著者
礒田 正美 大谷 実 二宮 裕之 溝口 達也 岸本 忠之 小原 豊 讃岐 勝
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、授業力を改善する教師教育教材書(含むビデオ)を海外共同研究者等と日本語・英語で開発することを目的に行われた。ビデオ教材と日本語の教員研修書、英語版教材書の開発がおこなわれ、教師向け日本の指導法教材書出版、算数教科書英語版、教師教育用算数問題解決教科書が開発された。 本研究の成果を教員研修ツールとして採用した国・機関は、オーストラリアNSW州教育省、タイ教育省教員研修プロジェクト、東南アジア教育大臣機機構などである。成果は、国際的に注目され、筑波大学・アジア太平洋経済協力国際会議をはじめとする著名な国際会議で全体講演の形などで報告された。
著者
曽根原 理 牧野 和夫 福原 敏男 佐藤 眞人 大島 薫 松本 公一 岸本 覚 山澤 学 大川 真 中川 仁喜 和田 有希子 万波 寿子 クラウタウ オリオン 青谷 美羽 杉山 俊介
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本の近世社会において、東照宮が果たした役割を考えるため、関係する史料を各地の所蔵機関などで調査した。また、近世初期に東照宮を設立する際に基盤となった、中世以来の天台宗の展開について、各地の天台宗寺院の史料を調査した。加えて、年に二回のペースで研究会を行い、各自の専門に関する報告を行い議論した。そうした成果として、日本各地の東照宮や天台宗寺院に関する著作と論文を公表することが出来た。
著者
倉西 良一 岸本 亨 東城 幸治
出版者
千葉県立中央博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

河川の上流、特に源流部には独特な生物が棲息する。源流のみに生息する種は、生息地が局限されること、生物の環境要求がきびしいため地域個体群の絶滅が起こりやすい状況にある。このことから源流生息種は、国や地方自治体のレッドデータブックによく掲載されている。本研究では、河川の上流(源流)に生息する種の分布や生態の調査を行い基本的な知見を得ることを第一の目標とした。さらにカゲロウ、カワゲラ、トビケラといった水生昆虫の源流生息種について遺伝子解析を行い、個体群間の類縁度などから保全すべき個体群の推定を行った。河川上流に生息するさまざまな水生昆虫の中でもガガンボカゲロウ類、トワダカワゲラ類、ナガレトビケラ類のいくつかの種群の昆虫は河川源流域の冷たい湧水や細流のみに生息する。これまでに日本各地より採集された、ナガレトビケラ科12種、ガガンボカゲロウ2種、トワダカワゲラ科4種について遺伝子解析を行った。ガガンボカゲロウ属の2種は、全国で採集された個体群を比較したところ、地域固有の八プロタイプが多数認められた。これは生息環境が河川源流部に局限されること、成虫が活動的ではなく分散能力が低いことに起因すると考えられた。ガガンボカゲロウ属に関しては、地域間の遺伝子交流がほとんどないことから、それぞれの地域個体群が独立した存在であり、種レベルではなく地域ことに念入りな保全が望まれるごとが明らかとなった。これに対しトワダカワゲラは、成虫が無翅で飛翔力なく、分布が局所的であることなどから地域固有の遺伝子をもつ個体群が認識されるという仮説を持ってはいたが、本州から北海道にかけての個体群を解析したところ、個体群間の遺伝的変異は小さいことが明らかとなった。従来、原始的な形態をもつと考えられていたトワダカワゲラ科は、系統的にもそれほど古い昆虫ではなく、大陸起源であり朝鮮半島から日本に入り分布を広げ、種分化は比較的新しい時代に生じたと考えられた。ナガレトビケラ類は、解析できた地域個体群の数が少ないため種内の遺伝的変異の度合いはまだ解明の途上にあり、結果がまとまりしだい公開したいと考えている。
著者
小川 泉 岸本 忠史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

二重ベータ崩壊・暗黒物質などの超稀現象探索実験を行うために必要な高感度放射線検出用シンチレータ(主としてフッ化カルシウム結晶)の開発研究を行った。結晶中に含まれる放射性不純物の低減を図るとともに、結晶の組成や物理パラメータを操作することによる高感度化(バックグラウンド低減)の可能性を探った。これらの研究の結果、不純物濃度の低減と、冷却による粒子弁別の効率化を確認し、高感度化が可能であることを示した。
著者
岸本 直人 倉島 敦子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.11, pp.33-37, 2003-04-10

