著者
濱島 京子 梅崎 重夫
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.23-31, 2012

第三次産業における労働災害件数は近年増加傾向にあるが,産業機械に起因する労働災害の実態はほとんど明らかにされていない.そこで本報告では,第三次産業での労働災害多発機種などを明らかにすることを目的に,当該機械設備で発生した労働災害を分析し,業種および機種別に災害件数を分析した.使用した労働災害データは,厚生労働省が件数を公表している死亡災害,死傷災害および重大災害である.調査の結果,死亡災害,死傷災害および重大災害では,それぞれ災害多発業種や機種に差異がみられた.これは死亡,死傷および重大災害の防止対策は,各々個別に検討する必要があることを示唆している.考察の結果,災害防止対策の確立へ向けた重点的な取り組みが必要とみられる機種は(1)死亡災害:廃棄物処理機械(ゴミ収集車など)および昇降搬送機械(フォークリフトやエレベータなど),(2)死傷災害:食品加工機械,フォークリフト,コンベア,(3)重大災害:一酸化炭素を発生する可能性のある燃焼機器,であった.また,洗車機,立体駐車場,介護用リフトやゴルフカート等の第三次産業特有の機械設備による災害についても,災害防止対策の確立に必要な課題を示した.
著者
髙橋 珠州彦
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
no.39, pp.41-51, 2017-03-30

昭和初期の吉祥寺地区で実施された府道拡幅事業を事例に、沿道住民の行動と商店街の形成過程について検討した。府道180号線は、吉祥寺駅に通じる唯一の府道であると同時に、井之頭恩賜公園への接続道路としての役割を担っていた。同道では、拡幅事業の前後で沿道商店街の姿が大きく変わった。事業前後で多くの商業経営者が入れ替わった理由は、家屋所有者か借家人かという属性の違いに関わっていた。また、移転や立退きに伴う補償料の支払い額は家屋所有者と借家人で大きく異なっており、彼らの判断材料になっていた。沿道で最多の家屋を所有していた春山庄右衛門は旧家出身であり、拡幅事業以前は多くの貸家経営を行なっていた。事業完了後も沿道に戻り商業を継続する一方、他所出身の商店主らによって結成された商店街組織の代表者として署名している。地域住民の紐帯としての役割を果たした春山氏の行動は、地域形成において重要なものであった。
著者
中野 晋 内田 剛 石ヶ森 勲 菅原 敏 新田 慶治
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.64, no.617, pp.107-114, 1998-01-25
参考文献数
9

It is necessary to develop a small positive pressure control system for the closed ecology experiment facilities because of the needs to prevent contamination from the atmosphere and to protect against over differential pressure loading. In the present study, a numerical analysis method was developed to calculate the quantity of state of the closed module which is fitted with rubber buffers for the small positive pressure control system. Experiments to examine the pressure change of the closed module caused by rapid temperature control of an air conditioner were carried out at Biosphere-J. Comparison of calculated and experimental results showed that the present dynamic simulation is suited to estimating the quantity of state of the closed module.
著者
北沢 昂平 石川 真次郎 杉浦 彰彦
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.1039-1040, 2016-03-10

山間部における猟銃事故はあとをたたない.原因として,猟師と被害者,あるいは猟師同士がコミュニケーション手段を持たないことがあげられる.一方で狩猟現場での違法無線の利用が問題になっている.本研究では,一定の距離に存在する端末同士を自動でリンク するエリアIPフォンを提案し,狩猟エリアでのコミュニケーションを確立し,猟銃事故の防止に適用する.エリアIPフォンでは,GPSにより取得した位置情報をサーバ側に登録し,同一エリア内の端末を自動的に接続する.これにより同一エリア内の不特定多数の相手の存在や通話内容を知ることができる.実験では,スマートフォン用のエリアIPフォン用アプリケーションと,管理用PC(サーバ)を用いて実現し,性能評価行った.
著者
伊木 尚幸 大嶋 二郎
出版者
日本醗酵工学会
雑誌
醗酵工学雑誌 (ISSN:03675963)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, 1963-05

