著者
仲上 健一 小幡 範雄 周 〓生 高尾 克樹 中島 淳 竹濱 朝美 福士 謙介 加藤 久明 原 圭史郎 韓 驥 濱崎 宏則 李 建華 何 青 RAHMAN M. M. ISHRAT Islam GIASUDDIN Ahmed choudhury HASSAN Ahmadul FARHANA Ahmed REBA Paul
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

気候変動による水資源環境影響評価分析・適応策および統合的水管理に関する理論的研究を行い、水危機への戦略的適応策のフレームワークを構築した。アジア大都市圏(日本:琵琶湖流域、中国:上海市・太湖周辺地域、バングラデシュ:ダッカ市、メコン河流域諸国)における気候変動による水資源環境影響評価分析、気候変動への実態と課題を実証分析し、戦略的適応策の施策を体系化した。
著者
岡田 信弘 高見 勝利 浅野 善治 只野 雅人 笹田 栄司 武蔵 勝宏 常本 照樹 佐々木 雅寿 加藤 一彦 稲 正樹 木下 和朗 新井 誠 齊藤 正彰
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

衆議院と参議院の多数派が異なる、いわゆる「ねじれ国会」が出現した結果、日本の国会における立法活動は混迷状態に陥った。本共同研究は、この混迷状態の制度的・政治的要因を探りつつ、そうした状態を解消・克服するための方策を従来の二院制に関する憲法学的研究とは異なった視角からの分析を通して明らかにすることを試みた。具体的には、従来の類型論的・解釈論的研究に加えて、統治構造論を視野に入れた実証的な比較立法過程論的研究を実施した。
著者
小笠原 宏樹 加藤 昇平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

ロボットが人間同様に個々の環境に応じて独自の個性を獲得することは,人間のロボットに対する感情移入度を向上させると考えられる.本稿では,個性を決定付ける要因として「性格」に着目し,サイモンズの養育態度尺度と対人感情の心理モデルを基に,ユーザの行動選択傾向からロボットの性格付けを行う手法を提案する.本手法をロボットに実装し,インタラクション実験を行った結果,本手法による性格付けの有効性を確認した.
著者
加藤清信
雑誌
整外と災外
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1333-1336, 1995
被引用文献数
1
著者
新里 貴之 中村 直子 竹中 正巳 高宮 広土 篠田 謙一 米田 穣 黒住 耐二 樋泉 岳二 宮島 宏 田村 朋美 庄田 慎矢 加藤 久佳 藤木 利之 角南 聡一郎 槇林 啓介 竹森 友子 小畑 弘己 中村 友昭 山野 ケン陽次郎 新田 栄治 寒川 朋枝 大屋 匡史 三辻 利一 大西 智和 鐘ヶ江 賢二 上村 俊雄 堂込 秀人 新東 晃一 池畑 耕一 横手 浩二郎 西園 勝彦 中山 清美 町 健次郎 鼎 丈太郎 榊原 えりこ 四本 延弘 伊藤 勝徳 新里 亮人 内山 五織 元田 順子 具志堅 亮 相美 伊久雄 鎌田 浩平 上原 静 三澤 佑太 折田 智美 土肥 直美 池田 榮史 後藤 雅彦 宮城 光平 岸本 義彦 片桐 千亜紀 山本 正昭 徳嶺 理江 小橋川 剛 福原 りお 名嘉 政修 中村 愿 西銘 章 島袋 綾野 安座間 充 宮城 弘樹 黒沢 健明 登 真知子 宮城 幸也 藤田 祐樹 山崎 真治
出版者
鹿児島大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2007

徳之島トマチン遺跡の発掘調査をもとに、南西諸島の先史時代葬墓制の精査・解明を行なった。その結果、サンゴ石灰岩を棺材として用い、仰臥伸展葬で埋葬し、同一墓坑内に重層的に埋葬することや、装身具や葬具にサンゴ礁環境で得られる貝製品を多用することが特徴と結論づけた。ただし、これは島という閉ざされた環境ではなく、遠隔地交易を通した情報の流れに連動して、葬墓制情報がアレンジされつつ営まれていると理解される。
著者
足立 明 山本 太郎 内山田 康 加藤 剛 井上 昭洋 清水 和裕
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究の目的は、非西欧世界における「清潔さ」「衛生」「健康」「身体」概念の変容を、保健医療に関わる開発現象を中心に検討することであった。そのため、これまでの公衆衛生の社会史、文化史の成果を整理し、また各研究者の蓄積してきた諸社会の民族誌的・歴史的経験をもとにして、保健医療の導入と「清潔さ」「衛生」「健康」「身体」概念の変容に関する分析枠組みの検討・整理を行おうとしたのである。平成11年度は、西欧世界を中心とした保健医療の導入とその社会文化的影響に関する既存の文献を収集し、それらを分担して検討した。その主な内容は、上下水道の導入に関する社会文化的影響、保健医療の制度化と宗教の世俗化、保健医療の導入と疾病傾向の変容、キリスト教宣教師と「清潔」「衛生」概念であった。これにたいして、平成12年度は、各自の蓄積してきた諸社会の資料を整理した。その結果分かってきたことの一つは、20世紀初頭の植民地下で西欧の健康概念と西欧的核家族概念が結びつき、社会変容に寄与する可能性である。また、このようなテーマで研究する上で、新しい研究視角の議論も行い、人、モノ、言葉のネットワークをいかに把握するかという方法論的検討も行った。もっとも、現地調査を前提としていないこの研究では、資料的に限界があり、その意味で、本研究は今後の海外学術調査の予備的な作業という性格が強いものとなった。今後は、さらなる研究に向けた体制の立て直しを計る予定である。
著者
加藤 ひろし 岩並 和敏 坂上 竜資 本郷 興人 佃 宣和 川浪 雅光 向中野 浩
出版者
北海道大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1990

