著者
佐々木 宏 深津 敦 鈴木 裕介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.92, pp.7-12, 2010-06-17
参考文献数
2

2009年9月11日に種子島宇宙センターからH2Bロケットで打上げられた宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機は、足掛け53日のミッションの中で、国際宇宙ステーションへのランデブ、食料や実験装置などの補給、廃棄品の搭載などを行い、11月2日に大気圏再突入を実施し、成功裏にミッションを完了した.HTVは約13年間の期間を通して開発され、技術実証機ミッションの中で実証された自動ランデブー技術や有人安全技術などの技術は、将来の宇宙開発に重要なものである.本講演では、HTV技術実証機の技術的な成果について報告する.
著者
平島 洋 奥平 清昭 中本 淳 村上 浩之 鈴木 裕武 山上 隆正 西村 純 太田 茂雄 並木 道義 宮岡 宏 佐藤 夏雄 藤井 良一 小玉 正弘
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.115-134, 1986-10

1985年7月に, 南極昭和基地の共役点であるノルウェーにおいてオーロラ観測の国際共同観測を実施した。日本側の大気球観測は, 地上から直接観測することが難しい降下電子, 自然電波および電離層電場等の時間および空間変動の観測が目的であった。気球搭載観測器としては, オーロラX線撮像装置とVLF受信機であった。日本側の気球は1985年7月2日と7月5日の2回放球した。本論文では, 7月5日に放球され, 観測されたオーロラX線現象について述べる。オーロラX線撮像装置として, 従来から用いていた無機シンチレータを1次元に配置したものと, 厚型のリチウム・ドリフト型Si(Li)半導体検出器の2次元撮像装置を用いた。解析の結果, このオーロラX線現像は, 7月6日23時25分(U. T.)頃に始まり, 数分間継続し, 約50km/minの速度で北西から南東の方向に移動していたことが明らかになった。
著者
鈴木 裕子
出版者
日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.132-142, 2009-12-25

This work aims to define the concept of "Kansei," or sensitivity in young children through an evaluation scale based on the development process. In Part I, the concept of Kansei was classified into three main categories, 28 sub-categories and 64 items based on a questionnaire completed by kindergarten and day nursery teachers. Finally, the 31 most relevant items were selected to be used for an evaluation scale. In Part II, the concept of Kansei was divided into three different factors based on the analysis of data collected in another questionnaire: factor 1: original sensibility and creativity, factor 2: active response, and factor 3: emotional and moral empathy. These three factors include 26 items. Using these three factors and 26 items, a scale was invented to evaluate young children's sensitivities. In Part III, the validity of the scale was examined and the result verified its high reliability. This invented evaluation scale can be used for understanding the richness of young children's sensitivities from their behaviors.
著者
鈴木 裕之
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(B)2010-2011
著者
本多 俊貴 鈴木 裕利 石井 成郎 遠藤 守 高橋 友一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J95-D, no.3, pp.460-472, 2012-03-01

一般に,災害時に住民に対して提供される情報は行政やマスメディアから発信されている.このような公助的情報は広域にまたがり,あるいは,被害の大きな地域の情報に集中する傾向があるために,住民にとって身近な地域,あるいは,限定された地域における共助的情報の流通は難しいのが現状である.また,情報伝達の取組みにおいても,住民への伝達情報が,果たして住民が必要とする情報であるのか,住民が伝達情報をどのように活用しているのかなど,システムのユーザである住民の側からの評価,システムを使用する際の住民の行動についての分析は行われていない.そこで,本研究では認知心理学的なアプローチの導入により,災害情報収集システムを利用する人々が,「どのように情報を判断するか」について評価することにより,構築システムの最適化とシステムに求められる流通情報の特徴を明らかにすることを目的とする.これまでの評価実験の結果からは,システム利用時にユーザが必要としていた情報である,災害が起こった地域の場所や方向の安全/危険に関する情報を提案システムが提供できている点,災害時を想定した時間的制約のある状況においてもそれが有効である点がそれぞれ確認された.
著者
飯島 幸人 浜田 悦之 鈴木 裕 荒井 郁男 鈴木 務 林 尚吾 大津 皓平
出版者
東京商船大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1986

