著者
鈴木 元
出版者
熊本県立大学文学部
雑誌
文彩
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-9, 2020-03
著者
中村 裕子 橋本 研 小此木 雄 牛込 瑛子 橋島 弓子 高橋 哲哉 小林 健二 小谷 依子 鈴木 玲爾 坂上 宏 申 基哲
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.331-340, 2011-10-31 (Released:2018-03-23)
参考文献数
27

本研究の目的は,次亜塩素酸電解機能水(Hypochlorous-acid Electrolyzed Water: HEW)による宿主細胞への傷害性と,アルカリホスファターゼ(ALP)活性に与える影響を検討することである.HEWは,炭酸と塩化ナトリウム(NaCl)溶液を電気分解することによって生成される中性(pH7.2)で有効塩素濃度650ppmを有する電解水である.その殺菌効果は,陰イオンの活性酸素とHClOによるものと考えられている.HEWとNaOCl溶液のヒト歯髄線維芽細胞(HPC),ヒト歯根膜線維芽細胞(HPDL),ヒト末梢血好中球(PMN)およびヒト皮膚線維芽細胞三次元培養モデルに対する傷害性について,MTT assayを用いて検討した.HPC, HPDLおよびPMNを細胞培養用シャーレにて培養し,各濃度に調整したHEW, NaOCl溶液で処理した.HEWとNaOCl溶液は,濃度と作用時間に依存して細胞傷害性を示した.HEWの細胞傷害性はNaOCl溶液よりも低かった.次にHEWおよびNaOCl溶液のHPCのALP活性へ与える影響を,ALP assay kitを用いて検討した.HEWおよびNaOCl処理は,いずれも,HPC細胞のALP活性を低下したが,HEWのほうがはるかに軽微であった.三次元培養モデルにおいては,HEWの細胞傷害性はほとんど観察されず,NaOCl溶液のみが傷害性を示した.本研究は,HEWによる細胞傷害性は,NaOClよりも低く,根管洗浄剤として使用できる可能性を示唆する.
著者
鈴木 淳子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.45-54, 1987-03-31 (Released:2016-11-19)
被引用文献数
2

The present paper aims 1) to construct an objective feminism scale which measures the level of awareness of sexual equality and the independence of Japanese women and 2) to test the reliability and validity of this scale. A survey was conducted of 174 women between the ages of 20 and 59. The questionnaire consisted of 2 parts: 1) a feminism scale and 2) demographic and psychographic variables. The responses to the scale were statistically analyzed using GP analysis, factor analysis and coefficient reliability. The results show that the scale is reliable as a measurement of feminist awareness as I have defined it. The subjects were (1) divided into three groups (high, medium, low) on their level of awareness and (2) classified into groups for each variable. The fact that significant quantitative differences were found among the 3 groups based on various demographic and psychographic characteristics (e.g. age, education, marital status, work/plans and role consciousness) indicates the validity of the scale.
著者
人見 滋樹 前里 和夫 レシャード カレッド 高橋 憲太郎 永田 格 奥田 正 鈴木 庸
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.151-160, 1981-06-10 (Released:2011-08-10)
参考文献数
15

甲状腺癌23例について治療成績を中心に, 性, 年令, 組織型, 予後について報告した.I131の摂り込み陽性の16例のうち, RI療法は2例で完全寛解・13例で腫瘍縮小効果がみられ, 無効は摂り込みの極めて少なかった1例のみであった.RI療法により転移巣の縮小と減少がみられた1例で, 両側肺転移巣の切除を行なった.切除標本からRI療法の効果を組織学的に確認しえた.肺転移は女性に高率で予後は若年発癌者の方が良好であった.乳頭腺癌と濾胞腺癌とでは肺転移率と予後に差異はなかった.
著者
鈴木 宏二郎 田辺 義慶 山田 和彦 越野 勝一郎 本郷 素行
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.48, no.561, pp.549-553, 2000-10-05 (Released:2019-04-11)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The supersonic aerodynamic characteristics of lifting bodies with blunt thick delta configuration at high angles of attack are experimentally investigated by using the transonic and supersonic wind tunnels. The results show that the lift-to-drag ratio at the trimmed attack angle can be enhanced by the use of the bent nose and body flaps. Significant temporal nonperiodic fluctuation of the aerodynamic force is observed in the narrow freestream range around the Mach number 1. 5 and attack angle 25 deg. The high speed Schlieren pictures reveal that the intermittent breakdown of the leeward vortex pair causes such unsteadiness. This fluctuation can be abbreviated by the combination of the bent nose and the body flaps located on the upper surface of the body.
著者
小松 裕和 鈴木 越治 土居 弘幸
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.288-293, 2009-05-15 (Released:2009-09-04)
参考文献数
5
被引用文献数
2 1

