著者
森本 泰貴 藤本 典幸 萩原 兼一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.65, pp.133-138, 2007-07-02

近年、GPS 機能の普及により、携帯端末のユーザは自分の現在地を地理座標として取得することが可能となっている。そのため、指定された地理座標を原点とし、その周辺の地理情報を検索するシステムが有用であると考える。そこで我々は、以前に開発したロボット型住所関連情報検索システムを応用し、住所文字列をキーワードとしたロボット型検索により、指定地理座標周辺の住所関連情報を検索する手法を提案する。提案手法は指定地理座標周辺の住所を取得し、取得した住所文字列を以前に開発したシステムの入力として住所情報を検索する。実験の結果、住所をキーワードとしたロボット型検索という直接的な手法に少し改良を加えることで、指定地理座標周辺の住所関連情報検索に有効な手法となりうるという結論を得た。Current and next generation mobile phones are equipped with a GPS unit, enabling users to know their current geographical location. Given this ability, a system to retrieve Web information based on location is useful. In order to implement such a system, we propose a method that performs robot-type keyword retrievals using address strings as keywords. We present experimental results to evaluate the effectiveness of this method. The results demonstrate that our method with future improvement will be effective for implementing web retrieval for a given geographical scope.
著者
野田 隆広 北川 結香子 藤本 強 鈴木 英夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.30, pp.193-200, 2004-03-19

エクストリームプログラミング (XP) を促進することを目指した オフィス環境設計事例を報告する.我々のプロジェクトでは教育支援システムの研究開発を行っている.研究の進展にともなって開発システムに当初予定していなかった新しい機能が追加されることがしばしばであり 変化に迅速に対応できる開発手法として XP を採用することにした.我々はプロジェクト立ち上げ時に 幸運にも空きスペースを与えられ 自由にレイアウトを決定できた. オフィス環境はソフトウェア開発において生産性を大きく向上させる要素でもあるので アレグザンダのパタンランゲージを利用して XP の導入が容易になるようなオフィス環境設計を心がけた.We report a case study of designing an office environment to facilitate extreme programming. We have been researching and developing education-support systems. While developing them, we often expanded and improved their functions. Consequently, we have been looking for a software-development methodology which can embrace changes, and found XP. XP is designed to enable us to respond to changing requirement of software. Fotunately, we could use a extra learge empty room and arrange furnitures where we wanted. Because an office environment is an important element which affects software productivity, we planned an office environment that made XP installation easier, to facilitate XP.
著者
丹羽 政美 安藤 秀人 平松 達 深澤 基 伊藤 栄里子 安藤 俊郎 渡邉 常夫 藤本 正夫 小出 卓也 岡野 学
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第55回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.143, 2006 (Released:2006-11-06)

