著者
渡辺 高志 小山 鐵夫 岡田 稔 朴 〓宣 木内 文之 川原 信夫 水上 元 田中 伸幸 伊藤 美千穂 杉村 康司 飯田 修 渕野 裕之 PITISOPA Fred TAVIE Clemen GIDEON Solo PATTSON Tofu
出版者
高知工科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ソロモン諸島は,豊富な熱帯雨林に恵まれ未開の地と云え,生物は種類が豊富であり,ソロモン固有種が多く生育しており4,500種を超える高等植物が確認されている.従って薬用植物の分布も多く,未研究種が大半である事から,主に新薬創出・代替生薬の発掘のため,カギカズラ属Uncaria(生薬「釣藤鈎」として利用),ゴシュユ属Tetradium (Euodia)(生薬「呉茱萸」類縁品として利用)などを中心に探索収集し,さく葉標本は2392種(SIMB 1-2392)で7020点,そして生薬標本は1440点に達した.
著者
福山 隆雄
出版者
愛媛大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本申請課題である"生活を支えるプラズマ技術の中等高等教育における教材化と授業実践"において,プラズマの中等,高等教育における教材化,そして,それを授業実践において活用したときの教育的効果について研究した.その結果として,(1)プラズマを中等,高等教育で活用するための教材の開発を終了し,(2)完成した教育用プラズマ発生装置を,大学における授業,公開講座,高大連携事業,科学の祭典,そして,現職教員研修において実際に活用し,アンケート調査などにより科学技術に対する興味・関心を高め,先端科学技術をより身近に感じさせる効果があることを明らかとした.
著者
笠原 禎也 後藤 由貴 長野 勇
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

科学衛星上で自律的にデータの選別・圧縮を行なうコンパクトかつ処理負荷が軽い超小型デジタル電波受信器の基礎技術について研究した。具体的な検討内容と成果は以下の通りである。1計算負荷の見積もりと機上のデータフローの実現評価手法の検討電磁界センサで得た広帯域波形データをCPU上で周波数解析するための最適な処理手順を検討し、現状の宇宙機用CPUで処理可能な最適手順を示した。特に低周波数帯での高周波数分解能スペクトルを、低計算負荷・低消費メモリで機上処理する方法を提案した。2各種データ圧縮アルゴリズムの既存計測データを用いた比較研究と定量評価「あけぼの」「かぐや」衛星による実観測電磁波データを用い、衛星上で取得・生成したスペクトル・波形双方について効率的なデータ圧縮法の検討を行なった。限られたテレメトリ容量下で、可逆圧縮と単純平均の併用より、科学的意義を損失なわない低歪みの非可逆圧縮法を提案した。3データ選別・自動抽出機能に関する技術的課題の検討デジタル電波受信器に実装した自動データ選別機能の性能を検証し、適切な選別基準の設定により限られた伝送帯域で有用データが効率的に取得できることを示した。また雷起源ホイスラを効率的に検出・分散値を求める方法を考案した。
著者
畑中 耕治
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2009

今年度は、首都大学東京、益田秀樹教授の研究グループよりご提供頂いた金ナノ構造基板を対象試料とし、照射するレーザーのパルス幅ならびに周波数変化(チャープ)を液晶空間光変調器を用いて精密に制御した上でパルスX線発生実験を行った。X線強度測定にはガイガーカウンターを、X線発光スペクトル測定には半導体検出器を用い、実験は室温大気圧下で行った。その結果、ピーク強度が最高であるチャープフリーの最短パルスを照射した時よりも、時間経過とともに周波数(波長)が低く(長く)なるダウンチャープの時でX線強度がより高くなるという結果を得た。またX線発光スペクトルをボルツマン分布を仮定した式でフィッティングして得られた電子温度もダウンチャープのレーザーパルスを照射した時により高くなる傾向が観測された。これらの結果は、金ナノ構造基板におけるX線発生において、プラズモン共鳴やプラズマ閉じ込め効果が有利に働き、さらに時々刻々誘起される初期イオン化、電子加速や電子密度の増加に対して、ダウンチャープがより有効であることを示している。
著者
中 則夫 宮田 Susanne 寺尾 康
出版者
大阪学院大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1997