船舶の知能化に関連する分野は極めて広く, ただ単に船舶自身が知能を持つだけでは安全なる運航はできず, 陸上からの支援や, 海図データ, 海気象データなど数多くのデータの収集と伝送などが必要となる. 本研究ではまず船舶自身の知能化に関する基本的問題を研究し, 大よその指針を得ることができた. 本研究は1988年オーストラリアで開催されて国際航法学会で発表され, 世界中から注目されるところとなった. また航海, 特に知能化無人航行に必要であるディジタル海図, いわゆる電子海図については, 海岸線や等深線までの距離計算の高速処理のためには海図データのフォーマットを緯度経度表示ではなくラジアン表示の方が良い. また, レーダ映像との比較には大圏図法で行うべきだが高速処理には特に高精度を必要としないなら漸長緯度図法の方が良い. 高度知能化船では, 海象気象情報は正確で高精度であることが要求されるが, 海洋観測衛星(MOS-1)の現状の性能では不充分である. MSRアンテナパターンと偏波回転によるひずみ補正の基礎的研究を行った. その結果偏波回転の影響を補正した上で逆フィルタをかければ, 沿岸部や島などにおいてメインローブのみの画像を上回る分解能が得られ, しかも海域の輝度温度もメインローブのみの画像に近いものとなった. これらを総合した実験は, 実験規模の制約から一部の実験にとどめたが初期の目的は達成できた. 今後, 海運界と造船界では現状の改革の面から知能化少人数船の建造要求は強くなり, 研究が盛んになると思われるが, その際本研究がその基礎をなすものとして大いに参照されることと思われる. しかし研究は完成したものではないので, かえって残された問題や今後鋭意研究しなければならない事項が数多く浮上してきているので, さらに一層の研究を続けていく予定でいる.
著者
鈴木 裕子
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
雲雀野 : 豊橋技術科学大学人文科学系紀要 (ISSN:0388757X)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.137-154, 2008
被引用文献数
2

It is said that there has been a decline in the scholastic ability of university students in Japan, and the Japanese ability of those students today has declined as well. With this in mind, Nakamori and Yamada conducted research into the ability of students at Toyohashi University of Technology to read and write kanji in 2005. And we announced the results in the article. Therefore, we strongly felt the necessity to conduct research into the Japanese ability of students including kanji ability. So we conducted research on the ability of students at Toyohashi University of Technology to read and write kanji, proverbs, honorifics, kanji idioms, kanji radical identification, kanji stroke order, etc in 2006. The results of this research are presented in this bulletin and are divided into four separate article. The authors of these and the topics are as follows: General Remarks: Yasuyuki Nakamori Junior High School Level Kanji Ability: Yoko Yamada Proverbs, Kanji Idioms, and Kanji Radical Identification, etc: Hironobu Hibino Honorifics, Kanji Stroke Order, etc: Yuko Suzuki
著者
川田 順造 鈴木 裕之 鶴田 格 分藤 大翼 塚田 健一
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

世界でもアフリカ地域はとくに、「音文化」が豊かに発達し、継承されてきた地域だ。西洋近代で作られた「音楽」に当たる概念はあまりに狭いので、口頭伝承、器音、身体表現をともなう歌や囃子なども含めた「音の文化」を、私たちの班では研究対象としてきた。近年日本へも盛んにミュージシャンが来演している「グリオ」系の声のパフォーミング・アーツはじめ、アフリカ起源のアメリカ黒人が生んだ、ジャズ、レゲエ、ラップにいたるまで、20世紀の世界の音楽は、アフリカの音文化を抜きにして語ることができない。アフリカでもすでに、いくつもの音文化がユネスコの世界無形文化遺産として登録されているが、大陸全体での音文化の豊かさから見れば不十分であり、ユネスコなどの国際機関を通じて世界に知らせるべき無形文化遺産(日本の公式用語では無形文化財)はまだ多い。私たちの研究班では、アフリカのさまざまな地域ですでに長い調査体験をもつ研究者の、現地調査に基づく第一次資料によって、今期3年度間には、無形文財を支えている地域社会との関係を明らかにする研究を行った。無形文化財は、有形のものと異なり、それを担い、未来に向かって継承してゆく地域社会との結びつきが極めて重要であり、地域社会なしには、無形文化遺産はあり得ないと言ってもいい。今期私たちの班では、西部アフリカ(ブルキナファソ、ギニア)、中部アフリカ(カメルーン)、東部アフリカ(エチオピア、タンザニア)と、かなり偏りなく取りあげられた地域社会について、それぞれが継承してきた音文化との関わり、継承の未来について研究した。その研究成果は、研究代表者川田が多年専門家として活動してきたユネスコにも報告しており、活用されることが期待される。
著者
和崎 春日 松田 素二 鈴木 裕之 佐々木 重洋 田渕 六郎 松本 尚之 上田 冨士子 三島 禎子 若林 チヒロ 田中 重好 嶋田 義仁
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