<はじめに>前立腺癌は日本人の高齢化と食生活の欧米化に伴い、日本でも増加傾向にある疾患である。前立腺疾患の診断においてはprostate specific antigen(PSA)、直腸診、経直腸的超音波断層法、MRI、針生検などが中心になっているが、生検が簡便に施行できるため画像診断よりも生検が優先される傾向にあった。しかし、従来の生検のsensitivityは50%前後という報告や最近のMRI診断法の進歩によって前立腺の内部構造が明瞭に描出されるようになり生検で前立腺癌と確定した症例の臨床病期診断のみならず、生検前の癌病変の検出においても非常に有用であることがわかってきた。生検前にMRI検査を行って癌部が検出もしくは疑いができれば系統的生検と標的生検を同時に実施することができ、診断能の向上が期待できる。以前勤務した西美濃厚生病院や当院でも前立腺癌を疑った場合、生検前にMRI検査を行うことをルーチン化し、生検の診断能の向上を目指して担当技師が画像についてコメントを記載している。 今回、東濃厚生病院と西美濃厚生病院で昨年度一年間に生検前にMRI検査を施行した症例について生検結果と比較検討した。また拡散強調画像が可能であった症例についてADC(apparent diffusion coefficient)値を測定したので報告する。<方法>東濃厚生病院と西美濃厚生病院で昨年度一年間に生検前にMRI検査を施行し標的生検が可能であった91例について生検診断をゴールドスタンダードとして年齢、PSA値、MRI診断について検討した。撮影装置は1.5T(PhilipsおよびGE社製)装置でphased array coilを用いて撮像した。撮像法はT1強調画像、T2強調画像、Gdダイナミック画像で検討した。(可能であった24症例についてはADC値も検討した。)<結果>生検前にMRIが施行された91症例中37症例に生検によって前立腺癌が認められた。癌の平均年齢は72.5歳でPSA値の平均値は46.5ng/mlであった。PSA値を年代群別に癌とBPHを比較検討すると年代群が高くなるにつれて高値になる傾向がみられたが年代群別では有意差はみられなかった。しかし、癌とBPHでは各群で有意差を認めた。生検結果を基準にみたMRIの正診率は84%、感度96%、特異度76%、陽性的中率73%、陰性的中率95%と高い診断能が得られた。また拡散強調画像が可能であった前立腺癌部のADC値は平均0.97×10-3mm2/sec、正常部のADC値は1.57×10-3mm2/secであった。<考察>前立腺は生検後の出血によって前立腺の信号強度は修飾され、しかもその影響が長く続くことが知られている。これらの信号変化は読影の妨げになるだけでなく、偽病変の原因となり病変の検出能をも低下させる。そのためMRIは生検前に撮像することが推奨されるが、今回の検討でかなり精度の高い診断が可能であることが認められた。また、Gdダイナミック撮像やADC値を測定することにより、より精度が増すと考えられる。さらにMRIは検出能だけでなく皮膜外浸潤や隣接臓器浸潤などの検出も可能で治療法を選択するためにも必要不可欠な検査であると考えられた。ただし、MRIで強く前立腺癌が疑われたにもかかわらず生検でBPHと診断された症例があることやMRIで癌と良性病変との鑑別が困難な場合もあったことより十分に経過観察し今後の検討課題としたい。
著者
大矢 晃示 藤本 裕 濱川 洋平 山崎 雅也 辰村 光介
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.1216-1221, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
19

組合せ最適化問題をリアルタイムで解く車載アーキテクチャを提案した.そのソルバとしてSBMを選択し,AI処理とリアルタイムに協調動作するPoCを車載FPGAで実現した.モチーフとして多体物体追跡を実機評価し,その結果,車載の自律制御システムとしての適合性と,多体物体追跡アプリにおける有効性を実証した.
著者
杉田 翔 藤本 修平 小向 佳奈子
出版者
一般社団法人 日本地域理学療法学会
雑誌
地域理学療法学 (ISSN:27580318)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.21-30, 2023 (Released:2023-03-31)
参考文献数
41

【目的】安価な簡易的徒手筋力計(ハンドヘルドダイナモメーター)の有用性として,膝伸展筋力測定の精度および信頼性を担保するための測定条件を調査した.【方法】測定者は,理学療法士5名とし,健常成人の膝伸展筋力を測定した.信頼性の指標として,検者内および検者間の級内相関係数を求めた.また,信頼度指数を算出し,信頼性の担保される測定条件を求めた.【結果】検者内の級内相関係数は男性で0.88,0.92,0.94,女性は0.71と0.82であり,5名中4名が0.8以上の完全一致を示した.検者間では,測定者5名では0.36,男性では0.89,女性では0.32であり,男性でのみ良好な値を示した.信頼性が担保される測定条件は,男性測定者1名で1回以上であった.【結論】安価な簡易的徒手筋力計における膝伸展筋力の検者内信頼性は,男性測定者で良好であり,女性測定者では低い信頼性となった.信頼性には,測定者の握力や徒手固定力が影響している可能性があり,測定前に測定者自身の徒手固定力を把握する必要がある.
著者
原田 諭 須賀 涼太郎 鈴木 健介 北野 信之介 坂田 健吾 藤本 賢司 中澤 真弓 小川 理郎 横田 裕行
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.797-805, 2022-10-31 (Released:2022-10-31)
参考文献数
15

