著者
鈴木 勇波 川本 真也 肥田 不二夫 土田 修
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.211, 2014 (Released:2014-07-04)

これは産学共同プロジェクトの一つとして行った手洗い衛生環境を考えたハンドドライヤーのデザイン開発研究である。 近年、流行性感冒はじめ様々な感染による疾病発生により人々の手指衛生に対する意識・要請が高まってきている。従来型のハンドドライヤーの多くは送風により手に付いた水滴を吹き飛ばし、手を乾かすだけで多くの水滴は霧状となり様々な細菌とともに周囲に飛散飛沫させていることが近年明らかになってきた。このような衛生問題を改善するため完全吸引循環式ハンドドライヤーの普及を進めている(株)T社と連携し、理想的な手指衛生環境を実現させるために現在業務用機を民生用機として公共の場にも設置する必要があると考えている。 本研究はデザイン本来の目的の一つである人の心理、行為に訴える「機能」と「造形」の高い次元での調和であるが、 人々の安全・衛生を守り健康的な生活を送ることが「幸せ」 な生活の基本であることをその根本において人間工学とユニバーサルデザインの観点から人に優しく親近感のあるデザインを目標に進めて来た研究成果報告である。
著者
川本 隆史
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.908, pp.15-33, 2000-02
著者
富丸 慶人 後藤 邦仁 小林 省吾 永野 浩昭 森 正樹 土岐 祐一郎 江口 英利 伊藤 壽記 野口 洋文 宮下 和幸 川本 弘一 岩上 佳史 秋田 裕史 野田 剛広
出版者
一般社団法人 日本移植学会
雑誌
移植 (ISSN:05787947)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.217-222, 2019

<p>Total pancreatectomy with islet autotransplantation is an ideal surgical procedure used to relieve chronic pain derived from the pancreatitis, while insulin-dependent diabetes is inevitably induced after the surgery. Islet autotransplantation combined with a total pancreatectomy can reduce the risk of severe diabetes by preserving available islet cells. We experienced a case with hereditary pancreatitis, which is a rare inherited condition characterized by recurrent acute pancreatitis and/or chronic pancreatitis. The case was that of a female in her thirties who was introduced to our hospital due to treatment-refractory abdominal pain derived from repeated pancreatitis even after surgical treatments. At the introduction, the pain was uncontrollable even by opioid use, and oral intake was impossible due to increase of the pain after the intake. She was genetically diagnosed with hereditary pancreatitis. For relieving the pancreatitis-derived pain, total remnant pancreatectomy with islet autotransplantation was planned. After the pancreatectomy, islet cells were extracted from the excised remnant pancreas, and injected into the portal vein for liver autotransplantation. The pain was completely relieved for her after the surgery, suggesting improvement of her quality-of-life. A glucose tolerance test and glucagon loading test performed one month after the surgery showed C-peptide secretion as the blood glucose rose. However, the serum c-peptide level and SUIT index had been gradually decreased after the surgery, and she is now treated with insulin. The case suggested that total pancreatectomy with islet autotransplantation is useful for improvement of the patient's quality of life by controlling the pain in cases with hereditary pancreatitis.</p>
著者
川本 龍一 土井 貴明 山田 明弘 岡山 雅信 鶴岡 浩樹 佐藤 元美 梶井 英治
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.861-867, 1999-12-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
17
被引用文献数
15 22

