著者
河合 広 本田 嘉秀 森嶋 弥重 古賀 妙子 木村 雄一郎 西脇 安
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.273-279, 1968 (Released:2010-03-15)
参考文献数
13

We have observed properties of radioactive fallout originated from the first, the second, the third, the fourth and the fifth Chinese nuclear explosions. The differences in gross beta-activities, activities per unit volume and their particle sizes of highly radioactive particles are discussed with relation to the differences in burst conditions among the five explosions from which they originated.It was found that radioactivities of the highly radioactive particles were roughly proportional to their volumes. The differences in the radioactive decay rates of highly radioactive fallout particles were found in connection with their colors.From the results of decay characteristics of gross beta-activities and γ-ray spectra of fallout samples, it was found that the contribution of radioactivities of 239Np in samples from the fifth Chinese explosion was larger than that from the third Chinese explosion.In comparison between the γ-ray spectra of highly radioactive fallout particles from the third and the fifth Chinese explosions, the particles from the third Chinese explosion were enriched in 95Zr+95Nb and impoverished in 103Ru, while on the particles from the fifth Chinese explosion, the reverse of phenomenon above mentioned was observed.
著者
鯰江 一也 栗田 裕 松村 雄一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference 2006 (ISSN:24242993)
巻号頁・発行日
pp._164-1_-_164-6_, 2006-08-06 (Released:2017-06-19)

This paper describes a transitional wave phenomenon in synchronous flashing of fireflies. We used self-excited oscillator, consists of amplification element, saturation element and phase delay element. To simulate a transitional wave phenomenon, the self-excited oscillator simulated the firefly shouldn't be late from the detection of the flashing of other self-excited oscillator. The period of self-excited oscillator in the transient state depends on strength of own flashing and changes. Strengthening strength of own flashing, perceived the flashing of other self-excited oscillators, the timing of flashing shifts and withdraws by correcting it at a constant period. This is a transitional wave phenomenon.
著者
西村 雄一郎
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.75, no.9, pp.571-590, 2002-08-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
87
被引用文献数
1

本稿では,日本におけるジェンダーと職場の関係について,地理学の立場から論じ,日本における研究の可能性を提示することを目的とする.従来の日本の地理学では,職場におけるジェンダーの問題を限定的にしか注目してこなかった.本稿では特に,日本における空間的分業論による研究と時間地理学的研究を取り上げることによって,従来の研究におけるジェンダーの視点の欠如・限界について批判的に検討した.一方,欧米のフェミニスト地理学においては,ポストフォーディズム下での「新しいジェンダー秩序」,および職場内部のミクロな空間におけるジェンダーの構築に関する議論が進展している.そこで本稿では,日本の職場におけるジェンダー秩序の変化とその分析枠組を明らかにしようと試みた.1970年代から1980年代の日本のトヨティズム期における性別職務分離は欧米の場合と異なっていた.1990年代以降の日本経済の変化は,職場におけるジェンダー関係を変化させるだけでなく,職場と家庭の境界が不明確な新たな空間を生み出している.日本において,新たなジェンダー秩序がどのようにつくられるのかについて,職場丙部のミクロな空間性や経済的・社会的・文化的・政治的要素,ネットワークに着目することによって検証する必要がある.
著者
木村 雄一
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教育学部 = Journal of Saitama University. Faculty of Education
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.203-214, 2013

This paper deals with N. Kaldor on Monetarism from the viewpoint of Kaldor's theory, his policy and his thought. According to some previous studies, Kaldor criticized Friedman's monetarism, the revival of beliefs in the quantity theory of money, because a theory of the value of money based on a commodity-money economy is not applicable to a credit-money economy from the point of Kaldor's theory and policy. However, what seems to be lacking is that they don't deal with their battles which depends on their own social visions or their economic thoughts. Therefore, the purpose of this paper shows that Kaldor's critique of Friedman was the battle between Kaldor's vision of a social democracy and Friedman's Laissez-faire.
著者
若林 芳樹 西村 雄一郎
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.60-79, 2010-01-01 (Released:2012-01-31)
参考文献数
109
被引用文献数
5 3