わが国においても臨床研究の重要性の認識は確実に高まってきているが,未だ地域中核病院を中心として行われる臨床研究は量的に少なく,質的にも英文での論文化に耐えうるものはほとんど見受けられない。これは臨床医の多くが統計学的な知識を重視するあまり,疫学的視点が不十分であるために起きている現象である。検定やp値を重視する傾向,バイアスについて十分な考察ができていないこと,治療や曝露の影響を定量的に推定しないことなどは,その好例である。臨床研究を行う上で,母集団と標本,サンプルサイズの計算,基本属性の比較,交絡要因の多変量解析による調整などに用いられる統計学の知識はあるに越したことはないが,臨床研究を実施するにあたっては疫学の知識がかなりの程度必要であることが多くの臨床医に理解されていない。とくに研究仮説の明確化,コントロール群の設定,解析モデルの構築,研究結果とバイアスの考察において,疫学的視点がなければ質の高い臨床研究は行うことができないのである。
著者
高見 知寛 鈴木 功一 馬場 達也 前田 秀介 松本 隆明 西垣 正勝
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.26(2006-CSEC-032), pp.209-214, 2006-03-17

本稿ではキーボード入力を取得するというキーロガーの挙動に着目し,キーボード入力に用いられるAPIの使用を検出することでキーロガーの検知を行う方式を提案する.本来のDLLの代わりにAPIの使用を検出する機能を付加した検査用DLLをプログラムにロードさせた上で試実行させることが本方式の特徴であり,ウイルス検知における動的ヒューリスティック法的なアプローチによるキーロガー検知方式となっている.本稿では本方式の基礎実験を行い,その検知率と誤検知率について評価する.
著者
北野 尚美 鈴木 啓之 西尾 信宏 垣本 信幸
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

川崎病は乳幼児に好発する急性の全身性血管炎で、後天性の心障害の原因となる。病因は解明されておらず、その疫学的特徴から感染性因子の関与が示唆されている。本研究では、発症に感染性因子が関与するならば、宿主の年齢は重要な条件の1つと仮説を立て、罹患者の発症時の年齢層によって、性別の分布や発症した季節に特徴があるかを調べた。和歌山川崎病研究会が年1回実施した和歌山県内の小児科病床を有する医療機関を対象とした川崎病新規症例の調査(回収割合100%)の資料をもとに電子データベースを構築した。本研究では連続する1945例を対象に疫学的記述を行った。発症時年齢は5分割(4か月未満、4-10か月、11-47か月、48-83か月、84か月以上)し、その特徴を分析した。全体では、男女比は1.4で、年齢は1か月から212か月に分布を認めた。年齢層別に観察した結果、4か月未満で男女比は2.0で、年齢が大きくなるにつれて罹患者に占める男児の割合が小さくなる線形の関連を認め、7歳以上の年齢層では男女比が逆転して1未満であった。川崎病発症の季節性については、全体では冬が33%を占め、秋は19%であった。年齢層別に観察すると、4か月未満の6割が夏と秋に発症していた。本研究の特徴として、研究対象としたデータの選択バイアスが小さいことがある。和歌山県は疫学研究に有利な地理的条件を備えており、県内全域から17年間に報告された全症例を対象として研究を実施した点が本研究の強みである。川崎病発症時の患者年齢と発症の季節性については、年齢層によって発症のトリガーとなる環境要因(ここでは感染性因子を仮定している)が異なることを示唆する結果と考えている。
著者
木伏 和貴 鈴木 麻美 長島 七海 高嶋 弥生 岡部 泰樹 根本 裕太 畠山 太良 村上 信人 豊田 淳 屋嘉比 章紘 石坂 正大
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.541-544, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
13

〔目的〕ストレッチポール上における運動が側腹筋厚に及ぼす影響を明らかにする.〔対象と方法〕運動器疾患のない健常若年者44名を対象とし,超音波画像診断装置を用いて,腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋の側腹筋厚を計測した.計測は,背臥位およびストレッチポール上で行い,安静呼気,最大呼気,ドローイン,ブレイシングの4つの運動課題とした.〔結果〕側腹筋厚は,内腹斜筋・腹横筋において,ポール条件と体幹運動で交互作用がみられた.ストレッチポール上での運動では筋厚増加がみられ,ドローイングとブレイシングが最も筋厚を厚くする課題であった. 〔結語〕ストレッチポール上で体幹運動課題は側腹筋厚を増加させる効果があった.
著者
池田 敬子 小山 一 鈴木 幸子
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

皮膚に安全で不活化効果の高い消毒薬の開発を念頭に、アルギニン及びアミノ酸誘導体や食品由来天然物質のウイルスや細菌に対する作用を網羅的に調べ、ウイルス不活化作用や殺菌作用、抗ウイルス作用があることを見出した。インビトロでの解析に加えて、体表への表在性ヘルペスウイルス感染症に対してインビボでの効果についても検証した。同時に、医療者の衣服などを汚染したウイルスがもつ伝播力についても実験的な解析を行った。
著者
谷川 惠一 キャンベル ロバート 中村 康夫 久保木 秀夫 鈴木 淳
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館報 (ISSN:03864790)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-20, 1999-09-01

