著者
宮久保 圭祐
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.628-629, 2017-12-20 (Released:2018-06-01)
参考文献数
4
著者
久保 重
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
樟蔭国文学 (ISSN:03898792)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-12, 1983-11-06
著者
久保田 喜裕
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.94, no.8, pp.567-582, 1988-08-15
被引用文献数
3

In the Green Tuff region, holocrystalline-hypabyssal rocks which have been called "Tertiary granitoids" occur often. Many of these bodies are volcano-plutonic complex composed of plutonic, hypabyssal, and volcanic rocks with felsic to intermediate composition. The porphyritic intrusive bodies in the Yuzawa district and quartz-dioritic bodies in the Tanigawa district are one of the best examples of this kind, and thus they were studied. The Kiyotsukyo intrusive body in the Yuzawa district is concordant to the surrounding strata, thus forming a laccolith. This body is well jointed. The jointing system is interpreted as the cooling-columnar joint. Analysis of the system was useful for reconstructing the shape of the intrusive body (cf. Fig. 13). The Kiyotsukyo intrusive body and the other porphyritic and andesitic bodies in the Yuzawa district intruded concordantly to the fine-grained, marginal facies of sedimentary basin at the maximum subsidence stage of the Green-tuff disturbance. On the other hand, the large quartz-diorite body in the Tanigawa district is discordantly intrusive into the uplift area where the initial volcanism of the Green Tuff activity took place at the end of the Geen-tuff disturbance.本論では,越後湯沢地域に分布する「清津峡石英閃緑ひん岩体」の迸入形態の復元を行い,さらに谷川岳地域の石英閃緑岩体も含め,グリーンタフ変動における第三紀花崗岩類の活動様式について検討した.その大要は,以下のようにまとめられる.(1)清津峡岩体は,餅盤状の調和的(concordant)な岩体である.迸入形態の復元には,この岩体全域に発達している冷却柱状節理の性質を応用した.(2)清津峡岩体をはじめとする越後湯沢地域の層状火成岩は,中新世中期の最大沈降期に堆積盆地の縁辺部の細粒岩層(頁岩・細互層)中に,調和的(concordant)に迸入したものである.一方,谷川岳地域の大規模な石英閃緑岩類は,中新世末期にこの地域の初期火成活動の場が著しい隆起に転じた部位に,非調和的(discordant)に貫入したものである.
著者
金森 絵里 兵藤 友博 小久保 みどり 中瀬 哲史 佐野 正博 山崎 文徳 慈道 裕治 横田 陽子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では福島第一原発事故がなぜ起こってしまったのかを領域横断的に分析し,以下の点を明らかにした。1.被爆国日本が原子力を社会的に受容したのは夢のエネルギーだという考え方が浸透していたからである。2.原子力政策は日本学術会議などの議論を十分に反映しなかった。3.大型化・連続化による経済性追求が安全性軽視につながった。4.歴史的に形成された「国家との戦い」「企業を護る」という意識と経営行動が事故につながった。5.緊急時における組織的対応が不十分だった。6.原発は総括原価方式のもとで電力会社経営を安定化したが,事故やバックエンドのコスト議論は自主的自律的におこなわれなかった。
著者
奥田 稔 高坂 知節 三宅 浩郷 原田 康夫 石川 哮 犬山 征夫 間口 四郎 新川 秀一 池野 敬一 松原 篤 稲村 直樹 中林 成一郎 後藤 了 小野寺 亮 遠藤 里見 亀井 民雄 室井 昌彦 馬場 廣太郎 島田 均 舩坂 宗太郎 大橋 伸也 鄭 正舟 小澤 実佳 八木 聰明 大久保 公裕 後藤 穣 服部 康夫 上野 則之 柏戸 泉 大塚 博邦 山口 潤 佃 守 池間 陽子 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 藤井 一省 福里 博 寺田 多恵 小川 裕 加賀 達美 渡辺 行雄 中川 肇 島 岳彦 齋藤 等 森 繁人 村上 嘉彦 久松 建一 岩田 重信 井畑 克朗 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 竹内 万彦 増田 佐和子 村上 泰 竹中 洋 松永 喬 上田 隆志 天津 睦郎 石田 春彦 生駒 尚秋 鈴木 健男 涌谷 忠雄 宮國 泰明 夜陣 紘治 森 直樹 田頭 宣治 宮脇 浩紀 青木 正則 小林 優子 高橋 正紘 沖中 芳彦 遠藤 史郎 池田 卓生 関谷 透 奥園 達也 進 武幹 前山 忠嗣 恒冨 今日子 増山 敬祐 浅井 栄敏 土生 健二郎 中崎 孝志 吹上 忠祐 角田 憲昭 渡辺 隆 野口 聡 隈上 秀伯 吉見 龍一郎 茂木 五郎 鈴木 正志 大橋 和史
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.633-658, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
21