地域在住の高齢者を対象に, 主観的幸福感とその背景因子を解明するための横断調査を実施した. 対象は, 地域在住の自記式回答可能な高齢者であり, 調査は, 松林らの香北町健康長寿研究で用いられたと同様の Visual Analogue Scale を用いたアンケートを使って行われた.地域在住の自記式回答可能な高齢者2,379人中2,361人 (99.2%) より回答を得た. そのうち回答不備例を除く分析可能な対象は, 1,873人 (78.7%), 男性860人, 平均年齢72.7 (95%信頼区間: 72.3~73.0) 歳, 平均主観的幸福感69.1 (67.6~70.5), 女性1,013人, 平均年齢72.8 (72.4~73.1) 歳, 平均主観的幸福感68.5 (67.2~69.7) であった. 主観的幸福感と背景因子との関係については, 主観的幸福感は同居家族のいる人 (p=0.0051), 配偶者のいる人 (p=0.0240), 血圧の高くない人 (p=0.0096), 脳卒中歴のない人 (p=0.0039), 医師による定期的内服治療を受けていない人 (p=0.0039), 運動習慣のある人 (p<0.001), 仕事をしている人 (p<0.001) ほど有意に大きかった. 主観的幸福感と各種スコアーとの関係については, 主観的幸福感はADL, 情報関連機能, 手段的・情緒的支援ネットワーク, 健康状況, 食欲状況, 睡眠状況, 記憶状況, 家族関係, 友人関係, 経済状況の値が高いほど有意に大きかった (各々p<0.001). 主観的幸福感を取り巻く背景因子を説明変数とする重回帰分析では, 手段的支援ネットワーク (p<0.001), 情緒的支援ネットワーク (p=0.0254), 健康状況 (p<0.001), 記憶状況(p=0.0027), 友人関係 (p<0.001), 経済状況 (p<0.001) は有意な正の偏相関を示した. 抑うつ状態 (SDS) と主観的幸福感との関係では, SDSが重症 (高得点) になるほど主観的幸福感のスコアーは有意に小さかった (p<0.001).地域に在住する高齢者の主観的幸福感の向上のためには, 今回明かにされた背景因子の改善を計り, 今後経年的に経過をみて行くことが必要であろう.
著者
小野里 美帆 川本 拓海
出版者
文教大学
雑誌
教育学部紀要 = Annual Report of The Faculty of Education (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.189-199, 2017-12-20

怒りの感情調整が困難な7歳のADHD児に対し,通常学級において,行動調整及び怒りの感情調整に関わる支援を実施した.支援においては,行動及び感情の自覚化を目的とし,怒りのイメージの図式化・言語化を促した.また,対象児と決めた1日の目標の遂行結果を振り返ることや,感情が暴発した際に,状況の振り返りを行うことを通して,自発的な感情調整を試みるようになった.大人の援助による行動及び感情の自覚化の重要性と支援可能性が示唆された.
著者
川本 耕三
出版者
一般社団法人 日本接着学会
雑誌
日本接着学会誌 (ISSN:09164812)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.184-189, 2009-05-01 (Released:2016-01-31)
参考文献数
17
著者
川本 勝
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.21-45, 2017-09-30

「手持ち資金は初値の2 倍」という条件で、東京証券取引所が公表している2013年のTOPIX Core30中の銘柄28社について「株式売買のシミュレーション」を行った。その結果、以前の2 論文(川本勝2016a、2017)に比べて売り回数と成功率は大きく改善した。しかし、この結果は、当初の研究(川本勝2014)で求まった「売買を60回程度繰り返せば、その利益は投資した原資の2 倍程度になる」という理想値には遠く及ばない。この事実は、他の改善要素が未だ残っていることを示唆している。これは、今後の重要な研究課題である。なお、この結果が東京証券取引所に上場している全ての企業について同様に当てはまるかどうかは、別途、調査が必要である。これらの結果は、筆者が既に発表している5 本の論文(川本勝2014、2015、2016a、2016b、2017)の結果とも矛盾しない。
著者
石井 淳子 山本 司郎 吉村 元 藤堂 謙一 川本 未知 幸原 伸夫
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.165-170, 2015 (Released:2015-03-17)
参考文献数
26
被引用文献数
2 5

症例は82歳女性.呼吸困難で入院し,白血球17,700/μl,好酸球52%(9,204/μl),好酸球増多をおこす基礎疾患をみとめず,特発性好酸球増加症候群(hypereosinophilic syndrome; HES)と診断した.第6病日に左上下肢麻痺が出現し,頭部MRIで両側大脳半球分水嶺領域・小脳に散在性多発微小脳梗塞をみとめた.心エコーで左室壁全周性に血栓をみとめ,Löffler心内膜心筋炎合併による左室内血栓からの多発脳塞栓症であると考えた.抗凝固およびプレドニゾロン内服開始後,脳梗塞の再発はなかった.HESの合併症として脳梗塞を呈した際は,心内膜心筋障害を評価し早期治療介入が必要である.
著者
長谷川 隆則 森松 文毅 川本 恵子 日高 智
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.343-350, 2015-08-25 (Released:2015-09-30)
参考文献数
28
被引用文献数
1