GISとその応用技術の普及にともない,それが地理学研究のみならず社会に及ぼす影響をめぐって,英語圏では1990年代から議論されてきた.本稿は,GISと社会をめぐる諸問題について,英語圏の動向をもとに論点を整理し,日本のGIS研究に対する意味合いを考察するものである.まず2000年以前のこうした議論を「クリティカルGIS」と呼んで整理したSchuurman(1999, 2000)の論考をもとに,三つの時期に分けて論調の変化と影響を検討した.その結果,1990年代初頭の社会理論派との反目・対立から,対話・協調へと移行した結果,GISと社会との関係を包含する地理情報科学が成立した過程が確かめられた.2000年以降になると,参加型GISの実践,フェミニズム地理学が提起した質的GIS,科学技術社会論からみたGISと社会との関わり,監視とプライバシーをめぐる法的・倫理的問題などをめぐって研究が進展している.こうした議論を日本のGIS研究に導入するにあたっては,英語圏での論点を的確にとらえた上で,GIS関連技術の普及や制度的・社会的背景の違いにも留意する必要があると考えられる.
著者
石村 雄一 竹内 憲司
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.7-15, 2016 (Released:2016-02-17)
参考文献数
36

本研究は,東日本大震災によって発生した災害廃棄物の広域処理について,受入自治体の特徴をマスコミ報道内容等の調査および統計的手法によって明らかにした。ロジットモデルによる分析の結果,義援金額,ボランティア参加率が災害廃棄物の受け入れに有意な正の影響を与えていることが示された。すなわち,住民による被災地への支援が大きい自治体ほど,災害廃棄物の受け入れに積極的であり,その傾向は東日本の自治体において顕著であることがわかった。また,福島第一原子力発電所からの距離,農業従事者の人口割合が受け入れに有意な負の影響を与えていることがわかった。これらは放射性物質のリスクに対する懸念が,広域処理にとって大きな障害となっていることを示しているものと解釈できる。
著者
西村 雄一郎
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.329, 2013 (Released:2013-09-04)