Recently tea components have been extracted from tea leaves using hot water (over 60℃). We have reported in a previous paper on the extracted components of green and black tea using Cellulae. In this paper we report on the yield, aroma and taste of the tea components. In this experiment, in the extracting process of manufacturing instant tea, Cellulase of 0.3%, 0.6% and 1.2% of weight concentration were added respectively to freshly picked black and green tea leaves, and to tea leaves dried by infra-red ray lamps. These preparations were then held at about 40℃ for 20 hrs. During this process the cellulose and hemicellulose in the cell-mumbranes were changed to a swollen resolved condition.Through the action of Cellulase, such components as, tannin, caffein soluble nitrogen, non-watersoluble materials and tasting components were extracted from the cells of tea leaves. It may be that this action is helped by such enzymes as protease, amylase and xylase which are contained in the cellulase prparation.Quality of the tea was improved during resolving of the non-solubleamide-compounds.
著者
若倉 正英 岡 泰資
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.200-205, 1999-06-15
参考文献数
4
被引用文献数
1

<p><tt><b>廃棄物は多様な物質が収集運搬,破砕,焼却,化学処理,保管,埋立などさまざまな工程で取り扱われる、そのため,安全化技術の標準化が容易ではなく,一般の製造業に比べて事故の発生頻度がかなり高い.人身災害の大部分ははさまれや巻き込まれといった傷害事故であったが,最近では排出される化学品由来の事故も増加している.化学物質による事故は可燃性廃棄物による火災,爆発が最も多い.特に特定フロンの使用禁止以降,種々のスプレー缶で蓄圧剤として可燃性ガスを使用するため,ゴミ収集車内や廃棄物破砕施設で火災や爆発が頻発している.また,リサイクルや無害化処理に伴う工程では,複数の物質の混合による有害物の発生,発火事故などが少なくない. </b></tt><tt><b>取り扱う廃棄物の安全性に関する性状や,対応方法を把握することが重要である.</b></tt></p>
著者
田中 皓介 神田 佑亮
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F4(建設マネジメント)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_1-I_7, 2013
被引用文献数
2

公共事業は,良質な生活空間や,自然災害に対して安心・安全な国土の構築に大きく寄与している.ところが近年,公共事業に対するネガティブなイメージが流布され,公共事業に対する批判的な雰囲気の中で,国民の支持が得られにくい状況に追い込まれ,事業の遅延や中止,予算削減に直面している.そこで本研究では,そうしたネガティブイメージの是正に資することを目的とし人々の抱くイメージについての追跡調査を行った.特に,2012年12月には,笹子トンネルでの崩落事故や,第46回衆院総選挙など,公共事業に直接・間接に関わる重大な出来事があった.こうした出来事の半年前の6月下旬,および直後の12月下旬において,公共事業に係る言葉に対するイメージについての追跡調査を行い,その変遷を分析した.
著者
AKIMOTO,Shinichi
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, 1981-09-25

Eriosoma yangi fundatrices usurp galls of other Eriosoma species. Such a habit has not been reported for any aphid so far. The fundatrix of a gall-forming species settles on a young elm shoot and induces a gall on a leaf a little away from its feeding site. On the other hand, the E. yangi fundatrix walks about actively on young leaves, and molts there usually until the 3rd instar. It does not form its own gall, but intrudes into a gall of other Eriosoma species. After the intrusion, E. yangi somehow kills the original gall proprietor. E. yangi is an obligatory parasite on the galls of other Eriosoma species.
著者
夏川 周介
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.7, 2008

