著者
木室 義彦 古里 健一 家永 貴史
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.224-229, 2021-08-21

我々は,晴眼盲弱を区別しないプログラミング教材を開発している.これまで, Arduino をベースに 10 個の数字キ ーのみでプログラミングできる移動ロボットやドローンの教材を開発,盲学校において実験授業を実施し,晴眼児童と同様に学習可能であることを確認してきた.この活動の中で, micro:bit に興味を持つ児童や教員があることが分かった.また, micro:bit は小学生向けではあるが,プログラミング環境が PC であり,教育現場への導入は簡単とはいえないことも報告されている.この論文では, micro:bit を用いた市販ロボット玩具をベースに, PC を使わない晴眼盲弱の区別なく利用可能な micro:bit プログラミングについて検討したので報告する.
著者
高橋 知音 荻澤 歩 茂原 明里 辻井 正次 手塚 千佳 戸田 まり 仲島 光比古 橋本 しぐね 藤岡 徹 藤田 知加子 森光 晃子 山本 奈都実 吉橋 由香
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では感情認知能力、社会的文脈と感情や意図を読み取る能力、社会的適切さや暗黙のルールの理解を多面的に評価する「社会的情報処理能力検査バッテリー」を開発した。それぞれの課題について信頼性、妥当性についてある程度の根拠が得られた。これは、自閉症スペクトラム障害のある人の社会性を評価することができる我が国初めての検査バッテリーと言える。報告書として音声刺激CDを含む実施マニュアルも作成した。
著者
江木 盛時 小倉 裕司 矢田部 智昭 安宅 一晃 井上 茂亮 射場 敏明 垣花 泰之 川崎 達也 久志本 成樹 黒田 泰弘 小谷 穣治 志馬 伸朗 谷口 巧 鶴田 良介 土井 研人 土井 松幸 中田 孝明 中根 正樹 藤島 清太郎 細川 直登 升田 好樹 松嶋 麻子 松田 直之 山川 一馬 原 嘉孝 大下 慎一郎 青木 善孝 稲田 麻衣 梅村 穣 河合 佑亮 近藤 豊 斎藤 浩輝 櫻谷 正明 對東 俊介 武田 親宗 寺山 毅郎 東平 日出夫 橋本 英樹 林田 敬 一二三 亨 廣瀬 智也 福田 龍将 藤井 智子 三浦 慎也 安田 英人 阿部 智一 安藤 幸吉 飯田 有輝 石原 唯史 井手 健太郎 伊藤 健太 伊藤 雄介 稲田 雄 宇都宮 明美 卯野木 健 遠藤 功二 大内 玲 尾崎 将之 小野 聡 桂 守弘 川口 敦 川村 雄介 工藤 大介 久保 健児 倉橋 清泰 櫻本 秀明 下山 哲 鈴木 武志 関根 秀介 関野 元裕 高橋 希 高橋 世 高橋 弘 田上 隆 田島 吾郎 巽 博臣 谷 昌憲 土谷 飛鳥 堤 悠介 内藤 貴基 長江 正晴 長澤 俊郎 中村 謙介 西村 哲郎 布宮 伸 則末 泰博 橋本 悟 長谷川 大祐 畠山 淳司 原 直己 東別府 直紀 古島 夏奈 古薗 弘隆 松石 雄二朗 松山 匡 峰松 佑輔 宮下 亮一 宮武 祐士 森安 恵実 山田 亨 山田 博之 山元 良 吉田 健史 吉田 悠平 吉村 旬平 四本 竜一 米倉 寛 和田 剛志 渡邉 栄三 青木 誠 浅井 英樹 安部 隆国 五十嵐 豊 井口 直也 石川 雅巳 石丸 剛 磯川 修太郎 板倉 隆太 今長谷 尚史 井村 春樹 入野田 崇 上原 健司 生塩 典敬 梅垣 岳志 江川 裕子 榎本 有希 太田 浩平 大地 嘉史 大野 孝則 大邉 寛幸 岡 和幸 岡田 信長 岡田 遥平 岡野 弘 岡本 潤 奥田 拓史 小倉 崇以 小野寺 悠 小山 雄太 貝沼 関志 加古 英介 柏浦 正広 加藤 弘美 金谷 明浩 金子 唯 金畑 圭太 狩野 謙一 河野 浩幸 菊谷 知也 菊地 斉 城戸 崇裕 木村 翔 小網 博之 小橋 大輔 齊木 巌 堺 正仁 坂本 彩香 佐藤 哲哉 志賀 康浩 下戸 学 下山 伸哉 庄古 知久 菅原 陽 杉田 篤紀 鈴木 聡 鈴木 祐二 壽原 朋宏 其田 健司 高氏 修平 高島 光平 高橋 生 高橋 洋子 竹下 淳 田中 裕記 丹保 亜希仁 角山 泰一朗 鉄原 健一 徳永 健太郎 富岡 義裕 冨田 健太朗 富永 直樹 豊﨑 光信 豊田 幸樹年 内藤 宏道 永田 功 長門 直 中村 嘉 中森 裕毅 名原 功 奈良場 啓 成田 知大 西岡 典宏 西村 朋也 西山 慶 野村 智久 芳賀 大樹 萩原 祥弘 橋本 克彦 旗智 武志 浜崎 俊明 林 拓也 林 実 速水 宏樹 原口 剛 平野 洋平 藤井 遼 藤田 基 藤村 直幸 舩越 拓 堀口 真仁 牧 盾 増永 直久 松村 洋輔 真弓 卓也 南 啓介 宮崎 裕也 宮本 和幸 村田 哲平 柳井 真知 矢野 隆郎 山田 浩平 山田 直樹 山本 朋納 吉廣 尚大 田中 裕 西田 修 日本版敗血症診療ガイドライン2020特別委員会
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.Supplement, pp.27S0001, 2020 (Released:2021-02-25)
被引用文献数
2