(I)日本語における語彙の発達に関する予備調査本年度は、日英語のデータ整備、および少数の被験者を対象にした予備分析を行った。その結果、観察した四児にはいくつかの傾向がみられた。(11)タイプはすべて名詞が一番多い(12)間投詞類が多く形容詞、動詞の活用語が少ない(10%以下)グループがある(13)動詞の活用語が多く(20%程度)、間投詞類が少ない(10%以下)グループがある(14)上位を占める品詞はばらつきがあり、個人差により出現しない品詞もある(15)(12),(13)の結果は大久保のいう名詞型、動詞型にほぼ一致する(16)活用語のタイプが多いときはト-クンも多い(動詞は24%以上(II)幼児のメンタル・レキシコンを探る手がかり本年度行った、筆者が所属する大学の保育科の学生に依頼して行った予備的な実例収集では、(1)のような語彙の代用タイプの誤りは34例(総数750例)観察された。全体的な傾向としては、子どもの誤りであっても意図した語と誤った語の文法範疇は100%一致していること、誤りの要因では(2)に示すような、音韻的な類似性に影響されたと思われるものが多く観察された。(2)a.ハンバーグ(段ボール:1.6)b.オイナリ(かみなり:3.0)c.ガイコツ(がいこく:4.0)また、(1d)のような、文脈的な語彙代用は子どもの誤りには観察できなかった。語彙レベルに限らず、音韻的な誤りにおいても文脈の影響を受けていると思われる誤りはきわめて少なかった。このことは、子どもの記憶容量の限界からくるのか、発話部門内の操作の容量(音韻的な交換タイプは多く観察される。これも一種の文脈的な誤りとみるならば例外となる。)によるのか今後の課題としたい。
著者
千葉 芳明 本田 亮
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

スライドプロジェクター、太陽電池と偏光板を用いて光が横波として伝わる実験教材を開発した。 また、多目的教育用分光器を用いて豆電球の発光スペクトルから、プランクの法則やウィーンの変位則を追究する学生実験を開発した。さらに、小型電磁石を用いたファラデー回転の観測から磁気と光の相互作用を理解するための教材を開発した。
著者
河本 和明 鵜野 伊津志 梅澤 有 斎藤 有
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

東シナ海上空における海洋の生物過程から生じる硫酸塩エアロゾル(海洋生物エアロゾル)について、海洋現場観測や同位体分析、数値大気モデルによる計算を通して動態を明らかにし、その雲場への影響について調査した。海洋生物エアロゾルの寄与は、様々な種類のエアロゾルが混在する東シナ海上空ではあまり大きくない。しかし雲場は、衛星搭載のレーダと受動型放射計による解析から特徴的な振る舞いを示すこと、海洋現場観測によってDMSとクロロフィルの季節変動、同位体分析によって鉛の起源について知見を得ることができた。
著者
堀川 徹 井谷 鋼造 稲葉 穣 川本 久男 小松 久男 帯谷 知可 磯貝 健一
出版者
京都外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

本研究では過去千年間という長期にわたる期間を、コミュニティーの成立期(9-13世紀)、発展期(14-19世紀)、変容期(19世紀以降)に区分して、各時期をそれぞれa〜cの研究班が担当して具体的な研究を遂行してきた。基本的に各班は独立して研究活動を遂行したが、成立期から発展期、発展期から変容期への移行期に注目することと、中央アジア以外の地域との「比較」を念頭に置くことを申し合わせた。また研究を進める前提として、ムスリム・コミュニティーを「内側から」明らかにするために、現地史料の発掘と利用が必須であるという共通の認識をもった。本研究の第一の成果は、年代記等の一般的な叙述史料のみならず、聖者伝や系譜集などのスーフィズム関連の文献、種々の古文書や碑文・墓誌銘、各種刊行物・新聞、調査資料等にわたり、従来利用されなかった史料を新たに開拓したことである。とくに、ウズベキスタン共和国のイチャン・カラ博物館、サマルカンド国立歴史・建築・美術博物館、フェルガナ州郷土博物館との共同研究によって、膨大な数が現地の各種機関に未整理のまま所蔵されている、イスラーム法廷文書のデジタル化・整理分類・解題作成の作業を軌道に乗せることができた。第二の成果は、上述した種々の史料を利用した各自の研究によって、それぞれの時代におけるコミュニティーの姿が具体的に明らかになったことである。中でも、イスラーム法廷文書を利用した歴史研究は、本研究プロジェクトにおいて、ようやく本格的に開始されたといっても過言ではなく、4回にわたって毎年3月に京都外国語大学で開催された「中央アジア古文書研究セミナー」によって、本研究を通して得られたわれわれの知識や技能が日本人研究者間で共有されることになった。
著者
田里 修 矢野 達雄 青島 敏 奥山 恭子 林 研三 森 謙二 牧田 勲
出版者
沖縄大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

