著者
半田 徹 加藤 浩人 長谷川 伸 岡田 純一 加藤 清忠
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.159-168, 2005 (Released:2006-12-01)
参考文献数
22
被引用文献数
3 7

To compare the effectiveness of five different muscle training movements on the biceps brachii, latissimus dorsi and trapezius muscles, eight weight-trained men (age, 20.4±0.5 years) were asked to perform three repetitions, at 70% one repetition maximum, of upright rowing (UR) and bent-over rowing (BR) exercises using a barbell ; and seated rowing (SR), front lat pull-down (LPf) and back lat pull-down (LPb) exercises using a Universal Machine. The activities of the biceps brachii, latissimus dorsi, and trapezius during the elbow flexsion and elbow extension phases of each exercise were analyzed using integrated electromyography (EMG) and normalized I-EMG. The results were as follows :1. The mean nrmsEMG values for the biceps brachii were larger during UR and LPf exercises than during BR, SR, and LPb exercises, suggesting that UR and LPf are more effective than the other movements for training the biceps brachii. The mean nrmsEMG values for the latissimus dorsi were larger during SR, LPf, and LPb exercises, followed by BR and UR exercises (in descending order), suggesting that SR, LPf, and LPb exercises are more effective than the other movements for training the latissimus dorsi.2. The mean nrmsEMG values for the upper trapezius were larger during UR and BR exercises than during SR, LPf, and LPb exercises, suggesting that UR and BR exercises are more effective than the other movements for training the upper trapezius. The mean nrmsEMG values for the middle trapezius were larger during BR and SR exercises than during UR, LPf, and LPb exercises, suggesting that BR and SR exercises are more effective than the other movements for training the middle trapezius. The mean nrmsEMG values for the lower trapezius were larger during BR exercise than during other movements, suggesting that BR exercise is more effective than the other movements for training the lower trapezius.3. In all the exercises, each muscle showed a higher nrmsEMG value during the elbow flexsion phase than during the elbow extension phase. This observation suggests that the training method examined in this study should emphasize the elbow flexsion movement.The present results suggest that UR exercise is the most effective movement for training the biceps brachii and upper trapezius, BR is most effective for training the upper trapezius, middle trapezius and lower trapezius, SR is most effective for training the latissimus dorsi and middle trapezius, LPf is most effective for training the biceps brachii and latissimus dorsi, and LPb is most effective for training the latissimus dorsi.
著者
長谷川 理成 畠山 富治 吉田 俊郎
出版者
千葉県原種農場
雑誌
千葉県原種農場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Foundation Seed and Stock Farm (ISSN:03875229)
巻号頁・発行日
no.6, pp.1-8, 1984-03

昭和57年8月2日に中部地方に上陸した台風10号による乾燥した強風のため、千葉県下全域に褐変籾の発生が認められた。農産物検査規定・生産物審査基準によれば、褐変籾は被害粒とされ、製品種籾への混入の許容最高限度は0.5%であり、種子場では褐変籾の選種方法・種子適性が問題となった。1. 乾燥した強風が吹走した8月2日前後に出穂した圃場では、褐変籾・不稔籾が多発し、特に晩生品種コシヒカリに発生が多かった。2. 褐変籾指数と登熟指数との間には、r=-0.656**という強い負の相関が認められ、褐変籾歩合が40%を超える試料では著しい登熟不良となった。3. 褐変籾は、正常籾に比べ粒厚・比重ともに劣った。また、一般的な選種方法である篩目2.2mmの粒厚選、比重1.13の比重選では、農産物検査等の許容最高限度の0.5%以下まで褐変籾を除去することはできなかった。4. 褐変籾の発芽率は、98.0~100%で十分な発芽能力を有した。5. 褐変籾の苗の生育は、適切な育苗条件下では正常籾に劣らないが、出芽期の温度不足という不良環境下では、出芽の揃いが悪く、草丈・苗乾物重が小さくなった。6. 調査結果から、褐変籾を準種子として使用する場合、種子センターにおける篩目2.2mmの粒厚選で実用的には十分であると考えられた。7. 障害籾の種子適性の判定には、発芽力調査に加え、育苗試験・種子の活力判定を行う必要があると考えられ、その方法については今後の検討課題であると思われた。
著者
長谷川 孝子 中島 早苗 沼沢 忠祐
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-6, 1989-04-01

