著者
荒木 信夫 山口 隆司
出版者
長岡工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

都市下水処理UASB内に生息する嫌気性原生動物種ごとの季節変動を把握するため,顕微鏡観察による原生動物の計測と18SrRNA遺伝子を標的としたクローニング解析及びダイレクトシーケンス解析による同定を行った.原生動物は水温の変化によって増減し,最大11×103cells/mL(秋期),最低で0cells/mL(春期)となった.UASB内にはMetopuscontortusが優占していた.Metopusspの一細胞をマイクロマニピュレーターを用いて捕獲し,古細菌の16SrRNA遺伝子クローニングやFISH解析を行ったところ,酢酸資化性メタン生成古細菌が104cellsレベルで共生していた.原生動物の有無による連続実験の結果MetopusspはUASB内のバクテリア細胞を含む浮遊性成分を捕食していた.
著者
荒木力著
出版者
学研プラス (発売)
巻号頁・発行日
2014
著者
荒木 寛司 小野木 章人 井深 貴士 森脇 久隆
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.427-431, 2010 (Released:2010-03-05)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

28歳男性.家族歴として父に30年前より原因不明の反復する腹痛·発熱発作.現病歴,約1年前より1~3カ月に1回,数日から1週間で自然軽快する腹痛·発熱発作あり,血液検査でCRP,白血球増多を認めた.全身CT,上下部消化管内視鏡にて異常なし.MEFV遺伝子検査にて患者と父にE148Qヘテロ/M694Iヘテロの遺伝子異常を認め家族性地中海熱と診断.コルヒチン(1mg/日)の投与にて症状は消失した.
著者
荒木 和秋 小糸 健太郎 清水池 義冶 井上 誠司 杉村 泰彦 淡路 和則 吉岡 徹 森 久綱
出版者
酪農学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

細断型梱包被覆機の登場は、日本の畜産業および酪農における自給飼料の生産および流通に大変革をもたらしている。本調査研究では以下のことが明らかになった。第一に、牧草や青刈りとうもろこしのサイレージおよび食品残渣を圧縮梱包することで長期保存を可能とする調製革新をもたらしている。第二に、圧縮梱包された自給飼料やTMRの広域流通を可能とする流通革新をもたらしている。第三に岩手県において青刈りとうもろこしの収穫、調製、給与の各作業の効率化による飼料構造の大変革をもたらしている。このことから細断型ロールベーラは日本畜産の競争力強化と飼料自給率の向上の有効な手段となりうることを明らかにした。
著者
荒木 英樹
出版者
山口大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

本研究では,蒸散によって生じる"水圧シグナル(hydraulic signal)"が,地上部の乾きを素早く根系に伝達するシグナルとなり得るかどうかを検証した.ササゲを,高大気湿度条件下と低大気湿度条件下,すなわち葉面にかかる水要求度が異なる環境下で生育させ,根系における水の通導コンダクタンスをハイプレッシャーフローメータ法で測定した.高湿度条件では生育させたササゲでは,葉の水分要求度が低く水欠乏が生じなかった.そのような個体では,照明点灯後3〜9時間の間に根系の通導コンダクタンスが上昇しなかった.一方,低湿度条件に曝された個体では,照明点灯後3〜6時間の間に葉に軽度の水欠乏が生じるとともに,根系の通導コンダクタンスが有意に上昇した.気孔コンダクタンスを測定した結果,低湿度条件下,すなわち高蒸散要求条件に曝された個体でも,気孔が閉鎖していなかった.すなわち,低湿度条件下に曝されたササゲは,地上部の乾きを感知して,蒸散要求に見合うように根の吸水能力を高めていた.次いで,葉の乾きを根に伝達する経路について検討を行った.導管のみが地上部と根系の連絡路となっている個体を用いて同様の測定を行った結果,師部の物質輸送能力を消失させても根の通導コンダクタンスが上昇した.地上部を切除しその切り口から吸引圧をかけた個体でも同様の反応が起こった.また,地上部の水ポテンシャル(吸引圧)が低下した個体ほど通導コンダクタンスは大きく上昇した.以上の結果から,ササゲには地上部の水欠乏や水要求を感知して,根の吸水能力を高める適応性があることを明らかにした.その乾きを伝達するシグナルは,化学物質の合成と輸送を要する師部経由ではなく,導管を経由する吸引圧であることが示唆された.
著者
関本 朝久 帖佐 悦男 黒木 修司 荒木 正健 荒木 喜美
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

