著者
瀬戸 武志 笠松 紀雄 橋爪 一光 篠塚 成順 高木 啓輔 半澤 儁 籾木 茂 佐々木 一義 小澤 享史 安見 和彦
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.510-514, 2002
参考文献数
15
被引用文献数
2

背景.喉頭癌と気管癌はともに喫煙歴を危険因子とするため,重複例の報告がある.本症例も喫煙指数が高く,また臨床経過,画像的検討により喉頭,気管の異時性重複癌の1例と考えられた.今回,気管内腔への急速な増大を認め,興味ある経過を示した原発性気管癌の重複癌症例を報告する.症例.症例は78歳,男性,喫煙指数(Brink-mann index)2000.1999年に喉頭癌にて放射線治療を受け,その後再発は認めなかった.2001年6月に血痰出現し,当科に精査入院.気管支鏡検査施行し,声門下約4cmの気管左側壁にポリープ様隆起病変を認めた.喉頭部には喉頭癌再発の所見はなく,原発性気管癌(扁平上皮癌)の診断を得た.約1週間の経過で腫瘍の急速な増大により気管狭窄をきたしたため救急救命的に内視鏡的Nd-YAGレーザー治療を併用し,気道の確保を行った.その後,放射線治療を行い,独歩退院となった.結論.原発性気管癌において気管内腔へ急速に増大する症例があり,急速な増大により容易に気道閉塞をきたし致命的となる.以上を念頭に置き,気管癌症例では慎重に経過観察を行い,必要であれば迅速な気道確保処置が必要である.
著者
高木 基裕 谷口 順彦
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.329-333, 1992-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4
被引用文献数
1

高知県内のカマキリの分布調査を行った。奈半利川, 伊尾木川, 安芸川, 四万十川, 小名鹿川, 立石川, 布川, 鍵掛川, 以布利川では潜水目視観察によってカマキリの生息が確認された。野根川, 安田川, 物部川, 仁淀川では聞き込み調査によって生息を確認した。カマキリの分布は堰堤の存在によってその直下域に限定され, 堰堤の上流では生息が確認できなかった。1980年の高知県の淡水魚類相調査と比較して, 高知県のカマキリの生息状況はさらに悪化しているものと考えられる。
著者
高木 英明 張 勇兵 李 頡
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

1. 次世代の無線移動体通信システムにおける所要周波数帯域幅算出法(株)NTTドコモやノキアの技術者らと考案した次世代移動体無線通信システム(IMT-Advanced)のための所要周波数帯域幅算出法とそれを用いた周波数帯域が、2007年11月の世界無線通信会議で決定された。その方法を中心に関連技術を解説した成書H. Takagi and B. H. Walke(編著)、Spectrum Requirement Planning in Wireless Communications, John Wiley and Sons, 2008(248ページ)を出版した。その後、上記の世界標準方式を改良する周波数利用法を考案し、その待ち行列モデルの解析とシミュレーションを行った。2.セルラ移動体通信網におけるハンドオーバ数の計算とその応用セルラ移動体通信網においては、ユーザが通話中に隣のセルに移ると、そのセルで新たに周波数を割当てたり、位置情報を更新したりするハンドオーバ処理が必要となる。ハンドオーバの失敗は、通話の強制切断につながるので、ハンドオーバ数の評価は重要である。幾何学的確率及び再生確率過程の理論を応用して、移動体の一通話当りのハンドオーバ数の確率分布を計算した。同じ方法を用いて、基地局における移動体の位置情報管理のためのデータ更新の最適時間間隔を決定する理論モデルを作り、数値計算を行った。3. 時間的に急激に変化する通信負荷が通信チャネルの性能に与える影響の計算モデル無線通信システムにおける送信フレームへの周波数資源の動的割当て法として、確率過程モデルの時間に依存する状態確率の解析を行った。関連して、有限の待合室をもつ待ち行列において、全稼動期間の確率分布を、ラプラス変換ではなく、時間の陽関数として与えた。
著者
矢田 豊 竝川 昌司 神田 大輔 畑中 健 大山 達也 長島 多聞 久保田 潤 高木 均 吉永 輝夫
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.523-529, 2012 (Released:2012-08-30)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