自給飼料活用の更なる推進のため,北海道ではイアコーンサイレージ(ECS)の利用検討が行なわれている.本研究では,ECS給与が肥育豚の産肉性に及ぼす影響を検討した.肥育豚(平均65.4kg)を6頭ずつ3区分し,市販配合飼料を給与した対照区,配合飼料80%+ECS 20%の混合飼料を給与したECS区,配合飼料60%+ECS 20%+デンプン粕主体エコフィードサイレージ(EFS)20%の混合飼料を給与したECEFS区を設け,平均117.9kgまで肥育した.飼料(乾物)要求率は,対照区とECS区では同等で,ECEFS区では全期間平均で有意に高かった(P < 0.05).各試験区の肉質は,背部皮下脂肪中のスカトール含量が,対照区と比較してECS区,ECEFS区で有意に低かった(P < 0.05).以上から,20%量のECSを配合飼料と置換しても生産性に影響なく,産肉の不快臭を減少させる可能性が示唆された.
著者
川本 亜紀 岩野 義弘 本橋 碧 清水 千津子 坂井 雅子 菅野 直之 伊藤 公一
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.349-356, 2014-03-28 (Released:2014-04-10)
参考文献数
23

歯周疾患に影響を与える修飾要因の 1 つに女性ホルモンの影響が考えられる。排卵日や妊娠中の女性ホルモンの増加に伴い,特定の歯周病原菌が増殖し,また宿主の免疫応答が変化すると言われている。今回,広汎型侵襲性歯周炎患者に対し,月経周期,妊娠期,産後期を考慮して行った歯周治療の 1 症例を報告する。患者は 27 歳の女性で,前医での歯周治療後 1 週間経過しても歯肉からの出血が止まらず心配となり当歯科病院を受診した。全身的既往歴,出血傾向に問題はなかった。28 歯中 4 mm 以上の歯周ポケットの割合は 15.5% で,そのうち 27,31,32,33,37,44,47 には 6 mm 以上の歯周ポケットが認められた。初診時(排卵日)は PCR 50.0%,BOP 70.8% で,来院2回目(卵胞期)は PCR 50.0%,BOP 27.8% であった。月経周期において,女性ホルモンの分泌が少ない時期に歯周基本治療を行い,SPT 移行時(排卵日)には 4 mm 以上の歯周ポケット 0.6%,PCR 26.7%,BOP 5.4% に改善した。妊娠時および出産後の排卵日においても歯肉の状態は良好であった。本症例より,妊娠中は歯周病再発の危険性が高いためセルフケアの徹底が重要であること,また産後は患者の生活環境に合わせた口腔衛生管理が必要であることが示された。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)55(4):349-356,2013
著者
川本 崇雄
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:24240508)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.113-129, 1974-09-30 (Released:2018-03-27)

We find between Japanese and Austronesian languages the following agreements in morphology: 1. The basic forms of Japanese verbs are the mizenkei (the imperfect form) which ends in -a and the renyokei (the conjunctive form) which ends in -i, and from these forms all the other conjugated forms are supposed to have developed. Many languages in Melanesia and Polynesia have the suffixes -(i)a and -i, the former making intransitive verbs and the latter transitive verbs. Both languages have thus the complementary pair of verbal endings - (i)a and -i. 2. In the Banks' Islands and the New Hebrides as well as in Japan, some nouns have independent and dependent forms, the former being derived from the latter by adding the termination -i. Examples : Japanese te 'hand' <ta-i, fi 'fire' <fo-i ; Mota matai 'eye' <mata-i, ului 'hair' <ulu-i. 3. Adjectival terminations : Japanese -ka, -ki, -ra, -ri, -sa, and -ta ; Melanesian -ga, -gi, -ra, -li, -sa. and -ta ; and verbal terminations : Japanese -si ; -k, -g, -;e, -r, -s, -t ; -f ; -rag, -yag, ; Melanesian -si ; -g, -η, -n, -r, -s, -t ; -v ; -lag, -rag, and -yag. 4. The verbal and adjectival prefixes ma-, ta-, and ka- : Japanese wosa 'interpreter' 〜ma-wos- 'to tell' tur- 'to be followed' 〜ma-tur-(of-) 'to follow saki〜masaki 'happiness' futo 'thick' 〜tafuto 'respectable', awo〜ka-awo 'blue' ; Malay deras 'fast' 〜meuderas 'to hurry', Mota sare 'to tear' 〜masare 'torn', Fiji dola 'to open'〜tadola 'open', voro 'to break'. 〜kavoro 'broken'.
著者
桜庭 真依子 角野 浩史 松崎 浩之 楠野 葉瑠香 川本 万里奈 徳山 裕憲 小豆川 勝見 堀 まゆみ 丸岡 照幸 藪崎 志穂
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.63, 2017 (Released:2017-11-09)