従来,音声・映像サービスの主観品質評価試験を実施するには,専用設備を有する実験室と専任スタッフによる監督が必要であり,試験会場は限られ,試験日程の調整も必要であった.そこで,誰もが都合の良い場所・都合の良い時間帯で主観品質評価試験に参加できる環境を構築する目的で,被験者自身による簡易な操作だけで主観品質評価試験を実施できるPCツール(ポータブル主観品質評価ツール)を試作した.本稿では,試作ツールの特徴を紹介し,品質評価性能の検証結果について報告する.
著者
岸本 弘
出版者
東京経営短期大学
雑誌
東京経営短期大学紀要 (ISSN:09194436)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.175-191, 2001-03-31

私は言語学や言語心理学の専門家ではないが、子どもの言語発達にたえず興味を持ち、心理学的に考察し、研究してきた。その点でチョムスキーからはじまってビッカートンやダイヤモンド、更には最近のピンカーやサックス等に続く一連の優れた研究からたいへん貴重な刺激を受け、それにそった短い論文も幾つか発表させてもらった。この紀要第8巻で発表させていただいた「A Comparative Study of Sign Language and Spoken Language」(手話言語と口話言語の比較研究)もその一つである。本研究も、これらの学者たちが一連の研究結果をもとに共通に推測している「子どもが言語を獲得するのは、子どもの脳にあらかじめ埋め込まれた遺伝的青写真(ピンカーは更にすすんで本能と言っている)によるのではないか」という仮説について考察した。その結果、「子どもが言語を獲得するのは、遺伝的青写真や本能というよりも、ピアジェやミンスキーらの研究が示しているように、子どもの脳にあらかじめ仕組まれている思考(認知機能)の発達が下地となる。そしてそれと並行して発達してくる彼らの言語器官が、それを下地にしながら(すなわち思考の発達に促され)、周囲のおとな(はじめは母親)が使う言語(聴覚障害者の場合は手話)を使って、彼らと会話し始める。」そのように考える方が妥当なことを、他ならぬ前者らの研究そのものも示している。
著者
中野 悦次 吉岡 俊昭 松田 稔 園田 孝夫 矢野 久雄 伊原 義博 黒田 秀也 岸本 知己 櫻井 勗 内田 欽也 児島 康行 中村 隆幸 清原 久和 佐川 史郎 関井 謙一郎 古武 敏彦 宇佐美 道之 三木 恒治 黒田 昌男 細木 茂 前田 修 友岡 義夫 吉村 一宏 水谷 修太郎 岩尾 典夫 三好 進 井上 彦八郎 本城 充 藤岡 秀樹 本多 正人 高羽 津 岡 聖次 松宮 清美 原 恒男 三宅 修 坂口 洋 竹山 政美 板谷 宏彬 宇都宮 正登 伊東 博 新 武三 永野 俊介 市川 靖二 野島 道生 長船 匡男 客野 宮治 山口 誓司 多田 安温
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.635-642, 1990-05

膀胱乳剤にフェルビナクのエチルエステルを封入させたLM-001静注剤を尿路結石による疼痛と膀胱・前立腺手術後の膀胱切迫感に対する有効性ならびに安全性について検討した.1)尿路結石による疼痛に対しては53例中49例に効果がみられた.有効例49例中41例までが本剤投与15分以内に効果が発現した.また26例において効果が24時間以上持続した.2)膀胱・前立腺手術後の膀胱切迫感に対しても29例中25例に効果がみられた.有効例25例中16例までが15分以内に効果発現した.また13例において効果が24時間以上持続した.3)副作用として血管痛,熱感,視力軽度低下,血圧の一時低下がみられたが,いずれもきわめて軽度で何ら処置することもなく短期間に消失した.また,3例に白血球増多,1例にA1-pの上昇がみられたが,その程度は軽度であり,すぐに正常化した.4)LM-001は尿路結石による疼痛の緩和と膀胱・前立腺手術後の膀胱切迫感に対し,速効性で高い有効率を示し,かつ作用時間が長いこと,また副作用がきわめて少ないことから優れた薬剤と評価し得たClinical effect of LM-001, a prostaglandin synthetic inhibitor developed from a drug delivery system, was evaluated in 54 patients with pain from urinary tract stones (stone pain) and 32 with vesical urgency after an operation on bladder or prostate. LM-001, felbinac ethyl incorporated in lipid microsphere, wes intravenously administered at the onset of stone pain or vesical urgency. Of 54 with stones and 32 with urgency, 53 and 29 were eligible for response, respectively. The symptoms improved or disappeared in some cases just after the administration and in the majority of patients within 15 minutes, in 49 of 53 patients with stone pain. Further, the effectiveness lasted over 24 hours in 26 of the 49 responding to this agent. On one hand, improvement or disappearance of vesical urgency was recognized in 25 of 29 patients, and the effectiveness was observed shortly after injection in 16 and lasted over 24 hours in 13 cases. Toxicities of this drug were investigated in 54 patients with stone pain and 32 with urinary urgency. Side effects consisted of pain at the injection site in 4, a slight fall of blood pressure in 1, slight visual disturbance in 1, body heat sensation in 1, leukocytosis in 3 and elevation of alkaline phosphatase in 1. These symptoms were transient and disappeared without use of any agent. LM-001 is concluded to be a useful drug for controlling stone pain and vesical urgency since an immediate effect, long durability and high response rates were obtained without severe side
著者
六車 熙 岸本 茂規
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.172, pp.1-6, 75, 1970-06-30

