著者
三瓶 まり 深田 美香 南前 恵子 前田 迪郎 加藤 圭子 三瓶 まり
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

目的:本研究では健康な男女および出産後の女性を対象にボディソニック臥床によるリラクセーション効果を検討し、その使用法について明らかにする。実施計回:(1)平成11年度〜音楽の種類によるリラクセーション効果を比較した。(2)平成12年度〜出産後の女性を対象にボディソニック臥床と安静臥床法を行い、リラクセーション効果を検討した。(3)平成13年度〜出産後の女性を対象にボディソニック臥床を行い、リラクセーション効果が身体に与える影響として乳汁分泌ホルモンと子宮収縮ホルモンを測定し、検討した。(4)平成14年度〜曲の作用の違いによるリラクセーション効果を検討した。結果:(1)平成11年度〜安らぎ音楽と好みの音楽を用いた結果、主観的なリラックス感には差はなかった。カテコールアミン、β-エンドルフィンのホルモン変化も差はなかった。安らぎ音楽、好みの音楽どちらを用いてもボディソニック臥床によってリラクセーションは得られることが示唆された。(2)平成12年・13年度〜出産後の女性ではボディソニック臥床法が安静臥床法よりリラックス感が高く、POMS心理テストでは緊張、怒り、疲労、混乱において有意に改善された。ホルモン変化はアドレナリン、ノルアドレナリンは臥床後滅少し、ドーパミンはボディソニック法で有意に増加した。(3)平成14年〜曲の作用の違いによるリラクセーションは安らぎ音楽で高かった。しかし、臥床後の気分の改善はアップテンポの曲で高かった。まとめ:ボディソニック臥床では安らぎ音楽、好みの音楽どちらを用いてもでもリラクセーション効果はある。しかし、気分の改善では好みの音楽、アップテンポ音楽で効果は高い。出産後の女性ではボディソニック臥床法は心理的にリラクセーシヨン効果が高かった。ホルモン分析から、リラクセーションによって交感神経が抑制されていた。
著者
長谷川 まどか 加藤 茂夫 山田 芳文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.1483-1489, 1997-09-25
被引用文献数
9

シンボル出現確率に偏りのある2値無記憶拡大情報源に対するコンパクト符号の構成法について提案する. 2値無記憶情報源のn次拡大情報源においては, 同一出現確率をもつ通報が多数組発生する. これらの通報をグループ化し取り扱うことにすれば, 優勢シンボル出現確率が1に限りなく近い場合, すなわち, 低エントロピー情報源に対しては, ハフマンのアルゴリズムによって縮退操作を行う際にはグループ間にまたがる通報の並べ替えは発生しない. 本論文では, このことを利用して, 上記の場合におけるコンパクト符号の符号語長と符号語数の組, 平均符号長, 最大符号語長などを符号木を作成することなく簡単な式で容易に求められることを明らかにしたので報告する.
著者
加藤 隆雄
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.136-147, 1988-10-03

Socialization is one of the most important mechanisms in social theory, but socialization theory has scarcely progressed in the past twenty years and the concept of "socialization" has become hollow. The main cause of this stagnation is that socialization has been explained by "internalization", especially by the theories of Parsons and Berger and Luckmann. They all suppose that society and individuals will be connected if individuals internalize the set of values or the signification system. But if internalization means something more than, for example, "acquisition", then what is "the interior"? We have found several inconsistencies if supposing "the interior" is the agent for socialization. We must consider that socialization is no longer an internal affair but is an "external" process, and, as such, socialization must have a societal character. Indeed, internalization is not necessary for the major processes of socialization such as language acquisition, role-taking or imitation and playing games. These are types of interaction, and the child must perform the interaction well with others (mostly its mother). This is what is called Sprachspiel. We can understand the existence of the "take-for-granted" region of everyday life if socialization is accomplished by "social preconsciousness". It functions so as to articulate the types of interaction, i.e. Sprachspiel. The investigation of this preconsciousness will bring us the field of ≪meso-sociology≫.
著者
中村 紀子 鈴木 康江 田中 政枝 五十嵐 直美 加藤 満利子 金丸 智子 加藤 貞春 中西 祥子 杉野 信博
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.388-388, 1987-05-25