症例は56歳,男性.C型肝硬変に腹膜播種を伴う進行肝細胞癌(HCC)を併発し,ペグインターフェロンα併用5FU全身化学療法(PEG-IFN/5FU全身療法)を施行したところ,化学療法開始直後に出血性ショック状態となった.腹部CT検査で腹腔内出血を確認し,化学療法に伴う肝癌破裂と診断した.保存的加療にて軽快し,かつPEG-IFN/5FU全身療法によりHCCは腹膜播種巣を含め著明に縮小した.このため,PEG-IFN/5FU全身療法を計5コース施行したところ,同療法は奏功した.化学療法に伴うHCC破裂は化学療法が有効であるがゆえに生じる可能性があり,循環動態の安定が得られた後に,同療法を繰り返すことで著効が期待できる.腹膜播種を伴う進行HCCにPEG-IFN/5FU全身療法は考慮すべき治療法と考えられた.
著者
高木 秀雄 柴田 賢
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.56, pp.1-12, 2000-03-15
参考文献数
101
被引用文献数
11

本論は, 古領家帯構成要素の対比に関連するこの数年の研究成果をまとめる.その対比を明らかにするためには, さらなる年代学的検討を必要とするが, 竜峰山変成岩や水越層は南部北上帯の古生界に, また肥後変成岩や朝地変成岩および随伴する花崗岩類については, 大島変成岩, 寄居変成岩, 阿武隈帯の竹貫変成岩やそれらに随伴する花崗岩類に対比可能である.このことは, 九州の肥後帯そのものが古領家帯であることを示唆している.古領家-黒瀬川地帯を復元するために, 走向移動運動に分配されたプレートの斜め収束ベクトルのデータと, 脆性-延性剪断帯の幅と変位量の関係から, 中央構造線の総変位量の見積もりを実施した.MTLの白亜紀半ば以降の総変位量は, 100〜200kmと見なされる.この見積もりと, 柴田・高木(1989)および大槻・永広(1992)の地体構造形成モデルに基づき, 白亜紀半ばの古領家-黒瀬川地帯の復元モデルを提唱する.
著者
高木 一義 高木 直史
出版者
名古屋大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

単一磁束量子デバイスによる実現に適した論理回路構成法を検討し、回路設計フローとそのために必要な設計支援に関する研究を行ない、以下の成果を得た。(1) 乗算および開平のための回路アルゴリズムの設計を行なった。(2) クロック同期式順序回路の合成のための一手法を提案した。(3) クロック信号の配信のための、クロックスケジューリングアルゴリズムを提案した。(4) レイアウトを考慮したクロック木構成法を開発した。(5) パイプライン動作の検証手法を開発した。
著者
高木 英明 吉瀬 章子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.9, pp.756-759, 2011-09-01
被引用文献数
2

2005年頃からサービスサイエンスと称する「サービス」の科学的研究が世界各地で始まった.本稿では,その背景となっている社会経済のサービス化,サービスの特徴と品質に関する基本的概念と最近の「サービスドミナントロジック」の考え方,国内外における研究と人材育成の取組みの動向,サービスへの科学的アプローチを概観する.最後に,情報通信技術に支えられるサービスイノベーションへの期待を述べる.
著者
高木 融 佐藤 滋 黒田 直樹 逢坂 由昭 高木 眞人 林 幹也 村田 和彦 岡田 了祐 青木 達哉 小柳 泰久
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.888-891, 1999-03-01
参考文献数
8
被引用文献数
10

従来より食道気管支瘻に対して, 保存的治療, 内視鏡治療, 手術などが行われてきた. 今回, 我々は生体接着剤であるEthyl-2-cyanoacrylate(以下, ECAと略す)を用いた内視鏡的瘻孔閉鎖術を試み, 良好な結果を得たので報告する. 症例は73歳の男性. 平成9年6月初めより胸部不快感出現し, 6月6日内視鏡検査にて上切歯列より32cm, 3時方向に憩室があり, 憩室内に2mmの瘻孔を認めた. 7月2日瘻孔造影にて右B6がら造影剤の流出を認めた. 7月10日散布チューブよりECA1mlを瘻孔開口部に散布し, 造影にて瘻孔が閉鎖しているのを確認した. 散布後4日目の造影で一部造影剤の流出を認めたため, 再度ECA1mlを散布した.翌日より食事を開始し退院となった. ECAによる内視鏡的瘻孔閉鎖術は, 比較的簡単な手技で安全に繰り返し施行できるため, 手術を考慮する前や, 全身状態の悪い症例に有効な方法と思われた.
著者
緒方 博司 林 泰夫 上村 光治 泉 清治 外園 不二夫 小糸 博文 伊達 徹 田中 宏明 高木 茂
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.1197-1202, 1991-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
8

