著者
竹林 亮 足立 吉隆 佐藤 良史 佐藤 正太郎
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2017年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.741-742, 2017-03-01 (Released:2017-09-01)

龍泉洞地底湖の測量調査を目的とした小型ROVの開発を行う.龍泉洞の洞内は狭く入り組んでおり,かつ全長が15 kmあるとも言われていることから,ROVには小型であり,長距離探索が可能であることが求められる.そこで,小型機体を複数連結して運用する方法を提案する.また,現地調査から陸路の移動が必要であることが分かり,新しい機能として水陸両用の推進器を搭載したROVを設計した.講演では、水陸両用ROVの設計について発表する.
著者
中道 浩司 足利 奈奈 来嶋 正朋 佐藤 三佳子 吉村 康弘
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.49-55, 2013

本研究は,北海道の春まきコムギ優良新品種「はるきらり」を上川農業試験場 (北海道上川郡比布町) にて3年間栽培・試験し,収穫物である子実の製粉特性ならびに小麦粉の製パン性といった品質特性について,基幹品種「春よ恋」と比較することで評価したものである.品質特性は,子実については子実タンパク質含有率,子実灰分含有率,製粉工程でのミドリング粉量に対するブレーキ粉量 (BM率) で,小麦粉については小麦粉タンパク質含有率,小麦粉灰分含有率,生地吸水率,グルテンインデックス,パン体積で評価した.小麦粉タンパク質含有率ならびに小麦粉灰分含有率は,それぞれ同じ子実タンパク質含有率,同じ子実灰分含有率であれば,「春よ恋」が「はるきらり」よりも高かった.BM率は,両品種とも子実タンパク質含有率と正の相関を示し,同じ子実タンパク質含有率であれば,「はるきらり」が「春よ恋」よりも高かった.さらに,小麦粉タンパク質含有率は,吸水率,パン体積,可溶性ポリマー含有率 (EPP),可溶性モノマー含有率 (EMP) および不溶性モノマー含有率 (UMP) と正の相関を示し,グルテンインデックスと負の相関を示した.一方で,「はるきらり」は,「春よ恋」よりも吸水率が低く,グルテンインデックスが低く,パン体積が大きく,EPP と EMP が高く,不溶性ポリマー含有率 (UPP) が低かった.
著者
荒井 克弘 佐藤 直由 猪股 歳之 大迫 章史 渡部 芳栄 羽田 貴史 米澤 彰純
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

少子化にともなって大学進学者数の伸びは鈍化しつつある。しかし他方で、大学の数は漸増を続けており、この市場競争の厳しい時代を大学はどのような経営で生き抜こうとしているのか、私立学校、大学の設置者である学校法人に焦点を合わせ、法人が採っている経営戦略を(1)学校法人内部での調整、(2)学校法人外部との連携・統合、(3)設置形態の変更の3つに類型に分け、それぞれについて訪問調査およびアンケート調査を行った。その結果、拡大に加えて縮小や廃止などを同時進行で行ってきた学校法人の存在や、地域との連携を重視して生き残りを図る学校法人などの各種の実態が事例として明らかになり、学校法人の経営行動の多様性が明らかになった。
著者
奥田 安弘 佐藤 守男
出版者
北海道大学大学院法学研究科
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.290-270, 2004-05-06
著者
佐藤 優
出版者
文芸春秋
雑誌
文芸春秋
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.294-301, 2006-07
著者
森澤 紀彦 佐藤 博之 松山 桃子 林 直美 安達 章子 佐藤 順一 横尾 隆 雨宮 守正
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.12, pp.2432-2440, 2016-12-10 (Released:2017-12-10)
参考文献数
6
被引用文献数
1

TAFRO症候群は,血小板減少(thrombocytopenia),腔水症(anasarca),発熱(fever),骨髄線維症(myelofibrosis),腎機能障害(renal dysfunction),臓器腫大(organomegaly)を特徴とする.症例は66歳,男性.7カ月前に血小板数減少を指摘され,約1カ月前より腹痛,胸腹水貯留が生じた.前医入院後に腎機能障害が出現し,当院転院となり,TAFRO症候群と診断した.比較的急峻な経過を辿るもステロイドおよびシクロスポリンによる治療で改善した.血小板減少を伴う腎機能障害の鑑別にTAFRO症候群を挙げることが肝心である.
著者
田中 直哉 近藤 澄子 田中 秀和 佐藤 均
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.320-328, 2005-04-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

We report on the development and introduction of our original SOAP (Pharmacy-oriented SOAP : P-SOAP) form, an expanded version of the conventional SOAP form, which is highly suited to community pharmacies. In P-SOAP, patient follow-up items and pharmaceutical care planning actions have been added. We conducted a questionnaire survey of 13 newly graduated pharmacists who had been educated on the use of the conventional SOAP for about half a year to ascertain their opinions of P-SOAP. They felt that the conventional SOAP had unclear assessment (A) and planning (P) definitions, and that actual medication instructions did not fit in with the SOAP form. However, they thought that P-SOAP enabled them to easily acquire detailed patient information and prepare patient records in a relatively short time. In conclusion, P-SOAP should be a useful tool for recording medication history in an optimal manner for the community pharmacy, and contribute to raising the quality of patient care.
著者
小沼 守 小野 貞治 石田 智子 渋谷 久 佐藤 常男
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.85-88, 2009 (Released:2010-08-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1