我々は骨粗鬆症などのロコモティブシンドロームの病因病態解明のために、可変型遺伝子トラップ法により樹立したNedd4遺伝子欠損トラップマウスを用いて、Nedd4の骨代謝における機能を解析した。Nedd4欠損ホモマウスでは、μCT解析、骨形態計測、骨力学試験にて有意に骨量、骨強度の低下を認めた。骨組織像では1次海綿骨量の減少を認め、骨芽細胞は細胞質が少なく扁平な細胞形態を示し、ALP活性が低かった。遺伝子発現解析では骨芽細胞関連の発現が低下傾向にあった。培養骨芽細胞では、明らかに石灰化能が低下していた。したがって、Nedd4遺伝子は骨芽細胞機能制御において重要な機能を担っている可能性が考えられた。
著者
遠藤 泰生 中野 勝郎 増井 志津代 荒木 純子 松原 宏之 橋川 健竜 肥後本 芳男 佐々木 弘通 森 丈夫 中野 由美子 久田 由佳子 金井 光太朗 CHAPLIN joyce CAPOZZOLA christopher GOODMAN david JAFFEE david HALL david
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

「公民的要素」「政治的要素」「社会的要素」他の要素に市民権を分別しその成長を直線的に理解することに西欧の市民社会理解は特徴付けられる。しかし、19世紀前半のアメリカ合衆国における市民編成原理の歴史を理解するには、そのような枠組みは図式的すぎる。19世紀前半の合衆国における市民編成原理の追求は、領土の拡大と不断の移民の受け入れ、消費革命の浸透、奴隷制度の是非をめぐる論争などの問題に直面しながら行われた。本研究ではその歴史を、手稿請願、読書習慣、教会説教、大西洋世界における図像リテラシー他を媒体とする非公式の政治行為に携わる市民をも包摂する、巨視的視野から検討する。
著者
内田 ゆず 荒木 健治 米山 淳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.811-820, 2012-06-15 (Released:2012-06-26)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

日本語の語彙には,オノマトペが豊富に存在している.これらの語は生き生きとした表現力をもち,日本語でのコミュニケーションには欠かせないものとなっている.日本語を母語とする人は,ごく自然にオノマトペの用法を身につけ,「感覚的に」使用する.そのため,オノマトペをほかの言葉に置き換えたり,その意味を明確に説明することは困難である.日本語学習者がオノマトペの意味や用法を習得することは難しいとされている.オノマトペを学ぶ方法のひとつとして,オノマトペを用いた様々な表現に触れることが挙げられる.そこで,本論文では,ブログ記事を対象としたオノマトペ用例文の自動抽出手法を提案する.提案手法は,オノマトペの後続要素と係り先を分析した結果に基づくものである.評価実験の結果,41,315件のブログ記事から15,437文の用例文を抽出し,適合率96.2%(481/500)が得られた.
著者
泉 知論 吉川 寿広 荒木 大
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-53, no.17, pp.1-7, 2010-03-19

システム設計の効率化を求めて,動作記述から回路を自動的に合成する動作合成の技術が実用化されてきており,また,より抽象度の高いシステムレベルの仕様記述言語も提案されている.一方で,高度な最適化のため,あるいは,外部回路とのインターフェースをとるため,サイクル精度のタイミングまで考慮した詳細な設計が求められる場面も依然存在する.仕様記述によるモデリングと検証,ハードウェア化する部分については動作記述からの回路合成,そして必要に応じてサイクル精度記述による最適化,と設計を進めていくにあたって,記述言語や処理系の断絶なく設計レベルを徐々に深めていくことが望ましい.そこで,仕様記述言語 SpecC では 2.0 版でレジスタ転送レベル記述のための言語仕様が追加されている.しかし一般には,シミュレータやシンセサイザなどの処理系が必ずしも言語仕様上可能なすべての記述に対応するわけではない.そこで,Spec-C 2.0 と現在利用可能なシミュレータを対象に,基本的な回路例を取り上げながら,サイクル精度の記述を試行し,記述法を確認していく.
著者
荒木 忠治 長谷川 美典 伊庭 慶昭
出版者
日本食品保蔵科学会
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.343-347, 2001-12-31
被引用文献数
1

