著者
鈴木 愛理 仁平 政人 平井 吾門 山田 史生
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.114, pp.25-34, 2015-10

平成20年1月の中央教育審議会答申を受けた現行の学習指導要領では、小学校・中学校で養い、豊かにしてきた「思考力や想像力」を、高等学校では「伸ばし」、さらに「心情を豊かに」することが求められている。また関心を深める対象が「国語」(小学校・中学校)から「言語文化」(高等学校)となっており、文化としての言語に対して広くかつ深い関心をもつことが高等学校における目標となっている。しかし「学校教育」「教科書」という制度・制約のもとでは、その不可能性からいくつかの限界が考えられる。国語科で扱える「感性や情緒」、「ものの見方、感じ方、考え方」、「想像」、「心情」、「言語文化」には限度があり、広がりや深みは制限されてしまう。そこで、「教科書」に掲載することは教育的配慮により不可能と思われるが、感情の本質に迫る作品を示すことで教材発掘の一助としたい。今回は、「嫉妬」を描いた作品として、現代文からは江戸川乱歩「白昼夢」、古文からは『今昔物語集』より「美濃国紀遠助値女霊遂死語」、漢文からは『聊齋志異』より「姚安」を提出する。
著者
湯田 厚司 小川 由起子 鈴木 祐輔 有方 雅彦 神前 英明 清水 猛史 太田 伸男
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.120, no.1, pp.44-51, 2017-01-20 (Released:2017-02-10)
参考文献数
9
被引用文献数
4

舌下免疫の最初の数年間の効果は治療年数により高まるとされる. スギ花粉舌下免疫の同一患者での症状を, ともに中等度飛散であった2015年 (花粉総数2,509個/cm2) と2016年 (同3,505個/cm2) の2年間で検討した. 【方法】発売初年に開始した舌下免疫132例 (41.8±17.5歳, 男女比75: 57) と対照に初期療法56例 (44.9±13.5歳, 同25: 31) を選択した. 2015年と2016年の両方のスギ花粉飛散ピーク時に, 1) 症状スコアと症状薬物スコア, 2) Visual analog scale, 3) 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票 (JRQLQ No1) で調査した. 主目的に舌下免疫療法2年目に効果が増強するか, 副次目的に舌下免疫と初期療法の比較とした. 【結果】推定周辺平均ですべてに治療方法と年度に交互作用はなく, くしゃみ, 鼻汁, 鼻閉, 眼のかゆみなどの眼鼻症状において, 初期療法には2年での差はなく, 舌下免疫療法の多くで2年目は1年目より有意に良かった. 全般症状の項目も同様であった. QOL (quality of life) は, 舌下免疫の17項目中2項目のみで有意に2年目が良かった. また, ほとんどの項目で舌下免疫は初期療法より有意に効果的であった. 【結論】初期療法を対照にした中等度飛散の2年の比較で, 舌下免疫の治療効果は治療1年目より2年目で高まっていたと考えられる.
著者
本山 功 丸山 俊明 五十嵐 澪 江口 瑞紀 須藤 めぐみ 鈴木 政文
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.124, no.7, pp.517-532, 2018-07-15 (Released:2018-08-18)
参考文献数
41
被引用文献数
1

能取湖北部に分布する呼人層から抽出した放散虫化石と珪藻化石に基づいて,湖口の東西(西ルートと東ルート)の対比を行った.両化石データを総合すると,西ルートと東ルートの呼人層の年代は,それぞれ11.4~6.5Maと7.0~3.5Maと見積もられた.これは,西ルートの珪藻質堆積物の上部の大部分は層序的に東ルートの硬質泥岩相(能取層)に相当すること,また,西ルートの珪藻質堆積物の下部は能取岬の網走層の火山岩類に相当することを示している.このうち呼人層と能取層の同時異相関係は,シリカの相転移を伴う続成過程の地域差を反映していると考えられる.また,珪藻データは,呼人層中部の砂岩層の層準に不整合が存在することを示している.不整合層準よりも上位の地層から放散虫および珪藻の誘導化石と硬質泥岩礫が産出することを考慮すると,10Ma頃を境に後背地が侵食域へ転じたことが推定される.
著者
井上 明子 井上 有史 鈴木 節夫 渡辺 裕貴 八木 和一 清野 昌一
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1157-1162, 1989-11-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
11

