著者
長谷 巧 山本 匠 原 正憲 山田 明 西垣 正勝
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.20, pp.97-102, 2009-02-26

近年,増え続けるスパムブログが問題となっている.スパムブログを作成する主な目的の1つとしてアフィリエイト収入を得ることが挙げられる.そこで本稿ではブログに含まれるアフィリエイトに着目する.ブログからのアフィリエイトサイトへのリンク数,利用しているアフィリエイトプログラムの種別からスパムブログを判定する方式について検討する.収集したブログに対する調査を通じて本方式の有効性を確認する.Recently, the number of spam blogs has been dramatically increasing, causing a serious problem. The one of the main reasons of spam blog increase is attractive affiliate income. Thus most of spam blogs have lots of affiliate links to get income. Therefore we propose a technique to detect spam blog by checking the number and/or the sort of affiliate links included in the target blog. This paper carries out a fundamental survey to evaluate the trend of the average number of affiliate links and frequently-used affiliate program in spam blogs.
著者
大谷 眞二 山本 直子 佐藤 尚喜 松波 馨士 岡本 幹三 黒沢 洋一
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.185-191, 2012 (Released:2012-07-18)
参考文献数
12

終末期がん患者における輸液量と呼吸困難・気道分泌との関連性を明らかにすることを目的として後ろ向き研究を行った. 悪性新生物により死亡した138例を対象とし, 死亡前1週の輸液量1,000 ml/日以下の少量群85例と1,001 ml/日以上の多量群53例に分けて呼吸困難と気道分泌の有無を比較した. また, これらの症状に影響のある因子を多変量解析で求めた. 呼吸困難と気道分泌は多量群の64.2%, 52.8%にみられ, 少量群(32.9%, 15.3%)と比較して有意に高値であった. 呼吸困難に関連していたのは肺病変(オッズ比3.55), 輸液1,001 ml/日以上(3.54), オピオイド投与(0.40)で, 気道分泌では肺病変(7.29), 輸液1,001 ml/日以上(4.43), 食事摂取(0.31)であった. 過量な輸液が呼吸器症状に影響を及ぼすことが示唆され, 1,000 mlを超えない輸液が1つの目安と考えられた.
著者
山本 公洋 内藤 昭三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-2, 情報・システム 2-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.12, pp.2790-2801, 1998-12
参考文献数
11
被引用文献数
1

本論文では, 解(標本)が複数のスキーマへと線形分割可能な組合せ最適化問題を対象として, 遺伝アルゴリズムの交叉によるスキーマ保存機構を, 任意の1種類のスキーマに着目して, サンプルビット列集合における着目するスキーマを含有する標本(着目標本)の個数の増減という観点から考察する.着目標本数の経時変化は, 淘汰の複写機能による増殖と交叉や突然変異の破壊機能による減衰が均衡する点の有無によって, 2種類の相(安定相と非安定相)に分かれることを示す.着目標本の適応度平均とサンプルビット列集合全体の適応度平均との大小関係に依存して, 安定相-非安定相間の相転移が発生することを示す.遺伝的アルゴリズムにおいて交叉率を高く設定することで, スキーマがサンプルビット列集合全体へ均等に埋め込まれ, 着目標本の適応度平均が高くなり, 均衡点が発生して, 着目標本数が一定に保たれることを示す.最後に, 計算機実験に基づき, 交叉によるスキーマ保存機構に関する考察が妥当であることを示す.
著者
山本 公洋
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.163-164, 1996-03-06

知識は実世界の一面しか表現できない.また,普遍でプリミティブな意味素は存在しない.知識表現は断片的で多様である.随時拡大・改善される知識データベースでは知識表現が多様化する.多様化した知識表現を統合する際,実世界と知識表現の対応関係不備から矛盾が生じる.この矛盾を解消し,極小知識表現モデルを自動設計する.実世界と知識表現の対応関係を整理し,新規概念を生成する.
著者
稲葉 昭次 山本 努 伊東 卓爾 中村 怜之輔
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.132-138, 1980
被引用文献数
2 3

