著者
片山 一朗 横山 明子 松永 剛 横関 博雄 西岡 清
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, 1994

重症の顔面皮膚炎を持つアトピー性皮膚炎患者に対する脱ステロイド外用療法の評価を行った.対象は68名の入院患者とし,亜鉛華軟膏の面包帯療法,ないし白色ワセリン,白色ワセリン亜鉛華軟膏混合軟膏の単純塗布を主体とした治療を行った.3分の1の症例において退院後1年以上顔面の皮膚炎の再燃は見られれなかったが残り3分の2の症例においては一年以内に再燃する傾向が見られ,うち10名では増悪時ステロイドの外用が必要であった.この再燃率は顔面の皮膚炎の持続期間,顔面に対するステロイド軟膏の使用期間と比較的よく相関する傾向が見られたが,血清IgE値,使用ステロイド軟膏の強さ,入院期間との間には特に一定の傾向は見られなかった.今回の検討においては30歳以下の患者が9割以上を占め,その増悪因子も多様であった.なお入院時および経過中,9例に白内障の合併が見られた.
著者
西岡 不二男 町田 律 志水 寛
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.1233-1238, 1983
被引用文献数
3 11

The dolphinfish myosin (purity 92%) was compared with respect to the kamaboko-forming ability atomyosin (myosin moiety 70%), myofibrils (myosin moiety 72%) and minced meat (myosin content 32%) prepared from the same specie. Kamaboko jelly from the dolphinfish myosin was diferet with regard to others, in that it was transparent, light blueish and much more elasticl The strength of myosin jelly was 3.0, 2.6 and 44 times more than that of actomyosin, myofibrils and minced meat jelly having the same moisture content (86%), showing that the kamaboka-forming ability of those materials are solely dependent on their myosin moiety content, CM. It was found that the tensile strength of the jellies can be expresed as a function of C<sub>M</sub>, S=k•C<sub>M<sup>n</sup></sub> (k, n are constants), while hte breaking extension is decreased with the concentration of moieties other than myosin.
著者
西岡 雅行 福田 正博 根来 俊一 高田 実 楠 洋子 益田 典幸 瀧藤 伸英 松井 薫 中島 俊文 小野山 靖人
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.335-341, 1991-06-20
被引用文献数
2

切除不能の肺非小細胞癌17例に対して,シスプラチン(100mg/m^2,day1),ビンデシン(3mg/m^2,dayl and day8)と胸部放射線照射(2Gy/day,day2〜15)の同時併用療法を行った.適格例は16例で,腫瘍効果はPR/2例,NC3例,PD1例,奏効率は75%であった.骨髄抑制は強く,食道炎も高頻度に発生したが一過性で,その他に重篤な合併症はみられなかった.本療法は許容範囲内の副作用で,高い奏効率が示されたことから,IIIA,IIIB期の切除不能肺非小細胞癌に有効な治療法と考えられた.
著者
西岡 博
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, 2000-06-01
著者
西岡 由美
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.28, pp.19-28, 2007-03-31

This article focuses on the path dependency in the young labor market by using micro-data of 4,159 new employees in 994 companies.In this article, the following findings are revealed: (a) path dependency factors such as educational background and transitional process (School-to-work) influence the separation rate of young employees and current evaluations at each company; (b) the tendencies of the path dependency are different between high school graduates and university (including technical and junior college, graduate school) graduates, (c) in the higher education sector, the impact of the path dependency factors on the evaluation are more effective than others, (d) in high school graduates case the separation rate is influenced by educational backgrounds, whereas the separation rate is affected by the path backgrounds in university graduates.
著者
松岡 寿子 西岡 慶子 河北 賢哉 多田羅 尚登
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.90, no.12, pp.1329-1335, 1997-12-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
33
被引用文献数
1

