著者
西本 哲 三村 護 中川 征樹
出版者
神戸医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ファイバー束の性質を知るための方法として特性類を計算することがある.ファイバー束の中で最も重要なのが普遍束であり, その特性類を決定することは構造群の分類空間のコホモロジーを計算することにあたる.それを計算するための道具としてスペクトル系列があり, 今回は例外リー群E_7, E_8の分類空間のmod 3コホモロジーへ収束するスペクトル系列のE_2-項の代数構造を計算した.それから分類空間のコホモロジーと密接に関係している, Weyl群の極大トーラスの分類空間のmod 3コホモロジーへの作用による不変式環をE_7の場合に計算した.
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中川 善典 中西 航
出版者
Sociotechnology Research Network
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.70-85, 2012

本論文は,高知県を対象として,交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会経済的要因や政治的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,古代~中世,近世,明治~戦前,戦後の4つの時代区分にしたがって整理した.その結果,高知県は,険しい四国山地と海に囲まれた地域であったため,古代から現在に至るまで,海路による広域交通ネットワークに頼らざるを得なかったこと,県領域内の閉鎖的な交通政策が広域旅客交通の発展を妨げたこと,高知県の陸路ネットワークの整備は,主に政治的要因によって実施されてきたこと,高知県の海上交通ネットワークは,一貫して関西地方との経済的結びつきのもとに発達してきたこと,四国遍路が高知県内の技術に与えた影響が大きいことなどを明らかにした.
著者
中北 英一 鈴木 賢士 坪木 和久 大石 哲 川村 誠治 橋口 浩之 高橋 劭 城戸 由能 田中 賢治 中川 勝弘 岩井 宏徳 市川 温 杉本 聡一郎 鈴木 善晴 出世 ゆかり 若月 泰孝 相馬 一義 大東 忠保 山口 弘誠
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2010-04-01

集中豪雨やゲリラ豪雨による水災害軽減のための総合的基礎研究を実施した。最新型偏波レーダーとの同期フィールド基礎観測実験においてビデオゾンデ観測の汎用化をはかることでこれまで夢に描いてきた積乱雲内の多地点連続観測を実現するとともに、ヒートアイランドの影響を受ける都市域での積乱雲形成・発達過程のマルチセンサー同期観測の緒も開いた。それらを土台に積乱雲のモデル化と豪雨予測手法の開発を行い、加えて早期警戒情報提供や水位予測などの水管理に重要な手法をも構築した。特に、開発したゲリラ豪雨の早期探知・危険性予測手法は国土交通省で現業化され試験運用が開始されており、科学的にも社会的にも意義深い貢献を果たした。
著者
中川 涼司
出版者
日本現代中国学会
雑誌
現代中国 (ISSN:04352114)
巻号頁・発行日
no.88, pp.130-134, 2014
著者
中川 利香
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究ではマレーシアにおける政府の中小企業向け金融支援の特徴と効果について、(1)取締役にブミプトラが含まれている企業ほど支援を受けている、(2)担保を保有しているものの業績があまり良好でない中小企業に支援が提供されている、(3)支援が中小企業の雇用や売上に目立った効果を及ぼしていない、の3点を明らかにした。これより、政府は民族の区別なく成長が見込まれる中小企業により手厚い支援を提供する制度を構築することが必要であろう。その際、経営指標の面から支援を打ち切る基準(いわゆる卒業要件)を設定し、信用保証を利用した商業ベースの銀行借入に移行できるように制度設計を行うことが望ましい。
著者
玉井 健三 中川 清昌 藤元 栄輔 中新 敏彦 室木 俊美 押尾 武 松原 完也 加藤 隆三 馬場 利人 岩井 正博 織田 武吉 岡部 孝一 野尻 孝司 北 登代志
出版者
Japanese Stomatological Society
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.109-118, 1988

