著者
西原 彰宏 圓丸 哲麻 鈴木 和宏
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.21-31, 2020-01-11 (Released:2020-01-11)
参考文献数
22
被引用文献数
1

本研究では,これまでのブランド構築を踏まえて,これから一層進展していくデジタル時代におけるブランド構築について考察し,企業と消費者との価値共創に対して,これまで見過ごされていたブランド構築に寄与する第三の主体であるBIT(Brand Incubation Third-party)を交えたブランド価値協創(collaborative creation of brand value)を提唱する。そして,3主体によるブランド価値協創においては,経済的関係性を超えた社会的関係性を示す概念であるブランド・エンゲージメント(brand engagement)が重要であることを提示する。
著者
伊関 洋 村垣 善浩 丸山 隆志 田村 学 鈴木 孝司 吉光 喜太郎 生田 聡子 岡本 淳
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.17-21, 2012 (Released:2016-04-15)
参考文献数
8

21 世紀の医療は,リスクを評価し,それに基づくリスクを予防しながら実行する先行予測制御型の医療である必要が ある.リスクを評価し,リスク管理された先行予測型制御で予測したロードマップと現状データとの差分を最適化し,予定された結果へ安全確実に誘導するためには,MR 画像を含む医療画像情報を基に,手術を正確に且つ安全にコントロールする戦略デスクで構成されたシステムが必須である.医療情報を統合管理し,戦略を決定する戦略デスクが,外科手術を精密手術として工程管理し,運用されるのである.
著者
宮坂 勝之 鈴木 康之 阪井 裕一
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.187-193, 1999-03-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
11

不可逆的な臓器不全に対しては, 十分な代替人工臓器が開発されるまでは, 臓器移植が最終的な治療選択である. とくに先天性の臓器奇形への対応が医療の中心ともいえる小児医療では, しばしば臓器移植医療が唯一の選択肢となる. しかし, わが国での移植医療は, 生・死体腎移植, 生体部分肝移植が臨床的に実践されているものの, 小児医療で最も重要だと考えられる心臓移植や肺移植に関しては, 海外へ出向いての移植医療に頼っているのが現状である.小児患者が臓器提供を受ける場合, 臓器提供源として臓器のサイズや機能の面では成人患者とはきわめて異なった要素や条件の関与が考えられる. 提供臓器の物理的サイズの影響のみを考えても, 移植臓器によっては臓器提供者自身も小児である必要があるなど, 小児医療特異の諸問題がある. しかし6歳未満の脳死判定基準が存在せず, 15歳未満の小児での臓器提供が実質的に困難な現状は医療関係者にも十分に理解されていない. 海外への移植患者の搬送の実際面も含め我々が考えるべき問題点をまとめた.
著者
武井 正教 鈴木 正弘 茨木 智志
出版者
歴史教育史研究会
雑誌
歴史教育史研究 = Journal for Historical studies in History Education (ISSN:13487973)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.87-103, 2017

日時:2007年8月31日 場所: 東京都国立市 聞き手: 鈴木正弘・茨木智志
著者
加藤 勇人 髙木 聡 滝田 美夏子 鈴木 智子 沈 卓 麻沼 卓弥 入村 泉 大屋 純子 花井 豪 長谷 美智代 岩﨑 直子 馬場園 哲也
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.26-34, 2020-01-30 (Released:2020-01-30)
参考文献数
65

44歳男性.健康診断で耐糖能異常は指摘されなかった.入院2週間前に近医で糖尿病と診断され,カナグリフロジン100 mg,メトホルミン塩酸塩500 mgが開始され,同時に自己流の低炭水化物食も開始した.内服4日後に強い倦怠感を訴え当院に紹介され初診,随時血糖183 mg/dL,HbA1c 12.1 %,HCO3- 11.7 mmol/L,尿ケトン体3+であり,正常血糖糖尿病ケトアシドーシス(euDKA)の診断で入院した.輸液とインスリンを投与し症状や検査所見は改善,第10病日に退院した.SGLT2阻害薬の内服に加え極度の低炭水化物食がeuDKAの誘因になったと考えられた.国内外から報告されている同様の症例のうち,約6割で炭水化物摂取量の減少との関連が考えられた.SGLT2阻害薬投与時は,極端な炭水化物制限を回避するなど,euDKAの予防を意識した指導をより積極的に行う必要がある.
著者
宮地 泰士 杉原 玄一 中村 和彦 武井 教使 鈴木 勝昭 辻井 正次 藤田 知加子 宮地 泰士
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

