著者
戎谷 遵 二神 良太 岡 浩平
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.275-278, 2015
被引用文献数
1

摘要:本研究では瀬戸内海中部沿岸域における海浜植物の分布状況と地形との関係から,優先して保全すべき種と海浜を明らかにした。その結果,対象地に出現した21種類のうち,出現地点が少なかった9種を希少種として選定した。海浜植物の分布は香川県の有明浜に集中し,希少種も全種が分布していた。以上より有明浜の海浜植物を保全することが,瀬戸内海中部沿岸域の海浜植物を保全する上で有効であると考えられた。
著者
遠藤 大哉 青柳 健隆 岡 浩一朗
出版者
日本スポーツ産業学会
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.2_185-2_199, 2015 (Released:2015-11-12)
参考文献数
37
被引用文献数
1

Outdoor education contributes to positive youth development. Existing outdoor education in Japan has been conducted only in an “episodic” manner with a “single activity” basis in “imitation nature”, although regular and various activities in “grand nature” have been considered more valuable for the growth of children. Therefore, the purposes of the present study were to develop and practice an outdoor education program that performed a “plural number” of experiences with “multiple activities” in “genuine nature”, and to clarify the availability of the program. For this purpose, the “Buddy Kids Adventure Challenge Program” was developed on the basis of 12 years of practice with the “Buddy Adventure Team (Non-Profit Organization)”. An inventory survey was conducted for 49 participants in the Buddy Kids Adventure Challenge Program and 26 participants′ parents to evaluate the program in 2013. Free descriptive answers for the questions with respect to experiences in the program were descriptively analyzed and a model of the growth of the participants in the Buddy Kids Adventure Challenge Program was generated. As results, self-esteem was increased by developing competence. Additionally, outdoor activities in the program and flow experience were associated. Strong relationship between adverse circumstances and flow experience were also demonstrated. The growth model of the present study showed that desiring pleasure in “grand nature” could allow participants to confront adverse circumstances. These adverse circumstances give participants flow experience and confidence by helping them to overcome adverse circumstances. Finally, self-esteem was increased and growth of participants was enhanced.
著者
角野 智紀 齋藤 はるか 市岡 浩子
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー (ISSN:18803415)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.13-15, 2006
参考文献数
8

愛知県海部郡蟹江町の港湾地帯にある倉庫でトルキスタンゴキブリ<i>Blatta lateralis</i>の若虫と成虫が2005年6月から10月にかけて捕獲されたが,これは愛知県では初記録であった.本種の生態と生活史を考え合わせ,当該倉庫内に定着している可能性があると判断した.今後,空調が完備した建築物等での本種の繁殖および害虫化が危惧される.
著者
佐藤 昌之 村岡 浩治
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.110-118, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
15
被引用文献数
3 5

This paper is concerned with the flight controller design of Quad Tilt Wing (QTW) Unmanned Aerial Vehicle (UAV) which has Vertical Take-Off and Landing (VTOL) capability as well as high speed cruise performance. The flight controller is composed of Stability Augmentation System (SAS), which feedbacks angular velocity, and Control Augmentation System (CAS), which feedbacks the difference between attitude commands and current attitude angles. The gains of S/CAS are both scheduled by the tilt angle of the main wings of the QTWUAV since its airspeed and flight dynamics drastically change in accordance with the tilt angle. The S/CAS are designed by three steps; we first select several design points, then design the controller gains at those design points, and finally connect the gains by linear interpolation. In the design process of the controller gains, perturbed models are introduced in addition to the nominal models, and common gains for those models are designed to ensure robust control performance against modeling errors. Full transition flight from vertical take-off to horizontal cruise was successfully accomplished using our controllers.
著者
岩佐 翼 高宮 朋子 大谷 由美子 小田切 優子 菊池 宏幸 福島 教照 岡 浩一朗 北畠 義典 下光 輝一 井上 茂
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.145-154, 2015-02-01 (Released:2015-01-25)
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