日本集中治療医学会と日本救急医学会は,合同の特別委員会を組織し,2016 年に発表した日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG) 2016 の改訂を行った。本ガイドライン(J-SSCG 2020)の目的は,J-SSCG 2016 と同様に,敗血症・敗血症性ショックの診療において,医療従事者が患者の予後改善のために適切な判断を下す支援を行うことである。改訂に際し,一般臨床家だけでなく多職種医療者にも理解しやすく,かつ質の高いガイドラインとすることによって,広い普及を目指した。J-SSCG 2016 ではSSCG 2016 にない新しい領域[ICU-acquired weakness( ICU-AW)と post-intensive care syndrome(PICS),体温管理など]を取り上げたが,J-SSCG 2020 では新たに注目すべき4 領域(Patient-and Family-Centered Care,sepsis treatment system,神経集中治療,ストレス潰瘍)を追加し,計22 領域とした。重要な118 の臨床課題(clinical question:CQ)をエビデンスの有無にかかわらず抽出した。これらのCQ には,本邦で特に注目されているCQ も含まれる。多領域にわたる大規模ガイドラインであることから,委員25 名を中心に,多職種(看護師,理学療法士,臨床工学技士,薬剤師)および患者経験者も含めたワーキンググループメンバー,両学会の公募によるシステマティックレビューメンバーによる総勢226 名の参加・協力を得た。また,中立的な立場で横断的に活躍するアカデミックガイドライン推進班をJ-SSCG 2016 に引き続き組織した。将来への橋渡しとなることを企図して,多くの若手医師をシステマティックレビューチーム・ワーキンググループに登用し,学会や施設の垣根を越えたネットワーク構築も進めた。作成工程においては,質の担保と作業過程の透明化を図るために様々な工夫を行い,パブリックコメント募集は計2 回行った。推奨作成にはGRADE方式を取り入れ,修正Delphi 法を用いて全委員の投票により推奨を決定した。結果,118CQ に対する回答として,79 個のGRADE による推奨,5 個のGPS(good practice statement),18 個のエキスパートコンセンサス,27 個のBQ(background question)の解説,および敗血症の定義と診断を示した。新たな試みとして,CQ ごとに診療フローなど時間軸に沿った視覚的情報を取り入れた。J-SSCG 2020 は,多職種が関わる国内外の敗血症診療の現場において,ベッドサイドで役立つガイドラインとして広く活用されることが期待される。なお,本ガイドラインは,日本集中治療医学会と日本救急医学会の両機関誌のガイドライン増刊号として同時掲載するものである。
著者
中村 浩明 岡本 高志 山本 友紀 加藤 太郎 五十嵐 進 伊藤 大起 古野 薫 横井 秋夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0998, 2007 (Released:2007-05-09)

