著者
野崎 達生 熊谷 英憲 石橋 純一郎 池原 研 山田 泰広 北田 数也 真田 佳典 正木 裕香 小森 省吾 高谷 雄太郎 山崎 徹 長瀬 敏郎 前田 玲奈 CK航海 乗船者一同
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
日本地質学会学術大会講演要旨 第125年学術大会(2018札幌-つくば) (ISSN:13483935)
巻号頁・発行日
pp.355, 2018 (Released:2019-08-16)

【災害のためプログラム中止】 平成30年北海道胆振東部地震により学術大会のプログラムが大幅に中止となりました.中止となったプログラムの講演要旨については,著者のプライオリティ保護の見地からJ-STAGEに公開し,引用可能とします.ただし,学術大会においては専門家による議論には供されていませんので「災害のためプログラム中止」との文言を付記します.(日本地質学会行事委員会)
著者
山本 光璋 前田 敏博 小倉 久直 井上 昌次郎 佐藤 俊輔 武者 利光
出版者
東北大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1992

本総合研究では、まず班員全員により、生体1/fゆらぎ現象についてレビューを行い、続いて代表者を中心として、ネコの心拍リズムの長時間計測と解析、さらには、脳単一ニューロン活動の計測と解析を行い、その結果について討論してきた。1.これまでに知られているあらゆる生体信号における1/fゆらぎ現象のサーベイをまず行った。細胞レベルでは、下等動物の神経系における自発発射や軸索中のインパルス伝導、ネコの脳単一ニュロン活動のレム睡眠時における1/fゆらぎ、器官のレベルでは、最も典型的な心拍リズム、血圧、呼吸リズム、瞳孔径及び焦点調節、自律神経活動、α波の周波数ゆらぎ、さらに個体レベルでは、身体動揺やヒトの手による拍子とりリズム、これら広範囲にわたる生体現象に1/fゆらぎ現象がみられることを再確認した。周波数範囲は現象により異なるが、10^<-5>から10Hzの帯域に及ぶ。2.これらの生体1/fゆらぎ現象における最も重要な関心事は、その低周波限界である。ヒトの心拍リズムでは、10^<-1>Hz以下10^<-4>から10^<-5>Hzまで1/fゆらぎがみられるこいうことが経験的に知られてきた。10^<-5>Hzとは約一日のタイムスケールに相当する。本研究では、ネコを用いた長時間心拍記録実験が中心的に行われた。3.ネコの心臓に直接電極を取り付け、連続4日間にわたる計測を異なる条件下で3回成功させた。その結果、10^<-4>Hzまで大枠としては、1/fスペクトル特性を示すことが確認された。また、連続6日間(144時間)にわたって行った記録実験の結果では、10^<-5>〜10^<-4>Hzの帯域に於いて、スペクトルは平坦化する傾向を見せた。スペクトルの低域での平坦化傾向は、ネコが有限の大きさのケージ内で、外界と遮断されたことにより行動が抑制され、心拍リズムの超低周波成分が減弱したものと推測された。ネコの脳単一ニューロン活動については、レム睡眠時における1/fゆらぎがエピソードを越えて一貫したものであることが示され、これがホップフィールド型の相互結合型ニューラルネットワークモデルのダイナミクスとして説明することが示された。また、確率過程として見たときの1/fゆらぎ現象の新しい解釈が与えられ、今後の数理的な研究の基礎固めができた。
著者
前田 侑亮 金 明哲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.3-22, 2019-02-28 (Released:2019-03-15)
参考文献数
22
被引用文献数
1