Since 1984, we have performed osteosynthesis for intertrochanteric fracture of the femur using CHS method.79 Compression Hip Screws and 12 Captured Hip Screws were used for 46 stable and 45 unstable intertrochanteric fractures of the femur.The mean age was 77.9, ranging from 61 to 96 years.Among 91 patients, 8 patients could not walk even before the injury. 62 patients out of the remaining 83 patients (74.7%) were discharged with one cane gait.The major symptoms of 62 patients who could walk postoperatively were knee pain (25.8%) and thigh pain (9.7%).The major radiographic findings of those 62 patients were shortening of the neck more than 5mm (25.8%). But the shortening of the neck and the knee pain don't seem to correlate to each other.21 patients out of 83 patients (25.3%) were not able to walk on one cane. But systemic complications seemed to be the main causes in more than half of those 21 patients.
著者
内藤 健 伊東 輝之 高木 靖雄 桑原 邦郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.59, no.559, pp.953-959, 1993-03-25

Large-eddy simulation of a turbulent premixed flame in an engine is performed in a wide range of operating conditions such as engine speed, airfuel ratio, and ignition timing. A numerical method for estimating supergrid fluctuations of physical quantities and the space-averaged quantities accurately is proposed. As the subgrid estimations, the Yakhot-Orszag turbulence model based on the renormalization group theory and a flamesheet model are employed. For some variations of the operating conditions, obtained computational data agree well with experimental data on turbulence intensity and pressure history. It is also shown that the developed numerical model has the potential of calculating the cyclic variations of flow and combustion. An important understanding on the physical situation in conventional 4-valve engines, is obtained from the present study, which is that laminar regions may exist at the low engine speeds.
著者
島田 泉 高木 修
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.269-276, 1995-10-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
11

The purpose of this study was to analyze decision-making process in help-seeking behavior with the information monitoring method. Four simulated situations were prepared in which help became necessary. Eight categories of further situational information were explained, and 67 subjects were asked to indicate which categories of information they would like to see before actually seeking others' help in each of the four situations. The number and categories of information requested, together with their order, were recorded. Also, questions were asked concerning the difficulty, hesitation, and confidence they had felt during the task, and ratings were made regarding how adequate the eight information categories and how real the four situations were. Results suggested that (1) only two steps were taken before a help-seeking decision was made in every situation, and (2) it was made in a fairly fixed pattern in term of the help's possible cost and probable attibutitons of why it became necessary.
著者
五百井 俊宏 井沢 澄雄 木野 泰伸 西山 寛志 布川 薫 左瀧 学 高木 英明
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.49-54, 2001-06-15

本報告では,大学,初等教育,個別企業,推進団体で行なわれている,プロジェクトアネジメント(PM)の教育カリキュラムを調査し,評価する.第I部では,大学及び初等教育を取り上げる.まず,日本で最初にプロジェクトマネジメント学科を設置した千葉工業大学におけるPM教育の概要と教育成果及び検討事項を述べる.次に,米国の代表的な3つの大学院の修士課程で授与される学位とコースの特徴を示す.最後に,米国の初等教育の中でPM教育を行ない,若年層のドロップアウト防止に効果を上げているというNFTEの例を紹介する.学校におけるPM教育は,ケーススタディの活用により,基礎学力,モチベーション,コミュニケーション,問題解決等の能力向上に効果を上げることができる.また,総合的な目的達成の視野をもつ人間の育成に貢献するものである.
著者
HE Wen-Rong TAKAGI Koichiro YOSHIMOTO Takanobu NARUSE Mitsuhide NARUSE Kiyoko DEMURA Hiroshi NAKABAYASHI Masao TAKEDA Yoshihiko 赫 文栄 高木 耕一郎 吉本 貴宣 成瀬 光栄 成瀬 清子 出村 博 中林 正雄 武田 佳彦
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.330-337, 1996-05-25