最近, 抗生剤の開発はめまぐるしく展開され, 中でもセフェム系抗生剤は数年前から著しい開発が進んでいる。各科臨床でも, 起因菌に感受性の高いセフェム系抗生剤の使用頻度は高い。<BR>今回われわれは, 新たに開発されたエステル型経口セフェム剤T-2588について, 口腔外科手術 (抜歯術を含めて) を施行する患者10名に本剤を投与し, 血清中濃度と歯肉・顎骨への移行濃度を測定した。また, 口腔内感染症20例に本剤を投与し, その臨床効果を検討するとともに, 本剤の有用性・安全性についても検討した。
著者
藤元 栄輔 野尻 孝司 北 登代志 馬場 利人 岩井 正博 織田 武吉 岡部 孝一 松原 完也 加藤 隆三 仲井 雄一 室木 俊美 中新 敏彦 中川 清昌 山本 悦秀
出版者
Japanese Stomatological Society
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-6, 1990

Hospitalized cases of surgical procedure for oral lesions in diabetic patients during 4 years (1984-1987) were investigated in this paper. Thirty-four subject cases were older than 40, and the ratio of male to female was 2 to 1. Twenty-one patients were referred from medical doctors, 9 patients from dentists, and 4 patients visited directly. The distribution of oral diseases in diabetic patients was as follows: 14 cases, inflammatory disorders, 11 cases tumors, 4 cases cysts, 3 cases injuries, and 2 cases others. Thirty-one patients sufferred from not only diabetes mellitus but also other systemic complications. At preoperative precautions 34 patients were controlled, with the advice of physician, for fasting blood glucose was less than 150 mg/dl and ketone bodies were negative. As to results, 28 patients got well, but in 6 patients some problems i. e. slow healing, infections, were observed. In conclusion, the factors related to healing process were discussed.
著者
岩永 恭雄 佐々 祐之 中川 裕之 茅野 公穗 宮川 健 岩田 耕司 宮崎 樹夫 牧野 智彦 永田 潤一郎 青山 和裕 辻山 洋介 水谷 尚人 小松 孝太郎
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-10-31

本研究では,「課題探究型の説明」を,事柄の生成(構想/構成),説明の生成(構想/構成),評価・改善・発展及び三側面の相互作用による営みとして捉えた。次に,この捉えに基づいて,中学校数学の全4領域(「数と式」,「図形」,「関数」,「資料の活用」)において,その領域における説明の特性に基づいてカリキュラム開発枠組みを設定し,この枠組みに基づいて,学習指導要領に即して「内容ー活動対応表」を作成した。最後に,「内容ー活動対応表」に基づいて一連の授業を開発・実践し,カリキュラムの実現可能性を確かめ,今後の課題を特定した。
著者
小泉 潤二 春日 直樹 中川 敏 栗本 英世 石川 登 花渕 馨也 春日 直樹 中川 敏 栗本 英世 中川 理 石川 登 花渕 馨也 松川 恭子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、トランスナショナルな、つまり国家、国民、民族を超える現代世界の動態的現象を人類学的に把握し分析するために、「境界」に生まれるもの、つまり境界の生産性に着目した。中米、アフリカ、東南アジア、オセアニア、ヨーロッパなど各地で現地調査を実施して経験的資料を集め、国家や民族やモダニティなど多様な要因により複雑に構築される境界の理解を進めるとともに、その境界を越える人やモノの流れの現実を明らかにした。
著者
中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.643-648, 2001-09-01
被引用文献数
25 3

近年の移動通信の進歩はすさまじいものがある.その中で第3世代以降の変調方式がどのようなものになるのか注目されている.高速, 広帯域な伝送が可能で, かつ周波数効率の高いものが望まれる.本稿ではそうした中で何かと議論の多いOFDMとCDMAの融合方式を分かりやすく解説する.まず, OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)とCDMA(Code Division Multiple Access)の両変調方式に関して別々に取り上げ, 最後にそれらが融合した方式について解説する.
著者
湯淺 太一 中川 雄一郎 小宮 常康 八杉 昌宏
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.41, no.SIG09(PRO8), pp.87-99, 2000-11-15