通年性アレルギー性鼻炎患者211例を対象に, KW-467910mg/日 (KW群) の有効性, 安全性および有用性をoxatomide 60mg/日 (OX群) を対照薬として多施設二重盲検群間比較試験により検討した.最終全般改善度の「改善」以上は, KW群61-6%, OX群57.6%で, 両群間に有意差は認められなかつたが, 同等性の検証を行った結果, KW群はOX群と比較して同等ないしそれ以上と考えられた. 概括安全度の「安全性に問題なし」と評価された症例は, KW群68.0%, OX群61.4%で, 両群間に有意差は認められなかった. 主な副作用症状は両群とも眠気であった. 有用度の「有用」以上は, KW群54.9%, OX群50.5%であり両群間に有意差はなかったが, KW群の方がやや有用率が高かった.以上の成績より, KW-4679は通年性アレルギー性鼻炎に対して, 臨床的に有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
坂井 幸子 久保田 良浩 加藤 久尚 森 毅 清水 智治 谷 眞至
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.978-984, 2018

<p>症例は在胎30週4日,812 gで出生した女児.日齢36に壊死性腸炎を発症,日齢44に消化管穿孔に対して開腹術を施行し,壊死小腸を切除して残存小腸は約50 cmとなった.術後11日目に母乳を再開し順調に増量できたが,日齢90頃より下痢便が出現,乳糖不耐症を疑いMA-1<sup>®</sup>へ変更し改善した.日齢123に血便,腹部膨満,CRP上昇を認め,消化管アレルギーを疑いエレメンタルフォーミュラ<sup>®</sup>へ変更したが改善せず,1週間絶食後に経腸栄養を再開したが腸管ガス貯留が持続し,腸内細菌異常増殖症(small intestinal bacterial overgrowth;SIBO)を疑いmetronidazoleの投与を開始した.数日後には腸管ガスの著明な減少を認め,経腸栄養再開後も症状の再燃は認めなかった.本症例では未熟性による腸管蠕動不良,壊死性腸炎,消化管アレルギーなどの要因が加わりSIBOを発症したと考えられた.</p>
著者
大久保 敬祐 高橋 弘樹 田口 正美
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.135, no.2, pp.8-14, 2019-02-28 (Released:2019-02-21)
参考文献数
27
被引用文献数
1

Pushed by human activities, the atmospheric CO2 concentration has reached levels which have made extreme weather events more likely, and which threaten permanent climate changes for the world. In order to combat this, CO2 emissions must be reduced significantly. Electricity production and industry are two sectors which contribute greatly to the production of CO2, thus a reduction in the amount of CO2 produced by thermal power plants and factories could make a significant contribution to combatting climate change. The electrochemical reduction of CO2 in those sources is considered very likely to be a solution to the problem. In this study, the activity of a Pt oxide electrode in the electrochemical reduction of CO2 was investigated in a sulfuric acid solution. Pt oxide electrodes have shown superior activity for the methanol oxidation reaction, which is the reverse reaction of CO2 electrochemical reduction. Cyclic voltammetry of the Pt oxide electrode in a CO2-saturated H2SO4 solution showed a definite anodic peak at 0.6-0.8 V vs. SHE, which was not observed in an Ar-deaerated electrolyte. Thus, it was determined that the anodic peak could be related to the re-oxidation of the reduction product of CO2 during cathodic polarization. The activity of the Pt oxide electrode for CO2 reduction was much higher than that of the Pt electrode. It was concluded that the residual oxygen, which was hardly detected in the Pt electrode, improved the activity for CO2 electrochemical reduction on the Pt oxide electrode. Gas chromatography-mass spectrometry of the electrolytic solution after CO2 reduction revealed that the reduction product was mainly CH3OH. These results should be very useful for developing a new electrochemical reduction system for converting CO2 into CH3OH.
著者
大鶴 任彦 加藤 義治 櫻井 裕之 中塚 栄二 嶋田 耕二郎 久保田 元也 森田 裕司
出版者
南江堂
雑誌
別冊整形外科 (ISSN:02871645)
巻号頁・発行日
vol.1, no.57, pp.135-138, 2010-04-10