The purpose of this cross-sectional study is to investigate the difference in physical activity among elderly living in different areas in Japan (“Bunkyo Ward in Tokyo” (Bunkyo) and “Fuchu City in Tokyo” (Fuchu) as urban areas, and “Oyama Town in Shizuoka” (Oyama) as a non-urban area). Participants were 1859 community-dwelling residents aged 65-74 years, randomly selected from the residential registry (response rate: 68.9%). A mail survey using self-administered questionnaires was conducted. Multivariate logistic regression analyses were used to calculate the adjusted odds ratios (ORs) and 95% confidence intervals (95% CI) of various types of physical activity (eg, walking (Walking), going out (Going-out), bicycling (Bicycling), exercise habits (Exercise)), according to residential areas (reference category: Fuchu), stratified by gender, adjusting for socio-demographic variables. There was a significant difference in Going-out (ORs = 0.61 (95% CI: 0.44-0.86) for men, 0.48 (0.33-0.69) for women)), and Bicycling (0.04 (0.03-0.07) for men, 0.04 (0.02-0.07) for women) in Oyama compared to Fuchu. Furthermore, for women, there was a significant difference in Walking (0.56 (0.38-0.81)) and Exercise (0.59 (0.41-0.85)) in Oyama compared to Fuchu. There was a significant difference in Bicycling and Going-out for men in Bunkyo compared to Fuchu, but there was not a significant difference in other items. Low physical activity levels were observed in the elderly in the non-urban area compared to urban areas. The association was stronger in women. Regional difference might need to be taken into account for an effective physical activity intervention.
著者
松尾 友矩 北田 敏廣 太田 幸雄 三村 信男 楠田 哲也 村岡 浩爾 野池 達也
出版者
東京大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1992

地球温暖化問題はきわめて重要かつ緊急の課題となってきており、影響評価と対策立案が急がれている。本研究では特に、都市と地球温暖化の関わりについて総合的に研究を行った。すなわち、都市活動に起因する温室効果ガス排出、都市大気中での大気反応と輸送、都市諸活動・施設への温暖化の影響を明らかにするとともに対策を検討した。本年度における各研究分担者の行った研究成果はそれぞれ次のようである。都市活動にともなう二酸化炭素の発生については、都市からの発生量の国際比較、未利用エネルギー利用可能量の推定について検討を行った(松尾)。自然水系として底泥からのメタン発生速度をバッチ実験によって測定し、底泥の性状や水質の汚濁指標との関連を検討した(野池)、汚濁を受けた都市河川における一酸化二窓素の存在量と発生ポテンシャルを現場調査と室内実験によって明らかにした(花木)。可視光領域の太陽放射量の変化とそれに伴う光解離速度の変化、雲粒による硝酸、亜硝酸、過酸化水素等の吸収を考慮した対流圏光化学モデルを検討した(太田)。前年度に開発した温室効果ガス輸送モデルを汚染大気の化学反応を含むものに拡張し、東アジアに適用した(北田)。沿岸部に集中した港湾、橋梁、護岸、防潮堤、排水排除に関する水理計算の方法を再検討し、浸水の予測が正確に出来るように計算法を改良した(楠田)。実際の都市の水収支、水循環推定の手法を大阪に引き続いて,合流式下水道を持つ沿岸都市である神戸に応用した(村岡)。さらに本年度は最終年度にあたるので、各分担者の課題について総括的なまとめを行い、総説的解説論文にとりまとめた。
著者
石川 澄 奥原 義保 合地 明 木村 映善 津久間 秀彦 田中 武志 岩田 則和 石田 博 横井 英人 森川 富昭 花田 英輔 原 量宏 井上 裕二 太田 吉夫 岡田 宏基 森口 博基 石原 謙 近藤 博史 北添 康弘 畠山 豊 渡部 輝明 中島 典昭 栗原 幸男 片岡 浩巳 岩崎 泰昌 野々村 辰彦 園田 武治 中野 直樹 稲岡 則子 堀 信浩
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

現在の医療記録の電子化は記録を利用することを軽視していないか?電子医療記録の利用ができない、あるいは利用がしにくい要因を分析した結果、患者の診断・治療と評価のために蓄えられる情報の信憑性に問題があるのではないかと仮定した。年2回のワークショップに於ける議論や日本医療機能評価機構の情報機器・IT化部会の協力で行ったアンケート評価に基づき、情報の信憑性を阻害する因子をソフト的、ハード的、および人為的要因に分けて分析した。更に分析結果から「患者がどのようになったら良いのか」という医療のゴールに向かって診療と治療が行われる過程で「記録」にどのような要件と問題点が存在するかを検討した。結果、電子医療記録の信憑性を阻害する要因は、次の4段階の構造モデルに分類された。すなわち、データレベルにおける「正確性」と「連続性」の確保を基盤とすること、データを系統別に分け長期にわたり視認できる「通覧性」を確保すること、そして目標達成にむけてその道筋を誰もが理解できる形で表現して「物語性」を確保すること、である。そしてモデルの各段階におけるソフト、ハード面、および人為的に複合する解決策の提案を行った。
著者
越智 徳昌 伊藤 泰隆 横山 信宏 村岡 浩治
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
「運動と振動の制御」シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.441-446, 2011
被引用文献数
1

