著者
福林 靖博 奥田 倫子 中川 紗央里
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.s1, pp.s80-s83, 2020 (Released:2020-10-09)
参考文献数
3

国立国会図書館は、2020年内に公開を予定している「EAST ASIA DIGITAL LIBRARY(EADL)」構築プロジェクトに参画している。EADLは、漢籍など東アジア諸言語で記されたパブリックドメインの書籍等のデジタル化データ(画像データ及びメタデータ等)のコンテンツの検索・閲覧を可能とするポータルサイトである。本プロジェクトは、2010年に国立国会図書館、韓国国立中央図書館及び中国国家図書館との間で締結された「日中韓電子図書館イニシアチブ」の下、3か国共同で開発を進めてきたものであるが、現在は日韓2か国でプロジェクトを進めている。本発表では、機能やコンテンツといった概要の紹介だけでなく、構築に至る背景や構築のプロセス、今後の展望等についても報告する。

2 0 0 0 OA 易経大講座

著者
小林一郎 著
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1940
著者
中村 和之 小林 淳哉 小田 寛貴 山本 けい子 瀬川 拓郎 八重樫 忠郎 岡 陽一郎
出版者
函館工業高等専門学校
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

奥州藤原氏は、約百年にわたって東北地方を支配した。その富の源泉は砂金である。世界遺産の中尊寺金色堂は、黄金に輝く建物で有名である。瀬川拓郎は、北海道のアイヌが交易品として砂金を平泉に持って行ったとする仮説を立てた。本研究の目的はその仮説の検証である。まず、北海道と東北地方の砂金を分析した。つぎに藤原秀衡の別邸の柳之御所遺跡から出土した遺物に付着した砂金を分析した。両者を比較することにより、北海道の砂金が平泉にもたらされていたかどうかを確認した。これまでの検討では、平泉から出土した砂金は岩手県産のものである可能性が高い。北海道から砂金が持ち込まれたとする仮説は証明できなかった。
著者
小林功介 辻本拓也 安本匡佑 羽田久一 太田高志
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.207-208, 2013-03-06

2012年10月の就職内定率が6割を切り、就職難と叫ばれて久しい。多くの就職活動生(以下就活生)は、いくつもの企業の選考を受けてもなお内定を獲得することができず、その代わりに数多の「不採用通知メール(通称 お祈りメール)」を受け取っている。 本研究では、お祈りメールが就活生に与える虚しさに着目し、これを題材にしたインタラクティブコンテンツを開発することで、就職難という昨今の世相の皮肉的な表現を試みている。神社の参拝を模したお祈りのジェスチャーに反応して、映像と音楽に併せて加工したお祈りメールの文面を提示する作品である。 なお、このコンテンツは今年10月30日から1週間に渡って開催された東京デザイナーズウィーク2012に出展され、閲覧者の好意的な反応を多数得た。
著者
林 竜馬 兵藤 不二夫 占部 城太郎 高原 光
出版者
日本花粉学会
雑誌
日本花粉学会会誌 (ISSN:03871851)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.5-17, 2012-06-30 (Released:2018-03-30)
参考文献数
53

鉛-210とセシウム-137法による高精度の年代決定が行なわれた琵琶湖湖底堆積物の花粉分析によって,過去100年間のスギ花粉年間堆積量の変化を明らかにした.また,戦後の造林によるスギ人工林面積の増加と花粉飛散量との対応関係を検討するために,琵琶湖の近隣府県における31年生以上のスギ人工林面積の変化を推定し,琵琶湖湖底堆積物中のスギ花粉年間堆積量の変化との対比を行なった.花粉分析の結果,1900年以前ではスギ花粉年間堆積量が900〜1400grains・cm^<-2>・year^<-1>と比較的少なかったことが明らかになった.1900年以降になるとスギ花粉の年間堆積量が若干の増加傾向を示し,1920〜1970年頃には2800〜3700grains・cm^<-2>・year^<-1>の堆積量を示した.1970年頃以降になるとスギ花粉年間堆積量の増加が認められ,1970年代には4200〜4400grains・cm^<-2>・year^<-1>,1980年代前半には6300〜7100grains・cm^<-2>・year^<-1>に増加した.1980年代後半から1990年代にかけて,スギ花粉年間堆積量はさらに増加し,8300〜13400grains・cm^<-2>・year^<-1>に達した.このような琵琶湖湖底堆積物中のスギ花粉年間堆積量の増加は,31年生以上のスギ人工林面積の増加と同調したものであり,戦後の造林による成熟スギ人工林増加の影響を大きく受けて,多量のスギ花粉が飛散するようになったことを示している.また,琵琶湖湖底堆積物中のスギ花粉年間堆積量の推定値は,相模原市における大量飛散年の空中花粉量の経年変化との整合性も高く,これまで蓄積されてきた空中花粉調査のデータを補間し,より古い時期からの花粉飛散量変化の情報を提供しうるものと考えられる.さらに,琵琶湖堆積物の花粉分析結果を基にした地史的なスギ花粉年間堆積量との比較から,1980年代以降に増加したスギ花粉飛散量と同程度の飛散は3000〜2000年前頃ならびに最終間氷期の後半においても認められた.本研究では,鉛-210とセシウム-137法によって高精度での年代決定が行なわれた過去数100年間の堆積物についての花粉分析を行なうことにより,数10年から数100年スケールでの花粉堆積量変化の記録を復元できる可能性を示した.今後,各地で同様の研究を進めていくことにより,20世紀における全国的なスギ花粉飛散量の変化について明らかになることが期待される.
著者
後藤 嘉宏 安光 裕子 中林 幸子 白井 亨 岡部 晋典
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