魯庵の夢中村真一郎氏旧蔵・日本漢詩文コレクションデータベースのCD-ROM出版について文献資料部事業報告研究情報部事業報告整理閲覧部事業報告彙報評議員等名簿集会等予告 シンポジウム コンピュータ国文学 特別展示・公開講演会 国際日本文学研究集会新ホームページのお知らせ文庫紹介31:諏訪市図書館新収資料紹介44:和学者書簡集閲覧室利用案内人事異動秋季学会開催一覧
著者
金子 英雄 鈴木 啓子 近藤 直実
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.142-148, 2009 (Released:2009-06-30)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

IgAはIgA1とIgA2,2つのサブクラスが存在する.各組織でサブクラスの存在比は異なる.IgA2は,細菌のプロテアーゼにより認識されるヒンジ領域のアミノ酸配列を欠いているため,IgA1と比較すると分解されにくく,粘膜面における細菌からの防御に重要である.IgAサブクラスは14番染色体長腕に位置するIgA重鎖遺伝子のα1とα2遺伝子により決定される.クラススイッチに先立ちIα germ-line transcriptsの転写が必要である.IgA欠損症はIgAのみの産生低下を示す免疫不全症であるがIg欠損症の一部はIα germ-line transcriptsの発現が低下しており,クラススイッチ障害がその病態として考えられた.IgA欠損症の血漿中のBAFF, APRILは健常人に比較し有意に高値を示した.サブクラスの発現ではIgA欠損症の多くはα1, α2ともに,発現低下がみられた.α2のみの発現を示したpartial IgA欠損は本邦2例目のα1-pseudoγ-γ2-γ4-ε遺伝子の欠失によるものであった.今後さらに,IgAサブクラスの異常も含めて,その病態が明らかにされることが期待される.
著者
久保 田清 栗栖 真悟 鈴木 寛一 松本 俊也 保坂 秀明
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.195-201, 1982-04-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1 5

油脂を含む食品を調合製造するさい原材料になると考えられる8種の植物油(大豆油,菜種油,トウモロコシ油,落花生油,ゴマ油,ヤシ油,綿実油,オリーブ油)と,これらより調合製造されている市販のサラダ油と天ぷら油について,流動特性と密度の測定を,温度10~60℃において行った。流動特性の測定には,管型粘度計を使用した。いずれもニュートン挙動を示した。本実験結果に対しては,粘度および密度の温度関係式は次のように表わすのがよいという結果になった。K=a exp(b/T3)ρ=a+b Tここで,Kは粘度(g/cm・sec),ρは密度(g/cm3),T温度(0K)である。
著者
向井 伸彦 岡田 明彦 鈴木 昭紀 高橋 利郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.93, no.12, pp.967-975, 1998-12-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
8 11

ビール醸造の観点から, ビール酵母, 清酒酵母, 焼酎酵母及びワイン酵母の各醸造用酵母の特性を比較することを目的に, 炭素源の発酵性・資化性試験や酵母の凝集性試験を実施した。また, 三角フラスコレベル (100ml) 及び発酵管レベル(2L)での麦汁発酵性試験を実施し以下の結果が得られた。ビール酵母は, マルトース及びマルトトリオースの発酵・資化性が高く, 麦汁中でよく発酵したとともに凝集性が強かった。ワイン酵母は, ビール酵母同様マルトースの発酵・資化性が高く, また, 一部の酵母でマルトトリオースの発酵・資化性も高く, 麦汁中で比較的よく発酵したが, 凝集性は弱かった。清酒酵母は, ガラクトース, マルトースの発酵性・資化性が弱い傾向がみられた。焼酎酵母では, マルトースは発酵・資化したもののマルトトリオースの発酵・資化性が低かった。これらの酵母では, 一部の酵母である程度麦汁を発酵したが, おおむね麦汁の発酵性は低く, 凝集性は弱かった。さらに, 麦汁による小規模の発酵性試験で比較的よく発酵したワイン酵母 (K-1), 及び清酒酵母(民14)を用いてパイロットスケール (100L) での試験醸造を実施した。その結果, これらの酵母を用いた場合, ビール酵母に比べ, 主発酵の期間が長くなり, 真正発酵度は高くはならなかったが, ビールを製造出来ることが確認された。また, 試醸したこれらのビールは官能評価を行ったところ, ワイン酵母によるビールは酸味とフェノール臭が強く, 清酒酵母によるビールはエステル香が強いことがわかった。ワイン酵母は, バイツェン酵母と同様にフェルラ酸の脱炭酸による4-ビニルグアイヤコールへの変換能を持つこと及び, 清酒酵母は麦汁中での発酵における酢酸イソアミルの生成が他の醸造用酵母に比べて高いことがわかった。