科研共同研究の最終年度にあたり、報告書に向けての総括的なまとめ討論をおこなった。とくに、日本における第1位人口をしめるナイジェリア人と第2位人口のガーナ人の生活動態については、この分野の熟成した研究を共同討論のなかから育てることができた。日本への来住ガーナ人のアフリカ-日本-アフリカという、今まであまり報告されていない新しい移民動態の理論化(若林ちひろ)や、日本に来住したナイジェリア人の大企業従業員になろうとするのではない、起業活動に向かう個人的・野心的なアントルプルヌーシップについての新規な理論化(川田薫)と、まったく情報のなかった、その日本における協力扶助と文化維持のアソシエーション活動の詳細な記述報告(松本尚之)、さらには、アフリカ-日本-アメリカという地球規模のネットワーク形成がナイジェリア人によってなされている動態を、アフリカ移民論のまったく新しい指摘として提示しえた。また、アフリカ人の芸能活動についても、ギニア、マリ、セネガルといった西アフリカ・グリオ音楽文化の「本場」とされる地域からの日本への来住アフリカ人の活動調査と、そのアフリカの母村での活動状況の調査の両方を行い、それをめぐる、やはり新規性に富む、日本ーアフリカ間の何層からもなる往来活動を抽出し、指摘・一般化することができた(鈴木裕之、菅野淑)。こうしたポジティブな活動側面のほかに、ネガティブなHIVをはじめとする病気の実情とそれにむけるホスト社会側からの協力の可能性についても重要な研究糸口を提案している(若林ちひろ)。1年後に『来住アフリカ人の相互扶助と日本人との共生に関する都市人類学的研究』と題して報告書を出版し、この共同研究の成果と今後の継続的発展について、アフリカ学会における集中発表でも熱い期待と高い評価を得た(2008年5月於・龍谷大学)。
著者
鈴木 裕志 蟹本 雄右 岡田 謙一郎 石井 靖
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.269-277, 1995-04

精巣の血流遮断と解除,放射線照射,およびホルモン投与の3つの条件下で31P MRSを測定した。1)血流遮断後,ATPはすみやかに減少し60分以内に完全に消失した。2) 3時間までの血流遮断では遮断解除後にATPの回復が認められたが,4時間以上の遮断では解除後もATPの回復は認められなかった。3)放射線照射2週間後ではPME/β-ATP比およびPME/PDE比の減少が認められ,PMEの減少は造精機能障害の指標として有用と考えられた。4)ホルモン投与によるgonadotropin抑制モデルでは,PME/PDE比の減少とPDE/β-ATPの増加を認め,PDEの増加も造精機能障害の第二の指標となりうるTo evaluate the efficacy of 31P magnetic resonance spectroscopy (31P MRS) as a diagnostic method for abnormal testicular function, we examined three conditions using rat testes, ischemia, irradiation, and hormone manipulation. 1) Ischemia: Immediately after clamping of the feeding vessels, ATP signals began to fall and disappeared within 60 minutes. With the release of blood supply after 3 hours of ischemia, ATP appeared within 2 hours. However, after more than 4 hours of ischemia, ATP did not recover within 2 hours and the testis became necrotic after 1 week. 2) Irradiation: 31P MRS of the testis 2 weeks after irradiation with 10 Gy., 9 MeV showed a significant decrease (P < 0.05) in the PME/beta-ATP ratio from 1.30 +/- 0.11 (control level) to 1.11 +/- 0.12 and a decrease in PME/PDE ratio from 1.43 +/- 0.17 to 1.13 +/- 0.20. However 3 weeks later, the PME/beta-ATP ratio recovered to a control level. 3) Hormone manipulation: In the testes 5 weeks after weekly intramuscular injections of estradiol benzoate and testosterone enanthate, PDE/beta-ATP ratio significantly increased (P < 0.01) from 0.83 +/- 0.09 (control level) to 1.03 +/- 0.19. 31P MRS is a non-invasive method for evaluation of various testicular abnormalities, and ATP signals may be useful to evaluate an acute ischemic change for example testicular torstion and the changes of PME, PDE signals may be useful parameters in the assessment of the status of spermatogenesis.
著者
神武 直彦 中安 英彦 川畑 広文 鈴木 裕介 麦谷 高志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.98, no.614, pp.63-69, 1999-02-19
被引用文献数
4