自閉症の特徴の一つである「対人的相互作用の障害」は共感性の障害に基づくと考えられている。本研究では、自閉症の共感性の障害の神経基盤を探る目的で、機能的磁気共鳴画像(fMRI)により共感が惹起された時の前部帯状回の活動を計測し、自閉症との関連が指摘されているセロトニン・トランスポーター遺伝子多型との関連を検討する。平成21年度は、以下のように研究を進めた。平成20年度において選定した成人自閉症者5例、健常対照5例を対象に、他者の痛みを感じるような画像刺激を提示し、fMRIを撮像した。撮像プロトコルはTE=40msec,TR=3000msec,In-planere solution=3.1mm,スライス厚=7mm,ギャップ=0.7mm,18スライスとした。その結果、「身体的な痛み」、「心の痛み」のいずれを惹起する課題においても、活性化する脳領域に両群で有意な差はなかった。この結果には、例数の不足による検出力低下が影響していると考えられる。今後、さらに対象者を募る予定である。また、共感性の障害において前部帯状回と深く関係する脳部位の一つに海馬があるため、成人自閉症者の海馬における代謝物量を磁気共鳴スペクトル法により測定した。その結果、自閉症者の海馬ではクレアチン、コリン含有物が健常者に比べ増加しており、その増加は自閉症者の攻撃性と有意に正相関することを見出した(Int J Neuropsychopharmacol誌に公表)。
著者
鈴木 裕法
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会雑誌 (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.61-79, 2005-05-25 (Released:2017-12-20)
参考文献数
52

本研究は中華人民共和国西部の新彊ウイグル自治区ウルムチ市に居住するウイグル族の歯冠形質の特徴ならびに他民族集団との人類学的位置関係を明確にすることを目的とした.研究資料として中華人民共和国新彊ウイグル自治区ウルムチ市の民族中学校に通学する16歳〜19歳の男女各80名より採取された上下顎石膏歯列模型を用いた.研究方法はArizona State University Dental Plaque Systemを基準として,歯冠19形質の出現頻度と発達程度を調査し,モンゴロイド9民族集団,コーカソイド2民族集団ならびにネグロイドとの比較を行い,以下の結論を得た.1.観察したウイグル族の歯冠19形質のなかで出現率の高いものは,Canine distal accessory ridge (UC), Premolar lingual cusp variation (LP2), Carabelli's trait (UM1), Hypocone (UM2)および4cusp (LM2)の5形質であった.また,出現率の低いものはCanine mesial ridge (UC), Odontome (U and LP1, 2), Distal trigonid crest (LM1), Cusp7 (LM1)およびY-groove pattern (LM2)の5形質であり,周辺の民族集団とは明らかな相違があった.2.ウイグル族の歯冠19形質のうち,コーカソイド的であったのはShoveling (UI1), Double-shovel (UI1), Odontome (U and LP1, 2), Carabelli's trait (UM1), Cusp6 (UM1)および4cusp (LM2)の6形質,シノドント的であったのはWinging (UI1^2), Tuberculum dentale (UC), Premolar lingual cusp variation (LP2), Cusp5 (UM1), Protostyid (LM1)およびY-groove pattern (LM2)の6形質であった.このことからウイグル族の歯冠はコーカソイドとモンゴロイドの双方の特徴を持つことがわかった.3.ウイグル族と他民族集団との類縁性を歯冠19形質に基づいて明らかにするため,Ward法を用いてシノドント(日本人,漢族,満族,朝鮮族,回族,ダフル族,ナシ族),スンダドント(縄文人,タイ人),コーカソイド(ヨーロッパ人,北アフリカ人),ネグロイド(Sub-Saharan African)とのクラスター分析を行った.その結果は,ウイグル族はシノドントとスンダドントからなるモンゴロイド集団のクラスターではなく,ヨーロッパ人と北アフリカ人のコーカソイド集団とネグロイドを含むクラスターに含まれた.4.ウイグル族とシノドント(日本人,漢族,満族,朝鮮族,回族,ダフル族,ナシ族),スンダドント(縄文人,タイ人),コーカソイド(ヨーロッパ人,北アフリカ人),ネグロイド(Sub-Saharan African)の12集団の多次元尺度法による分析を行った結果,ウイグル族はシノドント集団とコーカソイド集団の中間に位置していた.以上のことから,中国新彊ウイグル自治区ウルムチ市に居住する現代ウイグル族はシノドント集団とコーカソイド集団の中間的形質を持つことからシノドントとコーカソイドの混血民族であることが歯冠19形質からも示唆された.
著者
池田 弘人 金子 一郎 多河 慶泰 遠藤 幸男 小林 国男 鈴木 宏昌 中谷 壽男
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.190-194, 2001-04-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
21

