著者
羽生 春夫 佐藤 友彦 赤井 知高 酒井 稔 高崎 朗 岩本 俊彦
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.463-469, 2007 (Released:2007-09-06)
参考文献数
27
被引用文献数
4 7

目的:老年期の認知症患者について記憶障害に対する病識の程度や有無を比較検討した.方法:軽症のアルツハイマー病(AD)63例,レビー小体型認知症(DLB)17例,血管性認知症(VaD)14例および軽度認知障害(MCI)56例を対象とし,記憶障害によって日常生活上起こりうる問題点を標準化された質問票(日本版生活健忘チェックリスト,EMC)を用いて,患者と介護者から同時に評価し,両者の差から病識の程度や有無を判定した.結果:各群で患者EMCスコアに相違を認めなかったが,介護者EMCスコアはMCI群,DLB群,VaD群と比べてAD群で有意に高く,病識低下度(介護者EMCと患者EMCのスコア差)はAD群で有意に高くなった.有意な認知機能障害を認めない老年者コントロールの病識低下度の平均+2標準偏差を超えるものを病識低下ありと定義すると,AD群の65%,MCI群の34%,DLB群の6%,VaD群の36%が該当し,AD群が最も多く,DLB群は最も少なかった.AD群で介護者が配偶者による場合と配偶者以外による場合に分けて比較したが,両群で介護者EMCスコアに相違を認めなかった.結論:軽症のADやMCI患者の一部でさえも記憶障害に対する病識の低下を示す場合が少なくなく,有効かつ安全な治療や介護を行う上で留意する必要があると考えられた.一方,その他の認知症,特にDLBでは明らかな病識低下例を示す割合が少なく,ADとは異なる病態の相違が示唆されたのと同時に,この記憶障害に対する病識の相違が鑑別点の一つとして活用できる可能性が示された.
著者
加納 嘉人 草野 史彦 酒井 義法 田沢 潤一 渡辺 守 永山 和宜 池邊 佐和子 鎌田 和明 今西 暁 伊藤 祐子 大木 史郎 望月 奈穂子 相馬 友子
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.58-59, 2008

症例は拘置所収容中の42歳男性。重症筋無力症に対して胸腺摘出後ステロイドを内服中であった。吐下血を主訴に救急搬送され、内視鏡では胃内にふりかけ・菓子の袋など大量の異物があり、胃角部に噴出性出血を伴う潰瘍を認めた。止血処置後異物は把持鉗子を用い経口的に30個全てを回収した。内視鏡的に摘出した数として異例であり出血性胃潰瘍の合併もあり類似症例の初期対応、特に関係者からの問診上示唆に富むと考えられ報告する。
著者
土村 萌 浅利 美鈴 築地 淳 酒井 伸一 ホール ビッキー
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.29, 2018

大洋州島嶼国では、都市での人口増加やライフスタイルの変化によりごみの多様化・大量化が深刻な問題となっている。特にプラスチックごみは海洋に投棄されると、サンゴ礁やマングローブ、漁業、海洋生物などの自然環境に影響を与える可能性がある。そこで、本研究ではサモアの家庭を対象にプラスチック製容器包装の消費と廃棄に関するアンケート調査を行うことによって、サモアにおける家庭の不適正管理プラスチック製容器包装排出量を推定した。その結果、不適正管理排出量は年間約670トンと推定され、特に屋外使用やポイ捨てが比較的高い割合でされるPETボトルやお菓子の袋、レジ袋には注意が必要であるということが分かった。また、不適正管理プラスチックごみ排出量は、都市よりも農漁村のほうが一人当たり年間で約1.3 kg大きいことが分かり、ごみ回収が十分でない農漁村でのプラスチックごみ適正管理も重要であることが示唆された。
著者
入道 優子 白石 紀江 中田 麻理菜 酒井 香名 紙名 祝子 熊谷 仁人 田中 英三郎
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.723-728, 2018-11-10 (Released:2019-01-01)
参考文献数
17