難治性化膿性股関節炎(SA)に対する筋皮弁移植術の有用性について検討した。対象は2000年以降に手術的治療を行うも再燃を繰り返し、最終的に筋皮弁移植術を行ったSA 5例(男性2例、女性3例、平均年齢54.6歳)であった。起炎菌はメチシリン耐性表皮ブドウ球菌(MRSE)2例、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、メチシリン感受性ブドウ球菌(MSSA)、Bacteroides fragilis 各1例で、診断から筋皮弁移植術まで平均20.7ヵ月、筋皮弁移植術までの既往手術回数は平均4.4回、使用筋弁は腹直筋1例、外側広筋2例、外側広筋+大腿筋膜張筋1例、外側広筋+大腿直筋1例であった。その結果、術後経過観察期間平均37.2ヵ月の最終時における股関節は全例がGirdlestoneであり、対麻痺の1例以外は捕高靴と杖使用にて自立歩行が可能であった。1例に感染再発が認められたが、抗生物質の点滴投与で軽快した。以上、成人の難治性SAに対する筋皮弁移植術は有効な手術方法と考えられた。
著者
大久保 直美 近藤 紫 平川 歩
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.34, pp.79, 2018

<p>一部の霊長類では,他個体の生んだアカンボウに接触する行動(infant handling: 以下IH)がみられる。私たちはボリビアリスザルのアカンボウの成長にともなう他個体との関わりの変化,特にIHについて明らかにするため本研究を行った。公益財団法人日本モンキーセンター内「リスザルの島」は広さ1500m2,シイ・カシ類などの常緑高木の森で,ボリビアリスザル(2018年5月現在16頭)が放飼されている。4家系あり,石垣島から来園した20才を超える個体から0才までさまざまな年齢の個体がいる。0才の個体,ハス(2016/7/18出生),オルガ(2017/6/16出生)について個体追跡を行い,接触個体,50cm以内の近接個体,授乳を連続記録,島内の位置(2m格子)を1分毎に記録した(10日間,計340分)。結果,アカンボウが乗っている個体は母から2~5才の個体へ移行していくこと,IHは家系に関わらず行うことがわかった。また,複数の0才個体がいる状況での他個体との関わりを明らかにするため,2017年生まれの3頭目が生まれた秋にハミル(2017/9/6出生)の個体追跡を行った(生後60日目,2017/11/5,計49分間)。結果,近接個体はハニワ(2017/8/13出生)が最も多く[観察時間の42.9%],ハニワとの近接時はハミルもハニワも他個体に乗っていなかったため,自発的に近接したと考えられる。乗っている個体はハロが最多であった[1分毎記録で16/49,他はハル・オメガ各1/49]。ハロはハス生後71日目の調査,オルガ生後59日目の調査でも最多だった個体である。ハロは2014年出生♂,ハミルと兄弟,ハス・ハニワといとこ,オルガとは別家系である。そこで,ハロの社会関係(成長したアカンボウやその母との関係)を明らかにするためハロの個体追跡調査を行っている(2018/5/3~)。5/6の調査の結果は,さまざまな個体と近接し,特に関係の多い個体はなかった。本研究はJST中高生の科学研究実践活動推進プログラム(~2017年度)の支援を受けた。</p>
著者
久保 文音 西澤 隼哉 深澤 倫子
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.202-203, 2018 (Released:2019-02-19)
参考文献数
6
被引用文献数
2

