著者
金子恭輔, 荒木彬 共編
出版者
丸善
巻号頁・発行日
1921
著者
冨樫 健二 藤澤 隆夫 長尾 みづほ 貝沼 圭吾 荒木 里香
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

小児期の肥満と若年成人期の心血管リスクとの関連を検討するため、肥満で通院した小児を対象とした予後調査を行った。小児期の平均年齢は9.8歳、成人期の平均年齢は22.4歳であり、平均経過年数は12.6年であった。小児期の肥満が高度化するほど成人期の肥満継続率は高かった(軽度肥満35.9%、中等度肥満49.1%、高度肥満77.8%)。小児期の皮下脂肪面積、内臓脂肪面積と成人期のそれとは相関を認めなかったが、小児期の血清脂質、高分子量アディポネクチンは成人期のそれと有意な相関関係を示し、肥満に伴う脂質代謝異常やアディポネクチン低値といった心血管系リスクは成人期においても残存した。
著者
秋葉 哲生 荒木 康雄 中島 章 古川 和美 河田 博文 鈴木 重紀
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.149-155, 1991-01-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

年間に6同以上感冒症状を呈する小児を易感冒児と定義した。これら易感冒児18例に, 治療目的で, 医療用柴胡桂枝湯製剤0.1から0.259/kg/日を投与した。4ヵ月から30ヵ月にわたる服用の結果, 著効4例22%, 有効12例67%, 不変2例11%, 悪化なしという成績であった。服用後に保護者に対し書面にて回答を求めた結果では, 発熱の改善を挙げたものが最も多く, 14例78%に達した。次いで食思の改善が7例39%であった。投与中および投与後にもみとめるべき副作用はなかった。感冒に罹患しやすい状態の改善を目的とする現代医薬品を見い出し難い現状において, 柴胡桂枝湯はその高い安全性からも, 小児の易感冒状態改善にひろく用いられ得る薬剤と考えられる。
著者
荒木 英彦 西山 里枝 古宮 照雄
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.87-96, 2006-01-31

エリザベスからリチャードー世までの資本主義の発展について、独占事業を中心に述べている。重商主義の産業保護により独占企業が国家的規模で成長するが、その背景には王室の窮乏による特許の下付、宮廷人事業家の出現、資本主義事業家の誕生がある。著名な独占企業家であるイングラムやブルマーなどの活躍について述べ、土地所有者である旧貴族や行政家である新貴族とも異なって、経済力で登場した「新しい人間」を描いている。
著者
荒木 宏之 三島 悠一郎
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ハイドロタルサイト(HT)とゼオライトを併用したHT/Zeリン回収法の開発を目的として吸着材の吸着特性、2つの吸着材の共役的脱着試験、脱着液からのリン回収試験、下水を用いた実証的な試験を行った。HTの一種であるナノサイズ層状複水酸化物(NLDH)とガラス粉末ゼオライト(GZe)のリン及びアンモニアの吸着特性を明らかにした。脱着試験からNLDHとGZeの1つの脱着液で共役的な脱着再生が可能であることを明らかにし、約9割のリンを脱着液中へ回収可能なことを示した。リン回収試験結果と併せて考慮すると、吸着したリンの81%を回収できることが分かった。実証試験では実廃水でもリン回収可能なことを示した。
著者
荒木 尚志 池田 悠 富永 晃一 山川 隆一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-11-18

非正規雇用の中核を占める有期雇用に関して、まず、欧州の規制アプローチとアメリカの市場調整アプローチという対照的政策の存在を明らかにした。次に、欧州の規制アプローチを、締結事由規制、濫用規制、不利益取扱い禁止規制に整理し、締結事由規制から濫用規制へという規制比重の変化を明らかにし、ここから重要な教訓を得るべきことを主張した。2012年には、濫用規制を中心とする労働契約法改正が実現したため、新設条文および有期労働契約法理における基本概念について解釈論的検討も行った。有期労働・パート労働・派遣労働についての規制の相互関係や、雇用形態差別として議論されている課題についても検討を深めた。
著者
朝長 康介 太田 昌孝 荒木 啓二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.115, pp.127-132, 2002-11-28