東京女子医科大学学会第269回例会 昭和62年2月19日 東京女子医科大学中央校舎1階会議室
著者
加藤 曜子
出版者
流通科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.目的児童虐待防止法が成立したのちも、児童虐待事件は多発している。本研究は、平成17年度に予備調査をえて、児童福祉施設退所のケース分析を通し、再発防止のための要因および、支援状況を明らかにする。2.方法安全な退所の要因や条件を理解するため、2001年作成の大阪リスクアセスメント指標をもとに、作成した17項目からなる安全指標をもちいて、平成18年5月から6月にかけて、全国児童相談所187箇所を対象に郵送調査を実施し回答をえた(回収率55.1%)。433件の回答を分析し、個人情報保護に配慮し、PC-SPSSにより統計分析を試みた。調査票は、施設退所、未退所用、施設退所後の再発入所について項目を設けた。3.結果と考察安全指標は退所の際、再発予防としてどのような要因を把握しておくと、退所できるのかを考える枠組みで、17項目から成る。今回退所ケースで17項目の占める割合が高かった項目の上位5位は、(1)親が子を想う(2)親が子への復帰努力をする(3)子どもが家庭復帰を望む(4)虐待が止む(5)援助機関体制があるであった。子どもの年齢により項目は異なった。退所再び施設に再入所した場合、退所して再入所しなかった違いは何かを比べると、(1)子が改善していないこと(2)子の現状を親が理解していないこと(3)保護者としての自覚に欠ける(4)家庭内の人間関係に問題があるが、再入所した場合に問題が残されていたことがわかった。退所時にワーカーに認知された項目を比較することで、さらに、再発予防のためには上記4項目が重要であることが示された。4.結論・課題在宅における再発防止のための施設退所からみた要因がわかった。今後在宅支援から再発し施設入所した事例を詳細に検討し結果を検証していく必要がある。
著者
丸野 俊一 加藤 和生 仮屋園 昭彦 藤田 豊 小林 敬一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

子どもの発達に応じた創造的ディスカッション(CDC)技能を育む学習/教育環境作りに関する3年間の研究成果は次の通りである: 1)"CDC技能を育む学習/教育環境作りの基本型は対話中心(「子ども主体の話し合い・学び合う」)の授業実践にある"という前提の基に、対話を中心とした授業実践作りに向けての「学びの共同体」作りを行い、現場教師の実践力の向上を図るアクションリサーチを展開した。3年間に渡る追跡研究の中から、身体化された実践知を客観的に可視化し、支援する教師成長過程モデルを構築し、その妥当性を検証した。 2)子どものCDC技能はどのように発達していくのかに関する発達段階モデルを、「態度」「技能」「価値」の諸側面を考慮しながら構築し、その促進を図る為には、どのような学習/教育環境作りが不可欠であるかについての縦断的な追跡研究を行った。 3)対話を中心とした授業実践を行う為には、教師は「新たな授業観」(授業とは子どもと協同構成するもの)のもとに「子どもの視点を取り入れた事前指導案作り」を行い、実践の中では「最適な心理的距離」(自分の感情に振り回されない、遂行上の責任性)の取り方に注意し、3つの位相(授業前、授業中、授業後)での省察的思考に熟達化していくことが不可欠であることを実証した。 4)子どものCDC技能の育成には、"対話を支える談話的風土作り"(グランドルール作り)が教科を超えて必要であるが、創造的・批判的思考が広まる/深まるような対話が生まれる為には、具体的な授業実践の文脈の中でグランドルールの重要性を認識する/体験するような教師からの働きかけが不可欠である。 5)教師の"対話を中心とした授業実践力"の向上と、子ども達の創造的・批判的なCDC技能の向上との間には、車の両輪のごとく、切るに切れない双方向性の関係があり、一つのシステムとして機能する。
著者
加藤 貴彦 黒田 嘉紀 中尾 裕之
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.サンプルの収集:某電気機械器具製造工場の従業員とその関連会社の従業員、男性1225名、女性429名の計1654名から文書による研究協力の承諾を得た後、詳細なライフスタイル情報・健診データとゲノムDNAを収集した。2.遺伝子診断結果を用いた介入研究:DNAの抽出に成功し、ALDH2遺伝子型の分析の成功例は850名である。意識調査の結果、「解析結果の返却を希望した」社員420名を2群(初期介入群、後期介入群)に分け、専属産業医が遺伝子診断結果を用いた対面による飲酒に関する健康指導を実施した。通知群235名中、期間中に通知できたのは154名(65.5%)で、うち139名(59.1%)を追跡できた。非通知群は、233名中203名(87.1%)を追跡できた。通知前後の飲酒習慣、肝機能検査データは、通知前と通知後1年後の健康診断データを使用した。その結果、毎日飲酒する人の割合は、通知前後で男女とも飲めない遺伝子であるGG型保有者で通知群、非通知群ともに増加傾向がみられた。不況による過ストレスや女性への深夜勤務導入などが要因として考えられた。男女別、遺伝子型別に通知前と通知後5か月のGOT、GPT、_Y-GTP値を比較したが、通知群、非通知群ともに有意な変化はみられなかった。3.行動変容ツールとして有用な候補遺伝子の探索:PhIPの代謝に関与するGlutathione S-transferase (GST) A1の遺伝子多型と前立腺癌、口腔扁平上皮癌、尿路上皮癌との関連性について症例・対照研究を行った。その結果、GSTA1遺伝子多型と喫煙者前立腺癌、男性喫煙者口腔扁平上皮癌、非喫煙者尿路上皮癌罹患とのあいだに、統計学的に有意な関連性が認められた。
著者
加藤 聖子 内田 聡子
出版者
順天堂大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