中井正一は、1930-37年に同人誌『美・批評』と『世界文化』、新聞『土曜日』を主宰したとされる。本研究はこれらの媒体の共通性と異質性を、記事内容の分析を通じて捉えた。『世界文化』と『土曜日』はほぼ時期の重なる媒体であるが、後者に中井は肩入れする。マルクス主義者が多く欧米の紹介記事も多い『世界文化』に比して、『土曜日』はより中道的で中国関連の記事も多い。また『美・批評』の後継誌が『世界文化』であるものの、主題、広告について『美・批評』は『土曜日』に似た側面もある。『世界文化』に一見、距離をおく中井であるが、彼の代表作「委員会の論理」は同誌に載せたが、本研究はそのことの意味を探った。
著者
山本 裕二 木島 章文 福原 洸 横山 慶子 小林 亮 加納 剛史 石黒 章夫 奥村 基生 島 弘幸
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では,スポーツにおける対人運動技能の制御・学習則を解明する.対人運動技能とは,眼前の他者と連携や駆け引きを行う技能と,連携や駆け引きを通して互いに成長し続ける技能の両方を指す.これは様々なスポーツに共通の重要な技能であると考えられるが,従来は個の運動技能のみが扱われており,対人運動技能の制御・学習則は未知である.そこで本研究では,二者が連携や駆け引き,二者が連携して他の二者と駆け引きする対人運動技能の制御・学習過程の調査・行動実験からそこに潜む規則性を見つけ,数理モデルを構築して制御・学習の本質を理解し,ロボットに実装してその妥当性を検証する.
著者
吉村 孝一 荒 勝俊 林 克己 川瀬 次朗 辻 和郎
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.204-212, 1984-07-30 (Released:2010-11-22)
参考文献数
19
被引用文献数
7 13

River Die-Away tests of linear alkylbenzene sulfonates (LAS) and soap were carried out. At 10 mg El-1 of surfactant in river water, dissolved organic carbon (DOC) due to soap decreased slightly faster than that due to LAS, while no significant difference was observed in the change of particulate organic carbon (POC) of either surfactant. As the result of River Die-Away test of soap at 30 mg El-1, POC level increased in the course of biodegradation of soap (till about day 15 of test period). The increase of POC level was inferred to be due to bacterial floc partially containing unsoluble soap (fatty acid salts). Fatty acids in the course of biodegradation of soap were analyzed by a pre-labelling HPLC method. The extent of biodegradation of fatty acids decreased in the following order : C12>C10≅C8>C14≅C18 : 2>C18 : 1>C16>C18 LAS was degraded according to Swisher's “Distance Principle” that the longer the alkyl carbon chain length, and the longer the distance between the far end of alkyl chain and the phenyl group, the faster the biodegradability becomes. Optimum temperature for LAS biodegradation was about 25°C. Although soap was degraded at both 10 and 40°C, LAS was not degraded at those temperatures. However, after incubation of river water containing LAS at 20°C, LAS was degraded even at 10°C.
著者
林 ひろみ 林 まゆみ
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.667-672, 2012 (Released:2013-08-09)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

The purpose of this study is to explain how the lifestyle of residents in a traditional fishing village in the Awaji island affects landscape. I examined the structure and features of the landscape, and the differences in evaluation on the landscape between the residents in this area and people living outside the island. The method used in this study was questionnaires. I also asked about the background of culture and lifestyle at the interview in this area, being surrounded by the mountains and the sea, this area is densely populated in the very narrow strip. Many narrow alleys are splendid from the harbor to the mountain. Between the alleys we can see the sea, and the mountain at many points. Besides, we can see various components of the landscape including fishing, boats at the same time. The residents don’t place importance on the surrounding landscape that forms residents’ usual life. That means people don’t evaluate on familiar places as appealing. During the hearing survey there, I found out residents’ life in this village. By keeping a traditional community like this village for such a long time through fishing rich landscape and scenery would have been kept by keeping the historical lifestyle.
著者
野口 知里 小林 身哉 小山 洋一
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.120-128, 2012 (Released:2012-04-24)
参考文献数
25
被引用文献数
3 5

【目的】サプリメントとしてのコラーゲンの経口摂取による効果に関する報告は多いが,食事から摂取したコラーゲン量の詳細に関してはほとんど報告されていない。そこで,男性に比べてコラーゲンの効果に関心が高いと思われる女性を対象にして,食事由来のコラーゲン摂取量を明らかにすることとした。【方法】対象者は20代から50代までの女性61名とし,平日2日間の全食事内容を目安量記録法により調査した。動物性食材中のコラーゲン量は,コラーゲンに特徴的なアミノ酸であるヒドロキシプロリン量から算出した。【結果】20代から50代女性の1日あたりのコラーゲン摂取量は平均 1.9 gであった。全対象者が2日間で摂取した食材ごとの摂取量を算出したところ,肉類からのコラーゲン供給率が60.5%と多く,その中でも特に豚肉由来のコラーゲン摂取量が全体の33.4%と高く,摂取頻度も最も高かった。一方,魚類の摂取頻度は豚肉の7割程度で,摂取量も豚肉の約6割であり,全体として魚類からのコラーゲン摂取量が少ない結果となった。コラーゲンを多く含む魚の皮の摂取率は54.0%であった。さらに,コラーゲンの摂取量は米を主食とした食事で有意に高く,パンと麺を主食とした食事では低かった。この主食別のコラーゲン摂取量の差は,副食の品数に関係していることが明らかとなった。【結論】今回調査した成人女性の1日あたりのコラーゲン摂取量は平均 1.9 gであった。食事からのコラーゲン摂取量には,食材の選択だけでなく主食の種類と副食の品数も関与していることが示唆された。