【はじめに】顎関節症患者の顎関節だけを一時的にアプローチしても、また症状が元に戻ってしまうことを多く経験する。今回、顎関節に疼痛、違和感を訴えている患者を、疼痛増強主訴である歩行から関連を捉え、足部からのアプローチを行い、良い結果が得られたので報告する。【症例紹介】26歳、男性。理学療法士。診断名:左顎関節症、変形性頚椎症。18歳頃より左顎関節に違和感出現。25歳に総合格闘技で、右足部にアンクルホールドを極められ左顎関節症状が悪化。その後、全身体調不良となった。主訴は、口を開けるとクリック音がして痛い。左顎が常に重だるく違和感がある。よく顎を鳴らしたくなる。両足首に不安定感があり歩行中、歩行後に全身に違和感、疲れやすさがあるとの事であった。【理学療法評価および治療】Passenger Unitへアプローチを座位から行い、顎関節へのメカニカルストレス軽減を狙ったが、歩行するとLocomotor Unitの不安定性から身体が崩れてしまう傾向があり、良い治療結果が残せなかった。特に本症例の場合、疼痛、違和感が増強するという訴えは、歩行時のLoading Response~Mid Stance、Mid Stance~Terminal Stanceにかけて著名であった。Loading Response~Mid Stanceでは距骨下関節が過回内し、Ankle Rocker機構機能不全、また、Mid Stance~Terminal Stanceでは横足根関節が過外反しForefoot Rocker機構機能不全の状態がみられた。その機能不全状態を、足部からのテーピングにより各Rocker機構が機能的に作用する環境に整えた。【結果】テーピング後は、下顎が真っ直ぐ下制するようになり、顎関節の疼痛、違和感の消失。開閉の最終時の左顎関節のクリック音が消失した。歩行時も前方への推進力が発揮できるようになり、全身状態も楽であるとのことであった。【考察】歩行時に違和感を訴えたLoading Response~Mid Stance、Mid Stance~Terminal Stanceは、荷重期の特に下肢の支持性、推進力の維持、下肢と体幹の支持性が必要な相である。これらの相に必要な骨での支持は、足部ではRocker機構の事を指し、身体のアライメント、軸の形成には不可欠であると考えられた。各相でLocomotor Unit、または、Locomotor UnitとPassenger Unitのアライメント、軸形成を足部から同時に図ったことにより、顎関節へのメカニカルストレスは開放され疼痛、違和感が消失したと考えられた。【まとめ】顎関節症患者を足部からコントロールし、姿勢アプローチをした。特に主訴であった歩行時の足部Rocker機構に注目してアプローチを行なった。軸の形成は、各々の組織が、分化的に働けるような環境を作る意味で重要であると考えられた。
著者
山本 勇樹 森元 慶三 北村 諭思 米谷 智樹 古川 壮彦
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.567-571, 2011 (Released:2012-10-11)
参考文献数
12