沖縄県の設置後、明治政府はいわゆる旧慣温存政策をとったと言われる。いわゆる旧慣とは王府時代の法令や慣習を指す。私たちはこれを沖縄近代法としてその構造と歴史的性格を、地方制度、土地制度や家族制度等において探求した。その結果、土地制度は、1765年に大きく変化し、19世紀に入っても変化していることが分かった。また、明治に入り、内法制定過程において、さらに土地整理事業においても大きく変化したことも確認できた。
著者
亀井 伸雄 友田 正彦 竹内 泰 脇田 祥尚 安福 勝 田代 亜紀子 佐藤 桂
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2009年のスマトラ島沖地震にて被災したインドネシア西スマトラ州の州都パダンにおいて、被災直後から継続的に実施してきた歴史地区文化遺産復興に資する調査研究を、インドネシア側行政機関及び研究者と協力して行った。先行研究成果を踏まえつつ、現地調査・資料収集を通じて、パダン市の市街地構造の変遷と歴史的建造物の特徴及び分布を明らかにし、群として保存すべき文化遺産の価値と現状・課題について整理した。同時に、住民への聞き取り調査から社会組織や生活慣習、震災後の変化等をまとめ、ワークショップ開催により、復興に向けた意見交換を行った。以上をもとに、歴史地区の保存と開発の方向性を提言としてまとめることができた。
著者
フィッシャー クレイグ
出版者
一般財団法人ファインセラミックスセンター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究ではエネルギーデバイスを構成する材料の特性に重要な影響を与える異相界面に着目し,先端的理論計算を用いて電子・原子レベルでの解析を行った.これまで研究例が少ない2つの酸化物の間の界面に注目して,幾つかの整合性のよい界面の安定構造や結合力,電子状態などの特性を解明し,実験結果と比較した.具体的には実験で観察された薄膜における粒界・表面または異相界面を系統的に検討した.界面近傍の歪が特性にとって特に重要であることがわかった.これらの結果は材料の構造・特性の解明だけではなく,より効率的な異相界面計算手法の開発にも寄与すると期待される.
著者
小山 倫史
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,ゲリラ豪雨時の雨水浸透現象の把握および表層崩壊メカニズムの解明を目的として,ゲリラ豪雨の降雨波形および斜面内の水収支を正確に捉えるための計測技術の高度化を図るとともに,連続体・不連続体モデルを用いたより高度な応力-浸透連成解析手法を開発した.また,集中豪雨により崩壊を起こした実斜面について,現地の地質調査・土質試験の結果および高精度な雨量観測データをもとに表層崩壊の再現解析を実施し,数値解析による斜面安定性評価および崩壊危険予測が可能であることを示した.
著者
林野 友紀 高遠 徳尚
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