終戦前年の昭和19年に創立された佐久総合病院はまさに戦後の歴史と共に歩んできた。設立当時は日本のチベットとも称された人口5千人に満たない貧しい、寒冷の地にあって、医師2人、20床の規模からスタートし、現在は老健までを含む全病床数1,190床、職員総数1,800余名、常勤医師数200余名を数えている。発展の過程を規模だけからみると、まさに戦後の復興から高度成長への道をひた走ってきた我が国の姿と生き写しの感があるのは否めない。しかし、経済復興と高度成長の波に乗り、時流におもねって規模の拡大が図られて来たわけでは断じてない。むしろ、困窮劣悪な農村地域にあって、戦後の工業社会の実現と生産優先の政策から取り残され、そのひずみを様々な形で受けた農村の環境、産業としての農業そして農民の健康を守るため、昭和20年に赴任し、50年間にわたり院長を努めた故若月俊一の指導のもと、地域に根ざした地道な包括的医療活動の結果であると考えている。そして、その過程はまさに農村医学の実践の歴史といえるのではないか。<BR>創立期は有史以来大きく変わることの無かった日本の農村・農民の劣悪な生活環境、作業内容からくる健康障害に医療のみならず、社会環境、行政的視点から問題を浮き彫りにし、医学的・社会的・科学的手法により、その解明と改善をはかった農村医学と予防医学創生の時期であった。経済的、時間的、距離的そして何よりも医学的無知から病院にかかることの出来ない人々に対し出張診療班を編成し、無医村に出かけ、保健・予防活動に力を注いだ。その後の高度経済成長時代は、生産優先政策から生じる農薬中毒、農機具災害などの環境汚染や健康障害から農民の健康を守るたたかいの時期であり、同時に急速に発展する医学、医療の修得と提供をめざして最先端の医療技術の導入、施設・機器の整備を図って来た。そして、近年は急速に進む高齢化社会に対応し、介護・福祉、ことに在宅医療の実践に力を注いでいる。<BR>戦後の日本社会は国際情勢とも連動した急速な発展と未曾有の大変動に見舞われているのに対し、国全体として意識、思想、体制が追いつけない状況が今日の混乱を招いているといわざるを得ない。医療の世界も農村・農業をとりまく状況もまた然りである。<BR>若月はこのような状況を早くから喝破し"食糧自給率を減らし、農業を危機に陥れ、農村の美しい環境を破壊しているのは資本である。それに、政・財・官の癒着が大きく関与している。「協同」の名において、資本との闘いをきちんとやっておかないと、将来はとんでもないことになる。"といみじくも述べている。この言葉の中に重要な農村医学の目的、意義、役割が含まれているものと考える。<BR>現在、地域医療崩壊が現実のものとなる中、医療関連産業は多くの地方の基幹産業としての役割を担っている。このことは人口減少に悩む地方、ことに農村地域における有力な雇用創出につながるとともに、地域社会の維持に欠くべからざる要素である。そのような地域に依拠する医療機関は、地域の継続性とセイフティーネットを守る役割と機能を持つことが社会的使命であり責任であると任じ、健全な経営を守ると同時に地域住民の命と健康を守ることが"農村医学の原点"ではないだろうか。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.290, pp.96-99, 2008-11

菓子メーカー、三州製菓(埼玉県春日部市)の斉之平伸一社長が差し出したせんべいには「祝・金メダル」と書いてある。北京五輪で金メダルに輝いた女子ソフトボールの上野由岐子選手らが所属する社会人チーム「ルネサス高崎」の祝勝会で配布されたものだ。 砂糖を白く塗布した面に、食紅などで絵や文字を描く「印刷せんべい」は、今年から受注を始めたばかりの新製品。
著者
東 祥代 小山内 康夫 及川 哲史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.D0472, 2006