ユビキタス環境において、携帯端末の位置情報はそのユーザの位置を表す。この位置情報を複数個組み合わせれば、複数の携帯端末ユーザが位置に基づいて協調するためのグループウェアが実現できる。本論文では、このグループウェアに位置情報を提供するためのプロトコルLBGPを設計し、この応用を提案する。応用としては、地理的に周囲の人に話しかける文字チャットや,自分の位置情報を望む相手に通知するサービスがある。この応用は、LBGPとエニキャストを用いた位置依存サービスを組み合わせることで容易に実現できる。In ubiquitous computing environment, location information of portable devices indicates location of the device users. Therefore, location based groupware can use location information of portable devices as their user's location information. This paper presents a protocol which defines how portable devices embed their location information into a URL. By using this protocol, portable devices can submit their location information on HTTP. This paper also presents applications of the protocol such as chat system which allow users to chat with people around them.
著者
荒木 幹也 嶋津 有宏 小保方 富夫 石間 経章 志賀 聖一 増渕 匡彦 杉本 知士郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.73, no.726, pp.622-630, 2007-02-25
被引用文献数
9

Atomization characteristics of an ultrasonic fuel injector using a micro nozzle array were investigated experimentally. Micro nozzles whose exit diameter is d=3, 6 and 9μm are mounted on a thin metal film. The number of the micro nozzle is 2.0×10^4. Using an ultrasonic oscillator, gasoline is periodically pushed out from the micro nozzles at the frequency of 63.6 kHz. A disk-type PZT is used as an ultrasonic oscillator, and the oscillation is amplified using a step-type horn. The input voltage is varied from 0 to 200 V. At the natural frequency, the oscillation amplitude of the horn is about 10μm. The droplet diameter and velocity are measured with a phase Doppler analyzer at 15 mm downstream from the micro nozzle array. For d =3μm, the Sauter mean diameter (SMD) is about 10μm, and the fuel flow rate is 0.023 cc/s. The SMD is much smaller when compared to conventional port fuel injectors. For d=6μm, the SMD is about 10 to 18μm, and the fuel flow rate is 0.055 cc/s. For d=9μm, the SMD is about 16 to 28μm, and the fuel flow rate is 0.41 cc/s. It is shown that, using the micro nozzle array, a uniform-diameter steady spray can be obtained without high-pressure fuel pump and nozzle type injectors.
著者
荒木 尚 師田 信人 横田 裕行
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.98-102, 2010-06-25 (Released:2011-05-13)
参考文献数
12

2010年7月17日には「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律(いわゆる改正臓器移植法)が施行され,本人の臓器提供に関する生前意思が存在しない場合,家族の承諾により脳死下臓器提供が可能となる。また年齢制限の撤廃により,15歳未満の小児からの脳死下臓器提供も可能となる。今後国内の脳死下臓器移植並びに脳死下臓器提供の増加が予想される一方,小児の脳死を人の死とする是非についての議論が尽くされたとは言い難いという主張があることも否めない。今回小児脳死判定に纏わる歴史的推移を踏まえ,小児脳死判定基準,施設基準や判定医の資格など本邦における諸問題について述べる。
著者
由井 正敏 関山 房兵 根本 理 小原 徳応 田村 剛 青山 一郎 荒木田 直也
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.67-78, 2005 (Released:2007-09-28)
参考文献数
43
被引用文献数
2 5

北上高地に生息するイヌワシ個体群の繁殖成功率は,国内他地域と同様に近年急激に悪化している.本地域の長期の調査結果のうち,1979~1988年(前期)及び1995~2001年(後期)の2期間のデータを用い,繁殖成功率と巣からの半径6.4km圏内の各植生構成との関係を分析した.巣のオーバーハングの状態,巣の標高,行動圏の重複状況,気象条件,及び巣への直接的な人為が繁殖成功率に及ぼす影響も同時に分析した.全期間にわたり詳しく調査した7つがいの繁殖成功率は前期の67%から後期の27%に低下した.直接的な人為影響によって繁殖失敗した巣の割合は前期6%,後期19%程度と推定された.前期から後期にかけてイヌワシの採餌に適した幼令人工林は77%,低木草地は43%減少した.人為影響による繁殖失敗を除いたデータによる重回帰分析の結果,101年生以上の落葉広葉樹老令林,10年生以下の幼令人工林,5年生以下の広葉樹林や放牧採草地を含む低木草地の各面積が広いと繁殖成功率は高くなった.劣悪な巣の状態及び巣の標高が高い場合には繁殖成功率は低下した.造巣•繁殖期の気温,香雨量は繁殖成功率に影響しなかった.結局,最近の繁殖成功率の顕著な低下は,イヌワシの好適な採餌環境の減少で部分的に説明できると考えられる.繁殖成功率の向上のためには,条件の良い営巣地の確保,人為影響の排除に加えて採餌適地の維持造成あるいは再生が必要である
著者
三神 彩子 荒木 葉子 笹原 麻希 伊藤 貴英 長尾 慶子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.204-208, 2012-06-05
被引用文献数
1