This paper presents a design method of an MIMO (Multiple-Input-Multiple-Output) I-PD (Integral preceded by Proportional-Derivative) controller, which is a kind of PID controller, via integral-type optimal servomechanism and fractional balanced reduction (FBR) of a plant model. FBR is a kind of closed-loop model reduction method. The validity of the obtained reduced plant model is evaluated using the v-gap metric. The design method is applied to flight control design of a quad-tilt-wing (QTW) unmanned aerial vehicle (UAV).
著者
清川 昌一 伊藤 孝 池原 実 山口 耕生 堀江 憲路 菅沼 悠介 尾上 哲治 奈良岡 浩
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は32-30億年前の太古代中期海底堆積物と22億年前の原生代堆積物をターゲットにし,地球の歴史上最も変化が大きいとされる環境変化の記録を地層から紐解いた。1. ピルバラにて地層掘削を行い200mの32億年前の縞状鉄鉱層の掘削に成功した.世界初,この時代の新鮮で連続性の良いコアを獲得した.2.同地区の縞状鉄鉱層の掘削現場の側方層序比較し,比較的浅い海の堆積物であることがわかった.3.掘削コアの化学分析:当時の海の硫黄同位体が現在と類似し,すでに酸素を供給するシステムの可動が確認できた.4.ガーナ,ベリミアン帯において,原生代の海底の証拠地層を復元し,海洋性島弧近傍環境を復元した.
著者
前岡 浩 金井 秀作 坂口 顕 鵜崎 智史 川原 由紀 小野 武也
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.197-200, 2006 (Released:2006-07-26)
参考文献数
14
被引用文献数
9 10 18

本研究の目的はFRT距離に影響を与えていると考えられている項目を抽出し,身長,年齢,左右のCOPの前後長,体幹前傾角度,歩行速度のそれぞれの関係を検証した。重回帰分析によるFRT距離の予測検定では,標準化重回帰係数 βにて身長と体幹前傾角度のみ有意な変数を得られた。また,左右足によるCOP前後長の比較では有意な相関がみられた。よってバランス能力の評価として実施する場合,身長による正規化の必要性を示唆している。加えて前方リーチ動作に伴う運動戦略において股関節の運動である体幹の前傾能力が重要であることも判明した。また,そのCOPの結果から利き足等左右側の影響をうかがうことはできなかった。
著者
前岡 浩 福本 貴彦 坂口 顕 長谷川 正哉 金井 秀作 高取 克彦 冷水 誠 庄本 康治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.529-533, 2008 (Released:2008-10-09)
参考文献数
16
被引用文献数
11 4

[目的]フリーウェアであるImageJは顕微鏡画像の処理,解析に利用されているが,角度測定機能は理学療法分野でも活用可能と考えた。そこで,立ち上がり動作を利用し,ImageJによる体幹前傾角度測定の信頼性を検証した。[対象]被験者は3名,ImageJを使用する検者を10名とした。[方法]被験者に左側の肩峰,大転子,膝関節外側関節裂隙に反射マーカーを貼付し,立ち上がり動作を矢状面から1回撮影した。体幹前傾角度はImageJおよび三次元動作解析装置で測定した。[結果]級内相関係数と標準誤差を用いて統計解析を行った結果,検者内・検者間信頼性を示すICCはともに高かった。[結語]ImageJを用いた二次元での動作分析は理学療法分野における評価や研究,教育に有益な手段である可能性が示唆された。
著者
菊地 進一 関山 和秀 松原 嘉哉 山岡 淳子 竹居 光太郎 岡 浩太郎 冨田 勝
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.107-112, 2005-06-05 (Released:2011-03-28)
参考文献数
32

従来の神経細胞のモデリング研究は電気生理学的アプローチであった.我々は分子生物学的なシグナル伝達のシステムを解析している.本稿では,バイオインフォマティクスやシグナル伝達のモデリング研究の動向について概説する.また,近年発表した海馬の長期増強(Long term potentiation,LTP)のモデル論文を紹介し,モデルで提唱された仮説の実証実験に関する近況を報告する.
著者
濱崎 圭三 岡山 雅信 三瀬 順一 梶井 英治 鶴岡 浩樹 濱崎 圭三
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

