著者
橋本 昭彦
巻号頁・発行日
2015-03

『地方教育通史一覧2015年版』は「○○県教育史」のような全般的な教育通史の他、教科教育史、産業教育史等々の領域別通史など、1,900余点の書冊の書誌情報を一覧化したものです。同様の冊子としては1998年版、2002年版、2008年版を発行してきました。 上記1,900余点のうち、1,200点以上が寄贈等によって収集されており、教育図書館での閲覧が可能となっています。
著者
松本 昭彦 MATSUMOTO Akihiko
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.92-100, 2014-03-31

歌枕「末の松山」について、それを「波が越す」という有名な措辞がある。古くは『古今和歌集』巻二十・第一〇九三番歌に、「君をおきてあだし心をわが持たば末の松山波も越えなむ」とあり、「仮名序」にも和歌表現の歴史を言う中で、「あるは、松山の波をかけ」とある。この東歌の表現は、『万葉集』巻七・第一三八二番歌「泊瀬川流る水沫の絶えばこそ我が思ふ心遂げじと思はめ」等の類型表現と同様、「非現実的現象の非実現性」を、恋心の永続性の譬喩とするものだが、仮定の上下が逆になっている。わざわざ上下が逆転した作りになっているのは、貞観津波によって「末の松山を波が越える」ことは、実現一歩手前まで行ってしまったので、類型通りでは、自らの恋心の誓いにならないと感じられたためと思われる。つまり、この東歌の、そしてこの措辞の背景には、貞観津波で末の松山に津波が迫ったという事実があったはずなのである。この措辞が都に伝わると、一気に広まったが、やがて津波の知識・記憶は薄れ、元々の意味とは別に、面白い表現として使用され、「歌枕」となったものであろう。
著者
橋本 昭一
出版者
關西大学經済學會
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.463-486, 1989-09-30
著者
吉本 昭夫
出版者
日本膜学会
雑誌
(ISSN:03851036)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.38-40, 1977-02-01 (Released:2010-10-21)
著者
福森 泰雄 田中 成憲 杉本 昭子 大軒 子郎 山口 英夫
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.580-586, 1990-10-30 (Released:2010-03-12)
参考文献数
13

Irradiation with X-ray to blood products is a standard practice recommended for prevention of post-transfusion graft versus host disease in patients. In order to seek the optimal condition of irradiation to minimize the lesion of red blood cell (RBC) with complete inactivation of lymphocytes, we studied the effects of irradiation with X-ray on the quality of RBC in whole blood (WB) and concentrated red blood cells (CRC) in the range of 5 to 50 Gy.X-ray irradiation did not alter ATP and 2, 3-DPG content, hemolysis ending point and morphology of RBC, while it caused a slight increase of osmotic pressure at hemolysis starting point of RBC and potassium concentration in plasma. Considerable increase of hemolysis was observed with higher dose of irradiation in both WB and CRC. However, it was so small as below 2-3×10-2 percent that is acceptable level in blood products.Therefore, we concluded that the X-ray irradiation of WB and CRC with up to 50 Gy has no significant effects on in vitro characteristics of RBC.
著者
市川 裕 佐藤 研 桑原 久男 細田 あや子 高井 啓介 月本 昭男 高橋 英海 菊地 達也 長谷川 修一 葛西 康徳 江添 誠 牧野 久実 小堀 馨子 鎌田 繁 中西 恭子 土居 由美 嶋田 英晴 志田 雅宏 櫻井 丈 小野 塚拓造 山野 貴彦 アヴィアム モルデハイ
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ユダヤ教の歴史を調べていくと、のちに出現する二つの一神教、キリスト教とイスラーム、を生み出す基盤になっていることがわかる。宗教学の歴史は信仰を基盤とする西欧のキリスト教を宗教の一般モデルとしたため、このモデルから外れる諸要素は関心から外れた。しかし、イスラームとラビ・ユダヤ教はそれぞれ、シャリーアとハラハーを特徴とする啓示法の宗教であり、預言者に啓示された神の意志は、日常生活の行動様式を詳細に規定している。これら一神教の二つの異なる類型がともに古代ユダヤ社会に起源を有することを示して、一神教の歴史全体を動態的に理解する道筋を示すことは、人類の宗教史を考察する上で文明史的意義を持つものである。
著者
市川 裕 佐藤 研 桑原 久男 細田 あや子 上村 静 高井 啓介 月本 昭男 土居 由美 勝又 悦子 長谷川 修一 葛西 康徳 江添 誠 牧野 久実 高久 恭子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