【目的】2008年度から特定保健指導を実施し、その効果を示してきた。しかし、担当する保健師に関わらず同様の指導効果が認められるか否かは明らかでない。本研究の目的は、保健師間の指導効果差の有無を検証することとした。【対象】2012~2015年度に初めて特定保健指導の積極的支援を受けたA事業所の男性職員で次年度の健康診断を受診している233名(経験年数6~15年の保健師5名が担当)。【方法】全体並びに保健師別の腹囲・体重・BMIを特定保健指導受診年度と次年度の健康診断結果で比較した(Wilcoxon符合付順位和検定)。次に、保健師間で腹囲・体重・BMIの変化量を比較した(Kruskal-Wallis検定)。【結果】保健師別対象者の背景因子に差はなかった。対象者全体の次年度の健康診断結果は、腹囲・体重・BMIのすべてに有意な減少が認められた。次に、保健師別の次年度の健康診断結果は、腹囲・体重・BMIのすべてに有意な減少が認められた。一方、腹囲(p=0.622)・体重(p=0.511)・BMI(p=0.378)の変化量に保健師間で差はなかった。【考察】保健指導の手順書の作成や指導資料の統一、職場内OJTの実施などにより、指導内容の標準化を図っていることは大きな要因であると思われる。また、保健師の経験年数が6~15年であり、これまでの職務経験により得られた結果であるとも考えられ、経験年数が短い保健師や他職種においても同等の結果が得られるか検証する必要がある。保健指導効果を上げるために、今後も技術向上と質の確保に取り組みたい。【結論】今回の結果により、保健師に関わらず同等の指導効果が認められていると示唆された。
著者
秦 吉弥 一井 康二 野津 厚 酒井 久和
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.747-759, 2014

盛土構造物の性能照査や被災再現などのために入力地震動を設定するにあたっては,地震動のどの周波数帯域が盛土の被害に大きな影響を及ぼすかを検討しておくことは,非常に重要である。そこで,本研究では,2次元逐次非線形FEMによる地震応答解析を,釧路空港の高盛土の横断面を対象に実施し,盛土斜面における残留変形量と入力地震動の周波数成分との関係について基礎的な検討を行った。その結果,やや短周期帯域(0.5-2Hz付近)の地震動が盛土の残留変形に対して大きく影響すること,ただし,残留変形に影響する周波数帯域は盛土の固有周波数とも無関係でないことなどを明らかにした。
著者
酒井 清治
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.165-194, 1993-02-26

武蔵国は,宝亀2年(771)に東山道から東海道に所属替えになった。東山道に所属した時期には,「枉げて上野国邑楽郡より五箇駅を経,武蔵国に至る」とあり,上野国東部から武蔵国府へ向かったのであるが,そのルートについては先学により論議されてきたところであった。近年の発掘調査の進展により,武蔵国府の西から国分僧寺,尼寺の間を3.5kmに亘って北上する道が確認され,さらに所沢市東の上遣跡でも道路跡が発掘されるに到り,この道が,東山道武蔵路と考えられるようになってきた。しかし,現段階では駅家が発見されておらず,そのルートも不明確な状況であることから,考古学資料あるいは文献資料によって,推定ルートと,その道の歴史的背景を探ろうとした。この道は文化交流,物資の運搬,人の移動に利用されたようで,道路跡の付近には関連遺跡,遺物が多い。特に武蔵国分寺の創建初期の瓦が,上野国新田郡,佐位郡との関連で焼造されたこと,熊谷市西別府廃寺では一部であるが武蔵国分寺瓦を使用することは,この道を介して行われた交流の代表的な事例である。また,西別府廃寺付近の奈良神社は,8世紀初頭には陸奥への征夷に赴くときの祈願場所として信仰を集めたようで,東海道の鹿島神宮などと対比される位置にあろう。発掘された道路跡の特徴は幅12mを測り,側溝を持つ直線道であること,東の上遺跡から,時期が7世紀中葉あるいは第3四半期まで遡ることが判明した。特に道幅が大路である山陽道に匹敵することは支路と考えるには問題があり,また,大宝元年(701)の駅制成立の時期よりも遡ることは,道の築造が,当時の朝鮮半島の緊迫した社会情勢と関連していたと考えたい。おそらく,対新羅,対唐に対応するための軍事的道路であり,一方は内政に目を向けた,北への勢力拡張政策のための道であろう。すなわち,当初は上野国府と武蔵国府を直接結ぶ政治的道路ではなく,東山道と東海道の連絡路である軍事的道路として築造されたと推考したい。
著者
佃 為成 酒井 要 小林 勝 橋本 信一 羽田 敏夫
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.p433-456, 1989-12