In the reinforced concrete flexural member, the stress distribution over the cracked section becomes unstable just after occuring the flexural crack and the resistant moment decreases temporarily until reaching the stable state. Especially, in a case of extremely smaller amount of tensil reinforcement as well as the use of reinforcement having extremely weak yield strength in comparison with the concrete strength, the flexural failure moment is mathematically smaller than the initial cracking moment and as a result the member suddenly fails in flexure just as the applied load reaches the initial cracking strength. Of course, such a sudden flexural failure should be avoided in the design. In this paper, from such concept the minimum amount or the minimum yielding strength of the tensile reinforcement is discussed theoretically in correspondence to the variable combinations of steel yielding strength and concrete compressive strength.
著者
岸本 直樹 若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.277, pp.59-64, 2009-11-05
被引用文献数
1

近年、インターネットの爆発的な普及と共に、誰もが気軽にパソコンや携帯電話から様々なサイトにアクセスすることが可能となった。最近ではSNSやBlog・動画投稿サイト等の数多くのコミュニティサイトが運営されており、その中でも「mixi」や「Youtube」などのサイトは社会現象にもなり、インターネット利用者では知らない人の方が少ないくらいである。さらに、「twitter」など新しいサービス・機能を組み込んだコミュニティサイトも次々と運営・開発され、今後も更なる発展が予想される。本論文では、オープンソースのSNSソフトウェア"OpenPNE"上に"空間情報"と"時間情報"をメタデータとして連携させる機能を付加し、日記や掲示板などを利用してコミュニティのメンバ間で地図情報を連携させる新しいサービスを提供するコミュニティシステムを提案してプロトタイプ実験を行い、この機能の導入前後でどの程度コミュニティサイトが活性化するか検討した結果を報告する。
著者
"品川 佳満 岸本 俊夫 太田 茂"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.553-563, 2006
被引用文献数
2

"赤外線センサを利用した高齢者見守りシステムに応用可能な自動緊急通報を行うためのアルゴリズムを開発した.本研究で考案した自動緊急通報アルゴリズムは,センサの無応答(全センサがOFF状態)時間をリアルタイムにモニタするものである.クラスタ分析により求めた過去の行動パターン別センサ応答分布と現時刻の無応答時間とを比較し,平素よりセンサの無応答時間が長いと判断した場合,通報を行う.独居高齢者4名の長期計測データを用いてシミュレーションを行った結果,1ヶ月あたり1〜3回程度の通報が認められた.また,無応答状態になってから通報に至るまでの時間は,日中では平均120〜240分程度要することが分かった.シミュレーションで検知した異常は,必ずしも被験者の健康の異常を示してはいなかったが,本研究は,動けなくなるなどの事態発生から,平均2〜4時間程度で異常検出ができることを明らかにした."
著者
岸本 修
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.23-24, 2002-03-27
著者
岸本 達也
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.529, pp.233-239, 2000
被引用文献数
1 2

In this paper, Multi-layered Structure of facilities system and Multi-layered Facilities Location Problems that minimize the sum of travel costs are proposed. To analyze optimal location, 2 facilities complexes location problem on a segment is concerned. Optimal solution is derived analytically, and system configuration to obtain the solution on a segment and char- acteristics of optimal locations are investigated. Also, a heuristic method of solution is presented, which is applicable to location problem in N-dimensional Euclidean space. Through computational simulations, the effectiveness of presented algorithm is confirmed. Finally, various facilities complexes including obnoxious facilities locations with multi-layered structure are demonstrated, and their optimal locations are investigated.