関西都市圏は「私鉄王国」と呼ばれており,関西5私鉄(近鉄・京阪・南海・阪急・阪神)は競って沿線を開発し,関西都市圏の街づくりの一角を担ってきた.本研究では,関西5私鉄の沿線を文化的価値の側面から定量的に分析し,沿線の特徴を明らかにすることを目的とする.分析においては,どの駅勢圏にどの文化施設等が何回出現したかという頻度行列を作成し,そのカウントデータが持つ情報そのものに焦点を当てられるトピックモデルLDAを用いた.分析の結果,関西5私鉄の沿線には6つの特性が潜んでいると分かった.また,これらの特性を整理し各社の主要路線を分類すると,「歴史的な沿線を持ち,地域密着型の商業地域が目立つ路線」,「都心とその間の郊外を結び,良好な生活環境が整備された路線」,「都心と文教地区を走り,通勤通学の足としての性格が強い路線」の3つに分けることができた.
著者
會田 勝広 森本 忠嗣 西田 圭介 前田 和政 佛淵 孝夫
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.846-853, 2004 (Released:2005-06-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

In the present study, changing in pelvic inclination before total hip arthroplasty (THA) were investigated using 59 patients with osteoarthritis of the hip. The subjects were divided into following four groups by their age: Group A consisted of 21 patients between 45 and 54 years, Group B 10 patients between 55 and 64, Group C 18 patients between 65 and 74, and Group D 10 patients at 75 years or older. Pelvic inclination became retroverted with age, further retroverting at the standing position especially in elderly people. When performing THA on patients with severe pelvic retroversion, alignments of the lumber spine, pelvis, and hip should be carefully considered. Insertion of acetabular socket should be considered in some cases taking into account standing position or pelvic inclination in future. In elderly people with lumbar degenerative kyphosis and severe pelvic retroversion, it was important to insert the acetabular socket in prospect of future changes of the pelvis inclination since the pelvis retroverts according to posture and age.
著者
前田 富士男
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, 1972

Die Kunsttheorien und Werke von Klee wahrend der Bauhaus-Zeit zeigen uns, dass der Begriff der Gliederung in seinem bildnerischen Denken eine grosse Rolle gespielt hat. Bei Klee bedeutete die Gliederung ursprunglich einen Prozess der Schaffung, der durch die Zusammensetzung der formalen Elemente Einzelheiten zu einem Ganzen werden liess. Der Kunstler hat diesen Prozess als die Synthese einer dividuellen und individuellen Gliederung begriffen. Doch befindet sich die dividuelle Gliederung, die einen mathematischen, konstruktiven Charakter hat, in dem Urzustand des Schaffungs prozesses und wird auf dem Weg des Arbeitsprozesses zur lebendigen, individuellen Gliederung erhoben. Dieser Gliederungsbegriff ermoglicht, dass Klee den schopferischen Weg begreift als den werdenden Prozess, die Beseelung der mathematischen Grundform, das Fortschreiten vom Statischen zum Dynamischen. Aber die Notwendigkeit der Kompositionsweise beruht nicht nur auf der inneren Notwendigkeit des Malers, sondern auch in der Resonanz der Gesetzmassigkeit schaffender Naturkraft. Der Verfasser stellte durch die Analyse von zwei Gemalden, "Scheidung abends" und "Wachstum der Nachtpflanzen", diesen Gliederungsbegriff als die Eigenschaft der Formensprache von Klee dar.
著者
瀧井 一博 大久保 健晴 勝部 眞人 植村 和秀 永井 史男 谷川 穣 前田 勉 國分 典子 五百籏頭 薫 小川原 正道 松田 宏一郎 島田 幸典 佐野 真由子 塩出 浩之 福岡 万里子 中村 尚史 牛村 圭 今野 元 山田 央子 清水 唯一朗 岩谷 十郎 奈良岡 聰智 Breen John
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

明治維新から150年が経過した。日本は今、明治日本という西洋近代に対する稀有なキャッチアップを遂げた自らの歴史的経験を振り返り、その経験を学術的に分析して、その功罪を人類の歴史的遺産として今後似たような歩みをするかもしれない世界中の他の国々や地域に対して提供する使命を有しているといえる。本研究課題においては、明治日本の世界史的意義を学際的かつ内在的に把握するための研究ネットワークを構築することが掲げられた。そのために、海外の研究者とも積極的に連携して、明治史のグローバルな関心と日本の学界を接合することを促進した。
著者
河合 将志 尾城 孝一 前田 隼 西澤 正己 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.20-30, 2021-02-28 (Released:2021-03-26)
参考文献数
28