今年度の主たる実績は、以下の三つに分けられる。第1に、2017年8月に、イスラエルのテル・レヘシュ遺跡で、シナゴーグの全容を解明する発掘調査を実施した。これによって、本シナゴーグは、モーセ五書の巻物を置く台座と思われた石は、天井を支える支柱の礎石であることが判明し、全体は簡素な矩形の部屋に過ぎないことが明らかとなった。ここから、シナゴーグの用途を、安息日のトーラー朗読にのみ限定して考える必要がないものと想定された。第2に、出土した西暦1世紀のシナゴーグの発見がもたらす意義に関して、同時代的、宗教史的、比較宗教学的視点から、研究成果を持ち寄って、公開シンポジウムを実施した。シンポジウムの全体テーマは、「イスラエル新出土シナゴーグから 一神教の宗教史を見直す」である。( 2018年3月2日(金) 13時-18時 東京大学本郷キャンパス 法文1号館 113教室。)第3に、シナゴーグがユダヤ社会において果たした役割の変遷を、古代から中世にかけて考察するシンポジウムを実施した。シンポジウムの全体テーマは「ユダヤ共同体とその指導者たち -古代から中世へ-」である。(2018年1月21日(日)13:00-18:00 東京大学本郷キャンパス法文1号館113教室。)カイロで発見されたゲニザ文書から推定される、中世旧カイロ市(フスタート)のシナゴーグと共同体の関係について、イスラエル人の専門家の知見を得られたことは、歴史的変遷を明らかにするうえで非常に有益であった。
著者
山本 昭二
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.6-11, 2007-02-28 (Released:2010-09-30)
参考文献数
14

Recently a software package for the structure analysis of quasicrystals has been released, giving a better environment for determining guasicrystal structures. Therefore we can analyze their structures if we know data collection and indexing methods and a theory of structure analysis. At this occasion, their structure analysis and its recent development have shortly been reviewed.
著者
岡本 昭 濱田 友貴 三浦 勝貴 野中 健 桑原 浩一 大迫 一史 三嶋 敏雄 橘 勝康
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.918-923, 2006 (Released:2006-09-22)
参考文献数
22
被引用文献数
7 8

養殖イサキの死後変化に及ぼす致死条件(延髄刺殺,苦悶死,温度ショック,脊髄破壊)と保存温度(氷蔵,5, 10, 15, 20℃)の影響を検討した。致死条件実験では ATP 量,IMP 量,K 値,硬直指数の経時変化は脊髄破壊が最も遅かった。夏期(飼育水温 25℃)と冬期(15℃)のイサキを用いた保存温度実験における死後変化は冬期群が夏期群に比較して遅く,10℃ 保存で K 値,硬直指数の上昇が最も遅延した。養殖イサキの死後変化の遅延は飼育水温に関らず,保存 24 時間以内で脊髄破壊後 10℃ 保存が最適であった。
著者
谷澤 琢朗 山本 昭
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.158-164, 2016

日本語のテキストを対象に、漢字の部首による分類の可能性を調査した。Excel マクロを作成し、テキストの漢字部分を部首に変換した。部首の出現頻度、頻度順位を異なる分野のテキストにおいて比較した。タイトルと全文とで部首頻度、頻度順位は同様の傾向を示した。「頻出7部首」はどの主題分野においても上位に現れた。図書タイトルでは、分野に特徴的に多く/少なく出現する部首が見られた。同一雑誌を一冊単位で分析すると、どの号もほぼ順位は一定であった。一方、雑誌の個々の記事単位では差が見られた。バルクなテキストの分類に対して部首の利用が有効であることが示唆された。
著者
上野 智子 山本 昭子 島田 直子 和佐野 仁代
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.369-378, 2005-06-15