本研究では,家庭での使用頻度の高い野菜50種を取り上げ,家庭で通常行われている切り方およびエコ・クッキングの切り方での廃棄率を実測し,食材廃棄率の削減効果を明らかとすることを目的とした。野菜50種は旬の時期に栽培された国産のものを試料とした。通常の切り方は,家庭調理を前提とし,大学の調理実習で実施している方法とした。エコ・クッキングでは,可食部分を出来る限り生かし,ヘタや根,種を除き,丸ごと皮ごと使用することとした。これにより,45種の野菜で可食部分が増加し,平均して9.1%の廃棄率削減効果が認められた。中でも,廃棄率の削減効果が高かったものに,カブ(葉つき)33.1%,セロリー32.1%,フキ27.7%,長ネギ26.2%,ブロッコリー23.3%があげられた。ただし,いずれの野菜も料理によっては可食部全てを使うことが望ましいわけではないため,皮や固い部分はみじん切りにしたり,すりおろしたり,もしくは部位ごとに使い分け加熱操作を加える方法などの調理の工夫で上手に活用することが望ましい。
著者
坂本 憲昭 深瀬 光聡 峯 恒憲 日下部 茂 中西 恒夫 大森洋一 北須賀 輝明 ウッディンモハマッドメスバ 荒木 啓二郎 福田 晃 安浦 寛人
出版者
社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.2830-2842, 2008-08-15
被引用文献数
6

高度情報化社会の基礎である情報技術の発達は我々の生活を一変させるほどのインパクトを持っており,その進歩の速度は目覚ましいものがある.一方で産業界からは次世代を担う能力を備えた高度ICT(Information and Communication Technology)人材の不足が指摘されている.このような技術の進歩と社会的要請に応えるため,九州大学大学院システム情報科学府では平成19年4月から新しい修士課程教育コースである社会情報システム工学コースを設置した.本コースでは,文部科学省の支援を受け,日本経団連傘下企業との大規模な連携体制の下で,高度な技術力を持ち,基礎知識と社会的倫理観を兼ね備えた世界に通用するリーダの育成を目的とした実践的教育を開始した.この教育プログラムの計画実施過程の中で,1) PBL(Project Based Learning),2) オムニバス形式講義,3) 長期インターンシップ,4) カリキュラム内容検討,のあり方や実施方法に関していくつかの知見が得られた.本論文では,当コースの教育内容と方法,修士課程1年前期終了時点における実績と評価,および今後の課題について述べる.The progress of Information Technology, which is the infrastructure of an advanced information society, is remarkable and has the enormous impact on our daily life. On the other hand, it has been pointed out by the industry that there is a lack of highly skilled ICT (Information and Communication Technology) personnel who can lead the next generation. In order to address this issue, the Graduate School of Information Science and Electrical Engineering in Kyushu University has established Social Information System Engineering Course. Since April 2007, we have started practical education program with an objective to foster world class leader who has extraordinary technical skill, basic knowledge and sense of ethics. This effort is gradually progressing by the collaboration with various companies through Nippon Keidanren with support of Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology. There have been several findings in 1) PBL (Project Based Learning), 2) omnibus classes, 3) long term internship, and 4) curriculum improvements during the planning and execution of this program. This paper describes the content, method, result and evaluation at the end of the first semester of this course. We also discuss the issues and concerns that need to be resolved.
著者
松本 一郎 小田嶋 博 西間 三馨 加野 草平 荒木 速雄 梅野 英輔 津田 恵次郎 犬塚 悟
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.435-442, 1999
被引用文献数
17

アレルギー疾患罹患率の経年的変化を調査する目的で, 1981年より1995年までの15年間, 福岡市の5小学校に入学した1年生(各年度平均533人, 総対象者数8000人)を対象に, ATS-DLD日本版・改訂版による質問票を用いたアレルギー疾患アンケート調査を同一地区, 同一手法で行い, 以下の結果を得た. 1. 気管支喘息の有病率には有意な増加を認めないが, 累積罹患率は1981年からの3年間の平均5.7%より1993年からの3年間7.7%へと経年的に有意に増加しており, 男女比は1.7:1で男子に高率であった. 2. アトピー性皮膚炎の累積罹患率は平均36.3%, 男女比は1:1.2で経年的変化は認めなかったが, 寛解児率は1987年からの2年間の平均14.3%よリ1994年からの2年間平均19.6%へと経年的に有意に増加していた. 3. アレルギー性鼻炎の累積罹患率は平均17.6%であり経年的変化は認めず, 男女比は1.5:1で男子に高率であった. 4. アレルギー性結膜炎の累積罹患率は1987年からの2年間の平均8.4%より1994年からの2年間平均11.1%へと経年的に有意に増加していた.