セイヨウナシ,バートレット,ラ・フランス,パス・クラサン,ウインター・ネリスおよびドヴァイァン・ジュコミスの果肉成分中,糖,酸,ペクチン組成,性状別含量と組成比の違いを調査した。<BR>(1) 収穫時の全糖含量は,バートレット,ラ・フンスパス・クラサンが9-11%,ウインター・ネリス(冷蔵40日)が12%,ドヴァイアン・ジュコミス(冷蔵60日)が11%であった。<BR>(2) 主な構成糖は,全品種ともショ糖,ブドウ糖,果糖およびソルビトールで,主要糖は果糖である・収穫時の含量と比率は,バートレットとラ・フランスが6-8%(全糖の60-70%),他の3品種は8-10%で,(同81-85%)を占めた。<BR>(3) 収穫時の全遊離酸含量は,バートレットが0.3-0.4%,他の品種は0.2%台で,主要酸はバートレットのみがクエン酸で,他はリンゴ酸であった。<BR>(4) 収穫時の全ペクチン含量は,バートレットが約400mgで,既報値に比べ少なく,パス・クラサンは500-600mg,ラ・フランスは470-690mgと年次による変動が著しかった。<BR>性状別含量は,バートレットのW-Pが約70mg,ラ・フランスとパス・クラサンは90-130mg,Na-Pが310-525mgで,両画分の比率はほぼ20:70であった。<BR>H-P画分は,30-60mgで6-12%を占め,品種間差や追熟による変化少なかった。<BR>本試験は,農林水産省・大臣官房企画室の「果実等の省エネルギー地下貯蔵技術開発」調査事業の一部として行われた。
著者
須賀 祐治 山崎重一郎 村上 美幸 荒木啓二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.54, pp.23-28, 1998-05-29

現在、インターネット上のプロトコル,アプリケーションはセキュリティを確保するために公開暗号鍵技術を使用しているが、それらが利用できる公開暗号鍵インフラ(public-key infrastructure PKI)の整備が急務となっている。X.509標準[2]はこのインフラのベースとなるもので、認証の基本的な枠組みおよび証明書のフォーマットが規定されている。またX.509デジタル証明書はすでに多くのアプリケーションで利用されている。本報告では、異なる認証ドメインの証明書の検証が可能になり、結果的にPKIクライアントのサービス有効範囲を拡大することができる相互認証技術をディレクトリサービスを用いた方式で提案する。Many Internet protocols and applications employ public-key technology forsecurity purposes and also require a public-key infrastructure (PKI in short) to manage public keys. The X.509 standard constitutes a basis for such an infrastructure, defining data formats and authentication framework. X.509 certificates are already used in multiple applications. This document proposes cross-certification by using the X.500 Directory, and it is possible to verify certificates on another domain and also extend scopes which PKI users can receive services.
著者
溝口 勝 山路 永司 小林 和彦 登尾 浩助 荒木 徹也 吉田 貢士 土居 良一 鳥山 和伸 横山 繁樹 富田 晋介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

SRI 農法が東南アジアの国々で爆発的に普及しつつあるが、その方法は国や農家ごとに異なり、適切な栽培管理技術は未だ確立できていないのが現状である。そこで本研究では、日本で気象や土壌・地下水位等の科学的なパラメータを測定するための最新のモニタリング技術を開発しつつ、主としてインドネシア、カンボジア、タイ、ラオスの東南アジア4 カ国にこのモニタリング技術を導入して、農業土木学的視点からSRI 農法の特徴を整理し、SRI栽培の標準的な方法について検討した。加えて、現在懸念されている気候変動に対する適応策として、各国の農家が取り得る最善策を水資源・農地管理に焦点を当てながら考察した。
著者
後藤 明彦 荒木 忠治
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.316-324, 1983
被引用文献数
1 10