A 70-year-old male complaining of dizziness and hearing disturbances had sudden onset of meningitis and DIC. Target CT scans revealed latent petrositis with no clinical symptoms for six years. CT scans and MRI were found to be very useful in the early diagnosis of petrositis and the prediction of intracranial complications. This case suggested that asymptomatic petrositis with a high risk of intracranial complications is not rare in the recent antibiotic era. Twenty-three cases of petrositis reported in Japan from 1985 to 1995 were reviewed, and diagnostic and therapeutic problems were discussed.
著者
西岡 正義
出版者
大阪健康福祉短期大学
雑誌
創発 : 大阪健康福祉短期大学紀要 (ISSN:13481576)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.11-20, 2004-03-25
被引用文献数
1 1

少子化が進む一方で、「団塊の世代」が高齢期を迎えようとしており、わが国で社会保障の財源をどのように確保するのかが差し迫った問題になっている。保険制度による社会保障では、若年層を中心とする意識の変化や生活苦もあって、国民年金などの保険料未納者が急増し、制度そのものの存続が危ぶまれている。生活保護などの公的扶助では、対象者をきびしく選別するためにミーンズ・テスト (資力評価) を強化しているので、行政指導の厳しさを避けるために、生活に困窮しても申請を見送る例も少なくないし、受給者になってもスティグマを伴う結果となる場合も多い。「無条件にすべての個人に給付される社会手当て」という考え方がベーシック・インカム構想で、これまでの公的扶助や保険制度による社会保障を転換させようとする構想である。従来の社会保障や社会福祉で支給されていた給付を、すべてベーシック・インカムに一元化して、ナショナル・ミニマムとしての最低限所得保障をしょうとすることが、この構想の根源になっている。財源については、すべての所得に課税することを前提にしているが、当然、現行より所得税が大幅に引き上げられるし、高額所得者には特にきびしい制度になっている。ベーシック・インカム構想は、ヨーロッパを中心に研究が進められている。しかし、わが国にとっても、これからの国民生活を守るための重要な示唆を含んだ構想だと思われる。ベーシック・インカムとはなにか、実際にわが国で適用できる構想か、などについて考えてみたい。
著者
設樂 真理子 宮 瑾 芹澤 凌 牧野 真人 西岡 昭博 古川 英光
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.81, no.829, pp.15-00008-15-00008, 2015 (Released:2015-09-25)
参考文献数
5
被引用文献数
2

The market of care food is growing for aging society and the personal version of care food will be needed for improving a fun of meal. On this occasion, 3D printing technologies have been developed and are being applied for food creation. In the present study, we prepare food ink for the world-first 3D gel printer designed by our group. The hardness of food is one of the most important factors that influence the texture of food. So that the jelly foods made by the 3D gel printer is designed being soft and easy to chew. Here four kinds of jelly food samples are prepared by using agar and gelatin as gelation agents. The mechanical strength of the jelly foods is evaluated by a compression test for foods. We measured the hardness (maxmum stress) of the jelly foods and succeeded in the preparation of various jelly foods of 8 ~ 45kPa in hardness. The gelation of agar is possibly controlled by temperature change. Thus by using the temperature change, the jelly foods are easily printed by the 3D gel printer. We hope these printed jelly foods will make it possible for elder persons to enjoy their fun of everyday meal and improve the quality of life for the elder persons.
著者
小林 猛久 淺間 正通 小林 稔 杉本 昌昭 西岡 久充 田中 美和
出版者
和光大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

地元中小企業がその機動力を以て大学教育に積極的に関与し、同時に学生達もそれらの中小企業から定期的なフィードバックを得て商品の企画開発、ビジネスコミュニケーションの実用的具現など、欧米的なインターンシップの実質を担保しながら実効を得られるシステムを構築できた。そしてこの実践により、多くの学生が地元の中小企業への就職を考えるようになり、実際に複数の学生が就職を果たすという具体的成果が出た。
著者
豊島 裕子 中村 晃士 西岡 真樹子 清水 英佑
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.70-78, 2005-03