我々は以前ヒト正常子宮内膜よりSide Population細胞を分離しSP細胞が長期増殖能を持ち内膜腺上皮や間質細胞への分化能を有すること、このSP細胞の割合は月経期内膜に最も高いことを報告した。子宮内膜症の発症を月経血逆流説から検討するため、インフォームドコンセントを得た患者から月経血を採取し内膜細胞を分離培養しSP細胞を分離しその増殖能を解析した。月経血中の内膜細胞にはSP細胞が存在した(n=5,平均0.704%)。このSP細胞およびnon SP細胞を分離培養し、増殖能を解析したところ、SP細胞の増殖能が亢進されていた。また、コラーゲンプレートに500 cells/cm^2の細胞を播種したところ、SP細胞のみでコロニーが形成され、このコロニーより分離された細胞は同様にコラーゲンプレート上にコロニーを形成した(自己複製能)。また、昨年度ラット子宮内膜細胞のSP細胞とnon SP細胞を用いたマイクロアレイによりSP細胞で有意に発現の高かった受容体蛋白を蛍光免疫染色で解析すると、月経血中子宮内膜のSP細胞にnon SP細胞に比べ陽性細胞数が多かった。以上より、月経血中の子宮内膜細胞に、増殖能の高い、コロニー形成能、自己複製能を有する細胞が存在することが明らかになった。この細胞群が異所性に増殖する性質を持っ子宮内膜症の発生機構に関与する可能性が示唆された。内膜症からの癌化機構を検討するため、内膜症と卵巣癌(明細胞腺癌)が共存する組織切片を用いて、子宮体癌SP細胞で発現が増加していた蛋白の発現を免疫染色法で解析した。この蛋白発現は卵巣癌近傍の子宮内膜症に強く発現されていたが、離れた部位の内膜症組織や正常内膜には発現していなかった。
著者
成田 伸 大原 良子 鈴木 幸子 遠藤 俊子 齋藤 益子 吉沢 豊予子 野々山 未希子 水流 聡子 跡上 冨美 矢野 美紀 西岡 啓子 加藤 優子 森島 知子 齋藤 良子 角川 志穂 段ノ上 秀雄 黒田 裕子 工藤 里香
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

望まない妊娠や性感染症罹患の予防を専門的に支援する避妊・性感染症予防カウンセラー育成プログラムを構築した。プログラムは6日間の集合教育と専用のウエブサイトを活用した自己学習からなり、2008年度と2009年度の2回にわたって助産師を対象に開催した。育成プログラムの成果を評価するために、受講者と非受講の比較群で学習成果を比較した結果、受講者に知識の増加や態度の変容がみられた。また受講者のカウンセリング能力が向上した。今後は、育成されたカウンセラーの実践自体を評価する研究が必要である。
著者
泉 裕明 菊地 勝弘 加藤 禎博 高橋 暢宏 上田 博 遊馬 芳雄
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.147-158, 1996-03-31

