著者
平山 邦明 杉崎 範英 加藤 えみか 金久 博昭 福永 哲夫 川上 泰雄
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.33-43, 2010 (Released:2010-07-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

The purpose of the present study was to examine the influence of tendon elasticity, muscle strength and muscle activities on the amount of mechanical work enhancement associated with a counter movement. Twenty-one athletes performed a unilateral maximal jump using only the ankle joint with (CMJ) and without (no-CMJ) a counter movement on a sledge apparatus. Mechanical work done by the ankle joint was calculated from the ground reaction force and ankle joint kinematic parameters, and the difference between CMJ and no-CMJ conditions (ΔWork) was determined. During the exercise, electromyographic (EMG) activities were recorded from the triceps surae muscles. The maximal isometric plantar flexion torque and Achilles tendon stiffness were also determined using a torque meter and ultrasonogram. No significant correlation was found between ΔWork and either tendon stiffness or the maximal torque. In addition, neither the difference between CMJ and no-CMJ in iEMG nor mEMG was correlated with ΔWork. On the other hand, ΔWork was significantly correlated with the integrated EMG during the braking phase (r=0.52, p<0.05) and both the integrated (r=0.55, p<0.01) and mean (r=0.53, p<0.05) EMG during the push-off phase of CMJ. These results suggest that individual differences in ΔWork are influenced not by differences in the mechanical properties of the muscle-tendon unit, but by the individuality of muscle activities during CMJ.
著者
田中 宏 高井 利之 三浦 梓
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.429-432, 2000-12-12
被引用文献数
1

BTM (Belt Type Transit System by Magnet) has timing belts at whose surface permanent magnet devices are fitted. It uses magnetic attraction-force to steel beam for driving force. As this force is more powerful than adhesion force between wheel and rail, it is possible that BTM runs at steep slope like 30 degrees. This paper describes design policy and experiment results of BTM, concerning structure of belt, method of driving, brake system and automatic operation.
著者
松本 好太 橋本 修 藤原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.296, pp.33-38, 2004-09-07

本研究では,電子レンジのドア全周構造のシールド効果およびその性能向上を目的とした改善法について,並列FDTD法を用いることにより検討を行った.具体的には,まず,市販の電子レンジに使用されるドア全周構造を詳細にモデル化し,漏洩波に対するシールド効果について解析を行い,次にシールド性能の改善法として,チョーク構造の周期スリットに着目し,スリット幅および高さに対するシールド効果の変化について検討した.この結果,市販モデルにおいて実用上の技術基準を満たすシールド効果がドア上下左右において得られること,またスリットの寸法に対するシールド効果の変化を定量的に確認し,電子レンジドア構造のシールド性能向上に向けた基礎的な資料を提供することができた.
著者
Surya Prakash CHANDAK Kumanduri Ranga CHARI Mushtaq Ahmed MEMON
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.94, no.10, pp.1129-1147, 2015-10-20 (Released:2015-10-30)
参考文献数
6
被引用文献数
12

A project was implemented in India to promote conversion of waste agricultural biomass into energy in partnership with Birla Institute of Management Technology. Several capacity building and awareness raising workshops were carried out. The topics covered in these workshops included: assessment of waste agricultural biomass; technologies; methodology for sustainability assessment of technologies; and policies. In India, 415.546 Tg (415.546 million t) of waste agricultural biomass is generated annually equivalent to 103.88 Tg of oil of which 101.88 Tg (equivalent to 25.47 Tg of oil) is estimated to be surplus. The technology demonstration was carried out at M/s Starlit Power Systems Ltd. Sohna, Haryana, which is a lead recycling company. It was decided to replace the diesel oil firing system with syngas produced from a biomass gasifier. A 540 kW (thermal) gasifier installed which led to a saving of 440,000 L/year of diesel and thus avoided 1,160 t/year of GHG emissions. The company invested US$ 160,000 but the savings amounted to US $ 400,000 thus the investment was paid back in just 5 months. A national strategy for enhancing conversion of waste agricultural biomass into energy was developed. A sub-regional workshop was organized to share the results achieved and lessons learnt.