To investigate the effects of adsorbed H2O on the surface structure of forsterite glass, we performed molecular dynamics calculations. The results show that the amplitudes of the thermal vibrations of atoms in forsterite surface decrease with H2O adsorption. Furthermore, it was found that MgOxHy units exist in the interface of forsterite glass and grown amorphous ice. The observed decrease in the amplitudes of thermal vibrations is attributed to formation of covalent bonds between Mg and oxygen in H2O. The interface structure of forsterite glass with amorphous ice has important implications for chemical evolution in interstellar spaces.
著者
川久保 篤志
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.6, 2004

1.はじめに<br> 日米間の農産物貿易で長年の懸案であったオレンジの輸入自由化(1991年)が実施されてから10年余りが経過した。自由化前には,輸入の増加による日本の柑橘農業への悪影響やわが国の青果物流通業界の再編や海外農場への進出,外資系企業の日本進出など様々な予想がなされたが,現実にはどのように推移したのか。<br> 本発表では,自由化後のオレンジ生果の輸入動向の特徴を統計的に把握し,そのような変化が生じた要因を,わが国のオレンジの流通・消費事情の変化から探ることにする。<br><br>2.自由化後のオレンジ生果の輸入動向<br> 図1は,1980年以降の日本のオレンジの輸入量を国別に示したものである。これによると,自由化後の変化として次の2つが指摘できる。1つめは,輸入量は自由化後の4年目にあたる1994年をピークに減少基調にあることである。2002年には自由化が政治決着した1988年の水準をも下回っている。2つめは,減少基調のなかでアメリカ産のシェアが低下し,輸入国が多様化してきたことである。これは,アメリカ産の流通の端境期にあたる8_から_11月にオーストラリア・南アフリカ共和国など南半球産のオレンジの輸入が増加してきたことによる。しかし,このような変化は既に1971年に自由化されているグレープフルーツにはみられず,日本特有のオレンジ流通・消費事情が反映されたものであるといえる。<br><br>3.自由化後のオレンジの流通・消費事情<br> 自由化前のオレンジは完全な供給不足で買い手市場の状況にあり,政府から割り当てられた輸入枠の大小が輸入業者の利益の大小にほぼ直結していた。このため,自由化後は多くの社・卸売業者・小売業者が競って輸入業務に参し,一部の商社や小売業者ではアメリカのオレンジ農場に資本提携や契約栽培といった形で直接関わる動きもみられた。しかし,多くの輸入業者は日本での販売先を確保してから輸入するのではなく,輸入後に探したり,とりあえず卸売市場に流すといった販売方式を取っていた。このため,過剰輸入が港湾倉庫での在庫と鮮度の低下・腐敗をもたらし,販売価格が輸入価格を下回ることも生じた。<br> このような流通業者の需給バランスを無視した過剰輸入は,自由化前の希少価値のある高級品としてのオレンジのイメージを一挙に崩壊させ,自由化当初に目玉商品として設定された低価格をさらに下回る価格が近年では定着することになった。また,消費そのものが減少傾向にあることについては,健康食品しての評判が定着したグレープフルーツに外国産柑橘のトップ<br>銘柄を奪われたことや,自由化後にバレンシア種からネーブル種に輸入の主力品種が変化することで日本の中晩柑類との時期的競合が激化し,競争に敗れたことが大きな要因である。今や小売店におけるオレンジは,グレープフルーツに次ぐ外国産柑橘,日本産柑橘のシーズン終盤にあたる3・4月の主力柑橘,として果実コーナーで販売される商材になってしまったのである。<br>
著者
久保 稔 金森 強 中山 晃
出版者
小学校英語教育学会
雑誌
小学校英語教育学会誌 (ISSN:13489275)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.4-18, 2012-03-20 (Released:2017-10-05)