成人てんかん患者200人に意識調査を行い, 悩みについて分析した. 悩みとして選択された項目をクラスター分析により8種に分類した. 1. 発作をめぐる悩みはもつとも多く, 続いて, 2. 社会の無理解, 3. 結婚の悩み, 4. 就職の悩み, 5. 抗てんかん薬の副作用, 6. 治療継続の負担, 7. 対人関係・性格の悩み, 8. 日常生活・家庭での悩み, の順であつた. 1の発作をめぐる悩みはさらに3群, 1)発作発生の予測困難, 発作中の行動の不安, 2)社会を意識した悩み, 3)身体へ向かう悩み, に分けられた.これらの悩みの選択と, 患者の病態および調査票の他の質問項目の回答との関係を検討し, てんかんの心理社会的問題の背景を考察した.
著者
鈴木 美央 アルマザン ホルヘ
出版者
Architectural Institute of Japan
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.80, no.709, pp.601-610, 2015
被引用文献数
2

The use of public streets by markets have been legally accepted and provided livelihood for people living nearby all over the world for centuries. The study aims to identify the effects of street markets in London together with the management system which transforms usual streets to market streets. In the result, the effect of markets are classified into three large categories; economy quality of life, environments which coincides with triple bottom line of sustainable development. The result also shows the market operation is formed with two pillars, an institutionalized rule and flexible and prompt actions on site.
著者
池澤 優 近藤 光博 藤原 聖子 島薗 進 市川 裕 矢野 秀武 川瀬 貴也 高橋 原 塩尻 和子 大久保 教宏 鈴木 健郎 鶴岡 賀雄 久保田 浩 林 淳 伊達 聖伸 奥山 倫明 江川 純一 星野 靖二 住家 正芳 井上 まどか 冨澤 かな
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、欧米において成立した近代的宗教概念とそれに基づく宗教研究が、世界各地、特に非欧米社会においてそのまま受容されたのか、それとも各地域独自の宗教伝統に基づく宗教概念と宗教研究が存在しているのかをサーヴェイし、従来宗教学の名で呼ばれてきた普遍的視座とは異なる形態の知が可能であるかどうかを考察した。対象国・地域は日本、中国、韓国、インド、東南アジア、中東イスラーム圏、イスラエル、北米、中南米、ヨーロッパである。
著者
鈴木 みどり
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.388-395, 1998
参考文献数
15

メディア・リテラシーとは何かについて, 理論と実践の両面から概観する。多様な領域で行われてきたメディア研究を3つの流れに整理して振り返ると, それらの流れの接近と交差が顕著になる1980年代に, メディア・リテラシー研究という独自の研究領域が形成されてきたことがわかる。本稿では, このような理論的位置づけを行う一方で, メディア・リテラシー研究の基本的枠組みについて述べる。さらに, メディア・リテラシーの実践として, 学校教育, 市民講座, メディアによる取り組み, パブリック・アクセス活動, の4側面からその展開を概観する。
著者
川田 智之 新明 ローザ怜美 鈴木 庄亮
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業医学 (ISSN:00471879)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.57-63, 1994-03-20
被引用文献数
2

