著者
村上 俊之
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究課題では, 機械システムによる人の動作支援制御の体系化を1つの目的とし, 電動自転車のパワーアシスト制御を外乱の切り分けアルゴリズムにより実現した. ここでは, 自転車のステアリングアクチュエータによる姿勢安定化アシスト制御, 走行駆動アクチュエータによる走行負荷低減アシスト制御に関して提案を行い実験的検証を行った.
著者
後藤 隆 村上 文司 村上 文司 松尾 浩一郎
出版者
日本社会事業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、ソーシャルワーカー、ケアワーカー、看護師、保健師など、対人援助(ヒューマンサービス)専門職専門知の特性が、関連専門知識、法規、状況判断、クライアントとのコミュニケーション、利用可能な社会資源等々、多様な情報のからんだ、複雑な対象/問題/対策像構成プロセスにあることを、そうしたプロセスを記録した非定型テキスト・データの一種である「物語状」質的データの計量テキスト分析を通じて明らかにする.具体的には、(1)学齢前障害児通園施設の援助記録の分析, (2)高等看護学校看護学生の看護実習記録の分析をおこなった.(1)では、関連テストによる状態像把握と処遇計画書の関連を、(2)では、看護行為擁護分類と看護学生の看護実習記録および看護研究との関連を、扱った.
著者
村上 学
出版者
東北大学
雑誌
特定領域研究(C)
巻号頁・発行日
2000

目的)抗ガン剤の治療において、多剤耐性細胞の存在は重要であるが、近年になり、MRP(multidrug resistance associated protein)というP-糖蛋白が関与しない多剤耐性機構の存在が明らかとなった。MRPは抗ガン剤を排出するポンプ機能を有し、ガン細胞における抗ガン剤の細胞内濃度を低下させることにより多剤耐性を示すと考えられている。各種カルシウムチャネル阻害薬がMRP発現細胞において抗ガン剤の排出を阻害することが知られているが、その機構は不明である。本研究はMRPとカルシウムチャネルとの間における相互作用の存在を仮定し、MRP発現細胞におけるカルシウムチャネルの発現プロフィル、チャネル特性、カルシウムチャネル過剰発現による抗ガン剤の効果を調べることを目的とした。結果)1)MRP発現細胞における電位依存性カルシウムチャネルの発現プロフィルおよびチャネル特性の検討すべてのMRP発現細胞において、カルシウムチャネルalpha1Dの発現が確認された。さらに細胞膜表面におけるチャネル特性を、電気生理学的方法等により解析したが、機能を有するカルシウムチャネルは測定感度以下であった。2)カルシウムチャネルalpha1C遺伝子の過剰発現によるMRP発現細胞における薬剤感受性の変化カルシウムチャネル遺伝子をMRP発現細胞に過剰発現させたところ、エトポシド、およびビンクリスチンに対する感受性が増加し、エトポシドの細胞内蓄積が増加した。考察および総括)MBP発現細胞ではカルシウムチャネルは発現しているが、細胞膜表面における機能的チャネルをほとんど構成しないことが明らかとなった。また、カルシウムチャネル遺伝子の過剰発現がMRPのポンプ機能を低下させたことから、MRP発現細胞においてもカルシウムチャネルがカルシウムチャネル阻害薬の標的分子である可能性が示唆された。
著者
岡室 博之 港 徹雄 三井 逸友 安田 武彦 高橋 美樹 堀 潔 原田 信行 本庄 裕司 福川 信也 土屋 隆一郎 加藤 雅俊 濱田 康行 村上 義昭 鈴木 正明 柴山 清彦 島田 弘 池内 健太 西村 淳一
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

2007年1月以降の新設法人企業に対して、2008年11月以来4回の継続アンケート調査を実施し、特に研究開発型の新規開業企業の創業者の属性や資金調達・雇用、研究開発への取り組みと技術成果・経営成果等について独自のデータセットを構築した。それに基づいて、新規開業企業の研究開発に対する創業者の人的資本の効果(資金調達、技術連携、イノベーション成果)を計量的に分析した。さらに、政府統計の匿名個票データを入手して自営開業について統計的分析を行い、アンケート調査に基づく分析を補完した。また、知的クラスターに関するアンケート調査と訪問調査を実施し、クラスター政策と新規開業・イノベーションの関連等を考察・分析し、国際比較を交えて関連政策の評価を行った。
著者
本城 美智恵 村上 理子 橋本 景子 橋本 節子 村田 光範
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.171-171, 1992-02-25