近年, 酸性降水に対する関心が高まり, 日本各地においても降水のpHの測定結果が数多く報告されるようになってきた. しかし, 降雨に対して降雪の観測例は極めて少ない. また, 降雨は前線や低気圧によってもたらされるが, 北海道西岸の降雪はそれ等の外に, 季節風や季節風末期パターンといわれる独特の降雪機構をもっており, これ等の降雪機構による相違と降雪の化学成分濃度の変動に着目した研究はほとんどない. この研究では, 環境の異なる複数の観測点で, 30分から数時間毎に降雪の採取を行い, pH, 電気伝導度の他, イオンバランスのとれる主要イオンを全て測定することにより, 降雪機構の相違と降雪粒子の化学成分濃度の変動を調べたものである. その結果, 各観測点でのpHの平均値は4.6〜4.9で, いわゆる酸性雪であることがわかった. また, 都市や海の影響が大きく, はっきり出ていることもわかった. イオン濃度組成は, 降雪イベント毎によって大きく変動するが, 酸性度に注目すると, 季節風による降雪はpHが大きく, 低気圧による降雪は小さい傾向があった. また, 化学成分のウオッシュアウト率は, 低気圧による降雪の方が高いことが明らかになった.
著者
加藤 真 大須賀 健
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.291-297, 2007-02-28

琉球列島のサンゴ礁のウミヒルモ海草藻場で,ニッコウガイ上科の新種が発見された。この二枚貝は,左右やや非相称で,著しく扁平で小さな殼と,垂直方向に伸びるよく発達した弾帯,痕跡的な外靫帯,間隔のあいた顕著な成長脈,伸長した入水管・出水管,三角形の内・外半鰓によって特徴づけられる。この貝の属の所属については,ニッコウガイ科やアサジガイ科の近縁属の分類の再検討が必要であるが,私たちはこの貝をSemelangulus lacrimadugongiがn. sp.ザンノナミダ(新種・新称)として記載する。この貝の産地はいずれも,ジュゴンが現在でも生息しているか,または近年まで生息していた場所にあたる。
著者
松丸 秀夫 朝比奈 菊雄 加藤 仁
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.117-122, 1978-02-01

木枯しが吹き出すと落ちつかなくなり, そして雪が降る頃には時々姿を消し, 黒くなった顔で現われる人種, スキーの楽しさにとりつかれた人達-."スキー狂師"であることを自他共に認めておられる薬学人もあちらこちらに数多いようである.そこで, このような方々の間での隠された逸話や思い出話の一端なりとも御被露していただこうと先生方にお集りいただいたが, 出席を予定されていた津田先生には御都合がつかず, 紙上参加の形で思い出話を寄せていただいた.
著者
加藤 恵子 近藤 章子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.91-97, 1976-03-15