北部フォッサマグナの糸魚川・静岡構造線に長野盆地西縁断層(善光寺地震断層系)及び千曲川構造線のそれぞれの延長がぶつかる地域において発生した1986年12月30日の地震の震源パラメータや余震活動および先駆的活動の特徴,テクトニクスとの関連について調べた.震源域直上の1臨時観測点を含む近傍の観測点のデータを用いて余震の高精度震源決定を行い,さらに本震の震源についても定常観測点に基づく結果を補正した.この際,深発地震データから推定した走時の観測点補正時間を導入した.本震の深さは5.5kmで,その近傍に集中した余震(狭義の余震)の発生域はN15~20°Wの走向をもち,僅かに西に傾いた,ほぼ垂直な面上にあり,水平に6km,深さ方向に4kmの広さに収まる.この余震分布は初動の押し引きから得られた断層面の一つ(走向N19°W,傾斜角73°,すべり角26°)にほぼ一致する.この狭義の余震の外に点在する広義の余震は東西,南北にそれぞれ20kmの広さに分布する.気象庁の観測点の変位地震計記録の初動P波から推定した震源断層の破壊は,本震の震源付近から,余震が密集している南の領域へ向けて3km/sの速度で伝播した.その全面積は6km2,平均的な変位は75cm.変位の立ち上がり時間は0.5sである.また,地震モーメントは1.3×1024dyne・cm,応力降下は220barである.本震の破壊領域は既存の断層上にはなかったが,広義の余震は,2本の新第三紀層中の断層(小谷-中山断層,持京断層)が会合する地点,両断層に画された東南側の領域一帯,北部の両断層に挾まれた地域や,孤立的に東部の一地点に分布する.活動の範囲は時間とともに,拡大縮小の変化が認められた.最大余震はM3.5(広義の余震)で,本震の大きさに比べ,極めて小さく,余震回数も多くはなかったが,その減衰の定数はp=1で,通常と変わらない.この地震に先行した微小地震活動があった.その震源域は広義の余震の一つのクラスターとほぼ一致する.また,周囲半径100km以内の地震活動が1~2年前から1年後にかけて活発であった.直前の5~9日前には,飛騨山地を隔てた跡津川断層でも,目立った活動があった.大町市付近の系魚川・静岡構造線に沿った地域には,過去にも度々M6程度の地震が発生している.その中で1958年の地震の震央は,今回の地震の活動域にある.このときにも跡津川断層の活動が連動した(1858年飛越地震,M6.9).糸魚川・静岡構造線等を含む広域のネオテクトニクスの枠組みのなかに今回の地震の活動域が位置づけられるとともに,小規模の地殻ブロックの役割も注目される.A remarkable earthquake of Af 5.9 occurred at 09:38 on December 30, 1986, 10km northeast of Omachi city, Nagano Prefecture. This earthquake was accompanied by precursory microearthquake activity from one year before, at nearly the same place with one of the clustering spots of aftershocks, which is located in the vicinity of the meeting point of the Tertiary faults: the Otari-Nakayama and Mochigyou faults. The historical earthquake of M 5.7 in 1858 took place around this spot. Adjacent to this area, there were two other historical events with magnitude around 6 in 1890 and 1918. Synchronized seismic activity between the Omachi region and the Atotsugawa fault region, about 60 km apart from each other, was found in this 1986 event as in 1858. The surrounding seismicity within 100 km from the epicenter of the 1986 event had been active from several years before.
著者
富山 貴子 桂木 奈巳 酒井 哲也 酒井 豊子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.749-755, 2003