【目的】<BR>急性期病院における廃用症候群患者の実態を調査し、移動能力再獲得に影響を与える因子について検討した。<BR>【方法】<BR>対象は、2004年9月から2005年8月に当院入院され、廃用症候群の診断名でリハ処方された患者102名中、死亡例23例・中止例1例を除く78名(男性43名、女性35名)。<BR>診療録より、年齢、痴呆性老人の日常生活自立度判定基準(以下、精神機能)、入院からリハ開始までの日数(以下、リハ開始までの日数)、入院から離床までの日数(以下、臥床日数)、在院日数、転帰先、移動能力(入院前・退院時)について、後方視的に調査した。移動能力については、FIMの移動項目の点数(1~7)を用いた。統計学的解析は、移動能力再獲得に影響を与える因子の分析として、1)年齢、2)精神機能低下(ランク2以下)の有無、3)リハ開始日数、4)臥床日数、5)入院前移動能力を説明変数とし、ステップワイズ重回帰分析を行った。<BR>【結果】<BR>平均年齢は79.4歳。精神機能低下例は、39.7%であった。リハ開始までの平均日数は、9.8±8.7日、平均臥床日数は、11.4±15.1日、平均在院日数は35.7±23.8日であった。転帰先は、自宅が56.4%、転院・施設が43.6%であった。移動能力が、退院時に入院前レベルに回復した例は67.1%だった。<BR>入院前移動能力獲得に寄与する因子として精神機能低下の有無(標準回帰係数=0.400)、入院前移動能力(標準回帰係数=0.365)、臥床日数(標準回帰係数=0.202)の順に採用された。決定係数R<SUP>2</SUP>=16.6%であった。<BR>【考察】<BR>矢部らは、早期離床を阻害する因子として、高齢、運動障害、痴呆、不穏の出現をあげている。本研究からも高齢者が多く、精神機能低下例も4割近くを占めていたことから、これらは廃用症候群に至りやすい因子であると推察された。また、移動能力再獲得例の割合は、門らの内科・外科病棟患者を対象にした研究の82.6%と比較すると、低い値であった。当院では、在院日数短縮の方針のため、病前レベルに到達しなくとも、環境調整により早期に在宅復帰を目指した事が、要因として考えられた。<BR>張替らの終了時移動能力を目的変数として重回帰分析を行った研究では、精神機能、病前移動能力が影響を与えていた。移動能力再獲得を目的変数とした本研究でも、同様の因子に加え、臥床日数が影響したことから、精神機能低下例や、入院前移動能力低下例について、早期離床を進め、廃用の進行を予防していく必要があると考えられた。しかし、決定係数が16.7%と低い値であったことから、今回評価出来なかった因子が関わっている可能性が考えられた。<BR>【まとめ】<BR>廃用症候群患者のリハビリテーションにおいて、「精神機能低下」、「入院前移動能力」の影響を考慮し、早期離床を促すことが重要である。<BR>
著者
中谷 美咲 関 洋子
出版者
ファンクショナルフード学会
雑誌
Functional Food Research (ISSN:24323357)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.FFR2020_p65-74, 2020-08-11 (Released:2020-09-10)
参考文献数
45

野菜や果物は長時間の保存が難しく,一般的には野菜はピクルスや漬物,果物はジャムに加工して保存されてきた.しかし,加工の際の酸処理や加熱によって,野菜・果物に含まれる酵素を不活性化してしまう,加熱により総ビタミンC 量が低下するという問題があった.そこで最近では果物や野菜を生のまま砂糖漬けにして発酵させることで,有用な物質の破損なしに加工・保存する方法がある.果物や野菜を砂糖漬けにすることで,数日で野菜や果物から出てきた水分で砂糖が溶け,シロップ漬けの状態となる.このシロップは酵素シロップと呼ばれ,発酵による有用成分の増加および機能性の向上,がん細胞増殖抑制作用が期待できる.そこで,本研究ではりんごを利用した酵素シロップに着目し,発酵によるがん細胞増殖抑制作用,抗酸化作用,α-グルコシダーゼ阻害作用を調査した.また,発酵に関与している微生物の同定を行った.りんごは青森県の早生ふじりんごを用い,16 分割にした後,1.1 倍の砂糖と共にガラスの容器で2 週間室温に保存し,発酵7 日目と14 日目のシロップを用いてマウス白血病細胞株P388 の細胞増殖への影響,抗酸化活性,α-グルコシダーゼ阻害活性を測定した.がん細胞増殖抑制作用を評価するため,細胞数を調整したマウス白血病細胞株P388 に発酵7 日目と14 日目の酵素シロップまたは滅菌水を添加し,37°C で7 日間5.0% CO2 環境で培養し,p388 の細胞数を比較した.酵素シロップの抗酸化作用はDPPH ラジカル消去活性を,α-グルコシダーゼ阻害作用はα-グルコシ ターゼ阻害活性を測定した.発酵に関与している微生物を同定するため,酵素シロップを適宜希釈し標準寒天培地に塗抹し,35℃で2 日間培養した.2 日後,出現したコロニーの微生物同定を行った.その結果,がん細胞増殖抑制作用の評価では,発酵7 日目および14 日目の酵素シロップでp388 細胞の増殖抑制効果が確認された.抗酸化作用の評価では,酵素シロップの抗酸化活性と比較してリンゴ自体の抗酸化活性で高い値が確認された.α-グルコシダーゼ阻害作用の評価では,発酵7 日目および14 日目の酵素シロップで高いα-グルコシダーゼ阻害活性が確認された.また,発酵に関与した微生物を同定した結果,相同値97%でMetschnikowia pulcherrima であった.以上のことからリンゴを利用した酵素シロップはがん細胞増殖抑制作用,α-グルコシダーゼ阻害作用が確認され,発酵に関与している微生物はMetschnikowia pulcherrimaであることがわかった.
著者
Hongkun Xue Liuyang Shen Xiaorui Wang Chenghai Liu Chai Liu Han Liu Xianzhe Zheng
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
Food Science and Technology Research (ISSN:13446606)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.29-38, 2019 (Released:2019-03-01)
参考文献数
39
被引用文献数
7 17