アパレル産業は, 仕事で独特な芸術性を要求され, 残業時間が長く, 雇用状態が不安定で労働者の負荷となる要因が多く, 他の業種と比較して職業性ストレスが多い産業ではないかと考えている. そこで, 男性561人, 女性387人からなる某アパレル企業において, メンタルヘルスに関して産業医面談を受けた66人の社員を分析して, 報告する. 産業医面談を受けた社員は, 他の社員に比して, 労働時間が長く, 雇用条件が不良で, より芸術性を要求される職種の人たちであった. アパレル企業では, "Specialty store retailer of Private-label Apparel(SPA)"という業務システムを取り入れている. SPAでは, 社内ブランド同士の競争が激しく, ブランド内では1週間周期で新商品の開発, 縫製, 出荷をこなさなければならず, 労働者のストレス, 疲労は高まる. 以上より, アパレル企業は極めてストレスの多い職場と結論した. ストレスの多いアパレル企業のメンタルヘルス健康管理では, 産業医が面談で疑わしいと判断した社員は速やかに精神科に紹介すること, また産業医自身も問題を抱えた社員に対しては頻回に面談を行うこと, 職長は部下の休暇, 作業能率, E-メール送信時のマナーなどに気を配ることが重要と考える. 病欠していた社員が復職する際は, 短時間勤務から徐々に勤務時間を延ばしていく「慣らし出社」が, 円滑な復職に有効であった.
著者
野中 源一郎 原田 美沙子 西岡 五夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.685-687, 1980-02-25
被引用文献数
2

A new ellagitannin, eugeniin was isolated from cloves, the dried flower buds of Eugenia caryophyllata THUNB., and the structure was determined to be 1,2,3-trigalloyl 4,6-hexahydroxydiphenoyl β-D-glucopyranose.

2 0 0 0 OA 指将棋定跡集

著者
西岡亀太郎 著
出版者
平田暁
巻号頁・発行日
1911
著者
服部 良久 青谷 秀紀 朝治 啓三 小林 功 小山 啓子 櫻井 康人 渋谷 聡 図師 宣忠 高田 京比子 田中 俊之 轟木 広太郎 中村 敦子 中堀 博司 西岡 健司 根津 由喜夫 藤井 真生 皆川 卓 山田 雅彦 山辺 規子 渡邊 伸 高田 良太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

23人の研究分担者が国内外の研究協力者と共に、中・近世ヨーロッパのほぼ全域にわたり、帝国、王国、領邦、都市と都市国家、地方(農村)共同体、教会組織における、紛争と紛争解決を重要な局面とするコミュニケーションのプロセスを、そうした領域・組織・政治体の統合・秩序と不可分の、あるいは相互関係にある事象として比較しつつ明らかにした。ここで扱ったコミュニケーションとは、紛争当事者の和解交渉から、君主宮廷や都市空間における儀礼的、象徴的な行為による合意形成やアイデンティティ形成など、様々なメディアを用いたインタラクティヴな行為を包括している。
著者
阿藤 誠 津谷 典子 福田 亘孝 西岡 八郎 岩間 暁子 田渕 六郎 星 敦士 菅 桂太 中川 雅貴
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、国連欧州経済委員会により組織された「世代とジェンダー・プロジェクト(GGP)」に参加し、各国共通のパネル調査(GGS)を実施し、各国共通枠組みに従って社会経済・家族政策等に関する時系列データを収集することによって、日本の少子化の背景要因を比較分析し、少子化是正のためには、仕事と子育ての両立支援、長時間労働慣行の是正、若者の非正規労働化の是正、子育ての経済支援が有効であるとの結論をえた。
著者
河野 純大 三好 茂樹 西岡 知之 加藤 伸子 村上 裕史 内藤 一郎 皆川 洋喜 白澤 麻弓 石原 保志 小林 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.751, pp.57-60, 2005-03-18
被引用文献数
24

筑波技術短期大学(以下本学)が開発した遠隔地リアルタイム字幕提示システムは、テレビ放送の字幕や学会や式典、講義での情報保障などに数多く用いられている。聴覚障害学生が学ぶ本学聴覚部においても、これまでに非常勤講師が担当する一般教養科目の情報保障に用いられてきた。本研究では専門性の高い講義への同システムによる支援を目指して、非常勤講師が担当する情報工学の専門科目の講義に試験的に情報保障を行った結果について、話速や音声から文節への変換率、一般教養科目の場合との対比などを報告し、専門性の高い講義への同システムによる遠隔地情報支援を円滑に行うために必要な条件などについて考察する。