Concerning the consciousness of body shape of Japanese students in the Kyushu area, an investigation was made on 598 males and 557 females ranging in age from 18 to 29 from the viewpoint of differences between the sexes. The results were as follows: 1) The degree of satisfaction with their own body proportions is lower in females than in males. The principal body parts with which over 50% of subjects are dissatisfied are body height, upper limb girth and bust girth in males, and all the body parts in females. 2) Males and females differ on what constitutes the ideal female body shape. Females desire leaner bodies than males desire for them. 3) According to correlation analysis, the regression lines of the ideal body weight to ideal height show a bias toward leanness in females, while the regression line for males is centrally situated in the normal range based on BMI.
著者
瀧本 昭 多田 幸生 大西 元 長浦 一義 小坂 暁夫
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.23-30, 2012-03-31 (Released:2013-03-31)
参考文献数
4

The development of a gas clean technology may be one of the most expecting techniques in a wide field from global environment to living conditions. In this paper, the authors proposed the new concept of a gas clean technology by utilizing negative air ions and ozone gas with the formation of mist. A system is composed of the heat exchanger of staggered fins and a electrostatic precipitator. The negative air ions and ozone gas generated by corona discharge provide an electric charge and bactericidal effects. Formation of the mist in the field of super-saturation state by cooling of the system can make them high efficiency. Experimental data showed that the present system allowed air to be sanitized in high efficiency.
著者
脇田 和美 杉野 弘明 鈴木 崇史 森本 昭彦
出版者
日本沿岸域学会
雑誌
沿岸域学会誌 (ISSN:13496123)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.55-67, 2023-03-31 (Released:2023-04-17)
参考文献数
47

2015年、瀬戸内海の目指す姿が「きれいな海」から「豊かな海」へ転換され、各地域が目標を設定して取り組むことが求められている。本研究は、瀬戸内海の将来像を描く上で最も基礎的な情報の一つとして、沿岸住民の持つ瀬戸内海の望ましい姿を明らかにした。兵庫県・香川県住民880名を対象にWEBアンケート調査を行い、自由連想法により得られた回答をテキスト分析し、上位頻出語について年代別・県別にコレスポンデンス分析した。その結果、①瀬戸内海がこのままきれいな海で、住民に海の恵みを与え続け、それを基盤とした地域の発展を望むこと、②20~30代は地域の発展を、50~60代は現状の環境維持を、40代はその中庸を望む傾向があること、③兵庫県回答者は食料供給サービスとしての海産物の豊かな海を、香川県回答者は文化的サービスとしてのゴミのないきれいな海を望む傾向があること、が明らかとなった。「きれい」は主に景色、水質、ゴミのない、の3つを意味すること、「豊か」は主に食料資源としての海産物を意味することも確認された。今後は、幅広い関係者が合意できる目標設定に向け、多様な利害関係者がそれぞれに望む「豊かな海」のさらなる具体化が必要である。
著者
和田 慎太郎 八村 寿恵 山岡 佳代 白石 加南 久山 朋子 網本 昭輝
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.71-74, 2012-06-30 (Released:2013-06-30)
参考文献数
8

歯周病や歯内疾患がみられた犬7症例の多根歯に対してヘミセクションまたはトライセクション(分割抜歯)を実施した。患歯の歯冠を歯根の位置に対応するように分割し保存不可能な歯根を分割した歯冠とともに抜歯し,残された保存可能な部分は歯内療法を行い保存した。7症例中,歯周病により歯槽骨に垂直吸収の病変がみられた犬の5頭8歯(308:2歯,309:3歯,408:1歯,409:2歯),破折により歯髄の露出がみられた犬の2頭2歯(208:2歯)を対象とした。このうち,保存した部分は抜髄根管充填を行ったものが5歯,生活歯髄切断(断髄)を行ったものが5歯であった。経過観察では,術後426日で根尖周囲のX 線透過性の亢進と歯根膜腔の拡大を認めたために抜歯を行った症例が1例(1歯)あり,その他の症例では現在まで経過は良好であった。最長の症例では術後約4年で保存部分は良好に保たれている。
著者
塚原 修一 橋本 昭彦 鎌谷 親善
出版者
国立教育政策研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2004