2年間にわたり歯周病患者のBruxismと咬合性外傷、歯周組織破壊の実態を明確にする目的で研究を進め、次の成果を得た。(1)K6Diagnostic Systemを用いて中程度以上の歯周病患者の顎運動と筋活動を分析した結果、歯周炎患者正常者に比べ閉口運動終末速度と咬みしめ時の筋活動電位が低下しており、歯周炎の進行と対合歯との咬合接触部位の減少にともなってさらに低くなる傾向を示した。(2)睡眠中の顎動運記録装置を作製し、睡眠中の顎運動、咬筋活動、咬合接触状態、咬合接触音を記録し分析した結果、BruxismはAタイプ(grindingに相当)、Bタイプ(clenchingに相当)、Cタイプ(A,Bタイプ以外)に分類でき、Bruxism自覚者はAタイプ、無自覚者はBタイプの出現率が高く、この差が自覚の有無と関係していると思われた。(3)患者が自宅でBruxism(睡眠中の咬筋活動・歯の接触・grinding音)を記録し分析するシステムの改良を行い、ディスポ-ザブルシ-ル型電極と発光ダイオ-ド表示モニタ-装置の使用により正確な記録が可能となった。(4)Bruxismによって生じる咬合性外傷と炎症が合併した場合の歯周組織の変化を明らかにするために,カニクイザル2頭の臼歯を4群にわけて、炎症と咬合性外傷を引き起こし、14週と28週間、臨床的ならびに病理組織学的に観察した結果、歯間水平線維が細胞浸潤により破壊された状態に、咬合性外傷が合併すると、炎症は急速に進行し、高度歯周炎となることが示唆された。(5)Bruxismの原因となる早期接触の客観的診査の目的で、Tースキャンシステムを歯周病患者で検討した結果、センサ-を咬合接触が不安定で誤差が生じやすく、咬合力の弱い者や動揺歯では咬合接触を正確に判定できないなどの問題があり、改良の必要なことが明らかとなった。今後さらにBruxismの客観的診断法と治療法の確立を目指して研究を進めていきたいと考えている。
著者
川崎 政人 若槻 壮市 加藤 龍一 五十嵐 教之 平木 雅彦 松垣 直宏 山田 悠介 鈴木 喜大 RAHIGHI Simin ROHAIM Ahmed
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

NF-κBは、免疫、炎症、抗アポトーシスなどに関わる様々な遺伝子の転写を活性化する転写因子であり、NEMOにより活性化される。NEMOはLys63結合ユビキチン鎖と結合すると報告されていたが、意外なことにユビキチンが直列につながったタンデムユビキチン鎖により強く結合してNF-κBを活性化することが判明した。タンデムユビキチンとNEMOの複合体の結晶構造解析の結果、NEMOはコイルドコイル二量体の両面で2分子のタンデムユビキチンを対称的に結合しており、NEMOによるユビキチン鎖の選択的認識機構が明らかになった。
著者
大瀧 仁志 小堤 和彦 澤村 精治 谷口 吉弘 加藤 稔
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1997