【目的】地域医療および総合診療を担うための医師養成の卒前教育における地域医療現場での臨床実習(地域医療実習)の効果的なプログラムの作成である.【方法】デザインはアンケート調査(横断研究)である。対象は医学部5年生で、調査項目は、実習施設と内容、実習の感想、実習前後の地域医療や将来への思いである。実習施設と内容以外の項目はVisual Analogue Scale (VAS)を用いた.【結果】回答率は97%,96%(H12,H13)であった.実習施設は病院のみが42%,31%,診療所のみが22%,14%,病院と診療所が36%,55%であった。実習内容もすべての学生が外来診療以外の地域医療活動を実習した.「実習は意義がある」のVASスコア(平均±SD)は77.3士24.3,86.8±16.3,また「地域の継続が必要である」は76.7±22.6,86.0士20.4と高く,学生から,実習は肯定的な評価を得た.地域医療への動機付けの点で重要な項目である実習前後で「地域医療は夢がある」のVASスコアは7.4,8.2,「地域医療はやりがいがある」は8.1,5.3と増加した(P<0.05).H12年度の結果から,(1)病院と診療所で実習を行う,(2)多くの地域医療活動を実習させるなどの実習プログラムがHl3年度に推奨された.H13はHl2に比べ「実習は意義がある」「実習の継続は必要である」「地域医療に夢がある」でそれぞれ9.6,9.2,5.7と高かった(P<0.05).また外来診療や病棟実習以外の地域医療活動9項目中5項目以上実施した群は4項目以下の群に比べ,「実習は意義がある」「地域医療を担う自信がある」「行政の人と話すのが苦にならない」がそれぞれ8.1,15.1,11.8と高かった(p<0.05).【まとめ】地域医療実習は学生の評価はよく,また地域医療への動機付けの点で効果があったと思われる.H13に推奨された実習プログラムにより,その教育効果が向上したと考える.
著者
岡 浩一朗
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.543-561, 2000-07-10
被引用文献数
10

Even through the health benefits of regular exercise and physical activity are well documented, most people are inadequately active or completely inactive.Designing interventions to enhance the adoption and maintenance of a physically active lifestyle continues to be a challenge, given that the majority of individuals are not considering becoming more active, and that over half of those who decide to become more physically active return to a sedentary lifestyle within three to six months.It has been recommended that research on exercise adherence be conducted utilizing models of behavioral science.One of the most effective models is the transtheoretical model of behavior change(TTM).The TTM has been used to explain both the stages and processes people go through when trying to eliminate a negative form of behavior(e.g., smoking)and when trying to acquire a positive form of behavior(e.g., exercise).The model consists of various stages of change, processes of change, decisional balance, and self-efficacy.The TTM suggests that individuals attempting to change exercise behavior move through five stages of change.In addition, individuals experience different congnitive and behavioral processes of change as they move from one stage to another.As people change, decisional balance and self-efficacy are employed uniquely at each stage.According to this model, tailoring interventions to match a person's readiness(stage of change)is essential.Although research on exercise adherence utilizing the TTM has been actively conducted in Western countries, this area of research is yet to be advanced in Japan.This article reviews research on exercise adherence utilizing the TTM, and discusses the applicability of the TTM to understanding physical activity and exercise behavior in the Japanese population.
著者
羽田野 袈裟義 安福 規之 兵動 正幸 橋本 晴行 久保田 哲也 福岡 浩 里深 好文 山本 晴彦 高橋 和雄 宮田 雄一郎 鈴木 素之 牛山 素行 田村 圭子 後藤 健介 藤田 正治 牧 紀男 朝位 孝二 善 功企 守田 治 滝本 浩一 三浦 房紀 種浦 圭輔
出版者
山口大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2009

(1)災害概況:2009年7月の豪雨により防府地域と福岡県北半部の全域で土砂災害が多発し合計で27名が亡くなった.(2)土砂災害の実態:防府の土砂災害は,土石流中の巨礫堆積後の土砂流による埋没である.土質調査からマサ土地域での崩壊発生と間隙水圧の関係が示唆された.土石流の流動解析で石原地区の土砂流出量を評価し,砂防施設の有効性を評価した.(3)情報伝達と警戒避難体制の状況:防災・避難情報の収集・伝達や警戒避難体制の整備状況や土砂災害警戒区域の指定に伴う警戒避難体制の整備状況と問題点を明らかにした.
著者
北村 浩康 安倍 秀明 亀岡 浩幸 中山 敏 山下 幹弘 岩尾 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.149, pp.101-105, 2007-07-12
参考文献数
2

非接触充電回路で使用していた自励式1石電圧共振型インバータ回路を, DC5V, 5Wを入力とした誘導加熱システムに適用した。しかし入力電圧が低いため,回路損失が大きく加熱電力が不足した。対策としてスイッチング素子のターンオフ制御用トランジスタの入力にバイアス電圧をかける方法を考案し,簡素な回路構成を維持したまま加熱効率の向上ができた。
著者
長岡 浩司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.874-885, 2005-08-01

情報幾何では, 確率分布を要素とする多様体上にフィッシャー計量及びα-接続という微分幾何学的構造を導入する. これは相対エントロピー(Kullback-Leiblerダイバージェンス)の幾何ともみなせ, 統計学や情報理論をはじめとする広範な確率論的世界にかかわっている. 本論文では, 量子状態(密度作用素)を要素とする多様体上にフィッシャー計量とα-接続(特にα=±1の場合)の類似物を導入するいくつかの試みについて紹介する. 単なる数学的事実の解説にとどまらず, それらの背景や動機, 今後の展望についても言及する.