第24回東京女子医大漢方医学研究会 平成2年11月29日 北校舎3階集会室
著者
村上 覚 加藤 智恵美 稲葉 善太郎 中村 新市
出版者
日本植物工場学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.132-136, 2007-09-01
被引用文献数
3 7

早咲きザクラである'カワヅザクラ'の自発休眠覚醒期と休眠解除に必要な低温要求量を調査した. 2003年度と2004年度のそれぞれ10月20日, 11月5日, 11月26日, 12月5日, 12月26日に河津町田中に植栽されている'カワヅザクラ'から切り枝し, 最低気温15℃の温室内に搬入して水挿しした. 花芽の開花率は10月下旬から12月上旬まで, 葉芽の展葉率は, 10月下旬から12月下旬まで, 温室への搬入が遅くなるほど上昇した. 開花率については11月5日処理と11月26日処理の間で明らかな差がみられ, 展葉率については11月5日処理と12月5日処理との間で明らかな差がみられた. このことから, 花芽の自発休眠は12月上旬には既に覚醒しており, 葉芽についてはそれ以降であることが明らかになった. また, 自発休眠覚醒に影響を及ぼす気温は他のサクラと比較して高いことが示唆され, これらのことが早咲きの一因と推察された.
著者
新井 学 倉田 佳明 磯貝 哲 高橋 信行 橋本 功二 平山 傑 土田 芳彦 村上 裕子 辻 英樹 井畑 朝紀 成田 有子
出版者
北海道整形外科外傷研究会
巻号頁・発行日
2010

肘頭骨折を合併した小児上腕骨外顆骨折の2例を経験した。【症例1】7歳男児,遊具から転落受傷し,上腕骨外側顆骨折はJacob 分類stageⅢ,肘頭骨折は2mmの転位であった。両骨折に対し観血的骨接合術を施行した。【症例2】4歳男児,ソファーから転落受傷し,上腕骨外顆骨折はJacob 分類stageⅡ,肘頭骨折は転位がわずかであった。右上腕骨外側顆骨折に対し観血的骨接合術を施行した.肘頭骨折は保存的加療とした。2症例とも骨癒合が得られ可動域制限なく経過良好である。肘頭骨折に上腕骨外側顆骨折が合併する受傷機転として,肘関節伸展位で内反および外反力が関与し,上腕骨外側顆骨折を合併した肘頭骨折は比較的稀であるが,見逃されると機能障害を残すため認識しておくべき損傷形態である。
著者
越後谷 淳一 菊池 弘昭 鎌田 康寛 小林 悟 村上 武
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

中性子照射材・模擬材について,動的磁気特性を計測し,ナノ欠陥と磁壁挙動との関係について考察を行うとともに,照射析出による溶質元素の濃度変化評価を目的としたモデル化と定量的解析を行った.また,ローレンツ電子顕微鏡や磁気光学カー効果顕微鏡により,照射モデル材・シミュレーション照射材の格子欠陥と磁壁とのミクロレベルでの相互作用挙動を調べ,欠陥と磁壁とのダイナミックスを解明するとともに,マクロ領域における照射損傷組織と磁壁との相互作用について検討した.
著者
内田 隆 村上 千景 里田 隆博 高橋 理 深江 允
出版者
広島大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1993