木曾シュミット望遠鏡の広視野(50文角×50文角)2Kccdカメラにおいて、本課題で購入した狭帯域(NB)・中帯域(MB)フィルターシステムを用いて撮像観測を行ない、低分散分光サーベイを行なってきた。平成9年度はNB(BW【approximately equal】200Å、CW=4300〜5550Å)9バンドを中心にクェーサー(QSO)輝線サーベイを行ない、V<20.6等級の約5,000天体の中から、赤方偏移z=2.4〜3.6のQSO候補7個を見出した。平成10、11年度は、長波長測に設定したMB(BW【approximately equal】450Å、CW=5750〜7950Å)6個の天体のR(波長分解能)【approximately equal】15分光データから、z【approximately equal】4銀河候補を10個見出した。これらのhigh z 銀河候補は、スペクトルの長波長側がフラットで、6200ないし6610 Aバンドの短波長側が約1等級暗くなっており、更にBバンドが非常に暗いという特徴を備えるもので、z>4の星生成の活発な若い銀河に特有のスペクトルである。なお、木曾で行なった本課題のNB/MBフィルターサーベイの経験は、すばる望遠鏡主焦点用R23フィルターシステムの設計製作に反映されており、更に今後のすばるNBサーベイ観測・解析においてもその経験を活かすことが期待される。
著者
鈴木 博之
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

ジョサイア・コンドルは明治期最大の貢献をした御雇外国人建築家である。彼の活動は明治洋風建築の確立に極めて大きな役割を果たした。コンドルの作品は明治洋風建築史上、重要なものばかりである。この研究ではじめて明らかにされた彼の書簡群は、コンドルの多面的な活動を明らかにするものであった。書簡は三菱系のひとびととのあいだに交わされたもので、静嘉堂文庫の原徳三氏の収集によるものである。この書簡群は大きく3つの発動分野にまたがっている。ひとつは岩崎家との関係で繰り広げられる建築家としての活動である。岩崎彌之助と岩崎久彌の邸宅関係の書簡が多く発見された。彼の実務的側面が明らかになったことは大きな成果であった。建築設計のあり方を示す指示や相談が数多く示されている。つぎに明らかにされたのは、建築設計にともなう絵画の収集や配置に関する活動と助言である。後に首相になる加藤高明が、岩崎家の女婿としてロンドンで絵画の買い付けを行なっている様子は、極めて興味深い。同時にこれは、当時の建築家が建築のみならず、建築の使い方、生活様式まで準備する存在であったことを教えてくれる。さらに第三点は、コンドルの趣味である演劇活動の側面である。当時の外国人社会の有り様もまたここに窺われる。明治期の建築・社会・文化の状況を明らかにすることができた研究であった。この成果は2006年にジョサイア・コンドルの本格的評伝としてまとめる予定である。
著者
齊藤 貢 松本 文雄
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

東日本大震災で大量に発生した瓦礫が風により飛散することが予想され、飛散粉じん中の有害物質による周辺住民への健康影響が危惧された。本研究では、瓦礫処理場からの飛散粉じん状況を調査するため、ミクロ繊維シート捕集材による多点モニタリングを実施し、GISを用いて飛散粉じ量および有害物質の分布状況を可視化した。さらに、瓦礫飛散粉じんによる健康リスク度の評価を行った。継続モニタリングの結果、大気環境状況は、平成26年度の瓦礫処理作業終了後には周辺地域と同程度にまで回復され、周辺地域への健康リスク度は低いことが考察された。
著者
藤田 誠 MAURIZOT Victor
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