A middle-aged man was found unconscious at apartment after ingesting gamma hydroxybutyric acid (GHB) purchased via the internet sales and was admitted to our critical care center. He underwent gastric irrigation and respiratory assistance with intubation at the emergency room due to a probable drug overdose and respiratory acidosis. After fully recovering, he admitted he had taken large doses of GHB with alcohol. The US Federal Drug Administration (FDA) banned GHB sale as an OTC drug in 1991 but has not succeeded in controlling increased GHB addiction. Unconsciousness, coma, hypothermia, bradycardia, hypotention, muscle weakness, myoclonus, convulsion, respiratory distress, and vomiting are common symptoms after GHB ingestion. Treatment such as gastric irrigation, atropine for bradycardia, and respiratory assistance in hypoxia are recommended. Little attention is paid to GHB in Japan because of its rarity and its sale is not illegal, unlike the strict restrictions in the US and European countries. With GHB available over the Internet, its abuse is expected to increase.
著者
舛石 俊樹 酒井 義法 細谷 明徳 鈴木 健一 伊藤 剛 鎌田 和明 水谷 佐和子 村野 竜朗 相馬 友子 永山 和宜 草野 史彦 田沢 潤一 鈴木 恵子
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.461-467, 2011 (Released:2011-08-18)
参考文献数
20

症例は23歳女性.38℃台の発熱・倦怠感・嘔気・関節痛が出現したため,当院救急外来を受診した.インフルエンザ迅速診断キットでインフルエンザA型陽性のためインフルエンザウイルス感染症と診断された.また,血液検査ではトランスアミナーゼの著明な上昇とPTの低下を認め,急性肝炎重症型の診断で当科に緊急入院した.与芝らの劇症化予知式により劇症化の可能性があると判断し,劇症肝炎に準じて血漿交換療法・ステロイドパルス療法を施行した.第2病日よりトランスアミナーゼ・PTの改善を認め,第12病日退院した.肝障害の成因として薬物性肝障害の可能性は否定できなかったが,臨床経過からは新型インフルエンザ(以下A/H1N1 pdm,PCR法で診断)感染が成因である可能性も否定できなかった.A/H1N1 pdm感染による高サイトカイン血症を契機に急性肝炎重症型を発症したと考えられる1例を報告する.
著者
鈴木 晃志郎
出版者
後藤・安田記念東京都市研究所
雑誌
都市問題 (ISSN:03873382)
巻号頁・発行日
vol.106, no.7, pp.4-11, 2015-07