パンの副材料の配合差が及ぼす影響を調製パン5種と市販食パン1種についてレオメーターによる弾性率,応力緩和率の物性値と水分量及び水分活性を測定し,パンにおける物性値と水分の関係を明らかにした.1)調製パンの水分量は45.8〜48.4%の範囲で,生地中の水分量の高いパンでは焙焼後のパンの水分量も高かった.2)パンの水分活性は市販食パン及び乳化剤添加のパンでは0.905〜0.920と低く,砂糖半分量のもの,バターの入っていない水分量の多いパンの水分活性が高かった.3)パンの応力緩和率は乳化剤,バターの入ったパン及び市販食パンは高く,脱脂粉乳,バターの入っていないパンは低かった.4)パンの弾性率は乳化剤,バターの入ったパンは高く,脱脂粉乳,バターの入っていないパンは低かった.5)パンの水分量と水分活性と物性の関係では水分量と応力緩和率と弾性値に有意の相関があり水分量の高いパンは応力緩和率が低く,ねばりのあるパンであり,さらに弾性率も低く柔らかいパンである.一方水分量の少ないパンはバサバサし砕けやすく,かたいパンであることがみとめられた.終わりに本研究はエリザベス・アーノルド富士財団の研究費助成によった.また本研究に対し,ご好意を賜わったフジパン株式会社ならびに同財団及びご指導頂いた諸先生に深く感謝の意を表します.
著者
笹岡 沙也加 畠平 春奈 長谷川 栞 元岡 佑美 福田 昌穂 長沼 美紗 梅津 亮冴 中尾 智史 島内 あかり 上田 夏実 平出 耕石 井口 和弘 中村 光浩
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.138, no.1, pp.123-134, 2018 (Released:2018-01-01)
参考文献数
22
被引用文献数
8

OTC combination cold remedies are widely used in Japan. In the present study, we aimed to evaluate the adverse event profiles of OTC combination cold remedy based on the components using the Japanese Adverse Drug Event Report (JADER) database. The JADER database contained 430587 reports between April 2004 and November 2016. 1084 adverse events associated with the use of OTC combination cold remedy were reported. Reporting odds ratio (ROR) was used to detect safety signals. The ROR values for “skin and subcutaneous tissue disorders”, “hepatobiliary disorders”, and “immune system disorders” stratified by system organ class of the Medical Dictionary for Regulatory Activities (MedDRA) were 9.82 (8.71-11.06), 2.63 (2.25-3.07), and 3.13 (2.63-3.74), respectively. OTC combination cold remedy containing acetaminophen exhibited a significantly higher reporting ratio for “hepatobiliary disorders” than OTC combination cold remedy without acetaminophen. We demonstrated the potential risk of OTC combination cold remedy in a real-life setting. Our results suggested that the monitoring of individuals using OTC combination cold remedy is important.
著者
長谷川 秀彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.402-410, 1989-04-15

本論文では帯行列を係数とする連立一次方程式の直接解法を検討した.方程式を少数回解く場合には帯ガウス 同一の係数行列に対して右辺の計算を繰り返す場合にはMartin とWilkinson の帯ガウス 係数行列が対称正定値ならば対称帯ガウスが良く 大規模問題用のプログラムヲ作成するうえではメモリ参照に注意を払う必要があった.ベクトル計算機デ高速化をするためには並列に実行される演算パイプに対して必要なロード・ストアパイプが少ない2段2行同時のアンローリングが良いベクトル計算機やIAPでは高速化のために制限三項演算の適用が必須だが コンパイラにはそれが識別できないこともあるので注意が必要である.またメモリとレジスタ間の無駄なデータのやりとりを減らすことも重要な点である.高速化手法の適用をコンパイラだけに期待するのは難しく アルゴリズムから検討しなおす必要があった.陽アンローリングはプログラムを複雑にするが 結果として得られたプログラムはベクトル計算機と汎用計算機の両方で高速に実行が可能となる.より多重のアンローリングは保守の問題を考えると問題である.本論文に述べられたこれらの高速化手法は精度を悪化させず しかも汎用的である.
著者
長谷川 美貴子 Mikiko HASEGAWA
出版者
淑徳短期大学紀要委員会
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
no.48, pp.77-91, 2009

「ケア」とは相手を思いやり配慮する行為と一般的に捉えられており、そのためには相手に対して「共感」することが求められている。しかし、共感とは具体的にどのような感情の変容が起こり、援助者や被援助者に対してどのような影響を与えているのかが明確に説明されていないままである。共感の内実が明らかにされていないのに、援助者は共感することを強いられ、自分の感情を上手に操作することができずに、混乱したりストレスが過重にかかるという現状が生じている。介護援助や看護援助の根本原理となっている「ケア」を行う際に、援助者の感情操作が求められているとするならば、援助者は自分自身の感情のあり方を再帰し反省できなければならない。ここでは、社会学的視点から「共感」概念の明確化を試みる。
著者
井上 裕香子 長谷川 寿一 齋藤 慈子 清成 透子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.88.16347, (Released:2018-01-15)
参考文献数
20
被引用文献数
2

