られた培養海水をガス質量分析器GC-MSで分析した結果、11種のヒバマタ目褐藻のうち5種とマツモがブロモフェノールを分泌すること、さらにヒバマタ目褐藻10種が植食動物幼生に高い毒性をもち、紅藻無節サンゴモが生産するトリブロモメタンを生産、分泌するという驚くべき事実も明らかになった。本研究によって得られた知見は、岩礁生態系の動的安定性の機構を解明し、高い生産力のもとに安定的に維持・管理できる生態系管理技術体系の確立に寄与する。
著者
廣川 美子 瀬口 哲夫 岡村 穣 伊藤 恭行 阪口 明弘 寺田 博一
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究費により以下の1.〜5.を行なった。1.蛍光X線分析装置(アワーズテック製:OURSTEX 100FA)・デジタル顕微鏡(キーエンス製:VH-8000)・分光測色計(ミノルタ製:CM-2002)を用いて、土壁の色彩及び発色元素の測定を行なった。測定場所は、京都市桂離宮御殿中書院(一の間、大ばらし工法で江戸時代の壁が残っている)、京都市妙法院(庫裏)、佐原市加瀬家(仏間)、京都市大徳寺玉林院、札幌市八窓庵、京都市杉本家、京都府綴喜郡田辺町澤井家、犬山市如庵、京都府大山崎町妙喜庵待庵、如庵写し〔京都市正伝如庵,京都市長好庵,和歌山市遊風〕、京都市島原の角屋である。加えて土壁の施工方法の解明の可能性を考察した。2.全国の伝統的建造物群保存地区のうち14の街並と内外土壁の色彩の調査を行なった。調査した街並は、千葉県佐原市佐原、埼玉県川越市川越、福岡県甘木市秋月、福岡県吉井町筑後吉井、北海道函館市元町末広町、兵庫県神戸市北野町山本通、京都市上賀茂,産寧坂,祇園新橋,嵯峨鳥居本、岡山県川上郡成羽町吹屋、鹿児島県出水市出水麓,薩摩郡入来町入来麓,川辺郡知覧町知覧である。3.佐原市佐原及び奈良県橿原市今井町の伝統的建造物群保存地区の再生計画を検討した。4.石田志朗博士の協力により、聚楽土と思われる土の地質学的成因の分析実験を従来からに引き続き行ない考察した。5.海外調査を行なった。5-1.中国福建省(南靖と永定)の土壁よりなる土楼及びその保存地区の町並の現地調査を行なった。5-2.スペイン・カタルーニャ地方の土壁を持つ伝統的集落の現地調査を行なった。
著者
建林 正彦 村松 岐夫 森本 哲郎 品田 裕 網谷 龍介 曽我 謙悟 浅羽 祐樹 大西 裕 伊藤 武 西澤 由隆 野中 尚人 砂原 庸介 堤 英敬 森 道哉 藤村 直史 待鳥 聡史
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、現代の民主主義における政党組織の共通性と各国固有の特徴とその規定要員を明らかにするために、日本の民主党、自由民主党の政党本部、各地の地方組織(都道府県連合会)に対する聞き取り調査と、都道府県議会議員に対するアンケート調査を行い、これらの情報・データをもとに国内比較、国際比較の観点を加えつつ、研究会を積み重ねながら様々な分析を行った。
著者
伊藤 伸一 小野 充一 多村 幸之進 長江 逸郎 野牛 道晃 只友 秀樹 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.35-40, 1999

jugular phlebectasia(本症)はまれな疾患であり和文名称も頸静脈拡張症, 静脈脈瘤, 頸静脈奇形, 真性血液嚢胞と統一されていない.また, 本症はその概念を理解されていなければ, 頸部リンパ管腫, 側頸嚢腫, 正中頸嚢腫および他の頸部腫瘤との鑑別に難渋する可能性がある.今回, われわれが経験したのは8カ月の女児で, 患者は頸部の巨大軟性腫瘤でリンパ管腫疑いで当院に入院となった.入院時所見として頸部腫瘤は患児の怒責, 号泣で増大する特徴を有し, 局在診断には超音波, CTおよびMRI, 確定診断には直接穿刺法が有用であった.しかし, 穿刺による血栓形成には十分留意する必要があった.本症の病因については明らかでないが, 先天的または後天的な血管の脆弱化や構造異常および頸部の解剖学的要因が関与していると思われる.
著者
伊藤 健彦
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.488-497, 2013
被引用文献数
3