Lispなどの大多数のリスト処理システムでは,不用セルを回収するためにごみ集め(GC)が行われる.一般的に採用されているGCは,ごみ集めの間プログラムの実行が中断されるので実時間処理には適さない.この問題を解決するために,ごみ集めの一連の処理を小さな部分処理に細分化し,プログラムの実行と並行してごみ集め処理を少しずつ進行させる実時間方式のGCが提案されている.代表的な実時間GCであるスナップショットGCは,スタックなどのルート領域から直接指されているセルをGC開始時にすべてマークしておかなければならない.この間の実行停止時間は,ルート領域の大きさによっては,無視できなくなる.そこで,関数からのリターン時にマーク漏れがないようにチェックすることで,スタックから直接指されているセルを関数フレーム単位でマークする方法を提案する.スタック上のルート領域をフレーム単位でマークしていき,ある関数からリターンする際に次の関数フレームがマークされているかどうかをチェックし,マークされていなければその関数フレームをマークしてからリターンする.これをリターン・バリアと呼ぶことにする.ルート領域のマークが終了したら,従来のスナップショットGCと同様に残りのセルをマークする.本論文では,Common Lisp処理系KCL(Kyoto Common Lisp)上でリターン・バリアを実装し,GCによる実行停止時間について,従来のスナップショットGCと比較評価および検討を行った.
著者
中川 知佳子
出版者
東京経済大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、言語情報から構築される概念の記憶の比較を通し、第一言語と第二言語の理解プロセスの相違点を明らかにしようとするものである。例えば I don’t like that animal because it bit me when I was a child. という文の場合、dogという表象が構築されると想定される。日本人EFL学習者を対象として、日本語と英語のマテリアルを使用した語彙性判断課題を実施した結果、英語読解では明示ターゲットと推論ターゲット間に有意差がなく、オンラインでの推論が起こっていたことを示す結果となっていたが、日本語読解は全てのターゲット間に有意差がないことが示された。

1 0 0 0 可視光通信

著者
中川 正雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.1908-1913, 2006-12-01
被引用文献数
6 8

いつでもどこでも情報を受け取ることのできる無線通信の普及にはすごいものがある.電波,特に波長が10cm程度以上の波は,ビルの谷間でも,室内でも,どこからともなく入り込み,いつでもどこでも情報を交換するという我々の要求を満たしてくれる.こうしたモバイル技術の次に来るものとして,ユビキタス技術が期待されている.これはあらゆる物が情報を発する技術であり,物の管理のためだけでなく,街やオフィスなどを,人間にとって便利に,安全に,楽しくするための技術である.こうしたことを可能にする可視光通信技術について述べていく.見える光は電波と同じ波の一種なので,当然ながら,情報を伝えることができる.可視光通信の可能性をユビキタスなインフラとしてのメリットや社会的メリットから探っていく.
著者
池添 泰弘 茂木 邦雄 鈴木 隆史 廣田 憲之 植竹 宏往 渋谷 正徳 中川 準 北沢 宏一
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.1557-1560, 1999-04-15

We succeeded in making water levitate in air, using not an extreme by strong magnet such as a Bitter-type hybrid matnet, but a compact superconducting magnet. The levitated water ball had a spherical shape and levitated stably for over a day. We named this phenomenon "magneto-Archimedes levitation," because, to achieve it, we used gravitational and magnetic buoyancy forces in the presence of pressurized oxygen gas. In additon, our method enables paramagnetic substances to levitate in air, which has been considered to be impossible owing to the Maxwell relation, divB=0. We also succeeded in making paramagnetic aqueous copper sulfate levitate in air. To the best of our knowledge, this is the first demonstration of stable levitation of paramagnetic substances in the atmosphere.
著者
中川 一雄
出版者
岐阜大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