新型コロナウイルス感染症拡大により対面による実習は中止となった。新たな教育手法としてVR動画を活用した遠隔シミュレーション実習を実施した。目的:VR動画を活用した遠隔実習と,従来実施していた実技を伴う対面実習における知識の教育効果を比較検討した。方法:2020年度シミュレーション履修者4年生82名(VRあり)を対象にVRゴーグルを使用して10想定の動画を視聴させ,救急救命士国家試験と同等の筆記試験を実施した。比較対象は,2019年度シミュレーション履修者4年生68名(VRなし)とした。結果:A問題はVRなし群が有意に高かった。D問題はVRあり群が有意に高かった。一般問題はVRなし群が有意に高かったが,状況設定問題はVRあり群が有意に高かった。結論:一般のシミュレーション実習は,A問題でみる一般医学的知識の向上に有用であり,VR動画を活用した実習は,一般のシミュレーション実習より状況設定問題の知識向上に有用であった。
著者
張本 姿 綱掛 恵 平井 雄一郎 小西 晴久 藤本 英夫
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.476-480, 2021 (Released:2021-12-10)
参考文献数
13

医療機関の集約化に伴い墜落分娩が生じる懸念がある.今回我々は2015年から2020年までに当院で経験した墜落分娩を,それぞれ後方視的に検討した.対象期間の総分娩数は3,678例,うち墜落分娩は16例(0.44%)であった.墜落分娩症例の自宅から当院までの距離は中央値28.5kmであった.初産婦1例,経産婦15例で,産科既往症では墜落分娩3例,切迫早産2例,早産1例の既往を認めた.児娩出から当院到着までの時間は中央値11.5分で,児は胎児異常による死産1例,低体温症5例,呼吸障害4例,多血症3例を入院時に認め,入院中4例が黄疸で光線療法を施行した.検討の結果,様々な状況で墜落分娩は生じていた.分娩前の墜落分娩リスクの把握や指導,墜落分娩が切迫している際の適切な指示や生じた際の対応について妊婦や救急隊へ指導を行うことで,墜落分娩を増加させない,あるいは墜落分娩での合併症を減らすことが大切である.
著者
竹末 芳生 横山 隆 児玉 節 藤本 三喜夫 瀬分 均 村上 義昭 今村 祐司
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.137-142, 1989-02-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
8

院内感染において, メチシリン耐性S.aureus (MRSA) は重要な位置を占めている。そこで, 当科において1983年より1988年4月までに臨床より分離された214株ならびに手術場の浮遊, 落下, 付着細菌62株のS.aureusを対象とし, コアグラーゼ型別分類を中心にMRSAの検討を行なったので報告する。病棟分離株の検討では, メチシリン高度耐性株 (MIC>100μg/ml) は1983年には認められなかったが, その後急増し, 1987年にはMRSA (MIC≧12.5μg/ml) の約60%を占めていた。しかし医療従事者がMRSAが流行していることを認識し, 病棟での消毒をクロールヘキシジン・アルコール溶液に変えるなど院内感染対策を行なったところ, 1988年にはメチシリン高度耐性株並びにMRSAは激減した。コアグラーゼ型の検討ではMRSAは1984年まではコアグラーゼIV型が主であったが, 1986年以降II型の耐性株がほとんどを占めるようになった。このコアグラーゼII型MRSAの特徴は, メチシリンやその他のβ-ラクタム剤に対し高度耐性化すること, ペニシリナーゼを高度に産生する株が少ないこと, MINOやピリドンカルボン酸系薬剤に感受性を示すこと, また最近GM感受性, AMK耐性株が流行していることであった。手術場においては, 全株MSSAであり, またコアグラーゼ型による検討ではVII型が手術場における流行株と推察され, 当科におけるII型MRSAの交叉感染の場は病棟であると考えられた。
著者
佐賀 清崇 柳田 高志 リュドミラ ベスピャトコ アウン ウィン 藤本 真司 美濃輪 智朗
出版者
一般社団法人 エネルギー・資源学会
雑誌
エネルギー・資源学会論文誌 (ISSN:24330531)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.1-6, 2011 (Released:2019-08-08)
参考文献数
10
被引用文献数
2