This study presents a new model of psychological processes to predict English communication behaviors of Japanese high school students. Various models have been proposed in Japan, based mainly on Canadian models, to predict second-language communication behaviors. This study shows problems with the previous models in Japan and introduces a new model from the perspective of "Expectancy-Value Theory". Questionnaire Survey 1 compared the previous model and the modified models which suggested that a new psychological variable, "Value in English Communication", was necessary to construct the new model. In Survey 2, the new model was further modified by incorporating into it various English learning values which the Japanese have. This study makes a significant contribution to studies and practices of teaching English as a foreign language in Japan.
著者
宮崎 陽平 安藤 正宏 藤田 悠矢 羽鹿 諒 Ondreicka Merrielle 伊藤 雄一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.238-241, 2013-09-27

我々は,鏡状のディスプレイ上で結露の発生・消滅を制御し,結露に対して自由に落書きしたり,落書きを修正したりすることができる新しいインタラクティブなディスプレイ「ケツログラフィティ」を提案する.結露は指で触れることで加工することができ,落書きをしたり,文字を書き込んだりすることができる.しかし,一度描いた落書きを修正することは困難で,一度描いたものは時間とともに消えてしまい,その絵を保存・再現することはできない.本システムでは,ディスプレイ面の任意の位置の冷温を制御することで,その位置における結露の生成・消滅を制御する.これにより,結露で情報を提示することが可能となり,結露の復元や加工が可能となるだけでなく,結露を指でなぞることにより,インタラクティブに情報を加工することもできる.また,任意の位置に結露を発生させることで,誤った場合に修正したり,一度描いた落書きを記録,再生したりすることもできる.
著者
小椋 雅夫 亀井 宏一 堤 晶子 野田 俊輔 佐藤 舞 藤丸 拓也 石川 智朗 宇田川 智宏 伊藤 秀一
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.31-35, 2011-04-15 (Released:2011-12-07)
参考文献数
11

グルココルチコイド (以下,ステロイド薬) の全身投与が長期にわたるステロイド依存性ネフローゼ症候群,頻回再発型ネフローゼ症候群,ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群などのいわゆる難治性ネフローゼ症候群ではステロイド薬の副作用が大きな問題となる。とりわけ骨合併症である成長障害 (低身長),骨粗鬆症,大腿骨頭壊死は重篤かつ不可逆的なものが多い。今回,私達はステロイド薬の副作用による骨合併症を呈した難治性ネフローゼ症候群4例に対してリツキシマブ療法を行った。リツキシマブの投与後,全例がステロイド薬からの離脱が可能となり,骨密度の改善や新たな骨合併症の予防が可能となった。リツキシマブは小児の難治性ネフローゼ症候群において再発抑制効果があり1)2),ステロイド薬の減量中止が可能となるが,infusion reactionをはじめとして,重症感染症,間質性肺炎,進行性多巣性白質脳症などの重篤な副作用を呈することもあり,使用にあたっては注意が必要とされる。
著者
西村 拓一 伊藤 日出男 中村 嘉志 山本 吉伸 中島 秀之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.2659-2669, 2003-11-15
被引用文献数
11