以上をまとめると, 1.入学式に着用した衣服は,スーツとブラウスの組み合せ,ついでワンピースが多くみられ,衿の型はブラウスは白衿つきカラー,ワンピースはショール・カラー,スーツ,ブレザーはテーラー・カラーが多く,袖口の型はブラウス,ワンピースはカフスつき,スーツ,ジャケットは普通袖が高率であった.またスカートの型はフレアー・スカート,オール・プリーツの裾幅が広く,丈は膝下10cmが好まれていた.2.アクセサリー類は「つけなかった」が約半数であり,主調色は茶,ベージュ,黒,緑が多く,柄についてみると無地が半数以上を占めていた。3.購入する場合のポイントは63.5%の人がデザイン,外観について重視していた.調製方法は既製服が約3/4を占め,専門店と百貨店で97%が購入していた.購入価格についでみると, 38,000円が最高で注文服であった. JIS規格による取り扱い絵表示を見たのは57.5%であった.4.1ヵ月間の着用状況についてみると,1人平均着用枚数は最高ブラウスの6.0枚,着用率はブラウス,スカートの94.7%であった.また日常の組み合せ衣服は三服種が51.6%であった.5.式服着用頻度は0回が27.4%みられ,そのうち「着用しなかった服種」はワンピースの69.2%と高率であった.以上の結果,ライフサイクル,すなわち「モードの寿命」が短くなりつつある中で,被服設計上,合理的,経済的な衣生活をすることが増々重視されなければならない.そのような点について今後深く研究を進めていきたい.本調査に御協力下さった学生諸氏に深く感謝の意を表します.
著者
加藤 弘之 陳 光輝 厳 善平 日置 史郎 梶谷 懐 宝劔 久俊 唐 成 中兼 和津次 丸川 知雄
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、中国長江デルタの農村地域を対象として、企業の集中・集積、農地の流動化と不動産開発、出稼ぎ者の流入と定着の実態を、独自に収集したミクロデータの計量的分析を通じて明らかにした。また、空間経済学の手法に基づき、地理情報つき企業データを利用して産業集積地図を作成した
著者
加藤 省三 荒木 睦大 小越 康宏 谷口 秀次 森 幹男
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.130, no.6, pp.1054-1060, 2010-06-01 (Released:2010-06-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1

The processing of kana-to-kanji conversion can be classified into two categories of processing: The first is the processing to detect the boundaries of words in non-segmented kana strings, and the second is the processing to select the candidate of kanji-kana words. Also, the methods of kana-to-kanji conversion can be mainly classified into two types from the point of view of the two processing described above: One is to conduct simultaneously these two processing (called Method-A), and the other is to conduct sequentially them (called Method-B), namely, to detect the boundaries of kana words by using Markov chain model of kana words, and then to convert kana words to kanji-kana words and to select the maximum likely candidates by using Markov chain model of kanji-kana words. This paper evaluates two types of kana-to-kanji conversion method (Method-A and Method-B) by using 2nd-order Markov chain model of words. Through the experiments by using statistical data of daily Japanese newspaper, Method-A and Method-B are evaluated by the criteria of the accuracy rate of conversion, the conversion processing time and the memory capacity. From the results of the experiments, it is concluded that the Method-B is superior to Method-A in the conversion processing time and the memory capacity and is effective in kana-to-kanji conversion of bunsetsu.
著者
東郷 賢 加藤 篤史 蟻川 靖浩 和田 義郎 加藤 篤史 蟻川 靖浩
出版者
武蔵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

アフリカ(ケニア、ボツワナ、ガーナ、アフリカ開発銀行)を訪問し、それぞれの国の経済成長における援助の果たした役割についてヒアリングを行った。また、援助供与国の中で最も優れていると言われるデンマークの援助庁も訪問し援助方針についてヒアリングを行った。OECD も訪問し、援助データの詳細について議論をおこなった。これらの内容を踏まえて分析を行っている。その結果、経済成長に関し援助の果たす役割は決定的ではないものの、効果的に利用することは可能であることが判明した。
著者
加藤 照之 CATAPANG Her KOSHIBA Frit PARK PilーHo FEIR Remato GERASIMENKO ミハエル BEAVAN John 小竹 美子 平原 和郎 中尾 茂 笠原 稔 GERASIMENKO Michael D HERBERT Cata FRITZ Koshib PILーHO Park RENATO.B. Fe MICHAEL Gera JOHN Beavam FEIR B. Ren
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1995