This study evaluates three bioethanol production pathways that are composed by saccarification and fermentation process (SFP), gasification and chemical synthesis process (GCP), gasification and biosynthesis process (GBP). These pathways are designed by process simulator PRO/II, and these material and energy balances are calculated. From the simulation results, the CO2 emission reduction of each process is evaluated. It becomes clear that the CO2 emission reduction of the process via syngas is larger than that of the process via sugars. The ethanol yield of GBP is the maximum, and GBP can support oneself a power and thermal energy in the process. In three processes, therefore, the CO2 emission reduction of GBP is the largest. The ethanol yield of SFP and GCP is almost the same. Because the residue including lignin contains moisture, the thermal energy from which SFP can be recovered is not large. On the other hand, GCP can use the thermal energy generated by chemical synthesis for the power production. It is indicated that GCP has the possibility of increasing the CO2 emission reduction more than SFP.
著者
藤本 幸雄 林 信太郎 渡部 晟 栗山 知士 西村 隆 渡部 均 阿部 雅彦 小田嶋 博
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.Supplement, pp.S51-S74, 2008-09-18 (Released:2011-12-22)
参考文献数
130
被引用文献数
2 1

男鹿半島には白亜紀後期の基盤花崗岩類から古第三紀火山岩類,新第三紀火山岩類・海成層,第四紀層と海成段丘,火山岩及び火山地形,砂丘などが整然と分布している.そのため男鹿半島は,東北地方日本海側の9000 万年ないし6500 万年前からの地史を考える上で重要な地域になっている.風光明媚にして男性的な景観には,このような地質体の形成過程・多彩な地史が刻み込まれており,自然界の営みの中に歴史を作る人々の営為も垣間見ることができる.災害・産業・環境問題・自然認識などをはじめとして,地学は教育の重要な柱として一層の活用が求められている.ここでは近年得られた新知見を加え,地質体の形成過程・地史について解説し,合わせて地学教育上の要点を挙げてみる.
著者
濱口 儒人 藤本 学 長谷川 稔 小村 一浩 松下 貴史 加治 賢三 植田 郁子 竹原 和彦 佐藤 伸一 桑名 正隆
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.119, no.9, pp.1837-1843, 2009-08-20 (Released:2014-11-28)

抗U3RNP抗体は代表的な抗核小体型抗体の1つであり,全身性強皮症に特異的とされる.今回われわれは,金沢大学皮膚科で経験した抗U3 RNP抗体陽性全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)8例(女性6例,男性2例,発症時の平均年齢44歳)における臨床症状,治療,予後について検討した.病型分類ではdiffuse SSc(dSSc)が4例,limited SSc(lSSc)が4例だった.全例でレイノー症状を認め,指尖陥凹性瘢痕,手指の屈曲拘縮,びまん性の色素沈着を伴う例が多く,dSScでみられる皮膚症状を高率に有していた.一方,内臓病変に関しては,1例で強皮症腎を発症したものの,肺線維症や肺高血圧症,心病変など重篤な臓器病変を有する頻度は低かった.6例で皮膚硬化に対し中等量のプレドニゾロンが投与され,皮膚硬化の改善がみられた.観察期間中に死亡した症例はなかった.欧米では,抗U3 RNP抗体陽性SScはdSScの頻度が高く,肺線維症や肺高血圧症,心筋線維化による不整脈や心不全,強皮症腎などの重篤な臓器病変を有することが多いと報告されている.また,その予後は抗トポイソメラーゼI抗体陽性SScと同等で,予後不良例が少なくないことが知られている.したがって,本邦における抗U3 RNP抗体SScは欧米の症例と比較し,皮膚症状は類似しているものの臓器病変は軽症であると考えられた.しかし,抗Jo-1抗体陽性の抗ARS症候群を合併した症例や強皮症腎を生じた症例もあり,抗U3 RNP抗体SScの臨床的特徴についてさらに多数例での検討が必要と考えられた.
著者
山本 征孝 藤本 康浩 森 義統 椿野 稔
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.64-66, 2017-01-01 (Released:2018-01-15)
参考文献数
9

慢性期脳卒中片麻痺患者1名を対象に,短下肢装具と腓腹筋への機能的電気刺激を併用した歩行練習の治療効果を検討した.シングルケースデザインのABA’B’デザインを使用し,短下肢装具を使用した歩行練習のみを行うA·A’期と短下肢装具と腓腹筋への機能的電気刺激を併用した歩行練習を行うB·B’期で治療効果の比較検討を行った.その結果,最大歩行速度,歩幅がB·B’期に増加する傾向を認めた.歩行率に関しては,いずれの時期においても変化は認められなかった.本症例において,短下肢装具と腓腹筋への機能的電気刺激を併用した歩行練習は,歩行能力の改善に有効であった.
著者
田渕 史 渡部 祥山 Stanislav L. Karsten 籔内 研佑 佐原 義基 髙里 実 藤本 和也 横川 隆司
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.143, no.9, pp.306-312, 2023-09-01 (Released:2023-09-01)
参考文献数
14