?<「いつでも,どこでも,誰でも」情報にアクセスできる遍在(ユビキタス)型情報処理社会では,莫大な情報から「いま,ここで,私が」欲しい情報を簡便なインタフェースで提供することが重要である.そこで,本論文では,適切な位置で適切な方向に端末を向けるだけでインタラクティブに音声情報を取得する無電源小型情報端末(Compact Battery-less Information Terminal: CoBIT)を用いた情報支援システムを提案する.環境側の装置からは音声情報とエネルギーを伝える光を照射し,CoBITでは太陽電池に直結したイヤホンで音を聞くことができる.また,CoBITの表面には反射シートを貼り付けることで,赤外光投光カメラを用いればCoBITの位置やおよその方向を容易に推定することができる.これにより,CoBITの位置・方向の履歴およびユーザからの合図を基に適切な情報を直感的かつ容易な操作でインタラクティブに提供できる.本論文では,実装したCoBITの特性を示し,その試験運用やプロトタイプシステムを紹介する.The target of ubiquitous computing environment is to support users to get necessary information and services in a situation-dependent form. In order to support users interactively, we propose a location-based information support system by using Compact Battery-less Information Terminal (CoBIT). A CoBIT can communicate with the environmental system and with the user by only the energy supply from the environmental system and the user. The environmental system has functions to detect the terminal position and direction in order to realize situated support. In this paper, we also show various types of CoBITs and the usage in museums or event shows.
著者
伊藤 伸子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

強力な白血球活性化作用を持つロイコトリエンB4(LTB4)とその受容体BLT1の急性痛への関与について、BLT1遺伝子欠損マウスを用いて研究を行った。ホルマリン足底注入による急性痛モデルでの疼痛行動は、BLT1遺伝子欠損マウスで有意に減弱していた。脊髄での痛覚感作に関わる急性活性化因子CREBの活性化がBLT1欠損マウスで減弱し、またホルマリン注入局所の炎症所見が低下していた。さらにBLT1拮抗薬投与にても疼痛行動の減弱が認められた。急性痛病態形成においてLTB4-BLT1シグナルが局所の炎症反応とそれに続く脊髄での痛覚感作両方に関与している可能性と、BLT1拮抗薬の有効性が示唆された。
著者
金子 尚樹 中田 誠 千葉 晃 伊藤 泰夫
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 = Japanese journal of ornithology (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.100-111, 2012-04-20
被引用文献数
2

新潟市の海岸林において,秋季2シーズンにわたる標識調査で捕獲された鳥類の糞分析により,鳥類の果実利用を評価した.メジロは糞から得られた種子数,種子含有率とも最も高く,12種の比較的小型の果実を利用していた.ウグイスの糞の種子含有率は低かったが,捕獲個体数が多く,林内の下層に生育する9種の植物を利用していた.鳥類が利用していた果実は口角幅よりも有意に小さいか,または口角幅と統計的な有意差が認められない場合が多かった.果実サイズが口角幅より有意に大きい場合でも,両者の測定値の範囲には重複があった.ヒヨドリと大型ツグミ類の口角幅は,本研究で種子を得られたすべての植物の果実サイズよりも有意に大きく,海岸林内に多数生育し,比較的大型の果実を着けるタブノキ,シロダモ,モチノキなどの常緑広葉樹の果実を利用していた.しかし,口角幅の大きな鳥種が大きな果実を選好して利用する傾向は見られなかった.本調査地では,秋季には鳥種ごとの生息・採食場所において,十分な種数と量の果実資源が存在していると推測された.糞から種子が得られた植物のほとんどは,海岸林内で果実が見られるものだった.とくに,エノキのように調査地付近に多数生育し,比較的小型の果実を着ける植物が多くの鳥類により利用されていた.しかし,今後,周辺の住宅地の庭木などから新しい植物種が侵入する可能性も示唆された.
著者
伊藤 早苗
出版者
女子栄養大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

日本人若年成人女性を対象とした観察疫学研究により,血清繊維芽細胞成長因子 23 (FGF-23)濃度と,3 日間の秤量目安量記録法による食事記録より算出した習慣的なリン摂取量,および 24 時間尿中リン排泄量とが有意な正の関係にあることを見出した。血清 FGF-23 濃度はリン摂取量およびリン吸収量の指標となる可能性が示唆された。