1.はじめに東日本大震災以降,日本におけるGISを利用した災害支援・復興活動として,ネオジオグラファー(NeoGeographer)とVGI(Volunteered Geographic Information)による活動が注目されている.従来,GISは専門家や研究者が地理情報を分析するためのツールとして位置づけられてきたが,GeoWebと呼ばれるインターネットを通じたデジタル地図・Web-GISサービス・アプリケーションの利用が急速に拡大し,スマートフォンなどによる位置情報サービスが普及するにつれて,専門的なGISの教育や技術を受けていない人々が広くGISを利用するようになった.こうした人々はネオジオグラファーと呼ばれるようになった.また,ネオジオグラファーを含むさまざまな人々によって大量・主意的に蓄積・共有された地理情報はVGI(Volunteered Geographic Information:ボランタリーな地理情報)(Goodchild 2007)と呼ばれている(瀬戸2010).東日本大震災においては,安否情報の確認や災害情報の共有がTwitterなどのソーシャルメディア・携帯電話などを通じて行われ,こうした情報をGIS上で視覚化し共有するために,ネオジオグラファーによる活動が活発に行われた.また,2010年のハイチ地震や2011年のクライストチャーチ地震などで世界的な災害支援活動を継続的に行ってきたOpenStreetMapなどの共有型の地図作成活動が東日本大震災においても行われ,被災状況の地図の作成・公開がボランタリーになされた.こういったボランタリーな活動が広がっている基礎として,FOSS4G (Free and Open Source Software for Geospatial)などの自由に利用可能な地理情報ソフトウェアの開発の進展・普及拡大によって,地理情報のハンドリングを行うための障壁が小さくなっていることが挙げられる.2.カウンターマッピングとは こうしたGISの普及や一般の人々の利用はこれまでになかった新たなGISと社会の結びつきをもたらしうる.英語圏におけるGISと社会に関するテーマのひとつとなっている参加型GIS(Participatory GIS (PGIS))(若林・西村2010)は,周縁化された人々のためのエンパワメントをその主要な目的のひとつに掲げている.すなわち,政府や大企業など,データを占有し,自らの利益に向けた計画をGISに基づき『客観的』な地図として表象しようとする動きに対して,ローカルコミュニティ,土着の人々,エスニック・マイノリティがカウンターマッピング(counter-mapping)(Peluso 1995)を行うことで,ローカルな課題解決に向けた意思決定過程での合意形成を行う手段として参加型GISを位置づけるものである.3.日本におけるカウンターマッピング 「カウンターマッピング」は従来途上国の農村を中心とする実践において主に用いられてきたが,この概念を東日本大震災後のさまざまなマッピング活動に適用することを試みたい.日本の市民参加GISは行政主導で行われてきたこともあって(西村2010),カウンターマッピングは日本において表面化してこなかった.しかし,東日本大震災以降にその状況は一変した.地震・津波による被害が広範囲にわたり,また原子力発電所の事故も発生したことで,行政からの情報公開の遅れや提供された情報の内容が住民の必要とする日常生活レベルの空間スケールと大きく離れていたなどの問題が頻発した.また,行政がGISで読み込み可能なデータを公開しない,地理情報の処理に関するノウハウが不足しているなどの問題も明らかになった.東日本大震災を契機として作成されるようになったネオジオグラファーによる個々人の被災状況・救援物資の過不足などの支援状況に関するマッピングの事例や福島県や関東で行われている放射線量マッピングの事例を取り上げ,日本におけるカウンターマッピングの現状と今後の課題を示したい.
著者
若松 祐三 中村 雄一 重信 隆彰 石山 重行 草野 健 前之原 茂穂
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第57回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.314, 2008 (Released:2009-02-04)

〈緒言〉昨今の食事の欧米化、運動不足に伴い肥満人口が増加している。体脂肪率、BMIは肥満の判定に有効な手段だが、メタボリックシンドロームの病態基盤である内臓脂肪量評価との関係性を調べることにより、当センター検診CTにおける内臓脂肪量評価の基準(内臓脂肪の面積をcm2で表したものを「内臓脂肪量」と定義し内臓脂肪量100cm2未満 正常、100cm2以上150cm2未満 多い、150cm2以上 非常に多い)の妥当性を確認する。なお当センターでは平成19年1月よりMS診断の補助としてCTによる内臓脂肪測定を開始している。今回平成19年4月より1年間おける受診者の測定結果と体脂肪率、BMI、との関係について検討した。対象及び方法)平成19度人間ドック受診者11712名中 CTによる内臓脂肪測定を行った1631名(男性:1042名 女性:589名)を対象とした。使用機器は東芝製Asteion4、内蔵脂肪解析ソフトはN2システム Fat Scan、TANITA 身長体重計を使用した。臍の高さ、呼気時のCT撮影、Fat Scanで処理したCT断面図により腹壁の筋肉を境にして外側を皮下脂肪、内側を内臓脂肪とした。内臓脂肪の面積をcm2で表したものを「内臓脂肪量」と定義し内臓脂肪量が100cm2未満を_I_群、100cm2以上150cm2未満を_II_群、150cm2以上を_III_群とし、その3つの群と、体脂肪率、BMIとの関係を調べ、内臓脂肪量の至適基準を検討する。結果)内臓脂肪量をGold standardとしてBMI、体脂肪率を検討した。BMI正常者の内臓脂肪量の平均は82.148cm2標準偏差43.007、またBMI異常者では平均136.168cm2標準偏差55.560となった。体脂肪率正常者の内臓脂肪量の平均は男性102.871cm2標準偏差47.771、女性は54.377cm2 標準偏差29.894となった。体脂肪率異常者の男性の平均は144.199cm2 標準偏差57.423、女性は平均97.978cm2 標準偏差43.576となった。さらに男性の体脂肪率25%未満、女性の体脂肪率30%未満を体脂肪率正常者、それ以上を体脂肪率異常者とした場合、男性の体脂肪率正常者は_I_、_II_、_III_群それぞれ82.7%、61.4%、43.7%となり、女性の体脂肪率正常者はそれぞれ63.4%、16.3%、13.5%となっている。_I_群の場合でも体脂肪率異常者が存在し、また男性の内臓脂肪量100cm2以上の_II_,_III_群にも体脂肪率正常者が存在している。次に内臓脂肪量各群とBMIとの関係について検討した。BMI25未満を正常者、25以上を異常者とした場合、正常者は_I_群では79.7%で_II_群、_III_群になるとそれぞれ48.7%、26.3%と減少傾向にある。これは皮下脂肪などの全構成要素か含まれた為だと考えられる。 BMI、体脂肪率は、肥満の度合いを知る為の簡便な方法ではあるが、必ずしも内臓脂肪量を正確に反映してるとは言えない。内臓脂肪量の正確な測定法としては、CTがもっとも適していると思われる。さらにメタボリックシンドロームとの関連も検討して報告する。
著者
瀬村 雄一 吉田 則裕 崔 恩瀞 井上 克郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J103-D, no.4, pp.215-227, 2020-04-01