本稿では,ICT (information and Communication Technology)を利用した特別支援学級における自立活動という枠組みでの英語活動の実践内容と,その際の留意点,及び平成23年度から必修化された「外国語活動」を特別支援学級で行う際の課題と可能性について報告する。平成22年度に,特別支援学級に在籍する児童(6名)を対象に,自立活動の枠組みで,情緒の安定を図るとともに,友だちとのかかわり方や集団での適応性を高めることめざし,「デジタル読み聞かせ」と「What's missing?」というICTを活用した2つの教材を作成し,英語活動の研究授業を行った。実践の成果として,スキャナで本を読み取りそれを大画面テレビに映し出して読み聞かせを行う「デジタル読み聞かせ」では,子どもたちの「本への興味関心を高める」とともに,「集中力の向上」を図ることができた。また,テレビ画面上に提示しているカードを1枚(または数枚)消し,消えたカードを答えさせるゲーム「What's missing?」では,参加児童は友だちと協力し合いながら勝敗を気にせず楽しく活動することができた。授業参観者からは,「集中力を持続させるのに効果的であった。」,「リハビリ的要素のある活動が含まれていた。」「教師の発音やイントネーションを真似するなど,英語に慣れ親しむ姿が見られた。」等のフィードバックを得られた。今後の特別支援学級における外国語活動では,ICTを利用することで,視覚優位である児童への理解支援や,児童の興味・関心をひきつけることができること,積極的な活動への参加が促せる等の利点があることが示唆された。
著者
木田 和利 三松 謙司 吹野 信忠 川崎 篤史 久保井 洋一 加納 久雄 大井田 尚継
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.229-233, 2010 (Released:2011-04-25)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

症例は73歳,男性.6カ月前より糖尿病性腎症による慢性腎不全のために血液透析が導入されていた.入院7日前より腹痛,発熱を認めていた.症状が改善しないために救急搬送された.初診時,38°Cの高熱を認め,腹部所見では腹部全体に圧痛と筋性防御を認めた.腹部CT検査では,肝表面に腹水とfree airを認めた.消化管穿孔による汎発性腹膜炎の診断で,同日緊急手術を施行した.術中所見では,腹腔内は膿性腹水と腸内容を認め,上行結腸が約20cmにわたり完全壊死し,穿孔していた.また,Treitz靭帯から肛門側約90cmの回腸の漿膜が約10cm分節的に黒変し,血流障害が認められた.上腸間膜動脈,右結腸動脈,回腸動脈の拍動は触知されたため,非閉塞性腸間膜虚血症(NOMI)と診断し,右半結腸切除,回腸部分切除術を施行した.血液透析患者では,腸管虚血性疾患の発症リスクが高いため,腹痛を主訴とする患者の診断と対応には十分注意する必要がある.
著者
青木 光 高金 弘 萬谷 嘉明 藤岡 知昭 久保 隆 大堀 勉
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.1503-1512, 1987-09-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
17

18歳~21歳 (平均19.8歳) の健康成人男子ボランティア5名により, 勃起時に露出型関電極酸素電極法による静脈洞内脱分極電流値変動と陰茎周径変化を同時記録し, 勃起各相における両者の関係を確認した後, 以下の2つのイヌ実験モデルを用いた検討をおこなった.第1番目のイヌ実験モデルでは, 静脈洞内に各種注入速度で血液を灌流し, この際に生じる脱分極電流値変動を露出型関電極 (八木式) で記録し, 脱分極電流値が, 静脈洞内へ流入する動脈血の流入速度に対応した変動を示すことを確認した. 次いで, 第2番目のイヌ実験モデルでは, 陰茎モデルを作製し, ヒト陰茎において確認された勃起各相の静脈洞内脱分極電流値変動と陰茎周径変化の関係を陰茎モデルにて再現した. これら, 再現時の陰茎モデル血液流出路および血液流入路の状態は, ヒト陰茎における勃起各相の血流動態に一致すると考えられ, 以下の結果が得られた.1) 弛緩状態にあるヒト陰茎海綿体静脈洞内には, 少量の血液が流入しているにすぎなかった.2) ヒト陰茎勃起 tumescence phase では, 陰茎海綿体静脈洞への流入血液量が急激増加した. またこの phase では, 流入血液量の増加にともない, 静脈洞からの流出血液量も増加した.3) ヒト陰茎勃起 erection phase では, 血液流出路の受動的閉塞による流入血液量への抵抗が静脈洞への流入血液量を徐々に減少させた. しかし流入血液量と流出血液量が等しくなった時点で安定し, この値は非勃起時よりも高値であった.4) ヒト陰茎勃起 detumescence phase は, 陰茎海綿体静脈洞への流入血液量の減少が生じるとともに, 血液流出路に生じた閉塞が解除され, 流出血液量が増加した.
著者
久保田 収
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1959, no.43, pp.49-72, 1959