1980年代以降、迷惑施設の立地に反対する住民たちの態度や行動を指して呼ばれるようになったNIMBY―。用語が広く定着する一方で、概念整理はほとんどなされてこなかった。NIMBY概念の生じた背景を振り返りながら、迷惑施設をめぐる諸問題を考える。
著者
中村 尚世 石川 大樹 大野 拓也 堀之内 達郎 前田 慎太郎 谷川 直昭 清水 珠緒 福原 大祐 中山 博喜 江崎 晃司 齋藤 暢 平田 裕也 内田 陽介 鈴木 晴奈 佐藤 翔平
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101334, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】膝前十字靭帯(ACL)再建術後に荷重制限を設けている施設が多い.しかし,全荷重開始時期に関しては各施設で異なり,未だ統一した見解はない.我々は術後4週にて全荷重を開始し術後リハビリテーション(リハ)を慎重に行うことで良好な術後成績を得たことを報告(2005年本学会)した.さらに,術後3週にて全荷重を開始するも変わらず良好な術後成績を得られたことを報告(2007年本学会)した.そこで今回,更に全荷重開始時期を1週早め,術後3週群と2週群で術後成績を比較検討したため,以下に報告する.【方法】2002年12月~2011年6月までに膝屈筋腱を使用した解剖学的2ルートACL再建術を行った596例のうち,同一術者にてACL再建術のみが施行され,12ヶ月以上経過観察が可能で,再鏡視し得た110例を対象とした.半月板縫合術を同時に施行した例,50歳以上の例,後十字靭帯損傷合併例,ACL再断裂例は除外した.2004年1月より3週で許可した68例(男性45例,女性23例,31.3±8.4歳:3週群)と,2008年4月より術後全荷重を2週で許可した42例(男性24例,女性18例,31.0±7.9歳:2週群)で術後成績を比較検討した.但し,術後リハプログラムでは全荷重開始時期以外はほぼ同一とした.検討項目は,術後6,12ヶ月での膝伸筋の患健比(60°/s),受傷前と術後12ヶ月時のTegner activity score,術後12ヶ月時の膝前方制動性の患健側差,再鏡視時の移植腱の状態,入院期間とした.なお,膝伸筋力は等速性筋力測定器Ariel,膝前方制動性はKT-2000を用いて測定した.再鏡視時の移植腱の状態については,移植腱の太さ,緊張,滑膜被覆の3項目を総合し,Excellent,Good,Fair,Poorの4段階で評価した.統計処理に関しては,術後6,12ヶ月での膝伸筋の患健比(60°/s)と,Tegner activity scoreは,それぞれ反復測定による二元配置分散分析,χ²検定を用いた.また,術後12ヶ月時のKT-2000患健側差 ,再鏡視時の移植腱の状態,入院期間はMann-WhitneyのU検定を用いた.統計学的検討にはSPSS Statistics 17.0Jを使用し,有意水準は危険率5%未満とした.【倫理的配慮、説明と同意】本研究の個人情報の取り扱いは当院の個人情報保護規定に則り実施した.【結果】術後6,12ヶ月での膝伸筋の患健比はそれぞれ2週群67.3±2.9%,82.9±2.6%,3週群70.2±2.2%,83.0±2.1%であり,筋力回復の変化量に有意差はなかった.受傷前と術後12ヶ月時のTegner activity scoreの平均値は,それぞれ2週群は6.26が6.26,3週群は5.91が5.88であり,両群にともに有意差はなかった.術後12ヶ月時のKT-2000患健側差は2週群0.13±0.7mm,3週群0.07±0.6mmであり有意差はなかった.再鏡視時の移植腱の状態は2週群はExcellent 31例(73.8%),Good 9例(21.4%),Fair 2例(4.8%),3週群は Excellent 41例(60.3%),Good 27例(39.7%)であり,有意差はなかった.入院期間は2週群22.4±5.6日,3週群25.7±3.2日であり,2週群で有意に短かった(p<0.05).【考察】矢状面断において脛骨は水平面に対し10°程度後方傾斜しているため,膝関節荷重時に脛骨は大腿骨に対し前方剪断力として働き,移植腱へのストレスが増大するとの報告が散見される.しかし,全荷重開始時期は各施設で異なり,可及的早期から5週程度で行なわれており,統一された見解はない.そこで当院では術後の全荷重開始時期を術後4週から開始し,3週,2週へと変更させ術後成績を比較検討してきた.全荷重開始時期を早めたことで術後早期の活動性が上がるため,膝伸筋の筋力回復とTegner activity scoreにおいては2群間に差があると仮定したが,本研究では有意差はなかった.KT-2000患健側差と再鏡視時の移植腱の状態においては2群間に差がなかったことから,術後2週で全荷重を開始しても膝関節の不安定性の増大や移植腱への悪影響がないことが分かった.また,入院期間に関しては2週群の方が有意に短かった.以上より,術後2週での全荷重開始が許容されることが示された.【理学療法学研究としての意義】ACL再建術に関する臨床研究の報告は多数存在するが,全荷重開始時期の違いによる比較検討されたものは少ない.ACL再建術後の全荷重開始時期を3週と2週で比較検討した結果,少なくとも膝関節の不安定性の増大や移植腱への悪影響がないことが分かった.また,入院期間は有意に短縮できることが分かったことからも本研究は有意義だったと思われる.
著者
茂木 伸之 鈴木 一弥 山本 崇之 岸 一晃 浅田 晴之
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.94, no.2, pp.27-38, 2018 (Released:2019-12-10)
参考文献数
21