近年実務に使用されるプログラミング言語は多様化し,ある一つのプログラミング言語においてもその文法はバージョンごとに差異をもつ.字句単位のコードクローン検出ツールCCFinderXは,多様な言語に対応するためのシンプルな仕組みをもたない.提案ツールとして,構文解析器生成系の一つであるANTLRの構文定義記述を入力として与えることで,新たな言語の字句解析が可能になるコードクローン検出ツールCCFinderSWを開発した.評価実験では,42言語の構文定義記述からコメントや予約語,文字列リテラルの情報を抽出し,81%の言語でこれら3種類の情報が抽出可能であることを示した.また,C++で記述されたソースコードに対するコードクローン検出においてCCFinderXと出力を比較し,ほぼ同等の検出能力をもつことを示した.
著者
西村 雄一郎 瀬戸 寿一 金杉 洋 吉田 大介
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-07-18

本研究は,近年活発化しているクラウドソーシングと呼ばれる一般市民からの情報によって,インターネット上の地図を編集するプロジェクトに着目し,そのようなクラウドソース型地理情報のトラストに関して,多角的な視点による研究を行う.研究実施計画に設定した5つの研究フェイズのうち、主に以下の2つを中心に研究を実施した.・クラウドソース型地理情報の理論的位置づけに関する研究(西村・瀬戸):クラウドソース型地理情報に関する先行研究・論文は,主に英語圏におけるGISと社会に関する地理学的な研究を中心に存在するが,クラウドソース型地理情報に関する理論的な位置づけ・学術的な議論に関するレビューを行い,従来の研究を包括的に整理した.また,クラウドソース型地理情報の実践的な取り組みにも着目し,作成方法やデータの編集方法の進展について調査を行うとともに,それらを整理した.・日本におけるクラウドソース型地理情報の正確性や網羅性に関する分析(西村・瀬戸・吉田):クラウドソース型地理情報は、地理情報に関する専門的な知識や技能を必ずしも持っていない一般の市民によって作成されている.日本におけるクラウドソース型地理情報に対して,公的な組織が測量によって作成した地理情報や,商用の地理情報とその正確性や網羅性を比較した.また,クラウドソース型の地理情報の編集の特徴の一つである,コミュニティによる正確性や網羅性を実現するための試みや,データの相互チェックなど実態に関しての分析を行った.
著者
西村 雄一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1446, pp.146-149, 2008-06-23