エンドセリン-1(ET)は培養血管内皮細胞より発見された強力な血管収縮性ペプチドであり,低酸素環境下でその産生が増加することが知られている.ETはその受容体とともに胎盤で発現することから,慢性胎児低酸素症の胎盤血流調節因子としてのETの関与を明らかとするために,ラット胎盤でのET遺伝子発現を検討した.今回我々は,妊娠18日齢のSprague-Dawleyラットの片側の子宮動脈を結紮し,非結紮側を対照として結紮の6,12,24,48,72時間後に胎盤を摘出後,RNAを抽出した.RT-PCR法によるサザンプロット解析によりET遺伝子発現を検討した,また,比較として母体低栄養による胎児発育遅延を妊娠18日から21日までの72時間,水分のみを与えることによる飢餓により作製し,胎盤のET遺伝子発現を同様に検討した.その結果,子宮動脈結紮後,胎仔体重,ならびに胎盤重量は24時間以降で減少を示し,72時間ではそれぞれ対照の62%(n=31, p<0.01),75%(n=31, p<0.01)となった.一方,母体低栄養では胎仔体重,ならびに胎盤重量はそれぞれ対照の79%(n=20, p<0.01), 83%(n=20, p<0.05)と減少した.ラット胎盤のETmRNA relative abundance (preproET-1/GAPDH; mean±SEM)は慢性胎児低酸素症モデルでは対照群と結紮群でそれぞれ0.128±0.011 vs 0.237±0.022 (p<0.01)と結紮群で約2倍の有意の増加を示した.一方,母体低栄養モデルでは胎盤のET mRNA relative abundanceは対照群と低栄養群とでそれぞれ0.135±0.010, 0.145±0・006と差を認めなかった. 以上より,子宮動脈結紮によって惹起された慢性胎児低酸素症モデルにおいて,胎盤のET遺伝子発現の増加を確認した.子宮動脈結紮により母体からの胎児への栄養の物質輸送の障害が胎盤のET遺伝子発現に関与している可能性は,母体低栄養によるIUGRにおいて胎盤のET遺伝子発現に差が認められなかったことから否定的と考えられた.以上より,ETは低酸素負荷に反応して胎盤局所で産生,放出されるautocrmeあるいはparacrme因子として胎盤血管の収縮にあずかっていると考えられた.A vasoactive peptide, endothelin-1 (ET-1) has been identified in the mammalian placenta. Its increase in the fetal circulation was demonstrated not only in acute but also in chronic fetal hypoxia in human. The aim of this study was to examine the effect of chronic fetoplacental hypoxia induced by uterine artery ligation on ET-1 gene expression in the rat placenta. Unilateral uterine artery ligation was performed to the pregnant Sprague-Dawley rats on Day 18 of gestation and the pregnancy was terminated on Day 21 of gestation. The effect of maternal starvation on the placental ET-1 messenger ribonucleic acid (mRNA) levels was also examined for comparison with the same time period. Relative abundance of the placental ET-1 mRNA was determined by quantitative reversed transcriptase polymerase chain reaction coupled with Southern blotting. Both maternal starvation and uterine artery ligation significantly reduced fetal and placental weight. In contrast, the placental ET-1 mRNA levels increased 2-fold by the uterine artery ligation whereas those in the maternal starvation group did not. Thus, it is unlikely that the reduced meterno-fetal transfer of nutrients by the uterine artery ligation could enhance the placental ET-1 gene expression. These results suggest that the enhanced placental ET-1 gene expression upon chronic fetoplacental hypoxia may contribute to the pathophysiology of the placental circulation in the fetal growth retardation.
著者
豊松 展史 小村 緩岳 高木 敬雄
出版者
広島修道大学
雑誌
広島修大論集. 人文編 (ISSN:03875873)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.295-336, 1998-03-30

本研究の目的は,大学生を対象に(男,72名,女,92名),知覚されたサポートによって調査されたネットワーク構造と精神健康との関係を検討し,ネットワーク構造の性格類型別特徴を見いだすことであった。サポートの測定にソーシャルコンパニオンシップも含めたことにより,GHQの下位4尺度である社会的活動障害とサポート得点との間にポジティブな相関関係があった。男子では,同性親友,異性親友・恋人,異性友達からのサポートとの間にポジティブな相関関係が,女子では,母親,年下兄弟,異性親友・恋人からのサポートとの問にポジティブな相関関係が見られた。これらは,先行研究の知見と対応する結果であった。さらに,性格類型別特徴について検討したところ,全体とは異なる結果がいくつか見られた。男子B型,D型,女子B型の精神健康の低い群は,異性親友・恋人との相互作用が多かった。男子B型の精神健康が高い群は,家族との相互作用が多かった。女子A型,B型の精神健康の高い群は,家族との相互作用が多いという特徴は見られなかった。
著者
永田 真吾 東原 文子 高木 渉 大森 理佐
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.28, pp.324-327, 2012-08-25

小学校3年生が習得する程度の動作語の理解が困難な軽度知的障害者4名を対象に、動作語の指導を行った。指導にあたり動作語の意味を寸劇で表わすビデオ教材を作成した。これを用いて小集団指導したところ、教材視聴後にディスカッションを進めていく中で、一人ひとりの意見が不充分であっても、指導者の発問に対して4名で意見を出して練り上げていくことにより、単語の意味を構成する要素を満たしていくことが示された。