ブタ歯胚のエナメル蛋白に関して、分子生物学的、生化学的、光顕および電顕免疫組織化学的に検索し、以下の結果を得た。1. 小柱鞘蛋白のクローニングを行い、全アミノ酸配列を決定した、それをシースリンと名付けた。シースリンは380または395のアミノ酸残基よりなり、そのN端側に26アミノ酸残基よりなるシグナルペプチドを持っている。シースリンはラットのアメロブラスチンと塩基配列で77パーセント、アミノ酸配列で66%の相同性を持っていた。シースリンのC端部付近にはリン酸化された糖鎖がついていると考えられるが、その部位は推定できなかった。2. シースリンは分泌後速やかに分解され、そのN端側約100〜150アミノ酸残基を含むフラグメントは13-17kDaの小柱鞘蛋白となって、小柱鞘に局在する。C端側95アミノ酸残基は29kDaカルシウム結合蛋白となり、このC端部約20アミノ酸が切断されると27kDaカルシウム結合蛋白となる。両者はリン酸化された糖蛋白であり、幼若エナメル質表層のみに局在する。シースリンの分子中央部は特定の構造に局在せず、速やかに分解される。3. エナメリンのクローニングを行い、全アミノ酸配列を決定した。エナメリンは1104のアミノ酸残基よりなり、エナメル芽細胞より分泌されたエナメリンは、分子量約150kDaでエナメル質最表層に位置し、ヒドロキシアパタイトに親和性を持たないと考えられる.エナメリンの分解産物のうち、N端側631アミノ酸残基よりなるプラグメントがヒドロキシアパタイトに親和性を持つ分子量89kDaエナメリンとなる。この89kDaエナメリンがさらに分解して、136番目から238番目のアミノ酸残基よりなる部分が32kDaエナメリンとなる。4. エナメル質形成において、アメロゲニンはエナメル質の形態を作り、エナメリンは石灰化開始とアパタイト結晶の成長に関係し、シースリンは小柱鞘の形成に関与していると考えられた。
著者
村上 秀明
出版者
大阪大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1998

能の機能局在論による脳機能マッピングが、各分野で盛んに行われている。MRスキャナを用いて脳機能を画像化する方法が近年普及し、fMRIとして広く能科学の分野で利用されている。これらを用いて特殊感覚についての脳機能マッピングが行われており、1991年に初めて視覚野での機能画像を取得することに成功したが、ヒトにおける味覚刺激によるfMRIでの大脳皮質野の賦活領域に関する研究はこれまでほとんどなされておらず、味覚野の機能に関しては知られていない。そこで今回我々はfMRIを用いて、大脳皮質における味覚野を同定する可能性について検討することを目的とした。対象は、神経学的に異常の認められない右利きボランティア5名とした。撮像シーケンスは、2次元のシングルショットのEPI法を使用した。撮像範囲は、側脳室を中心に前頭洞を避けるように6スライス設定し、賦活時と安静時をそれぞれ20回ずつ撮像した。賦活領域を解剖学的位置と比較するため、スピンエコー法を用いたT1強調画像で、本法と同部位の撮像を行った。それぞれのデータをMVOXへ転送し、三次元化し重ね合わせた。味覚刺激は、4%塩酸キニーネを使用した。被験者の全員において、左右いずれかの島及び弁蓋部付近に賦活領域が認められた。また、同部位では、安静時より賦活時は信号強度が平均15.5%上昇していた。賦活領域は5人全てで有意差が認められ、5人の信号強度の変化率の平均6%であった。今回の研究により臨床機を用いたfMRIによる味覚野の同定の可能性が示唆された。また、賦活部位を三次元化することで、より明瞭に把握することが可能であった。
著者
田中 朝雄 田中 真奈美 村上 博 三井 洋司 田中 真奈実 田中 真奈美 田中 朝雄
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