Various kinds of periodical phenomena are observed in the natural world and in the social systems. Even in apparel fashion trends, people feel some periodical changes exist. This paper presented a trial to qualitatively characterize such a periodicity which appeared in apparel fashion trends. For this purpose, numerical data for the length of ladies jackets and skirts proposed in a popular fashion magazine published in Japan from 1960 to 1998 were used. Data were treated with some mathematical techniques including Fourier transformation analysis, self-correlation analysis and common statistical methods. Results obtained are as follows; 1) Comparing the distribution of length for clothes proposed in a given year with the length of the clothing selected by a person as being representative of the year, it was clarified that the length of the representative clothing selected by the person coincided with the mode value for the distribution. 2) Three major changes in the length of jackets and skirts were found over the years, the first change after a periodic time of 10 years, the second after 20 years and the third after 40 years. The change which occurred after 10 years periodicity was the most profound one. 3) The 10-year periodicity may be correlated with the period of use of apparel, while 20-year periodicity may be connected to the length of time which takes for women to develop a mature fashion sense. The 40-year periodicity remains unclear, but it covers two generations and, therefore, is long enough for the revival of an old fashion as a new fashion.
著者
酒井 謙一
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
京都工芸繊維大学繊維学部学術報告 (ISSN:03685896)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.1-10, 2006-03

ナチ統治下でのハウプトマンとナチとの関係を資料に基づいて検証しながら、彼の最後の傑作『アトレウス家四部作』、とりわけ『デルフォイのイフィゲーニエ』における最後の主人公の自殺について考察した。京都工芸繊維大学 繊維学部学術報告(2005) 第30巻
著者
酒井 厚 江川 伊織 菅原 ますみ 松本 聡子 相澤 仁
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.90.17053, (Released:2018-12-25)
参考文献数
54
被引用文献数
2

This study investigated the moderating effects of children’s conflicting relationships with their best friends on how positive parent-child relationships buffer against children’s externalizing problem behaviors directly or through their self-esteem. It also examined whether this moderating effect was conditional on children’s age. Nine hundred and twenty-six elementary and junior high school students completed the questionnaire, which covered their sense of trust in parents, self-esteem, conflicting relationships with best friends, and externalizing problem behaviors. The results of a mediation analysis revealed that children’s high sense of trust in parents buffered against externalizing problem behaviors by enhancing their self-esteem. However, moderated mediation analyses indicated that children with highly conflicting relationships with their best friends reduced the buffering effects of children’s sense of trust in parents on externalizing behaviors both directly and through their self-esteem. These findings were discussed in terms of the children’s conflicting relationships with their best friends and the children’s perception of ego-threat.
著者
神田 真 松下 裕 酒井 祐輔
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.793-796, 2015

本研究では、ツエーゲン金沢のボランティア募集サイトの問題点を抽出し、募集に有効なサイトのデザイン特性を考察する。まず、現行サイトには1日のスケジュール図、体験談、およびボランティア属性の情報が無いため、これらの情報を取り入れることで問題を解決する。次に、情報提供に優れたサイトのデザイン特性を抽出するために、スクロール数を少なくしたサイトと階層数を少なくした2種類のサイトを用意し、これらの優劣を閲覧者の視線データとログデータから評価する。その結果、スクロール数が少ないサイトでは、ボランティアに興味を有している閲覧者は情報の仕分けを容易に行うことができ、重要な内容を熟読することが示される。
著者
酒井 裕二 鈴木 将史 小原 康弘
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.95-103, 2006
被引用文献数
2