日本では800以上の機関リポジトリが運用されているが,学術雑誌論文の登録に積極的な機関は一部に限られている.本研究では,機関リポジトリコミュニティに指針を与えることを目的として,学術雑誌論文件数と図書館員によるオープンアクセス推進活動の因果関係を分析した.国内87機関のデータを計量分析した結果,研究者へ直接アプローチする「学術雑誌論文提供依頼」の実施は,学術雑誌論文件数の増加に特に効果的である一方で,「オープンアクセス方針」の策定や「セルフアーカイブ」の実施は,それほど効果的ではないことがわかった.因果関係の詳細を把握するために,「学術雑誌論文提供依頼」に関して追加で収集した4機関のデータからは,その年間成功率の平均は36.32%であり,最も効果的に実施できている機関の平均と最高値は,それぞれ55.82%と73.20%にも及ぶことが明らかになった.
著者
前田 英雅
出版者
長崎大学
巻号頁・発行日
2001

長崎大学学位論文 学位記番号:博(海)甲第217号 博士(学術) 学位授与年月日:平成14年3月31日
著者
髙橋 昂也 前田 幸嗣
出版者
九州大学大学院農学研究院
雑誌
九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 (ISSN:13470159)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.27-38, 2015-02

日豪EPAが2014年4月に大筋合意に至り,豪州産牛肉については,セーフガードを設定した上で,冷凍牛肉の関税率は19.5%,冷蔵牛肉の関税率は23.5%まで,それぞれ段階的に引き下げられることが決定した。また,現在,わが国が参加している環太平洋経済連携協定(TPP)交渉では,日米の協議において,牛肉の関税水準およびセーフガードが争点の1つとなっている。以上のようにわが国では現在,関税削減などによる国産牛肉生産への影響が懸念されているところである。そこで,本稿では,わが国における牛肉の貿易自由化に関する計量経済研究のサーベイを行い,牛肉の貿易自由化の影響を計量経済学的に分析する際の課題を明らかにする。
著者
高田 優 前田 敦子 谷崎 美由記 柳川 久
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.29, 2013

&nbsp;北海道十勝管内の芽室町にある湧水域(約0.78ha)には,大小複数の湧水池と湿性林が存在し,農耕地の中に取り残されたコウモリ類のオアシスのような場所である.この湧水域は高規格幹線道路「帯広広尾自動車道」の経路上に位置し,道路造成の際にはコウモリの採餌場所となる池やねぐらとなる樹林の一部が消失するため,いくつかの保全措置が講じられた.道路造成後,コウモリ類の移動経路確保のために設置された門型カルバートの壁面および湿性林内にbat box(コウモリ用巣箱)を設置しコウモリ類による利用の確認調査を行なった.2002年の調査ではヒナコウモリ,カグヤコウモリおよびモモジロコウモリの 3種のコウモリ類による bat boxの利用を確認し,また湿性林内の樹洞ではカグヤコウモリの繁殖集団が確認された.その 10年後の 2012年 5月の時点で,調査地には約 10個のbat boxが設置されたまま残っていた.それらの古いものと取り替えて,出入口の下部に設けた着地場所の長さが異なる 2種類(5cm,15cm)の bat boxを各々 20個ずつ,合計 40個を新たに設置した.新しい bat boxの利用確認調査では,キタクビワコウモリ,カグヤコウモリおよびモモジロコウモリの 3種による利用が確認された.装着していた標識の確認から,利用個体の中には 10年前の bat box利用個体や近隣の建造物を利用していた個体などが含まれていた.また 10年前に樹洞を利用していた個体を含んだカグヤコウモリの集団も bat box内で確認された.これらのことから bat box設置後の10年の間にこの湧水域にコウモリ類が定着し,bat boxを利用し続けたことが示唆される.また 10年前の調査では確認されなかった幼獣と成獣の混成集団による利用が,キタクビワコウモリにおいて確認されたため,本種が bat box内で出産および哺育を行なった可能性が示唆される.また着地場所の長さが異なる 2種類の bat boxの比較においては,その利用例数に有意差は見られなかった.