トマトの樹上成熟果実と追熟果実の成熟様相と食味の比較を行った.'強力五光'については成熟の様相を, また'強力東光'についてはそれに加えて食味面からの検討も行った.<br>mature green stage からの追熟果実の炭酸ガス排出量及びエチレン発生量は,'強力五光'果実では全期間を通じて樹上成熟果実より低く,'強力東光'果実では成熟の開始に伴う増加が遅れた. turning 及び pink stage からの追熟果実では, いずれの品種ともに樹上成熟果実と大差は認められなかった.<br>'強力東光'果実の遊離のABA含量は, mature green stage からの追熟では, 成熟期間中ほとんど増加しなかったが, turning stage 以後の追熟では樹上成熟よりもむしろ多くなった.<br>full ripe stage における食味テストでは, 果色についてはいずれの熟度からの追熟果実も樹上成熟果実と差はなかったが, 肉質, 風味, 甘味及び酸味の評価は mature green stage からり追熟果実は明らかに樹上成熟果実よりも劣っていた. turning stage からの追熟果実では,酸味の評価のみが樹上成熟果実より劣っていたが, pink stage からのものではすべての面でまったく差は認められなかった. このような甘酸味の食味評価の差異は, 果肉部のグルコース及びフラクトース含量ならびにゼリー部のクエン酸含量における差異とよく一致していた.<br>以上のことより, トマト果実は内的及び食味構成面からみて, mature green stage では追熟に対する条件がまだ十分には整っておらず, turning stage になるとそれらがほぼ完全に整うように思われた.
著者
山本 晃
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.50-56, 1970-04-30

大甲渓流域の蝶類については,鹿野(1927),水戸野(1930),野村(1931),江崎(1932),などの報告がある.筆者は1966年および!968年の夏に大甲渓上流附近,主としてサラマオを中心とした地域において蝶類の採集を行った.両年とも短期間の滞在でもあり,また天候も不順であったために十分な採集は行えなかったが同地域の夏期の蝶相の概要を知ることができた.得られた蝶は,すでに同地域あるいは隣接地域から知られた種類ではあるが,中には従来,明確な産地の記録の比較的少ないものも含むのでここに報告したい.本文に先だち,この報文の発表をすすめて下さった九州大学白水隆博士に感謝の意を表する次第であります. なお日程は次の通りである.1966年7月18日〜7月20日 1968年7月26日〜8月2日
著者
赤司 保 竹内 真一 山本 毅 森 和行 上田 知史 河合 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.33, pp.17-22, 2003-04-18
被引用文献数
1

小型かつ組立容易な3次元MEMS光スイッチを開発した。光スイッチ光学系を屋根型のミラーを用いて折返し構造とすることで、従来から提案されている平板型折返しミラーを用いた構造よりも光スイッチを小型化した。また、折返しミラーの実装トレランスの解析を行い、f-θレンズのビーム偏向の原理を応用した簡易アライメント手法によって、トレランスがパッシブ実装可能なまでに拡大でき、光スイッチの簡易組立が可能となることを示した。本手法により試作した光スイッチファブリックと、高速動作可能なMEMSミラーおよび制御回路により、小型、低損失、高速切替え80チャンネルMEMS光スイッチを実現した。
著者
植村 誠 松田 洸一 山本 真嗣 長谷川 恭子 仲田 晋 田中 覚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.382, pp.311-316, 2011-01-13

本研究では,レーザ計測によって得られた祇園祭・船鉾の三次元点群データに対して,新開発の「粒子べースレンダリング」を適用することで,船鉾の三次元構造を高品質かつ分かりやすく半透明可視化することを目的としている.半透明可視化では写真や実物では見ることのできない内部構造を明確に提示でき,これを粒子べースレンダリングで可視化することで,従来のポリゴン化を必要とした半透明可視化に比べ,以下のような利点がある:(1)ポリゴン化による取得点群の損失(間引き)が発生しなくなる(2)ポリゴンのソート処理が必要ないため,生成ポリゴンに交差や接触がある場合の不正確な可視化が行われず,取得,点群の正確な半透明可視化が実現できる.(3)構造の輪郭部が強調され,立体感のある半透明可視化が可能.本報告ではレーザ計測で取得した船鉾の外周,車輪,車軸の三種類の点群データを統合したモデルに加え,モデリングソフトにて作成した人工的なポリゴンモデルを船鉾の内部に配置し,粒子べースレンダリングにて全体の構造を可視化した結果を報告する.
著者
国枝 武美 山本 晋一郎
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.537-540, 1999-10-25