2 0 0 0 類上皮肉腫

著者
石井 明子 中山 秀夫 池上 博泰 森永 正二郎
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.734-739, 1994
被引用文献数
1

30歳のロシア人男性の類上皮肉腫を逆行性橈骨動脈皮弁法にて治療した。8年前に左手関節屈側に潰瘍が出現し, 手術を4回受けたが再発を繰り返していた。病理組織学的に, 真皮内にエオジン好染の豊かな胞体を持ち, 核に異型性を示す腫瘍細胞が増殖し, 大部分が類円形で, 上皮様の胞巣を形成していた。電顕的には切れ込みの目立つ核と豊富な細胞質を持つ腫瘍細胞が多く, 胞体内に中間径フィラメントを認めた。免疫組織化学的にEMA, vimentin, keratinに対する抗体を用いた染色にて腫瘍細胞は陽性であった。本症の治療にあたっては, 発病初期の正確な病理診断と最初から十分な広範囲切除が必要と思われた。
著者
吉田 志緒美 鈴木 克洋 露口 一成 富田 元久 岡田 全司 坂谷 光則
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.83, no.8, pp.577-583, 2008-08-15
参考文献数
32
被引用文献数
1

〔目的〕薬剤感受性検査でRFP感受性,lineprobeassayでRFP耐性となる結核菌の検討。〔対象〕国立病院機構近畿中央胸部疾患センターにおいて分離され,薬剤感受性検査でRFP感受性と判定されたにもかかわらず,臨床的に同薬剤に対する治療効果が乏しい肺結核症患者由来の6株と,判定結果が薬剤感受性検査間で一致しない9株の合計15株。〔方法〕3種類の薬剤感受性検査を実施し,遺伝子診断としてジェノスカラー・RifTBを使用した。同時にシークエンス解析によるrpoB遺伝子変異領域部位の特定を行った。〔結果〕薬剤感受性検査の結果,15株すべてはいずれかの方法でRFP感受性もしくは判定保留を示した。プロスミックMTB-1法を用いた最小発育限止濃度(MIC)は0.25~4μg/mlの範囲であった。一方ジェノスカラ一・RifTBにおいてすべての株は変異型を示し,シークエンス解析でもrpoB遺伝子領域に変異が確認されRFP耐性と判定された。〔結論〕今回われわれは通常の薬剤感受性検査で耐性と判定されない低レベルのRFP耐性結核菌に対して薬剤耐性遺伝子検査を行うことにより正しい感受性結果を得ることができた。
著者
五十嵐 康人 大河内 博 北 和之 石塚 正秀 吉田 尚弘 三上 正男 里村 雄彦 川島 洋人 田中 泰宙 関山 剛 眞木 貴史 山田 桂太 財前 祐二 足立 光司 中井 泉 山田 豊 宇谷 啓介 西口 講平 阿部 善也 三上 正男 羽田野 祐子 緒方 裕子 吉川 知里 青山 智夫 豊田 栄 服部 祥平 村上 茂樹 梶野 瑞王 新村 信雄 渡邊 明 長田 直之 谷田貝 亜紀代 牧 輝弥 佐藤 志彦
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-06-28

初期の放射性Cs放出には従来想定されていた水溶性サブミクロン粒子に加え,直径数μmの不溶性粗大球状粒子が存在することを初めて明らかにした。典型的な里山では再飛散由来のCs濃度は,都市部での結果と異なり,夏季に上昇し,冬季には低かった。夏季のCs担体は大部分が生物由来であることを初めて見出した。放射性Csの再飛散簡略スキームを開発し,領域エアロゾル輸送モデルを用いて森林生態系からの生物学的粒子による再飛散,ならびに事故サイトから継続する一次漏えいも含め,フラックス定量化-収支解析を行った。その結果、他のプロセス同様、再飛散は、地表に沈着したCsの減少や移動にほとんど寄与しないことがわかった。
著者
吉田 充宏 佐藤 信也 松村 明光 鷹觜 利公
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会 年会・秋季大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.182-182, 2010

実験室におけるアスファルテンの溶剤分別において、目詰まりの問題のあるろ紙を用いる分離や、高価な高速遠心分離機を用いる方法に代わる手軽な方法として、テフロン製充填剤を用いて比較的多量のアスファルテンのカラム分離法を考案した。アスファルテンの構造解析を行うために、10gの減圧残油から回収を行うことを目的として、カラム内径、充填剤とアスファルテンの回収量の相関を検討した。アスファルテンの回収可能量はカラムの断面積に比例して増加し、内径30mmのカラムで10gの残油を処理できる見通しがついた。
著者
冨田 美香
出版者
立命館大学
雑誌
アート・リサーチ (ISSN:13462601)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.105-117, 2005-03
被引用文献数
1
著者
林 品章
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.1-10, 2000-01-31
被引用文献数
1