本研究報告は平成9年度から11年度にわたって文部省科学研究費補助金 (基盤研究A(2)、課題番号09304064)の交付をうけ、立命館大学理工学部化学科の教員を組織して実施された『迅速溶液X線回析法と分光光度法による亜・超臨界状態のイオンと蛋白質の溶媒和構造』に関する研究をまとめたものである。本研究では溶液X線回析法を用いて、常温常圧から超臨界状態までの水の構造を検討し、水は超臨界状態においても水素結合をしており、バルク状態で観察されるクラスターよりは小数の分子からなる小さなクラスターを形成しており、一方、気体類似の単分子状態の水分子も存在していることを示した。この結果は水の研究に大きな示唆を与えたもので、発表した印刷物や国際学会等における講演を通じて大きな反響がみられた。また蛋白質のペプチド結合に関するモデル物質としてしられているホルムアミドの構造についても溶液X線回析法とNMR法を併用して研究し、ホルムアミドの液体構造に関してリング構造かリニア構造かで長年論争があった問題に対して、リング構造とリニア構造の混合状態にあることを実験的に明確に示し、さらにそれぞれの部分構造の割合を算定し、リング構造は圧力によって、またリニア構造は温度の上昇とともに生成しやすくなることを明らかにした。超臨界水溶液中のMg^<2+>イオンの溶媒和構造についての溶液X線回析測定が現在進行中である。谷口と加藤はさまざまな蛋白質の温度、圧力変化についてFTIR法とラマン分光法を用いて研究し、蛋白質のホールディングに関する知見をえたほか、蛋白質のモデル物質としてハロゲノアセトンを用い、温度、圧力にともなうハロゲノアセトン周囲の水構造についていくつかの研究成果を発表した。また澤村は水溶液中の無機電解質の溶解度に対する温度・圧力効果のみならず、C_<60>のような新奇でかつ非電解質の有機溶媒に対する溶解度をさまざまな温度・圧力で研究し、結晶状態における分子の充填状況と溶媒中に分子状に分散している状態の相違を検討した。本研究では溶液X線回析法の測定時間を短縮し、反応中に直接X線散乱強度が測定できるような迅速溶液X線回析計を開発するために、溶液X線回析法では世界で始めてCCD (Charge Coupled Device)を既存の高温高圧溶液X線回析装置に設置し、その性能と解析法について検討を始めた。本装置が稼動すれば世界最初のCCD設置溶液X線回析迅速測定装置となる。上記のように、本研究は所期の目的に沿って顕著な成果をおさめるとともに、将来にむけて当該領域の発展に大きく寄与することができる展望をもつことができた。
著者
小林 重雄 肥後 祥治 加藤 哲文
出版者
筑波大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1995

自閉症児は他者との間で社会的相互作用をもつことを困難としている。これは,他者から発せられる刺激が,強化刺激として機能していないことが第一の原因であると考えられる。つまり,自閉症児に社会的行動をとらせるためには,単純に必要とさせる社会的技能を形成するだけでは不十分で,他者とのやりとりが強化的(楽しい)になる必要がある。本研究では,自閉症児2名を対象として,大人との間の社会的相互作用を社会的強化刺激として機能させるために必要な条件の分析を行った。訓練は,要求文脈利用型指導手続きを用いた。具体的には,子どもの要求が生起しやすいような環境設定を準備し,要求が生起した場合にはすぐに訓練者がその要求を充足する手続きを繰り返し実施した。例えば,棚の上に自閉症児の好きなお菓子を並べておいたり,ひとりでは遊ぶことが困難なおもちゃを床の上に並べて置くなどの操作である。その結果,対象となった自閉症児は,単に要求的な反応を生起させるだけでなく,大人との間で社会的相互作用を求める反応が生起するようになった。つまり,大人に対して特定の物品や遊びを要求するのではなく,大人の注目そのものを求めるような反応が生起するようになった。これは,先行研究で示されているように,1次性強化刺激である要求対象物と,大人の発する刺激(中性刺激)とが対提示されることにより,大人の刺激が条件性強化刺激としての機能を獲得したためであると考えられた。
著者
加藤 康子
出版者
梅花女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

近代以前の日本の子どもの読み物の中で、江戸時代中期から明治剛期にかけて出版された絵草紙には、「絵」という視覚的な要素と文章があいまって、読み物の内容を印象深く読者に伝える効果がある。近代以降の子どもの読み物でも、挿絵や絵本は同様である。江戸時代から現代までの子どもの読み物、特に絵草紙や絵本には、英勇譚が少なくない。ただ、近代以前には武士が登場してくるが、近代以降では武士の存在は次第に薄れ、価値観が変容していく。本研究では、江戸時代から現代の子どもの読み物の系譜を辿り、作品分析からその価値観について考察した。これよって、日本の子どもの読み物の中で、どのようなことが読者を夢中にさせたのか、また作り手と読み手のそれぞれが何を求めていたのか、を考えていくきっかけになり、近代以前日本児童文学と近現代日本児童文学の関係を密接にする手だてになり、未来を担う子どもたちの読み物や絵本の体験をどのようにするかという課題への示唆も得られるのではないかと思われる。研究の結果、近代以前日本児童文学では、絵草紙として、上方絵本、草双紙、豆本以外にも武者絵本などがあり、近代以後もそれらを踏襲したような絵本があるが、無学や今回の調査を踏まえれば、日本の英勇譚によく登場する人物は、源義経、源頼光、豊臣秀吉である。この中で注目されるのは、源頼光とその家来たちの英勇譚である。この物語は、個人の人生を辿った史実に近い逸話が物語化されているのではなく、史実とは異なる空想の物語がほぼ同じ内容で、類型化された絵と共に長く伝えられてきていることに特徴がある。また、頼光を中心にしているものの個人の活躍よりも四天王と保昌を加えた六人の集団が活躍するところにも特徴がある。これらの頼光を中心とした一連の物語は、日本の民族が長年にわたって培ってきた、民族の物語の一つといえる。また、史実とは異なる創作物語の英勇譚である江戸後期の『南総里見八犬伝』も集団の架空物語であり、大きな敵に向かって何度も挑戦していく構造に相通ずるところがある。この構図は読者を魅了し、現代の人々が魅了されている「ファンタジー」にも通じるところがあるのではないかと考えている。したがって、日本民族の物語は忘れられつつあるが、それを享受する素地はあり、時代に合わせた復権を試みる意義があると考える。