宿主寄生体間情報伝達物質の検出のため、ヒト脳神経系及び寄生原虫クルーズ・トリパノソーマを等しく認識する単クローン抗体(Wood,J.N.et al.,Nature,1982)を用い、ヒト臓器別およびトリパノソーマのcDNAライブラリーを精査し、多数の新規遺伝子を得た。ノザンブロット解析により、元来この抗体が認識する神経や心筋細胞、クルーズ・トリパノソーマのみに発現が認められるBradeion遺伝子が選別され、その後の生体機能解析へと進んだ。現在までにこの新規生理活性物質の生体機能解明・情報整備をほぼ完備することが出来た。即ち、1.成人脳の神経細胞での発現が認められ、2種のタイプが存在する(α及びβと呼称)。アミノ酸配列の特徴として、成長ホルモンやサイトカイン受容体特異的配列が認められ、膜貫通部分やATP/GTP結合部位も含めてオーファン受容体としての特徴的配列を有する。2.ノザンブロット解析でヒト成人脳、心臓(脳の10%以下)でのみ検知可能であり、他臓器・胎児期では検出感度以下の発現しか示さない。3.マウス脳でβ型相同遺伝子配列が存在する(94%の相同性)。マウス第11番染色体に位置し、3エクソン、2イントロンの構成で約17kb領域にコードされる。4.細胞内局在部位は、αはミトコンドリア、βは核周囲細胞質である。5.培養ヒト癌細胞に過剰発現させると、アポトーシスを誘導する。6.ヒト培養大腸癌・メラノーマ細胞株で強度遺伝子発現を示す。大腸癌の患者検体でもこの強度発現は確認された。7.アンチセンス・リボザイムで大腸癌細胞で発現を抑制すると、細胞増殖速度に顕著な影響が現れ、増殖抑制及び癌細胞の形質転換が起こる。脳神経系細胞の寿命制御・脱落防止に関しては、遺伝子病としての脳神経退行性疾患やアルツハイマー病、ハンチントン病で疾病の分子基盤解明とそれを応用した医薬品・医療機器開発が世界規模で推進されている。また、C.elegansやマウス等モデル生物系を含めた物質解明及びヒトへの応用が試みられているが、これは脳神経系という臓器・細胞の持つ種特異性や個体差というものが研究の限界となり、ヒト細胞を用いた方法論の整備が叫ばれている。Bradeionは、このような従来型のアプローチでは決して抽出されることのできないヒトの生物共進化や「寄生」という環境適合から焦点を当ててのみ得られるヒト脳神経生存(脱落)に関わる新規物質である。従って、本研究は、このような細胞寿命制御因子Bradeionの発見と機能解明を行った。この知見から現在、老化・癌化等の細胞変異制御のために、1.有用生理活性物質としてのヒト脳オーファン受容体の生体機能解明、2.脳内高次機能構築・細胞脱落の機構解析、3.脳神経細胞死、癌早期診断及び遺伝子治療に向けての技術開発、医療機器開発、を行っており、広範な新規産業創造シーズへ活用することを目指してさらなる研究が展開されている。
著者
村上 英樹
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.貨物航空会社の提携による規模の経済と範囲の経済に関する分析本研究は、インテグレーター化する航空会社が、従来型の航空会社に対し、垂直的差別化行動をとると仮定し、そのための投資が、航空会社の利潤にどのように影響するかを経済理論モデル化した。その上で、モデルの現実妥当性を部分的に実証した。理論モデルによると、垂直的差別化を行う航空会社は出来るだけ支出を抑えながら差別化のための投資をする。実証分析では、費用関数を推定することにより、近年高度なサービスを提供するインテグレーターが費用削減行動をとっていることが実証された。2.国内便・国際便提携による乗り継ぎ利便性の要因分析次に、国内線を経由して海外に出国しようとする旅客に対してアンケート調査を行い、国内線運航航空会社と国際線運航航空会社が提携して、乗り継ぎの接続の利便性を図ろうとする場合に、どのようなスケジューリングを行えば旅客の利便性が向上するのかを統計的に計測したとともに、利便性の判断基準となる旅客の時間価値をビジネス旅客と旅行客とについてそれぞれ算出した。ビジネス旅客にとっては、時間が有効に活用されないという理由から、早めに到着する場合に利便性が低いということが判明した。従って、旅客サービス向上のためには、国内線運航航空会社と国際線運航航空会社が密に提携することが必要であるとした。3.非提携・独立系航空会社の市場行動と市場成果独立系航空会社である米国のLCCによる単独参入の経済効果を測定した。それによると、LCCの参入は、市場価格を引き下げると共に輸送量を増大させ、消費者余剰を増加させること、その効果は大手との同一空港における直接的競争のほうが、近隣空港への参入よりも効果が大きいこと、またサウスウエスト航空の参入によるプラスの経済効果は長期間持続するのに対し、それ以外の航空会社のプラスの参入効果は2〜3年で終息し、やがてマイナスの経済効果に転じることが明らかとなった。4.LCCによるアライアンスの経済効果大手航空会社に対するLCCの強みは「無駄なサービス」を廃止したという意味での垂直的製品差別化、低費用性、及び輸送密度の経済性であることに着目し、LCCアライアンスがプラスの国民経済的効果を持つためのこれら3つのパラメータの範囲を確定した。
著者
竹中 康治 加藤 一誠 村上 英樹 手塚 広一郎 吉田 雄一朗 浦西 秀司 辻本 勝久 乾 友彦 乾 友彦 井尻 直彦 呉 逸良 轟 朝幸 村上 英樹 松本 秀暢 手塚 広一郎 吉田 雄一朗 辻本 勝久 浦西 秀司 三枝 まどか
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本の航空・空港政策には改善すべき点が多い。まず, 航空の自由化は経済学的にも望ましいことが証明された。なぜなら, 二国間協定よりも多国間協定の方が経済厚生は大きくなり, 低費用航空会社の参入も経済厚生を改善するからである。そして, 規制の強化ではなく, 市場を通じた航空会社の安全性の向上も可能である。また, 空港政策については必ずしも所有・運営に民間の参入が望ましいとはいえない。同時に, 格付けのあるレベニュー・ボンドには空港の運営規律を維持する作用があることも明らかになった。
著者
徳久 雅人 村上 仁一 池原 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.50, pp.41-46, 2008-05-16
被引用文献数
2