「台湾戦後視覚伝達デザイン運動」の研究は, 時期により二部に分けられる。前編は1945年から1970年まで, 後編は1970年以降である。本論文は台湾における第二次大戦後の「デザイン運動」と呼ばれる出来事を整理した上で, 関係する文献の探求や当事者のインタビューを通し, 台湾の視覚伝達デザイン史の基礎を作り出そうとするものである。内容としては, 「東方, 国華, 台湾広告会社」, 「中国美術設計協会」, 「黒白展」, 「デザイン人材養成計画」, 「デザイマン(設計人)とデザイナー(設計家)雑誌」などのデザイン事件が含まれている。研究の結果, これらデザインの出来事は工業デザインに関連する「デザイン人材養成計画」を除き, 全て視覚伝達デザインを主体としていることが明らかになった。また, 台湾戦後の早期のデザイン発展, あるいはデザイン教育において, 日本からの影響と日本, 米国の専門家からの協力が多くあったことが分った。
著者
郷司 和男 前田 浩志 藤沢 正人 守殿 貞夫 原田 益善
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.297-301, 1988-02-20

第5腰椎以下の中部および下部尿管結石(以下,原発性中・下部尿管結石と呼ぶ)10例と腎あるいは上部尿管結石に対しextracorporeal shock wave lithotripsy(ESWL)施行後比較的大きな破砕片が仙腸関節部以下に存在する下部尿管結石(以下続発性下部尿管結石と呼ぶ)5例にESWLを施行し,その有用性を検討した.治療中の体位は通常の腎および上部尿管結石の場合と異なり,患者の背にくさび状の枕を挿入し垂直座位をとらせ,衝撃波が骨盤底を通って結石に直接到達するようにした.麻酔は多くの例でL_1〜L_2間の硬膜外麻酔と仙骨麻酔を併用した.4例において,結石の確認を容易にし治療効果を高めるため尿管カテーテルあるいは尿管バルーンカテーテルを留置した.しかし殆どの症例は補助的手段なしに治療を施行した.原発性中・下部尿管結石10例すべてに完全排石がみられた.続発性下部尿管結石5例中4例(80%)に完全排石がみられ残り1例は外来にて経過観察中である.いずれも重篤な副作用を認めていない.本法は腎および上部尿管結石ばかりか中部および下部尿管結石の治療法として有用であることが示唆された.それゆえ少なくとも2回のESWLを施行しその不成功例にTransurethral ureterolithotripsy(TUL)および観血的手術等を施行するのが望ましいと思われた.
著者
米田 謙三
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.31, pp.142-145, 2015-08-29

高校生熟議は,2011年度に「高校生熟議in大阪〜ケータイ・インターネットの在り方&活用法〜」としてスタートし,昨年で4年目となりました。昨年から大阪・東京に加え,札幌、大分、奈良でも開催しました。最後は,5か所の代表者10名プラス特別参加沖縄の高校生による「高校生熟議サミット」を閣催し,提言をとりまとめました。この提言は,2名の高校生が最終的に集約し「高校生の意見を中央に」と考え,内閣府,総務省,文部科学省でプレゼンテーションも実施しました。
著者
上田 博唯 宮武 孝文 吉澤 聡
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J75-D2, no.2, pp.216-225, 1992-02-25

映像を中心とするマルチメディアの自由な編集・作成という,ユーザの創造的活動を支援する環境を実現するための新しいアプローチを提案し,プロトタイプの試作結果について報告する.このアプローチの特徴は音声や画像の処理・認識技術を応用して,映像情報の時間・空間構造を一貫性のある形で視覚化して,それをダイレクトマニピュレーションできるようにすることにある.これによりユーザは対話的に映像素材を編集できる.プロトタイプでは,まず自動カット分割機能とカットの内容解析機能の一部を開発した.そしてこれらの機能によりアイコン化されたカットを用いた映像の構造の視覚化を実現し,その上でカット・アイコンのダイレクトマニピュレーションによる時間軸編集を実現した.また,画像中の対象物の抽出についても実験的な機能を組み込み,そのユーザにとってのメリットについて検討した.これらの結果により,本アプローチの有用性と妥当性が示された.

2 0 0 0 OA 身体健康法

著者
天野誠斎 著
出版者
日高藤兵衛
巻号頁・発行日
1908
著者
丸島 歩
出版者
筑波大学一般・応用言語学研究室
雑誌
言語学論叢 オンライン版 (ISSN:18826601)
巻号頁・発行日
no.第 2 号 (通巻 28 号 2009), pp.48-56, 2009-12-31

従来、日本語音声のテンポの速さを表す指標として、主に「一定時間におけるモーラ数」が用いられてきた。しかし、聴覚上のテンポはこの数値と一致するとは限らない。そこで、日本語母語話者を対象にした聴取実験を行った結果、速いと感じられる音声は全体的なピッチが高く、その変動も大きいという傾向が見られた。また、全体的な構造も観察したところ、ポーズを含んだ指標である「発話速度(Speech rate)」の方が発話部分のみの速度である「調音速度(Articulation rate)」よりも聴覚印象と相関があることが明らかになった。