Breslowの7つの健康に関連する好ましい行動あるいは状態として,喫煙しない・ほどほどの飲酒・定期的運動・適正体重の維持・適度な睡眠時間・朝食の摂取・間食しない,が挙げられ,これら7項目を守ることの重要性は西洋諸国で広く認められ,またそれらに対する保健対策も計画実施されつつある.これらの提言は,米合衆国で行われたコホート調査を基に策定されたものであるが,もともと死亡や疾病発症に対する危険度に関しての結果であるため,予防医学あるいは健康増進の視点から,身体的精神的不具合の主観的愁訴と健康習慣との関連性については十分な検討がなされているとは言えない.著者らは東大式健康調査票(THI)の130項目の質問中に,Breslowの7つの健康習慣が含まれていることを確認し,しかも本調査票が近年広く国内で使用されていることを踏まえて,主観的精神身体愁訴への良い健康習慣の影響を断面調査として実施した.対象は東京都北区の某製造会社の男子工員および事務員とその妻各115人で,夫婦共に回答した各95人(80.5%)を解析対象者とした.夫妻に別居者はなく,居住地は北区,川口市,越谷市等である.自記式健康調査票THIは,心身の主観的健康度を12の尺度とそこから計算される心身症および神経症判別値で数量的に把握できる三択式(はい・ときどき・いいえ)質問紙である.Breslowの健康習慣がTHI質問項目に含まれているので,心身症と神経症の判別値に健康習慣に対する回答結果が影響を与えるため,今回は12尺度について健康習慣との関連性を検討した.調査は1991年3〜4月に実施し,個人結果は自宅に郵送した.なお,統計解析にはMann-Whitney U検定,共分散分析,および林の数量化I類を用いた.また,各健康習慣の有無については,定期性のある場合(はい)を習慣ありとし,それ以外は習慣のない者とした.夫の平均年齢は41.5歳,妻のそれは38.4歳である.Breslowの7つの健康習慣の最頻値は,夫婦共に5個であるが,飲酒と喫煙習慣の違いから,妻の頻度が夫よりも高頻度方向に移動していた.健康習慣の有無で2群に分けた場合,夫では喫煙しないほうが直情怪行性および生活不規則性の両尺度得点が低く,適度な睡眠時間の確保により多愁訴,呼吸器,および口腔肛門の各尺度得点が低く,間食しないほうが多愁訴および直情径行性の両尺度得点が低かった.妻では喫煙しないほうが生活不規則性尺度得点が低く,定期的運動が多愁訴,目と皮膚,および口腔肛門の各尺度得点を下げ,適正体重を維持するほうが呼吸器尺度得点は低く,間食しないほうが呼吸器および口腔肛門の両尺度得点は低下した.7つの健康習慣のうち6つ以上に気をつけているものは3つ以下のものに比べて,夫では多愁訴と直情径行性,妻では呼吸器の各尺度得点が有意に小さかった.林の数量化I類による健康習慣とTHI各尺度得点の関連性では,偏相関係数0.3以上の生活習慣は妻の多愁訴に及ぼす定期的運動のみであり,年齢は夫で虚構性と情緒不安定性両尺度得点に,妻で直情径行性尺度得点に関連が大きかった.断面調査の結果であるため因果関係は確定できないが,健康習慣と自覚的健康との関連性には大きな性差があるものの,上記のような関連性を認めた.
著者
川浦 淳一 鈴木 陽一 浅野 太 曽根 敏夫
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.756-766, 1989-10-01 (Released:2017-06-02)
被引用文献数
3

本論文では、ヘッドホン再生によってラウドスピーカ再生時の音場を模擬する手法について述べる。ヘッドホン再生条件と、ラウドスピーカ再生条件の比較から、頭部が静止している状態の静的な頭部伝達関数と、聴取者が頭部を動かすことによって生じる頭部伝達関数の動的な変化の2点について、ディジタル信号処理などの手法により補償を行った。静的な頭部伝達だけの補償によって、ヘッドホン再生によっても、頭外の水平面内任意方向への音像定位が実現できたが、正面付近のラウドスピーカを模擬した場合には前後の誤判定が増加する、頭内定位が起き易いなどの問題が生じた。静的な頭部伝達関数に加えて、伝達関数の動的な変化を模擬すると、前後の誤判定が減少し、頭内定位も減少するなど、より自然な音像定位が実現された。また、頭部回転に伴う動的な音源位置情報は、静的な伝達関数からの音源位置情報に比べて、少なくとも同程度の重みを持つものであることが示唆された。
著者
丹羽 隆 篠田 康孝 鈴木 昭夫 大森 智史 太田 浩敏 深尾 亜由美 安田 満 北市 清幸 松浦 克彦 杉山 正 村上 啓雄 伊藤 善規
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.273-281, 2012-05-10 (Released:2013-05-10)
参考文献数
38
被引用文献数
1 15

Antimicrobial resistance in hospitals is increasingly becoming a major problem worldwide, thus appropriate use of antimicrobial agents should be promoted. Since August 2009, our hospital has established a review system for checking prescriptions in all patients receiving antimicrobial injections according to the intervention and feedback of antimicrobial stewardship (AMS) guideline. The antimicrobial use density (AUD), duration of administration, length of hospital stay, and antimicrobial resistance in a year were compared before and after starting the intervention into AMS. Suggestions made by members of the infection control team (ICT) to the prescribers were for the major part the choice and dose elevation of antimicrobials. Most of the proposals (91%) were accepted by the prescribers. Although AUD was not changed after AMS intervention, the proportion of prolonged antimicrobial use (over 2 weeks) was significantly reduced from 5.2% to 4.1% (p=0.007), which led to the saving of costs for antibiotics (4.48 million yen/ year). The incidence of MRSA tended to decrease after AMS intervention (p=0.074). The median length of hospital stay was ultimately shortened by 1.0 day (p=0.0005), which led to an estimated saving of medical costs by 520 million yen/year. We consider that our intervention profoundly affects this cost saving. These findings suggest that the extensive intervention into AMS is effective in reducing the frequency of inappropriate use of antimicrobials, suppressing the occurrence of antimicrobial resistance, and saving medical expenses.
著者
横田 智 山尾 僚 鈴木 信彦
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.252-263, 2012-10-05