The hepatitis B virus (HBV) is a serious concern for people at high risk of exposure to blood in their work because it is very infectious. While infection can be prevented by acquiring antibodies from hepatitis B vaccine, there are low responders and non-responders to the vaccine.We examined 2 possible methods of overcoming this problem: performing an additional vaccination with a different type of vaccine and carrying out 2 additional vaccinations at monthly intervals. Regarding the former method, an additional vaccination with a different vaccine type was carried out for a subject who could acquire no antibodies after undergoing 2 series of 6 vaccinations and who had not had any antibodies to hepatitis B for about 10 years. One month later, the passive hemagglutination test (PHA test) showed that the subject had obtained a 512-fold increase in the number of antibodies. As for the latter method, 3 of 5 non-responders acquired antibodies. Also, 5 of 6 subjects who were less responsive to the vaccine acquired antibodies and maintained them for at least 3 years.We intend to improve immunization coverage by using the methods examined in this study.
著者
松尾 達彦 新田 收 信太 奈美 古川 順光
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>心拍数調節は,交感神経と副交感神経の二重支配を受け,運動強度に比例して増加する。しかし,心臓への交感神経支配に障害のある頸髄損傷患者は心拍数の上限が低いことが知られている。そこで,激しい運動量が求められる車椅子スポーツにおいて,脊髄の損傷レベルによる心拍数変化の違いを明らかにすることを目的とした。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>1.対象</p><p></p><p>対象は,車椅子ラグビー選手9名(頸髄損傷,以下頸髄群),車椅子バスケットボール選手14名(胸腰髄損傷,以下胸腰髄群)とした。男性のみで,頸髄群の平均年齢(SD)[歳]は26.3(3.8)歳,胸腰髄群は26.4(4.0)歳だった。</p><p></p><p>2.方法</p><p></p><p>心拍センサーPolar Team Pro(ポラール・エレクトロ・ジャパン株式会社)を装着させ,体育館内で平均約4時間,試合形式の練習をさせ,1秒毎の心拍数(SD)[回/分]を測定した。安静時1分間の心拍数の平均値を安静時心拍数,練習中で最も高い心拍数を最大心拍数とした。</p><p></p><p>統計解析は,最大心拍数を従属変数,頸髄群・胸腰髄群の2群を対応の無い要因,安静時・練習中を対応のある要因とし,二元配置分散分析およびBonferroni法による単純主効果の検定を行った。解析はIBMSPSSver22を用いた。有意水準を5%とした。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>I.分散分析結果</p><p></p><p>群間比較では,安静時心拍数と最大心拍数は,どちらも頸髄群が有意に低値を示した。前後比較では,頸髄群と胸腰髄群は,どちらも練習中に有意に高値を示した。さらに交互作用が有意であり,練習による心拍数変化が,頸髄群,胸腰髄群で有意に異なることが示された。</p><p></p><p>II.単純主効果の検定</p><p></p><p>単純主効果においては,安静時・練習中,および頸髄群・胸腰髄群の全ての組み合わせにおいて有意差が示された。頸髄群の安静時心拍数の平均値は78.78(10.23)回/分,胸腰髄群は89.43(6.82)回/分であった。頸髄群の最大心拍数の平均値は141.00(19.22)回/分,胸腰髄群は181.36(7.15)回/分であった。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>最大心拍数は,頸髄群が有意に低値を示した。心拍数は,Th1-Th4の高さにある交感神経の興奮によって増加するが,頸髄群は中枢から心臓への神経が頸髄で障害されている。しかし,副交感神経による抑制を解くことで,心拍数が120回/分前後まで増加することが報告されている。そのため,頸髄群は胸腰髄群より低値だが,競技中に心拍数を増加させることができたと考えた。</p><p></p><p>一方,安静時心拍数も頸髄群が低値を示した。これは,残存している筋の差により頸髄群の方が必要なエネルギーが少なくて済むのではないかと考えた。また,神経性調節による心拍数コントロールに限界がある頸髄群は,液性調節による心拍数コントロールを優先している可能性があると考えた。</p>
著者
武田 一郎 世古 春香
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
no.134, pp.65-78, 2019-03
著者
木庭 啓介 木下 桂 大西 雄二 福島 慶太郎 尾坂 兼一 松尾 奈緒子 舟川 一穂 瀬古 祐吾 目戸 綾乃 平澤 理世 小川 奈々子 兵藤 不二夫 由水 千景
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.291-299, 2021-07-15 (Released:2021-07-20)
参考文献数
17
被引用文献数
2