C型肝炎ウイルスが原因と考えられる劇症肝炎の1例を経験したので報告する. 症例は73歳, 男性. 平成10年6月26日頃より, 全身倦怠感, 食思不振を自覚し軽度の肝機能異常を指摘された. しかし症状は改善せず肝機能の悪化も認めたため, 7月11日近医に入院した. 重症急性肝炎と診断され, グルカゴンーインスリン (GI) 療法などの治療を受けたが肝機能の改善はみられず, 意識レベルの低下も認めたため7月13日当科へ紹介され入院した. 入院時, 肝性昏睡II度, PT35.2%から劇症肝炎 (亜急性型) と診断した. 直ちに血漿交換, ステロイド療法などを施行し意識レベルおよび肝機能は回復した. 本例はHAV, HBV, CMV, EBVに加え自己免疫および薬剤などの関与は否定された. 血液汚染歴はなく感染経路は不明であるが, 入院時よりHCV-RNAが検出され, さらに少し遅れてHCV抗体価の出現がみられ, 経過よりHCVによる劇症肝炎と考えられた. C型肝炎ウイルスによる劇症肝炎の発症は比較的まれと考えられたので報告した.
著者
杉原 厚吉 小柳 義夫 山本 博資 室田 一雄 今井 浩 杉原 正顯 村重 淳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2003

本研究の目的は,従来から開発されつつある分野ごとの個別のロバスト計算技術を横断的に整理し,分野の境界を超える共通で普遍的なロバスト計算のためのアルゴリズム設計パラダイムを構築することであった.この目的のために,本研究参加者がそれぞれの手法を持ち寄り,交流をくり返す中で,五つの設計原理を抽出することができた.その第一は,「計算対象の背後に存在する構造不変性の利用」で,位相構造の優先による幾何不整合の防止,物理法則を継承する数値解法,因果律に反しない計算順序の選択などの技術を含む.第二の原理は,「対象世界の拡大による計算の安定化」で,図形を超図形へ拡張することによるミンコフスキー演算の安定化,離散対象の連続緩和による整数計画法の高効率化,記号摂動による例外解消などの技術を含む.第三の原理は,「対象世界を制限することによる計算の安定化」で,連続関数の格子点への制限による計算の安定化,実数計算を整数計算へ制限することによる幾何計算の無誤差化,などの技術を含む.第四の原理は,「不確定性のモデル化による計算の安定化」で,物理パラメータを値から領域へ置き換えることによる制御安定化,値を区間に置き換えることによる特異積分方程式の解法などの技術を含む.第五の原理は,「仮定の排除による汎用性の確保」で,発生確率に関する仮定を排除することによるユニバーサル符号技術や異常検出技術などを含む.さらに,抽出した原理を指針に用いて,新しいロバスト計算技術も開発できた.その中には,第一の原理に基づいて,対象の背景構造をディジタル画像近似を介して統一的に抽出して利用する「ディジタル位相優先法」,第二の原理に基づいて,望みの例外のみを選択的に解消することによって摂動の副作用を防ぐことのできる「超摂動」などの技術がある.これらの活動を通してロバスト計算技術を新しく生み出すことのできるパラダイムが構築できた.
著者
山本 雄二
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.84, pp.65-81, 2009-05-31