その朝、いつものように自宅近くのコンビニエンスストアにスポーツ新聞を買いに行きました。何気なく店内で各紙を眺めていると、私の写真が1面に載っているような気がしました。「あれ?」。よく見ると、やっぱり自分でした。 状況をのみ込むことができません。周りを見渡してから、そ知らぬ顔でスポーツ紙を買い、急いで自宅に戻りました。
著者
西村 雄一郎 森田 匡俊 大西 宏治 廣内 大助
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100321, 2014 (Released:2014-03-31)

1.はじめに 東日本大震災以降、携帯電話やカーナビゲーションシステムのGPSログ、ソーシャルネットワークサービスなどにおける位置情報がついた書き込み、災害情報報道などを含むいわゆる「震災ビッグデータ」の分析が進んでおり、特にそれらに含まれる位置情報を活用したGISによるビジュアライゼーション・空間分析が行われている(渡邉 2012)。これらは、「マスメディア・カバレッジ・マップ」「報道カバレッジマップ」と名付けられており、音声の書き起こしテキストから地名を抽出し、地域区分に基づいて集計されたデータを地図化することによって、報道の地域的な偏りや報道空白地域を明らかにするものであった。 一方、これらの分析で権利処理の関係などから利用されなかったのが震災発生時の放送映像である(村上 2013)。しかし、放送映像には、多くの地理的な情報が含まれており、被災地域のフィールドワークと組み合わせることによって、被災当時の状況や変化を復元することの可能な資料として、また報道と実際の被災状況のギャップを相互に検証することの可能なデータとして利用することが可能である。そこで、本発表では、2012年度に実施された「NHKアーカイブス学術利用トライアル研究Ⅱ」において、2000年9月東海豪雨のニュース映像の閲覧に基づくデータ化・地図化を行うとともに、ニュース映像に基づくデータと被災地域における地理学的なフィールドワークの結果をオーバーレイすることで比較を行い、こうした災害映像の被災状況復元のための利用可能性や限界、また報道内容と実際の被災状況の間にどのようなギャップや齟齬が発生したのかについて検討した。2.NHKアーカイブス災害映像からの地理的情報の抽出 今回東海豪雨を対象として取り上げた主な理由としては、映像が数多く存在し、また報告者らがこれまでに複数回調査を行うなど、被災地域の地理的な環境や詳細な地理的情報を熟知しているためことによる。東海豪雨に関する映像資料の検索・閲覧は、NHKアーカイブズ(川口)で報告者自身が行った。ここでは、全国放送のニュース映像・並びに取材VTR素材の閲覧が可能であり、保存VTRの検索を行うことが可能なデータベースを利用して、東海豪雨に関連する映像の検索を行った。データベース・放送された映像のほとんどには、映像の撮影地点を特定する情報が入っていなかったため、検索された映像にみられるさまざまな地理的要素(交差点名の標識・店舗名を示す看板や広告、また道路・鉄道・街路樹等の形状や起伏、空撮の場合は道路網の形状、建物や堤防等の形状、被害状況など)を既存の地図情報や被災地域でフィールドワークによる景観的な特徴と照合し、撮影地点の特定を行った。3.報道マッピングとフィールドワークによるデータの比較分析 このようにして作成した位置つきの撮影地点情報についてGISを用いてマッピングを行った。当日の発表では、特に名古屋市や周辺地域を含むマッピングの結果ならびに、フィールドワークや実際の被災状況と比較した結果を報告する。文献 渡邉英徳:散在データ間の地理的・時間的関連性を提示するマッシュアップコンテンツの Web アクティビティによる制作,2012.https://sites.google.com/site/prj311/event/presentation-session/presentation-session3#TOC-Web- 村上圭子「震災ビッグデータ」をどう生かすか−災害情報の今後を展望する−,放送研究と調査,pp. 2-25,2012.
著者
道正 泰弘 村 雄一
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.14, no.28, pp.393-398, 2008-10-20
被引用文献数
1 5