微量試料での炭素窒素安定同位体比を測定可能とする連続フロー型元素分析計連結式安定同位体比質量分析計(EA-IRMS)への改良について検討を行った。通常使用されている反応管の口径を小さくするなどの簡易的な改良を実施することで,通常の約1/5の試料量(約6 µg窒素,10 µg炭素)で十分な精度と確度を得られることが明らかとなった。
著者
青木 信裕 尾登 誠 橋倉 祐子 下村 哲志 西山 徹 古山 彰 金 明和 森本 晃司 下村 奈央美 圷 清香 服部 考彰 中野 里佳 金谷 千尋
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第25回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.55, 2006 (Released:2006-08-02)

【はじめに】 当院では関節リウマチ(以下RA) 患者と家族を対象に「リウマチのリハビリテーション教室」を年2回の頻度で開催している。RA患者の合併症としては間質性肺炎や肺線維症があり、死因のひとつとなっている。RA患者に対して呼吸機能低下を予防する必要性を考え、今回「リウマチの肺合併症と呼吸リハ」というテーマで呼吸機能についての教室を行なったので報告する。【プログラム】1.リウマチの呼吸機能と肺合併症の講演2.呼吸機能改善のリハビリについての講演3.肺機能検査のデモンストレーション4.呼吸訓練、ストレッチ5.呼吸筋トレーニング6.肩甲帯、体幹のトレーニング7.リウマチ体操【方法】呼吸訓練:腹式呼吸+口すぼめ呼吸の指導ストレッチ:胸郭の柔軟性の改善体操の指導呼吸筋トレーニング:呼気の延長を目的としたゲーム4種目を考案し実施。ストロー、ボール、車のおもちゃを使用して楽しみを持たせた。肩甲帯、体幹のトレーニング:肩甲帯・体幹周囲筋のストレッチ、筋力訓練の指導 ストレッチ、体操は各参加者が禁忌肢位を考慮し、可能な運動のみを痛みのない範囲で行なうよう指導した。参加者の中で同意を頂いた方の経皮的酸素飽和度、脈拍数を各プログラムの実施前後で測定した。教室終了後にはアンケートを実施し、呼吸機能のリハビリについての意見を頂いた。【結果】 教室参加23名中、測定に同意頂いた方15名。経費的酸素飽和度が実施前より改善した人の割合は、呼吸訓練60%、ストレッチ60%、呼吸筋トレーニング68%、肩甲帯・体幹のトレーニング10%であった。 アンケートでは、呼吸リハビリテーションを行なったことがある人は31%であり、今回の教室が有意義であったという人が100%であった。呼吸訓練、肩甲帯・体幹のトレーニングについては「自宅で行える」といった声が多く、呼吸筋トレーニングは「楽しかった」という意見が多かった。【考察】 RA患者に対して呼吸リハビリテーションを行い、呼吸機能にアプローチをした報告はほとんどない。結果として短時間の呼吸訓練、ストレッチ、呼吸筋トレーニングで改善が認められていた。RA患者においても早期からの呼吸指導により呼吸機能の低下を予防し、改善に向かうことができると考える。呼吸訓練は継続することが重要であるが、体操の指導のみでは継続的な訓練とならない可能性がある。今回、ゲームの要素を持たせ、楽しみながら呼吸機能にアプローチする方法を紹介することで、「楽しかった」といった声が多く、継続的な自主トレーニングとなる可能性が考えられる。簡便で有用な呼吸訓練を自主トレーニングの中に取り入れることで、RA患者の生命予後にも深く関与する可能性が示唆された。今後、RA患者に対する呼吸訓練の継続的な評価を行なう必要性が考えられる。
著者
古川 貢
出版者
分子科学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