複数の小分子が自己組織化し、巨大な構造体を構築する仕組みは、自然界においてしばしば観測される。本研究では、この仕組みを有機分子に応用し、有機分子の自己組織化を遷移金属イオンによりコントロールすることで、新規な構造を高効率・高選択的に構築することを目的とした。ここでは、有機分子の自由なコンフォメーシヨンを厳密に規制することが重要な鍵となる。そこで本研究では、その有機分子として、(1)複数の金属配位部位(ピリジル基)をアミド結合で連結した紐状の配位子(ピリジンカルボキシアミドオリゴマー)を設計した。また、(2)2つの金属配位部位(ピリジル基)をアミド結合で連結した「く」の字型の配位子(ビピリジンカルボキシアミド)を設計した。これらの分子の特徴は、分子内に、多点水素結合可能な部位(アミド結合)が存在し、それにより配位子のコンフォメーションが厳密に規制される。すなわち、配位結合と水素結合を共同的に利用した、新規な構造が構築できる。実際、ピリジンカルボキシアミドオリゴマー配位子の合成に成功した。市販のジケトン誘導体を出発原料として、キー中間体である3-アミノ-4-ヒドロキシ-5-ピリジンカルボン酸を5ステップで合成した。この中間体の保護基をはずした後、カップリング反応を繰り返すことで、目的とする4量体のピリジンカルボキシアミド配位子を合成することに成功した。また、1ステップでビピリジンカルボキシアミド配位子の合成にも成功した。この新規配位子と遷移金属イオン(パラジウムイオン)との自己組織化により、球状の構造体が組み上がることを、NMRおよび質量分析により明らかにした。
著者
石橋 勇人 松浦 敏雄 安倍 広多 郭 仕祥
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は,3G/LTE/WiMAXのような遠距離向けの通信方式と,Wi-FiやBluetoothのような近距離向けの通信方式の両方が使用可能な携帯端末(スマートフォンなど)を対象とし,近隣に存在する携帯端末間で自律的に協調動作を行うことによって,通信回線やバッテリなどの携帯端末のリソースを全体として効率的に利用可能とする方式を提案している.
著者
中島 琢磨
出版者
龍谷大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、佐藤栄作政権期の沖縄返還に至る政治外交過程を、返還実現を可能とした安全保障上の条件に焦点をあてて明らかにした。本研究では、返還交渉の時期を①沖縄の早期返還を日米の検討の俎上に載せるための交渉、②沖縄の施政権返還合意のための交渉、③沖縄返還協定の作成交渉という三つの段階に分けて分析し、争点として日米安保条約の沖縄への適用の問題、特に安保条約における事前協議制度の問題に着目した。史資料として新しく公開された外務省文書、ジョンソン、ニクソン両大統領文書、国務省文書、陸軍省文書、「楠田實文書」「三木武夫文書」「若泉敬文書」等個人文書、日記、回想録、新聞、雑誌、インタビュー記録等を使用した。
著者
黒岩 卓
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

最終年度として、これまでの各種研究のまとめとして位置づけられる複数の論文の執筆を行った。フランス中世演劇諸作品における詩作技巧の解釈法の見直しに関する研究論文をフランスの第一線の中世演劇研究者と共に執筆した。また演劇作品の伝承、写本および詩作技巧の三要素の関係に関する論文も単著として執筆している。さらに今年度後半には、今後の中世演劇作品の伝承と詩作技巧の今後の研究の方向性を見直すための問題提起をフランスの学術研究誌において執筆、すでに掲載が決定している。単行本の形はとらず、また残念ながら今年度内の出版にはいたらなかったものの、これら三点の包括的研究は全て査読を経てフランスの代表的学術出版社及び雑誌(H.Championおよび学術誌Medievales)より発表されることが決定しており、今後長く欧米の中世演劇・文学研究者によって参照されることが期待される。来年度以降も、これらの研究を遂行する過程で協力を仰いできた二人の研究者(Darwin Smith及びXavier Leroux両氏)との共同研究を続けていく予定である。ソチやミステールといったジャンル別の試作技巧の研究を進める傍らで、口承伝達による文明における韻文創作の原理といった、広い視点につなげていくことができた点が、本年度の研究成果の最たるものとして挙げられるだろう。来年度以降、海外研究者との協力体制や加えて日本国内での他の文明圏の演劇研究者とのネットワーク作りを行っていきたいと考えており、その点で年度後半に早稲田大学演劇博物館において勤務を行ったことは大変に良い機会となった。
著者
良村 貞子 下田 智子 小笠原 克彦 岡崎 光洋
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

高精度TV会議システムを活用し、大震災で被災した宮古、気仙沼、大船渡、石巻を含む全国9か所の調剤薬局に送信機器を、大学に受信機器を設置し、実務経験10年以上の看護職者を相談員として遠隔健康相談を行った。相談の内容は血圧、体重コントロールや食事、育児、皮膚のトラブルおよび糖尿病の自己管理など多様であった。遠隔健康相談員の確保は容易でなかった。健康相談では個人情報保護が重要となるため、新たなクラウドを活用し、他者がアクセスできない状況で、潜在看護職者の協力を得て、在宅での受信時にiPadを活用し、問診、視診が実施可能か検証を行った。iPadは健康相談には十分活用可能であることが明らかとなった。