Main function of glomerulus is to filter plasma and waste products from blood. The filtration function is known to be impaired and irreversibly damaged by a disease or a drug administration. Therefore, nephrotoxicity assessment is essential for a new drug development. However, conventional animal models for drug screening cannot appropriately assess toxicity of drugs to human glomerulus. In this study, we constructed a glomerulus-on-a-chip using human podocytes and evaluated the selectivity of inulin and albumin for filtration function.
著者
大沼 俊博 渡邊 裕文 蔦谷 星子 三好 裕子 山口 剛司 藤本 将志 赤松 圭介 若林 志保子 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.101-104, 2003 (Released:2005-04-12)
参考文献数
8
被引用文献数
2

During 45°-flexion of the hip joint, actions on the pelvis and integral values of abdominal muscle groups were measured by maintaining SLR at 3 different angles of hip joint abduction (0°, 15°, and 30°) to evaluate the relationship between the two. The results of this study suggest that rotating and anteverting actions occur on the pelvic side ipsilateral of SLR when the SLR is held at 30°-abduction of the hip joint in healthy volunteers. In addition, integral values of the abdominal scalenus ipsi- and contralateral of SLR and those of the rectus muscle of the abdomen ipsilateral of SLR obtained by maintaining SLR at 30°-abduction of the hip joint were significantly larger than those obtained at 0°-abduction of the hip joint (p<0.05). Integral values of the rectus muscle of the abdomen contralateral of SLR increase with the angle of hip joint abduction. These results suggest that attention should be focused on hip joint abduction angles during SLR exercise to increase the activity of the entire abdominal muscle groups.
著者
藤本 学
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.156-167, 2013-11-30 (Released:2013-12-04)
参考文献数
17
被引用文献数
11 6

コミュニケーション・スキルの諸因子を階層構造に統合したENDCOREモデルを発表してから6年が経つ。その間に,このモデルを構成する6スキルを測定する尺度である“ENDCOREs”は,コミュニケーションやスキル・トレーニングに関する諸研究で用いられるようになってきた。今後,幅広い領域における研究や活動に活用されるためには,ENDCOREモデルおよびENDCOREsに対する再現性を確認し,ENDCOREsの因子と項目の性質を明らかにしなければならない。さらに,コミュニケーション・スキルの定義についても,明確にしておく必要がある。そこで,本研究はこれまで蓄積してきた2,184人のデータを用い,ENDCOREモデルの構造およびENDCOREsについて再検証を行った。その結果,おおむね藤本・大坊 (2007)と同様の分析結果が得られた。しかしながら,従来のモデルでは十分な適合性が得られなかった。そこで,概念的に妥当かつ十分な適合性を持つモデルに最適化した。これらの知見を受けて,コミュニケーション・スキルの概念的定義とENDCOREモデルの実践的活用について議論した。
著者
小野 裕之 八尾 建史 藤城 光弘 小田 一郎 上堂 文也 二村 聡 矢作 直久 飯石 浩康 岡 政志 味岡 洋一 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.273-290, 2020 (Released:2020-02-20)
参考文献数
138
被引用文献数
2

早期胃癌に対する内視鏡治療が急速な拡がりを見せている現況において,日本消化器内視鏡学会は,日本胃癌学会の協力を得て,新たに科学的な手法で作成した基本的な指針として,“胃癌に対するESD/EMRガイドライン”を2014年に作成した.この分野においてはエビデンスレベルが低いものが多く,コンセンサスに基づき推奨度を決定しなければならないものが多かったが,近年,よくデザインされた臨床研究が増加している.新しい知見を踏まえて,適応・術前診断・手技・根治性の評価・偶発症・術後長期経過・病理の7つのカテゴリーに関して,改訂第2版を刊行し,現時点での指針とした.