現在までに,ミクロンスケールの人工周期構造を有する強磁性パーマロイ(Fe_<20>Ni_<80>)の人工格子薄膜のX-band強磁性共鳴スペクトル測定により,2つの新しいモードが生じることを明らかにしてきた.このモードは,ミクロスコピックとマクロスコピックの中間領域であるセミマクロスコピックな量子機能と捉えることができ,このモードの詳細を解明することが目的である.そこで本研究ではESRイメージングという方法で,セミマクロスコピックスケールの新規量子磁気モードを可視化することを試みた.より大きな磁場勾配を作ることが,イメージングの分解能に直結する.高分解能ESRイメージングに必要な,大きな磁場勾配を作成するために,磁場勾配用コイルを検討した.単純なアンチヘルムホルツコイルでは勾配磁場の均一領域を稼ぐことができないことが明らかになった.つまり限られた空間のみを使用するためにイメージングを行うのに解像度が低くなるために不利である.そこで,MRIで開発された方法であるターゲットフィールド法を用いて最適な磁場勾配用コイルの形状を求めた.この方法を使用することで勾配磁場の均一な空間を大きく確保することに成功した.しかし,(1)ESR線幅が数百ガウス程度あること,(2)反磁場の影響でシグナルが大きく低磁場へシフトしてしまうという2点から,十分な分解能が得られない.これを回避するためには,高磁場ESRと高磁場勾配を組み合わせる高分解能ESRイメージングシステムの開発,もしくは,適当な物質を開拓する必要がある.そこで,高分解能ESRイメージングを目指して,Q-band ESRを使用した磁場勾配用コイルを開発へと発展させる予定である.
著者
吉野 美沙樹 古谷 勝則 鈴木 薫美子
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.591-596, 2011 (Released:2012-09-05)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

Spaces for children to freely play in, such as fields and empty lots, have been diminishing due to urbanization. In this study, outdoor activities and nature experiences which remain in university students’ memories have been categorized, an d the activity areas have been identified. For the survey of outdoor activities, information of activity details and illustration of play areas were collected from 101 respondents. With regard to the survey of nature experiences, descriptions of nature experience and information on activity areas were collected from 70 respondents. Respondents themselves also participated in a workshop to categorize the nature experiences. The types of play area remaining in memories are in rather close proximity in everyday life as compared with locations such as large scaled parks. In particular, elementary schools (42%), parks (17%), and streets (13%) remained in university students’ memories. As for activity areas for nature experiences, nature land (31%) counted the highest figure, followed by parks (13%), neighborhoods (12%), elementary schools (11%), and fields (9%). It is important to consider areas which remain in university students’ memories even after ten years since their childhood. It is necessary to equip activity locations appropriately according to outdoor acti vities and nature experiences.

1 0 0 0 古白遺稿

著者
藤野古白(潔)著 正岡常規編
出版者
正岡常規
巻号頁・発行日
1897
著者
古志野 海人 山口 直人 大嶋 丈史 広江 貴美子 太田 庸子 岡田 清治 太田 哲郎
出版者
松江市立病院
雑誌
松江市立病院医学雑誌 (ISSN:13430866)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.43-48, 2019

症例は96 歳女性.労作時呼吸困難を主訴に近医を受診.HR40 回/ 分の完全房室ブロックを認め当院紹介.徐脈による心不全の合併が認められペースメーカー植え込み術を行った.術後2 日目に心不全が増悪,心エコーで初診時には認められなかった心尖部の壁運動異常が出現し,トロポニンI は3.445 ng/mL と上昇,心電図胸部誘導V2-6 に巨大陰性T 波が出現した.利尿薬やβ blocker を使用し,心不全は改善,心尖部の壁運動異常も改善し自宅へ退院することができた.たこつぼ症候群はストレスが誘因となり,高齢の女性に好発するが,本症例のようにペースメーカー植え込み後に発症した症例も報告されており,術後に心不全が増悪する症例では本疾患の合併を疑う必要がある.