本稿では,テキスト対話から情緒を推定するための言語知識べースの構築を目指して,発話対と情緒の関係についての分析を行う.日本語の文末表現に情緒が表されやすいと言われているが,文末表現のみでは情緒を断定し難い.そこで,対話の状況を考慮に入れて情緒を推定する方法が考えられる.本稿では,対話の状況を発話対でとらえて情緒推定を行うことを目指す.その推定方式を検討するために,テキスト対話コーパスから,情緒タグ,対話行為タグ,および,文末表現パターンを発話対として抽出し,これらの共起関係を分析する.本コーパスから発話対を抽出したところ2.7万対が得られ,対話行為と文末表現の組に対して聞き手の情緒の傾向が確認できた.
著者
村上 裕介 西田 豊明 角 康之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.110, pp.59-63, 2004-09-10

コミュニティにはメンバー全体で共有すべきタスクが少なからず存在する。本研究では、タスクの分配システムを構築・運用することで、メンバーのタスクに対する嗜好の強さやタスク分担を通してメンバー間に生じている、心理的な貸しと借りの関係を測定し、その関係に応じた、効率的なタスクの分配手法について提案を行う。また、それらの手法をシステムに実装し実証実験を行った結果についても報告を行う。
著者
村上 由見子
出版者
東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター
雑誌
アメリカ太平洋研究 (ISSN:13462989)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.21-34, 2002-03

Although "Asian American" has been an officially recognized term only since 1968, we have to go back all the way to the mid-nineteenth century when the first wave of Asian immigrants arrived in the United States of America. They brought with them provincial "low cultures" of their home countries. Chinese laborers, for example, needed their work songs to sing during railroad construction, while Japanese in Hawaii plantations created the new blues-like "holehole bushi." Their sense of being "deracine" promoted the creative development of a new Asian American culture. In a historical perspective, we see an interesting overlap in time between the notorious Immigration Act of 1924 which banned all Asian immigrants and the prime time of the American Jazz Age. In the 1930s, Japanese farmers also shared the sufferings of the Joad family in the novel "The Grapes of Wrath" by John Steinbeck. Their harsh life is also depicted in the short stories written later by Nisei writers. They also wrote about their experiences as camp interns inside the barbed wire during World War II. Meanwhile, the East West Players (EWP) of Los Angeles manifested themselves as Asian Americans in 1965, making theirs one of the first groups to support this cause. Many Asian American playwrights made their debuts in the 1970s and the 1980s through the EWP. This helped to open an era of multicultural/multiethnic diversity in the U.S., as major publishers grew aware of the new talent flowering among Asian Americans. Now that today we actively discuss such notions as "diaspora," "transnational" and "hybrid," it is more important than ever to examine how Asian Americans totalling 10, 242, 998 in the 2000 census grew to be a part of the U.S. cultural scene.
著者
藤井 昌史 大奥 泰亮 杉山 元治 占部 康雄 高杉 健太 町田 健一 村上 直樹 木村 郁郎
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.119-126, 1977-06-25

肺癌患者の細胞性免疫能把握のパラメーターとしてPHAによるリンパ球幼若化反応,ツベルクリン反応,末梢リンパ球数,Leucocyte migration inhibitiontestについて検討した.その結果これらのパラメーターと肺癌の進展度あるいは癌化学療法による臨床経過との一問に関連性がうかがわれた.同時に溶連菌剤OK-432投与における検討から本剤の免疫化学療法における有用性が示唆された