宇宙開発事業団では、H-IIAロケットの飛行安全に使用する目的で高性能・低コストのGPS受信機の開発を進めている。従来飛行安全に用いてきたレーダの代わりに、GPSによって得られる位置・速度情報を用いることにすれば、地上側のレーダ局を整備する必要がなくなりコストダウンを図ることができ、また今後の宇宙輸送需要に柔軟に対処することが可能になると考える。本GPS受信機ぱ2000年2月打ち上げ予定の2トン級初号機でフライト実証試験を行い、2002年6月打ち上げ予定の3トン級初号機HTVミッションにて実運用を開始する予定である。本稿では、H-IIAロケット用としてのGPS受信機の特徴を記述し、システム解析によってその有効性を示す。よた、技術モデル試作段階よでの開発状況を報告する。
著者
中川 道夫 海老原 祐輔 江尻 全機 福田 真実 平田 憲司 門倉 昭 籠谷 正則 松坂 幸彦 村上 浩之 中村 智一 中村 康範 並木 道義 小野 孝 斎藤 芳隆 佐藤 夏雄 鈴木 裕武 友淵 義人 綱脇 恵章 内田 正美 山上 隆正 山岸 久雄 山本 幹生 山内 誠
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.75-90, 2009-02

オーロラX線イベントの2 次元イメージを得ることと,30keV から778keV の領域でエネルギースペクトルを得ることを目的として,大気球を編隊飛行させ観測を行うバルーンクラスター計画の下に,2003 年1 月13 日にPPB8 号機とPPB10 号機の2機が南極の昭和基地より放球された.両機は大気深さ9-12 g / cm^2を保ち,磁気緯度55°.5-66°.4 の範囲を飛翔し南極大陸を半周した.両機はフライト中に多くのオーロラX線イベントを観測した.特に,1月22 日から1 月25 日には,数例のイベントが両機で同じ時間帯に観測されている.2003 年1 月23 日には,始めに10 号機,218sec. の間隔をあけて8 号機でイベントが観測された.このとき8 号機は10 号機の西650km に位置していた.このことはオーロラX線源が速さ約3.0km / sec.で西に向かって移動していたことを示唆している.本論文では同じ時間帯に観測された,オーロラX線イベントについてその描像を述べる.
著者
鈴木 裕俊 岸本 章宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.27, pp.109-114, 2009-03-02

A*アルゴリズムとIDA*アルゴリズムは、最適解を保証しながら、パズルを解くことができる探索アルゴリズムである。本論文では、これらのアルゴリズムをスーパーパズに適用し、性能比較を行う。他のパズルにおける先行研究では、IDA*の方がA*よりも優れたアルゴリズムであることが知られている。本論文の実験では、先行研究の結果とは異なり、スーパーパズの探索空間の性質のために、A*の方がIDA*よりも高速に解答できることを示す。The A* and IDA* algorithms are the search techniques that can solve puzzles, while always guaranteeing optimal solutions. This paper adapts these algorithms to Superpuzz and compares their performance. According to previous research on other puzzles, IDA* has been shown to be superior to A*. However, unlike what is obtained in previous research, experi mental results presented in the paper show that A* solves problems more quickly than IDA*,because of a property of the search space of Superpuzz.
著者
鈴木 裕子
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢短期大学研究紀要 (ISSN:02866676)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-31, 1995-03