近年,長時間の座位姿勢の継続による健康リスク対策として,立位姿勢で作業を挿入する方法(sit-stand workstation)が提案されている。本研究は立位姿勢を挿入する適切な時間範囲を導くために,2時間のコンピュータ(文章入力)作業を(1)10分立位と50分座位の繰り返し,(2)40分立位と20分座位の繰り返し,(3)座位条件で比較した。測定項目は下腿周囲長,主観的疲労感,身体違和感,反応時間課題であった。その結果,10分立位条件は有効であった。一方,40分の立位姿勢の継続は下肢の負担が生じる条件となった。立位姿勢の適切な挿入時間は10分から30分になった。作業パフォーマンスは男性の10分立位条件の姿勢転換後にリフレッシュ効果が示唆された。(図6 表1)
著者
鈴木 雅智 新井 優太
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.86, no.779, pp.219-229, 2021 (Released:2021-01-30)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Compared to western countries, Japan still has a large number of new housing starts while vacant stocks have been increased over time. A possible explanation is that effective age of houses is short in housing market: existing housing stock becomes economically obsolete once new housing equipment emerge among newly built houses. Although reform and renovation take place to update part of the equipment, some may be difficult to be inserted through renewal, and thus, newly built houses play a crucial role to update housing quality to the contemporary needs. The purpose of this paper is to measure (i) the degree of economic obsolescence of properties from lacking emerging housing equipment and (ii) effect of renewal activities on improving housing quality, price, and depreciation. To capture such a market mechanism, which has been ignored in architectural literature, we employ a novel dataset on resale transactions of detached houses in the Tokyo metropolitan area with details on their housing equipment and renewal activities. First, we investigate relations between diffusion rate of housing equipment and renewal activity. For sanitary equipment, diffusion rate has been increased over time, and even for old houses, the equipment is inserted through renewal. For equipment relating to building structure, on the other hand, such a renewal adjustment is not so common. Second, we investigate the degree of economic obsolescence from lacking emerging housing equipment, employing a hedonic regression technique. Old houses without the up-to-date housing equipment exhibit lower price premium among their age cohort, suggesting economic obsolescence. Third, we investigate the effect of reform and renovation on property price and depreciation speed, through similar estimations. Although renewal activities are positively reflected in transaction price for old houses, renovation that fundamentally update the quality of a house rarely occurs. Alternatively, make-up inner-reform is common, which is unable to slow down depreciation. Fourth, subsample analyses are conducted on the locational heterogeneity within the Tokyo metropolitan area. In outer suburbs (far away from the center), diffusion rate of housing equipment tends to be low, renovation rarely takes place, and most of the renewal activities remain to be make-up inner reform. Therefore, the economic obsolescence from lacking sanitary equipment and depreciation tend to be severe, while renewal, if taken place, has a large effect on slowing these down. The above results imply that old houses face a mismatch between their poor housing equipment and contemporary needs for living, and that reconstruction may play a role to fundamentally update the housing quality because of the difficulty in updating through renewal.