ワーカー多型の進化とその生態学的意義を解明するために,ワーカーに二型(メジャーおよびマイナーワーカー)がみられるオオズアリの分業体制を定量的に解析すると共に,メジャーの重要性が高い餌条件下で,カースト比やメジャー形態の可塑的変化が生じるのかを検証した.室内でサイズの異なる餌(大きい餌:フタホシコオロギ成虫,小さい餌:大きい餌を凍結粉砕したもの)を与え,餌場に現れたワーカーの個体数やメジャー比,行動様式,餌の解体の有無などを観察した.大きな餌を与えた場合,メジャーが餌場に多く現れ,マイナーが運搬行動に従事し,メジャーが解体行動に従事するという明確な分業がみられた.メジャーがいるコロニーでは,ほとんど場合餌が解体されたのに対し,メジャー不在のコロニーでは解体が生じたのはわずかであり,いずれも女王によるものであった.63日間,大きな餌を与えたコロニーと小さな餌のみを与えたコロニーのメジャー比及びメジャーの頭幅を比較したところ,メジャー比には違いはみられなかったが,頭幅には餌の大きさに相関した違いが生じた.腹部に栄養を貯蔵したメジャーがいるサブコロニー,貯蔵していないメジャーがいるサブコロニー,メジャーがいないサブコロニーをそれぞれ飢餓条件に置いて生存率を記録した結果,貯蔵したメジャーがいるコロニーが最も生存期間が長かった.以上の結果から,オオズアリの採餌におけるワーカーの明確な分業体制とメジャーによる食物貯蔵機能が明らかになり,メジャー形態の可塑的変異も確認された.メジャーカーストは餌の解体や栄養貯蔵に重要な役割を担っており,餌資源の獲得や維持に大きく貢献していると考えられた.
著者
鈴木 孝太
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.484-494, 2015-10

近年,胎児期および出生後早期の環境,特に栄養状態がその後の健康状態や疾病に影響するというDevelopmental Origins of Health and Disease (DOHaD)説が広く知られるようになり,胎児期や小児期の発育・発達が注目を集めている.特に,妊婦や子育て中の喫煙は,これらの発育・発達に影響を及ぼすことが示唆されており,国際的にも重要な公衆衛生学的問題の一つである.そのため,まず,日本人を対象とした科学的なエビデンスを蓄積していくことが重要である.そのような状況で,わが国における若い女性の喫煙率は,2000年前後をピークに低下に転じており,妊婦や母親の喫煙率についても同様の傾向が示唆されている.一方で,日本における若い女性,特に妊婦や子育て中の母親の喫煙が,母親本人や胎児,また出生児の健康に与える影響についての検討は,出生体重や一部の妊娠合併症,さらに出生児の発育やアレルギー疾患などについて行われているものの,対象となるアウトカムが限られていること,また,研究デザインや対象者,さらには検討を行っている地域にも限界があり,まだまだ十分とは言えない状況である.今後,厚生労働省が実施している21世紀出生児縦断調査や,環境省が実施しているエコチル調査など,全国データによる幅広いアウトカムの検討を進めていくとともに,各地域でも既存のデータを活用し,地域住民に還元できるエビデンスを蓄積してくことが重要であろう.
著者
鈴木 博雄
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育紀要 (ISSN:05135656)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-34, 1962-03-30

This thesis tried to inquire the social background of the private schools in the feudal age from a historical stand of view. In middle age of Japan, there were few higher schools because of a internal war continued through the middle age. After the war, in the begininng of Tokugawa era, some private schools were appeared as a center of the movement for cultural and educational enlightenment. The typical schools in these private schools were Matunaga Sekigo's school which was established in 1637, Yamazaki Ansai's school which was established in 1655, Nakae Toju's school which was established in 1635 and Kinoshita Junan's school which was established in 1645. These typical school were founded in or near Kyoto which is a center of culture in the feudal age. In these school, Chinese Confucianism were taught as a moral teachings for not only warrior class but merchant and peasantry. In the middle of Tokugawa era, Ito Jinsai's school and Ogiu Sorai's school were most famous private schools. The former were established in Kyoto (1662) chiefly for merchant and peasantry. The latter were established in Tokyo (1709) chiefly for warrior class. They had a critical thought against Chu, Hsi (1130-1200)'s moral teachings which was most popular educational thought at that time. They improved educational methods, for example, Kaidoku-group reading methods-were used by both school at first. Teaching methods for the pronunciation of Chinese also improved by Ogiu Sorai's school.