フェレット111症例における麻酔関連偶発死亡例をAmerican Society of Anesthesiologists Physical Status (ASA-PS)で分類し、調査したところ、24時間以内の麻酔関連偶発死亡率は、2.7%(ASA III、2例;ASA IV、1例)であり、その死亡例はすべて4歳以上の症例で、手術前後に発現した麻酔合併症の心停止により死亡した。よって4歳以上、ASA III以上は、麻酔の危険度が有意に高くなる条件になることが考えられた。
著者
佐藤 龍子
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

任期制教員の採用は、国立では平成11年ごろから、私立大学では臨時的定員導入前後(昭和60年頃)からが多い。現在、任期制は急速に増えている。競争的経費が増えたことも一因である。しかし、一部の若手研究者を除き、キャリア形成の視点から任期制をとらえている大学は極めて少なく、任期制教員の特別のFD(教育力向上)もなされていないことが分かった。世界的な高等教育の市場化の流れの中、大学教師も不安定雇用が増えている。
著者
下田 俊介 大久保 暢俊 小林 麻衣 佐藤 重隆 北村 英哉
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.294-303, 2014 (Released:2014-08-25)
参考文献数
15
被引用文献数
7 7

The Implicit Positive and Negative Affect Test (IPANAT) is an instrument for the indirect assessment of positive and negative affect. A Japanese version of the IPANAT was developed and its reliability and validity were examined. In Study 1, factor analysis identified two independent factors that could be interpreted as implicit positive and negative affect, which corresponded to the original version. The Japanese IPANAT also had sufficient internal consistency and acceptable test–retest reliability. In Study 2, we demonstrated that the Japanese IPANAT was associated with explicit state affect (e.g., PANAS), extraversion, and neuroticism, which indicated its adequate construct validity. In Study 3, we examined the extent to which the Japanese IPANAT was sensitive to changes in affect by assessing a set of IPANAT items after the presentation of positive, negative, or neutral photographs. The results indicated that the Japanese IPANAT was sufficiently sensitive to changes in affect resulting from affective stimuli. Taken together, these studies suggest that the Japanese version of the IPANAT is a useful instrument for the indirect assessment of positive and negative affect.
著者
佐藤 敏紀 橋本 泰一 奥村 学
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2016-NL-229, no.15, pp.1-14, 2016-12-14

SNS やニュース記事で発見される新語や未知語の継続的な採録は,分かち書き用の辞書を作成して更新する際の課題のひとつである.我々は,固有名詞や複合語に対する高い網羅性と分かち書き精度を実現し続ける際に,コーパスではなく辞書として言語資源を追加することを選択した.そして,形態素より長い固有名詞や複合語を単一の見出し語として分かち書きし,品詞情報や読み仮名などを付与できる辞書を生成するためのシステムを構築した.さらに辞書生成システムを運用して短い周期での更新を長期間継続した.我々は,形態素より長い固有名詞や複合語を一語として分かち書きすること,及び,辞書生成システムを運用して短い周期で更新することの各効果を,ニュース記事を複数のカテゴリに分類する実験を通じて確認した.
著者
矢野 隆 山田 一郎 吉野 泰子 五十嵐 寿一 加来 治郎 神田 一伸 金子 哲也 桑野 園子 新居 洋子 佐藤 哲身 荘 美知子
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.165-172, 2002
参考文献数
20
被引用文献数
4

ICBEN Team 6が提案する方法に従って種々の言語間で比較可能な騒音のうるささに関する5段階の尺度(「非常に」,「だいぶ」,「多少」,「それほど…ない」,「まったく…ない」)を構成した。この実験に用いた21の言葉や尺度に選ばれた五つの言葉が普段人々が騒音のうるささの程度を表すのによく使うかどうかを調査し,これらの言葉は人々がよく使うことを確認した。また,ICBEN Team 6が提案している騒音のうるささに関する英語の質問文とほぼ等価な日本語の質問文を作成した。その際,英語の質問文の翻訳・逆翻訳に関する調査結果及びうるささの概念に関する既往の研究結果を基に,英語の"bothers, disturbs or annoys"に相当する日本語として「悩まされる,あるいは,じゃまされる,うるさいと感じる」を当てることにした。
著者
佐藤 俊樹
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.734-751, 2009-03-31 (Released:2010-04-01)
参考文献数
28
被引用文献数
3 2

階層帰属の定義は主観と客観の間をゆれ動いてきた.ここでは,そのどちらも前提にせず,SSMデータにもとづいて,階層帰属とはどんな変数なのかを再検討する.2005年調査では,「上/中/下」帰属が質問文の順番に左右されない客観性をもつ.また,本人収入による「上/中/下」帰属の分布の乖離はさらに拡大したが,その一方で,「1-10」帰属は「5」に集中する形にかわっており,分化と斉一性の二重性という特徴が見られる.階層帰属は当事者カテゴリーとしての「上/中/下」を準拠枠として,自らの階層的リアリティを位置づけたものと考えられる.いわば階層的社会の見え姿であり,それ自体が現代の自省的階層社会の一部となっている.それゆえ,階層帰属の分析は,現代社会学や理論社会学の研究にとっても重要な事例になる.