The objectives of this study were to isolate and purify blueberry anthocyanin by combination of macroporous resin and Sephadex LH-20 and identify anthocyanin composition after isolation and purification. The static adsorption/desorption experiments of anthocyanin on ten different types of resins were compared. The results showed that the highest AB-8 macroporous resin adsorption rate of 97.73 % and desorption rate of 81.52 % from blueberry were achieved under optimal conditions (Adsorption conditions: a flow rate of feed 1.0 mL/min, anthocyanin concentration of 1.0 mg/mL, pH of 3.0; Desorption conditions: an eluent flow rate of 1.5 mL/min, ethanol concentration of 60 %, pH of 3.0). The anthocyanin purity increased 19.86-fold from 4.58 % to 90.96 % after one run treatment with macroporous resin combined Sephadex LH-20 method. Delphinidin-3-glucoside and cyanidin-3-glucoside were identified by HPLC-ESI-MS/MS. The results of this study may effectively promote the purification of anthocyanin from most blueberry varieties as well as from other plant materials.
著者
小林 亮介 山本 宏 貝沼 修 趙 明浩 鍋谷 圭宏 伊丹 真紀子
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.743-748, 2015

症例は33歳,男性.労作時のめまい・動悸を自覚し,近医受診しHb 7.3g/dlと貧血を指摘された.十二指腸水平部に2型腫瘍を認め,十二指腸癌の診断で,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織診断では,小円形細胞の増殖を認め,免疫染色では,MIC2,NSE陽性で,筋原性マーカーや上皮性マーカーは陰性であった.さらに,Ewing肉腫と同じ染色体転座も認め,末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍peripheral primitive neuroectodermal tumor(pPNET)と診断した.術後は化学療法を行い,現在術後4年無再発生存中である.pPNETは四肢や胸壁などに発生する軟部腫瘍で,近年,Ewing肉腫と共通した染色体転座を有することが判明し,Ewing肉腫ファミリー腫瘍と総称される.腸管原発の発生は非常に稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.
著者
青山 芳夫
出版者
Japan Society of Corrosion Engineering
雑誌
防蝕技術 (ISSN:00109355)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.185-187, 1963-04-15 (Released:2009-11-25)
参考文献数
15

The relays for railway signaling systems are abnormally attacked, when they are used under such conditions that electric discharges frequently take place on the surfaces of their contact points. As the corrosion products, silver nitrate (AgNO3) and basic copper nitrate [3Cu(OH)2⋅Cu(NO3)2] are formed on the surfaces of silver contacts and nickel coated bronze springs respectively. For the identification of these corrosion products, the interference and absorption procedures are found to be suitable.