The purpose of this paper is to apply text theory to the reading of documents and to show an example of how the theory is applied. In the field of cultural studies, there has been an accumulation of attempts to read texts. Among texts, a document is a special text, since it is written to be read from the beginning and therefore requires a particular way of reading. One method of analysis is to locate a document in different discourses in which some words gain meanings and others lose them. This paper examines a judicial ruling as an example of a document and attempts to show how to read it. The judicial ruling taken here is a decision on a lawsuit seeking compensation for a suicide caused by bullying in Iwaki City (1990). The victim was a third-year male junior high school student. It attracted considerable attention because it was the first case in Japan in which a court accepted professional negligence by school teachers as the cause for the suicide of a student. Three different meanings in three different discourses, that is, judicial, sociological, and educational radiate from this decision. First, in the judicial discourse, it is seen as quite senseless since it accepts the negligence of school teachers who could not foresee the suicide of the victim. This senseless decision, however, may be understandable in a sociological discourse. For, as Durkheim states in The Suicide, people tend to commit suicide for reasons of trifling matters when they cannot feel any bond with their society. If people accept the thought that ijime bullying breaks the feelings of a bond with society, and if they recognize the maliciousness of this, school officials can be seen as responsible for preventing the worst possible outcome, even if the particular direct causes of a suicide are not necessarily identified. This is the logic of the ruling. At the same time, the ruling placed 40 percent of the negligence on the victim himself. This 40 percent acknowledges his will and reason, in other words, his personality until immediately before death. This indicates that other people can work with a victim as long as he is alive. There is no education without a personality. This is none other than to read the ruling as an educational discourse. As I have shown in the example above, reading a document in different discourses gives us opportunities to consider the many possible issues it potentially entails.
著者
山本 伸次 徐 向珍 〓 〓〓
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.121, no.1, pp.161-167, 2012-02-25 (Released:2012-03-05)
参考文献数
44
被引用文献数
1

ルオブサオフィオライトに産するポディフォームクロミタイトからは,これまで数多くの“異常な”鉱物が見いだされている。それらは,マイクロダイヤモンドを含む種々の超高圧鉱物や,金属相などの還元的鉱物,そしてクロマイト中におけるディオプサイドやコーズ石などの異常な珪酸塩離溶相などである。これらの鉱物学的証拠は,本ポディフォームクロミタイト岩体が超深部マントル(おそらく380km以深)由来であることを強く示唆する。したがって,ルオブサオフィオライトにおけるポディフォームクロミタイトは,これまで手の届かなかった深部マントルに関する重要な知見をもたらすであろう。
著者
三富 文和 藤原 冬樹 山本 正信 佐藤 泰介
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J88-D2, no.4, pp.716-726, 2005-04-01

本論文は,習慣的な行動を確率文脈自由文法(SCFG)で認識するための新しい手法を 提案する.習慣的な行動でその動作が文法化されている例として茶道を取り上げ,その点前の識別を目標とする.これまで,SCFGによる動作認識では,動作を画像から記 号列に変換し,記号列を構文解析し認識に至っていた.この記号化は不確定さを伴う ため,構文解析には記号化の誤りを修正する機能が必要であった.本論文では,記号 化の誤りを少なくするために,まず,動作を角加速度に基づきセグメンテーションす る.動作セグメント列に対応可能な基本動作列を発生させ,その中から構文解析により導出可能なものを残す.このとき,対応可能な基本動作列の数は,動作セグメンテーションの誤りが少ないため多くはならない.認識過程では,残された基本動作列に対し,最も大きな事後確率をもつ点前を認識結果とする.これは,ベイズ推定の意味で誤りの最も少ない認識結果となり,同時に最適な記号化が得られる.なお,SCFGの生成確率を多重化することにより,一つの文法で複数の点前を認識できるようにしている.
著者
上野 ヨウコ 桑本 千賀子 山本 郁也
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.9, pp.775-781, 1991-09-15
被引用文献数
1