A case study on various concrete recycling system in demolition of a thermal power plant was carried out from viewpoint of cost and environmental impact. In the study, one of the life cycle impact assessment method developed by Japanese national project "Life-cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling (LIME)" was introduced for the evaluation of effectiveness of the recycling system compared to only reusing for roadbed gravel and/or backfilling material. In this study CO_2 emission, crude oil consumption, land use for waste disposal and use of natural aggregate are evaluated.
著者
松山 洋 泉 岳樹 中山 大地 島村 雄一 長谷川 宏一 尾身 洋
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の主な成果は以下の通りである。(1)葉面積指数をよりよく推定する新植生指標を提案した。(2)常緑針葉樹であるオオシラビソの分布規定要因を定量的に示した。(3)太陽高度の低い時期における衛星画像の地形効果補正法を提案した。(4)集中型モデルであっても融-流出量を精度よく推定できることを示した。(5)北方常緑針葉樹林の生育開始に融雪が影響している可能性を示した。(6)タブレットPCを用いた高速マッピングシステムを構築した。
著者
半田 瞳 中村 雄一 半田 学 竹島 憲一郎
出版者
日本徒手理学療法学会
雑誌
徒手理学療法 (ISSN:13469223)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.45-49, 2021 (Released:2021-11-11)
参考文献数
23

〔目的〕難治性の有痛性外脛骨に対し,Fascial Manipulation(以下FM)を実施したため改善効果を報告する。〔対象〕本症例はVeich分類Ⅱ型の有痛性外脛骨と診断され手術療法が検討された1症例とした。〔方法〕疼痛評価,足関節・後足部判定基準および歩行能力の評価を実施した。さらに,足部の形態測定としてアーチ高率および開張率を計測した。理学療法としてFMを実施した。〔結果〕足部の形態の変化はみられなかったものの,疼痛の軽減に伴い歩行能力が向上した。〔結論〕有痛性外脛骨に対する徒手療法としてFMは有用である可能性が示唆された。
著者
野間 晴雄 野中 健一 宮川 修一 岡本 耕平 堀越 昌子 舟橋 和夫 池口 明子 加藤 久美子 加納 寛 星川 和俊 西村 雄一郎 鰺坂 哲朗 竹中 千里 小野 映介 SIVILAY Sendeaune 榊原 加恵 SOULIDETH DR.MR. Khamamany BOURIDAM MS. Somkhith ONSY Salika CHAIJAROEN Sumalee 岡田 良平 的場 貴之 柴田 恵介 瀬古 万木 足達 慶尚 YANATAN Isara 板橋 紀人 渡辺 一生
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

東南アジア大陸部に位置する天水田農業を主体とした不安定な自然環境における平原地帯(東北タイドンデーン村とラオスのヴィエンチャン平野ドンクワーイ村)における多品種の稲や植物,魚介類や昆虫など様々な動植物資源の栽培・採集・販売などの複合的な資源利用の実態とその変化の態様を地域の学際的・総合的共同調査で明らかにした。両村ともグローバル市場経済の影響が認められるが,ドンデーン村ではかつて存在した複合的な資源利用が平地林の消滅や都市近郊村落化によって失われており,ドンクワーイ村はグローバル化や森林伐採で変容を遂げつつあるが,インフラの未整備によって伝統は保持されている。
著者
西村 雄一郎
出版者
奈良女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

ラオスの首都ヴィエンチャン近郊の農村地域で住民参加型GISを導入・利用し,村民・現地の研究者とともに継続的・長期的な生活環境・自然環境に関わるデータを取得することを可能にする新しい方法の開発を行った.村民の日常生活行動と周辺の環境に関わるデータを長期的に取得し,日.季節などのサイクル的な変化と都市化や開発などによる直線的な変化の両者を継続的に住民自身・現地研究者・申請者の三者で収集・分析を行うことができるしくみを作った.