サンボウカン果実のじょうのう果梗端部す上がり砂じょう及び中央部のゲル化及びす上がり砂じょうの化学組成を調べ, また, 光学顕微鏡による若干の観察を行った.<br>顕微鏡観察によると, 果梗端部す上がり砂じょうの砂じょう膜は著しく肥厚していたが, 中央部す上がり砂じょうの膜の肥厚は, それほど著しくなかった. また,PAS染色により, 砂じょう膜及び内部柔組織の細胞壁多糖類成分は, ゲル化及びす上がり砂じょうで増加していることが示された.<br>パルプ量, アルコール不溶性固形物 (AIS) 含量はす上がり砂じょうで健全砂じょうより高かった. 細胞壁多糖類については, ゲル化及びす上がり砂じょうで, 熱水, ヘミセルロース, セルロースの各画分が健全砂じょうより高かったが, シュウ酸塩画分の増加はわずかであった.<br>果梗端部す上がり砂じょうでは, 同部健全砂じょうに比べて, 遊離酸, フラボノイド, カロチノイド, RNAの含量は低く, 結合酸, ビタミンC, 全-N, AIS-N, アミノ-Nのそれは高く, 全糖は変らなかった. 中央部ゲル化砂じょうでは, これらの成分は全て健全砂じょうより低かった. しかし, 同部す上がり砂じょうでは, AIS-N, アミノ-Nはゲル化及び健全砂じょうより高く, また, 全糖, 結合酸, フラボノイド, カノチノイド, ビタミンC及び全-Nはゲル化砂じょうよりは高かったが,健全砂じょうよりは低かった. RNAはゲル化砂じょうとほぼ同じであり, 遊離酸は低かった.<br>無機成分 (粗灰分, Ca, Mg, K, Na) については, いずれも, 果梗端部す上がり砂じょうで健全砂じょうより高かった. 中央部ゲル化砂じょうでは, 健全砂じょうよりわずかに低かったが, す上がり砂じょうでは, ゲル化砂じょうに比べてCaが高く, Kが低かった.<br>これらの結果に基づき, サンボウカン果実砂じょうのゲル化及びす上がりの発現過程を考察した.
著者
齋藤 一 荒木 正純 吉原 ゆかり イアン カラザース 加藤 行夫 浜名 恵美 清水 知子 南 隆太 日比 嘉高 土屋 忍 佐野 正人 鶴田 学 高森 暁子 中根 隆行 波潟 剛 南 富鎭 齋藤 一 大熊 榮 荒木 正純 吉田 直希
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

国内外の英語文学研究者(日本、韓国、中国、台湾、マレーシア、インド、トルコ、フィリピン、シンガポール)と日本文学研究者が、研究課題について、英語論集(2007年、マレーシア)と日本語論集(2008年、日本)を出版し、国際会議(2008年、台湾)を行うことで、共同作業による英語文学研究を推進する知的基盤を確立することができた。
著者
川上 英治 二神 幸次郎 定金 典明 西原 茂樹 荒木 博陽 川崎 博巳 五味田 裕
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 = Journal of the Nippon Hospital Pharmacists Association (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.69-75, 1999-02-10
被引用文献数
8

Pharmacists need to have a clear policy for managing investigational drugs under circumstances that are consistent with Good Clinical Practice. We studied the management and support system for the clinical research of investigational drugs based on the management of investigational drugs. We experienced 126 cases of pharmaceutical consultations in 650 prescriptions for investigational drugs from April 1997 to March 1998. Seven cases which might induce a patient to drop out, were included in pharmaceutical consultations. We found it was important to communicate with all investigators regarding giving adequate prior information to having a clearly defined protocol. Our pharmaceutical program for the clinical research of investigational drugs was thus found to be useful in the management of investigational drugs.