メアリ・コリアの文化的想像力と詩的言説は二重の意味で疎外されている。経済的・社会的構造において彼女は、スティーブン・ダックと同様に、下層の労働者階級に属している。彼らは領主層に「服従」し、その命に応じて労働することによって賃金を得、最底辺の貧困生活を送る。もうひとつのレベルでは、女性であることによって男性に抑圧されているのである。この抑圧構造がダックの農婦批判という言説を生んだと言える。この経済と性に関わる二重の疎外性は、当時のジェントリー階級文化のイデオローグの一人であったアレグザンダー・ポウプの詩を二人の詩と対置させ、彼ら3人の詩における水表象の分析によって明らかとなる。
著者
中川 久定
出版者
京都大学
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.119-355, 1975-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
中川 久定
出版者
京都大学
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.185_a-45_a, 1973-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
中川 満夫 村田 剛 下川 晃彦 本田 俊哉 児島 昭次 内山 充
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.301-308, 1984-10-31

The methods for analyzing residual methylene blue and malachite green in the muscle and liver of rainbow trout and eel were established. Since methylene blue and malachite green in the muscle and liver homogenates were effectively extracted by n-butanol in the presence of ZnSO_4,the recoveries of methylene blue and malachite green were determined by measuring the optical density (665 nm for methylene blue, 620 nm for malachite green) of butanol solution extracted from the liver and muscle homogenates containing the dyes. However, the optical density of malachite green in butanol solution extracted from the liver homogenates was measured at 500 nm, 620 nm and 700 nm, and was then calculated from the following equation ; Net OD_<620>=(MOD_<620>-OD_<700>)-[(OD_<500>-OD_<700>)×0.4815-0.0033] MOD_<620> : OD observed at 620 nm : malachite green + pigments of liver homogenates The recoveries of methylene blue and malachite green added to the muscle homogenates were 80-87% and 80-88%, respectively. The limits of detection in the muscle were 0.1 μg/g for both dyes. Also, the recoveries of methylene blue and malachite green added to the liver homogenates were approximately 85-87% and 88-95%, respectively. As little as 0.5 μg/g of both dyes in the liver was detectable. On the other hand, when rainbow trout were exposed to 0.5,1.0 and 2.0 ppm of malachite green solution at 16℃ for 1 h, residual amounts of malachite green in the muscle and liver were 1.41±0.28 μg/g (muscle) and 5.9±1.2 g/g (liver), 2.41±0.11 μg/g (muscle) and 10.1±1.4 μg/g (liver), and 5.90±1.61 μg/g (muscle) and 19.1±2.8 μg/g (liver), respectively. Also, when eel were exposed to 3.0 ppm of methylene blue solution at 16℃ for 1,2 and 3 h, residual amounts of methylene blue in the liver was 1.20±0.3 μg/h, 1.10±0.5 μg/2 h and 0.90±0.2 μg/3 h, respectively, and residual methylene blue in the muscle could not be detected.
著者
中川 直子 河村 明 天口 英雄
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.143-143, 2010
被引用文献数
1

高速道路におけるサービスエリアは,「駐車場」「トイレ」「電話」「園地(休憩スペース)」を基本施設として,またこれらに付帯する形で「飲食施設」「物販施設」等が整備されており,大多数の国民が使用することから,快適・清潔・安全であり,かつ環境に負荷を与えないことが要求されている.NEXCO東日本の約300ヶ所のサービスエリアでは,各サービスエリア平均して50-80のトイレ設備を有しており,近年多様な水回り改善が進められているが,水消費量,電力消費量およびこれらに伴うコストが膨大である.そこで本研究では,トイレ使用の多い高速道路サービスエリアに着目し,今回は既存のトイレ施設を男子用無水小便器及び洗浄水循環型尿分離トイレに交換することによる環境負荷削減効果および費用便益に関する考察を行った.