In order to obtain the scientific data for the effective operation of kitchen knives the movement of muscles were determined by electromyogram. Each two points in the muscles of the upper arm, the fore arm and the palm of right hand was selected as the measuring point and cucumber was used as the object of the operation of kitchen knives. As the results, (1) it was realized that the kinds of effective knives are lighten, thin back, double edged and small angle edged once respectively. (2) When the thumb is put on the back of kitchen knives, the grip of kitchen knives is the most effective for the movement of muscle. (3) It was clarified that the participation of muscle is influenced by the difference of the kinds or the grip of kitchen knives
著者
川口 則幸 広沢 春任 山本 善一 小野 真裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.97, no.228, pp.23-28, 1997-08-22
被引用文献数
2

宇宙科学研究所は本年2月に工学試験衛星(MUSES-B)を搭載したM-V型ロケット1号機の打ち上げに成功し、超楕円軌道に投入された衛星は「はるか」と命名された。「はるか」のミッションはスペースVLBI観測が主で、直径8mの大型アンテナとVLBI観測に必要な機器を搭載している。ただし、VLBI観測に必須の原子時計は搭載しておらず、周波数標準の基準信号は地上の水素メーザ型原子時計から衛星に供給している。本研究は、この基準信号の衛星への伝送の際に生じる伝搬位相揺らぎの影響を評価し、実際に得られた伝搬路の安定度についての報告を行う。
著者
櫛部 朗 山本 哲 大西 俊郎 葛西 眞一 水戸 迪郎
雑誌
薬理と治療 (ISSN:03863603)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.27-32, 1982-01

雑誌掲載版一般肝機能検査の他にICG Rmax,ヘパプラスチンテスト,50 g糖負荷試験及びグルカゴン負荷試験をすべて施行し得た各種肝疾患,胆管癌,ミリッチ症候群17例(手術例14例,非手術例3例)を対象とした.ICG Rmaxをみると死亡例は1.0以下の例,特に0.6以下に集中しており,水本分類とも高い相関を示したが他の検査法では予後と検査値との間にばらつきがみられ,ICG Rmaxほど予後との相関はみられなかった
著者
山本 義孝
出版者
日本宗教文化史学会
雑誌
日本宗教文化史研究 (ISSN:13428659)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.43-62, 2010-11
著者
水野 幸治 三木 一生 山本 創太 田中 英一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究では,CRS使用時の小児の傷害の詳細解析を目的とし,成人人体有限要素モデルTHUMS AM50のスケーリングに基づき,3歳児FEモデルを作成した.3歳児の人体計測値に基づき,身体各部位におけるスケールファクターを求め,AM50モデルに対して形状のスケーリングを行った,その結果,3歳児の人体計測値との誤差が10%程度であり,3歳児の形状を表した人体FEモデルを作成することができた.3歳児の骨の材料特性は文献を基に骨の弾性係数,破断強度,ひずみを求め,小児の骨の応力-ひずみ曲線を推定した.この推定した3歳児の特性から,3点曲げ解析を実施し,実験結果とよく一致した.3歳児FEモデルの衝撃応答を3歳児ダミー校正要件を用いて検証した.特にCRSの拘束に関連する胸部,腰部の特性に対して検証を行った.本モデルは衝突ダミーの胸部応答要件を満たし,さらにダミーよりも死体に近い応答を示した.すなわち,本モデルでは衝突ダミーよりも詳細に人体の胸部傷害メカニズムを再現できる可能性がある.3歳児FEモデルを用いシールドタイプのチャイルドシート(CRS)による衝撃解析を行った.3歳児FEモデルではシールドにより荷重を受けた胸椎を中心に体幹が屈曲した.衝突ダミーでは腰椎で体幹が屈曲した.本モデルの応答は,衝突ダミーよりも死体の応答に近く,人体挙動を再現していると考えられる.さらに軟部組織の応力について検討した結果,シールドタイプのCRSでは胸部の圧迫により,胸部内臓傷害の危険性があることがわかった.本研究で開発した3歳児人体有限要素モデルを用いることで,従来,困難であった子供の骨折などの詳細な傷害の評価,CRSの拘束方法の評価が可能となり,本モデルが傷害再現のための有効なツールであることが示された.さらにこのモデルにより,子供の解剖学的特長及び傷害メカニズムを考慮したCRSの設計開発のための有用な知見が提供できると考えられる.