地下水資源の開発や利用にはその流動過程を把握するため、涵養地や滞留年代を知ることが重要である。福島県においては、福島第一原発の事故によって放出された放射性物質の環境中の挙動が調べられてきたが、地下水については報告例が少なく、地下水資源利用に際してその安全性を評価する必要がある。そこで本研究では、ヨウ素129及びトリチウム-ヘリウム年代測定法を用い、福島県の地下水の原発事故による汚染状況を明らかにすること、及び長期的な地下水資源の安全性を評価することを目的とした。地下水中のヨウ素129と安定同位体であるヨウ素127の比、及び希ガスMSで定量を行った3Heより求めた3H濃度からは現時点での汚染は確認できなかった。一方トリチウム-ヘリウム年代測定法より求めた滞留年代の最小値は14年となり、今後汚染された水が出る可能性は否定できないと考えられる。
著者
川本 竜彦
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山.第2集 (ISSN:24330590)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.41-56, 1990-04-14 (Released:2018-01-15)

The Kannabe monogenetic volcano group is situated in the back-arc region of southwest Japan and is composed of six scoria cones (Nishiki, Yamanomiya, Buri, Otsukue, Kiyotaki and Kannabe) and one scoria bed (Nishibashi-kita). Stratigraphic relationships between various groups of ejecta are inferred from the tephrochronology of fall scoriae and widespread tephra. With the exception of Yamanomiya and Kiyotaki, the volcanic activity began with the formation of scoriae and ended with a phase of lava flow extrusion. No such lava flows are developed in either Yamanomiya or Kiyotaki. The volcanic activity of the Kannabe volcano group mainly took place prior to 21,000-22,000 y. B. P. with the exception of the Kannabe scoria cone itself, which was active before 6,000-6,500 y. B. P. In the vicinity of the Yamanomiya scoria cone, a new debris avalanche deposit has been discovered. This consists mainly of blocks of the Yamanomiya scoria cone, which preserve their original stratification defined by preferential alignment of scoriae and spatters.
著者
毛利 俊雄 吾妻 健 石上 盛敏 川本 芳
出版者
Primate Society of Japan
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.87-94, 2000 (Released:2009-09-07)
参考文献数
10
被引用文献数
7 8

We report a species identification by mitochondrial DNA of a partial macaque skeleton excavated from Shuri Castle, Okinawa, the estimated age of which is around the 16th or 17th century AD. Species identification by gross morphology was not possible because of the following reasons; sufficient parts are not preserved, no natural distribution of non-human primates including macaque is recorded in the Ryukyu islands, and the genus Macaca is highly speciose. DNA amplification of D-loop variable region (ca 200bp) was first unsuccessful with the use of previously devised sets of primers which encompass the whole region, and is accomplished by using newly devised sets of primers, each of which is designed for anterior or posterior portion of the targeted region. Sequenced DNA of the Shuri macaque completely agrees with a sequence of Yaku macaques (Macaca fuscata yakui). For the comparison with or species identification of Shuri macaque, we sequenced the same region of DNA (variable region of D-loop) from four species of macaques (Macaca fuscata, M. cyclopis, M. mulatta and M. fascicularis). Ample variations of substitutions and insertion/deletion mutations are discovered both intra- and inter-specifically. A neighbor-joining tree based on nucleotide substitutions is depicted with bootstrap values (Fig. 4). In this study, a monkey skeletal remain excavated from Okinawa is safely identified as a Yaku macaque by the use of mitochondrial DNA. This suggests a promising future of genetic analyses for archaeological information retrieval. It is also emphasized that, for the proper assessment of the genetic information from archaeological remains, fuller genetic studies of the living animals are critically important.
著者
川本 直
出版者
新潮社
雑誌
新潮
巻号頁・発行日
vol.108, no.10, pp.224-227, 2011-10