エマルション化粧品は, 肌に水分を与える保湿効果と, 肌の水分を逃がさない閉塞効果の二つの基本的機能を有する。これらの効果は, エマルションの親水領域と親油領域の比に影響される。そのため, 両効果は拮抗した関係となり, 同時に高めることは困難であった。そこでわれわれは, ポリグリセリン系界面活性剤, セチルアルコール, ポリグリセロール (13) ポリオキシブチレン (14) ステアリルエーテルおよびD相乳化法を用いることにより, エマルション膜の親油領域に水を多く分散させ, その親水領域を強固にすることで, ポリオキシエチレン系界面活性剤を用いたものより保水効果と閉塞効果が優れたエマルションを開発した。またポリオキシエチレン系界面活性剤を用いたエマルションは, 塗布されるとエマルション粒子が消失するのに対して, 本エマルション膜は, 粒子の残存がレーザー顕微鏡により確認された。さらに1ヵ月間の連用により, 角層細胞のはがれやすさ, 角層細胞の並び方も改善されることが明らかとなった。
著者
バチスタ レアンドロ 酒井 康徳 朱 彊 吉岡 勇人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会関東支部総会講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp._OS0601-1_-_OS0601-2_, 2016

Silicon carbide (SiC) is a promising wide-bandgap semiconductor for future power electronics and system applications. However, high-efficient and ultra-precise dicing of SiC remains a challenge due to its extremely high hardness and brittleness. Investigation of the influence of laser processing parameters on cut quality of laser diced SiC wafer can improve efficiency and precision. In this work, 4H-SiC wafers were processed with multi-passes of a CO_2 continuous laser source. The influence of the laser power and scanning speed on the cut quality was evaluated. The experimental results showed that it was possible to obtain a smooth surface, with average arithmetic roughness as small as 0.56μm at effective speed as fast as 1.25mm/s.
著者
酒井 倫夫 加藤 あや美
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.73-82, 2007

二十世紀半ばまで英文法の言語学に基づく研究は,出版された文献を資料として,記述的妥当性を中心に置いた所謂文献的(Philological)な記述を重視する研究であった。世紀半ばにNoam ChomoskyによりSyntactic Structures(1957:Mouton)が公刊されて以来,緻密で,より精緻な説明的妥当性を持つ文法研究が統語論的研究分野の中心に据えられ,文の生成の機序に関わる研究,つまり,生成文法理論に基づく研究が主流となっていった。本研究は,統語論研究分野のひとつの主題である動詞句に関わる動詞補文の構造を,精緻な生成文法理論的研究を中心にして考察しようとするものである。
著者
岩出 賢太郎 下路 静佳 正木 秀典 酒井 隆全 田辺 公一 後藤 伸之 大津 史子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
pp.18-00205, (Released:2018-12-05)
参考文献数
19
被引用文献数
1

We investigated the possibility that having pharmacists give asthma patients informational sheets on climate and environmental changes at insurance pharmacies during patient counseling might prevent the worsening of asthma symptoms. Patients with hyperlipidemia were comparative subjects. We created informational sheets about climate and environmental changes and their influence on asthma. During patient counseling, pharmacists gave them to all asthma patients who visited insurance pharmacies over a period of 2 months, between November and December 2017. Based on previous studies, we called days which showed certain climate or environmental changes as compared to the previous day “change days”. We compared the number of visiting patients on change days after preventative information was provided (between January and March 2018) with the number before information was provided (between January and March 2017). In addition, we compared those numbers with the number of patients who visited the target pharmacies between January and March 2016 in order to examine the influence of yearly climate change. The same procedure was used with hyperlipidemic patients. The number of visiting asthma patients after information was provided significantly decreased (5.1±2.1, p=0.03) compared with the number before information was provided, between January and March 2017 (6.1±2.8). The number of aforementioned visits compared to those between January and March 2016 also significantly decreased (p=0.01). Our results suggest that preventative information about climate and environmental changes provided by pharmacists during patient counseling might influence the number of asthma patient visits and prevent the exacerbation of their symptoms.