The Social Value Orientation (SVO) explains individual differences in cooperation attitudes. In this study, we examine whether the SVO affects the time taken, and amount of information gathered, when judging the trustworthiness of other people. Participants were able to choose a partner based on the past allocation patterns of candidates, mimicking how people are able to select with whom they cooperate in their social environments. We investigated the effect of the SVO on the method of gathering information on character and choosing a social exchange partner. The results revealed that participants with a prosocial (cooperative) orientation took less time to choose a partner, gathered less information, and tended to choose partners who behaved equally with everyone, compared to participants with an individualistic (selfish) orientation. Our findings suggest that people with a prosocial orientation prefer partners who treat everyone equally, regardless of the relationship, while people with an individualistic orientation deliberately seek out candidates who are likely to provide a relationship which is beneficial to themselves.
著者
佐藤 都子 長谷川 陽一 稲永 路子 瀧 誠志郎 逢沢 峰昭 高田 克彦
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第127回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.274, 2016-07-08 (Released:2016-07-19)

広義ヒノキ科に属するアスナロ属は日本固有の常緑針葉樹であり、北方変種のヒノキアスナロ(Thujopsis dolabrata var. hondae)(以下、ヒバとする)と南方変種のアスナロ(Thujopsis dolabrata)が知られている。これまでの研究から、アスナロ属21集団を対象に系統地理的な遺伝構造解析を行った結果、(1)ヒバとアスナロがそれぞれ単系統に分かれること、(2)群馬県水上集団では2変種の遺伝組成を共有しており、交雑が発生している可能性が示された。アスナロ属2変種の分布は群馬県や栃木県等の関東北部地域で重複しており、この地域に存在するアスナロ属集団の遺伝構造は不明な点が多い。 本研究では2変種の分布域が重複する地域に着目し、新たに栃木県日光の天然集団を集団遺伝解析に加えた。その結果、栃木県日光集団は、群馬県水上集団と共にアスナロのクレードに含まれることが示された。さらに、2変種の分布重複域の遺伝構造に関する知見を得るため、栃木県日光集団を対象に集団内の空間遺伝構造解析を行っている。
著者
長谷川圖書 畫
出版者
万屋彦太郎
巻号頁・発行日
1715

書題簽書名「正徳大阪地図」。宝永4年(1707)初刊図の後印版。刊記年は正徳五乙未年正月吉祥日。内容は本図に先行する宝永6年刊図(119-63)に準ずるが、城代等の名は更新されている。
著者
長谷川 一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.651-654, 2017-12-01 (Released:2017-12-01)

インターネットという情報の巨大な伝送装置を得,おびただしい量の情報に囲まれることになった現代。実体をもつものの価値や実在するもの同士の交流のありようにも,これまで世界が経験したことのない変化が訪れている。本連載では哲学,デジタル・デバイド,サイバーフィジカルなどの諸観点からこのテーマをとらえることを試みたい。「情報」の本質を再定義し,情報を送ることや受けることの意味,情報を伝える「言葉」の役割や受け手としてのリテラシーについて再考する。
著者
桑原 知久 長谷川 博
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1439, 2014-10-27

日本放送協会(NHK)は2014年9月から10月にかけて、放送通信連携サービスの「NHK Hybridcast」(ハイブリッドキャスト)を拡充した。2014年4月から総合テレビ(地上波)でハイブリッドキャストを活用した定時番組を既に提供しているが、9月から「Eテレ」「BS1」「BSプ…
著者
長谷川洋子著
出版者
文藝春秋
巻号頁・発行日
2015
著者
城野 靖朋 金井 秀作 後藤 拓也 原田 亮 藤高 祐太 谷出 康士 長谷川 正哉 大塚 彰
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.533-537, 2013-08-20

〔目的〕本研究の目的は,運動課題と認知課題の二重課題練習において,注意に関する指示の影響を明らかにすることである.〔対象〕健常成人60名を対象とした.〔方法〕二重課題練習で注意を運動課題に向ける条件,認知課題に向ける条件,注意の指示を与えず自由選択できる条件,練習を実施しない条件を設定し,練習前後の各課題パフォーマンスを評価した.〔結果〕dual-taskの運動課題パフォーマンスおよび高難易度運動課題パフォーマンスは,練習期の注意配分を自由に選択できる条件で向上した.〔結語〕健常成人を対象にした本研究では,注意の指示を与えない二重課題練習が,運動課題パフォーマンス向上に効果的である可能性が示唆された.<br>
著者
安田 仲宏 久下 謙一 小林 孝治 青木 直和 長谷川 朗 熊谷 宏
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.87-91, 2001-04-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9

多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いることにより, イオン粒子線飛跡の3次元情報を得る新しい手法を開発した。市販のカラーフィルムに粒子線を照射した。飛跡の深さの違いがカラー像として現出し, 3次元情報をカラー情報から得ることができた。また, 最少電離粒子に対して感度を有する原子核乳剤に3種類のカプラーを混ぜて, 3層に塗布したカラー原子核乾板を作製し, 粒子線を照射してカラー現像を行った。飛跡の深さの違いによる, 3色の発色が確認された。この手法の優位性と限界について原子核乾板における飛跡と比較して考察した。