西太平洋地域は収束するプレート境界が複雑に入り組み、多くの海盆やトラフがあって地震や火山噴火の活動の盛んな地域である。この地域のプレート運動とその境界の非剛体的変形を検出して監視することにより各種の地殻活動の予測に役立てられると同時にプレート運動の機構がより詳しく明らかにされると期待される。最近のGPSによる基線解析では1000kmを1cmの精度で計測することが可能である。そこで本研究では、これまでの日米科学協力事業等による基礎調査をふまえて西太平洋地域にGPS連続観測網を構築した短期間の観測研究により当該地域の変位場を明らかにすることを目的とした。本研究では、IGS(国際GPSサービス機構)のグローバル観測網の手薄な地域に観測点を建設して資料を蓄積すると同時にIGSによるデータを取り込みながら得られたデータを解析して観測点の速度ベクトルを算出するという観測と解析を並行して実施するという方式をとった。平成7年度には気象研究所と共同で南鳥島に連続観測点を建設したのを手始めに、トラック島、マニラ、大田、ウラジオストックに観測点を建設しいずれも現地収録方式により観測を開始した。また、平成8年度にはポートモレスビ-に観測点を建設した。これにより、別途設置した石垣島とパラオとを合わせ8点のGPS連続観測点を建設し、IGSの他の観測点と合わせ西太平洋に1000kmスケールのGPS連続観測網を建設することができた。この観測網から取得できた1995年7月からのデータを用いて基線解析を実施しつつある。ここでは最高精度による基線解析を実施するため新たにfiducial freeによる解析方法を考案した。この方法ではIGSグローバルサイトの観測点を取り込み、観測網全体がバイアスを持たないようにしたうえ、どの観測点も固定しないで解くという方法を用いる。ソフトウェアはBernese software Ver.4.0を用い、IGS精密暦を使って解析を実施した。こようにすると、座標の絶対値は正確には求められないが、基線は正確に求められる。このようにして基線を求めた上でHeki(1996)によるつくば(TSKB)の速度を与えて固定し、全観測点の位置座標を決定する。このような解析を毎日のデータについて実施し、各観測点の時系列を得た上で直線近似によって速度ベクトルを求める。求めた速度ベクトルをマップにまとめたところいくつかの新しい事実が判明しつつある。1)マニラの観測点は北西に約4cm/yrの速度で移動しつつあり、フィリピン海プレートによる圧縮の影響が顕著である。2)石垣の観測点は南南東へ約6cm/yrで移動しつつあり、フィリピン海プレートが押している影響は見られない。このプレート境界はむしろカップリングは弱く、背孤である沖縄トラフが拡大しつつあるのを見ているものと考えられる。3)グアムはフィリピン海プレートないにあるにも関わらず、その変位速度は剛体的変位から考えると速度が小さすぎる。マリアナトラフの拡大の影響を受けているものと考えられる。4)大田、上海、イルク-ツク等の東アジアの観測点はすべてヨーロッパに対して東向きの変位を持ち、インドプレートの北方への衝突による大陸地殻の東への押し出しの影響を見ているものと考えられる。以上を要するに、本研究によって西太平洋地域にはじめてGPSの連続観測網が構築され、テクトニクス研究の基礎を築くことができたと同時に、日本の南西諸島,フィリピン,マリアナ諸島などにおいて従来の剛体的プレートモデルでは説明できないようなプレート境界部における非剛体的変位が明らかになりつつある。このことをふまえ、今後もこの地域にGPS観測点を増強すると共にその観測領域を東アジアに拡げ,当該地域のテクトニクスを明らかにすべく観測研究を強化する予定である。また、本観測網は「海半球ネットワークプロジェクト」(新プログラム:研究代表者 深尾良夫)に引き継がれ、引き続き観測を続行する予定である。
著者
加藤 貴彦 東 監
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.205-209, 1992
被引用文献数
1

チトクロームP-450は, 生理的な物質や, 環境中の化学物質の代謝に関与している重要な薬物酸化酵素である. この中で, チトクロームP-4502D6デブリソキン-4-ハイドロキシラーゼは, 常染色体劣性に遺伝する遺伝的多型性の存在が報告されており, 代謝活性が低いpoor metabolizer(以下,PM)は, 各種薬物の代謝障害に関与していることが明らかとなっている[Goughetal(1990)Nature347:773-776]. PMの頻度には,人種差が存在することが報告されているが, 日本ではデブリソキンが薬剤として認可されていないため, これまで日本人のPMに関しては全く検索されていなかった. 今回, 我々はデブリソキンを投与せず, 白血球DNAを用いたGoughらの方法により, 東洋人(日本人25人, 中国人20人)で, チトクロームP-4502D6の遺伝子レベルの検索を行い, 白人の頻度と比較検討した. Goughらの方法を用いれば白人においては, すべての正常者と79%のPMを同定できるはずだが, 我々は東洋人のPMを同定できなかった. これらの結果は, 東洋人のPMの遺伝子レベルのメカニズムが, 白人のそれとは異なっていることを意味している.