日本酒、醤油、藍、硝石などを製造する醸造/発酵技術は、日本国内において独自に発展を遂げた代表的な在来技術のひとつである。これらは江戸末期に相当な水準にあり、明治期にもいくつかの重要な改良が行われた。本研究では、博物館、製造業者などが所蔵する醸造/発酵技術関係史料を調査し、史料の体系化とともに、在来技術の発展過程における蘭学(当時の先端科学技術)との接点を明らかにする。本年度は日本酒の補足調査を行うとともに、硝石と藍を中心に史料の探索と複写を行った。(1)硝石は火薬、花火、それに硝子の主原料であり、金属加工にも欠かせない存在であって、肥料の主成分のひとつでもある。史料が残されている富山県五箇山の製造技術(硝石培養法)は戦国時代に始まり、のちに改良されて製品は国内で最高の品質と位置づけられていた。(2)当時の日本の硝子は中国に由来する鉛カリ硝子であり、硝石・鉛・硅砂を原料としていた。長崎に始まった硝子の製法は、江戸中期には京都、大坂、江戸など各地に広がった。蘭書の輸入解禁(1720年)により、品質が優れた輸入の洋硝子はソーダ硝子であって原料と製法が異なることが明らかにされた。(3)外国語を理解する研究者集団(蘭学者、洋学者)の周辺には、そこで得られた西洋科学技術の知見をもとに、既存技術の発展を企図する集団(彼ら自身は蘭書や洋書は直接読めない)が生まれた。彼らは既存技術と新規に得られた知識を折衷させて試行錯誤をおこなったり、新たな主張を提示して技術の向上を達成させた。しかし、日本酒や藍などの有機化学分野では、日本と西洋の自然環境のちがい、原料となる穀物や植物のいちじるしい差異のため、この時点で西洋の技術を受容することはできなかった。これら日本の在来技術は、明治期に行われた化学技術の体系的な摂取によって再編へ向かうこととなった。
著者
前田 裕二 安枝 浩 秋山 一男 信太 隆夫 宮本 昭正
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2-1, pp.120-126, 1994-02-28 (Released:2017-02-10)

特殊カバー(ミクロガード)によるダニアレルゲン暴露からの防止効果を検討した. 敷布団(日本式マットレス)の右あるいは左半分の面から掃除機で吸塵した. 次いでその敷布団を新しい特殊カバーで被った後にもう一方の面から吸塵し1組のサンプルを得た. 約2週後に同様なことを同じ敷布団で旧いカバー(1年半使用)を用いて行った. 7枚の敷布団を用意し, 14組の塵の検体を得た. 塵を秤量し, 次いでコナヒョウヒダニおよびヤケヒョウヒダニに対するモノクロナール抗体を用いてアレルゲン量を測定した. 塵の量は新旧カバーそれぞれ対照(カバーの無い状態)の1.0%, 2.0%であった. Der I濃度は新旧カバーそれぞれ2.5, 3.3μg/g dustであった. Der II濃度は新旧カバーそれぞれ1.6, 2.3μg/g dustであった. Der I総量は新旧ミクロガードそれぞれ対照の0.1%, 0.5%の量であり, Der II総量はそれぞれ0.2%, 0.7%であった. 濃度の測定が可能であった塵についてDer p, f濃度を比較したところDer I, IIともに種類による有意な差はみられなかった. 以上よりミクロガードは濃度および塵総量の減少に伴いダニアレルゲン曝露からの回避に有効な手段であると結論した.