著者
Kouji SHIBATA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE TRANSACTIONS on Electronics (ISSN:09168516)
巻号頁・発行日
vol.E104-C, no.2, pp.93-101, 2021-02-01
被引用文献数
4

A method for the calibration of S11 at the front surface of a material for a coaxial-feed type cut-off circular waveguide with three reference materials inserted and no short termination condition was proposed as a preliminary step for dielectric measurement in liquids. The equations for jig calibration of S11 with these reference materials were first defined, and the electrostatic capacitance for the analytical model unique to the jig was quantified by substituting the reflection constant (calculated at frequencies of 0.50, 1.5 and 3.0 GHz using the mode-matching (MM) technique) into the equivalent circuit, assuming the sample liquid in the jig. The accuracy of S11 measured using the proposed method was then verified. S11 for the front surface of the sample material was also measured with various liquids in the jig after calibration, and the dielectric constants of the liquids were estimated as an inverse problem based on comparison of S11 calculated from an analytical model using EM analysis via the MM technique with the measured S11 values described above. The effectiveness of the proposed S11 calibration method was verified by comparison with dielectric constants estimated after S11 SOM (short, open and reference material) calibration and similar, with results showing favorable agreement with each method.
著者
カルファン アモール カルファン 小倉 暢之
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.75, no.656, pp.2507-2515, 2010
被引用文献数
1

This paper exemplifies conservation through external sources in a developing country where internal sources can hardly meet the demands to safeguard their historic heritage. The paper draws attention to conservation activities of external sources in the heritage Stone Town of Zanzibar and unveils their influence on sustaining a built heritage. It was found that, external sources are instrumental to take the heritage to the world stage and play a significant role in revamping it from stagnant conservation. However, practices in the country render the ultimate results of these sources rather detrimental to warrant a sustainable effect.
著者
辻 澄子 柴田 正 江崎 真澄 伊藤 勝彦 佐瀬 勝利 伊藤 誉志男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.161-167_1, 1993
被引用文献数
4

野菜, 牛肉及びそれらの加工食品中の硝酸根 (NO<sub>3</sub><sup>-</sup>) 及び亜硝酸根 (NO<sub>2</sub><sup>-</sup>) を紫外部吸収検出器付きサップレッサー型イオンクロマトグラフィー (IC) 並びにジアゾ化反応に基づく比色法により定量するための試料溶液の同時調製法を検討した. NO<sub>3</sub><sup>-</sup>及びNO<sub>2</sub><sup>-</sup>は80°のホウ酸ナトリウム溶液で同時抽出し, 冷却した後, モルカットIIで限外ろ過した. NO<sub>3</sub><sup>-</sup>はIC, NO<sub>2</sub><sup>-</sup>は比色法により測定した. 3%以上の塩化ナトリウムを含む食品中のNO<sub>3</sub><sup>-</sup>はオンガードAgカートリッジにて処理した. 種々の食品にNO<sub>3</sub><sup>-</sup>を5~1,000μg/g及びNO<sub>2</sub><sup>-</sup>を5~50μg/g添加したときの回収率は84.2%~102.0%であった.
著者
矢野 昌平 南部 功夫
出版者
長岡工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

我々は外耳道の音響特性を用いて常時認証を行う画期的な認証法を提案した。本研究においてロバストネスな音響信号の観測手法、認証制度の高い音響特徴量を算出する手法の検討を行った。我々は周波数誤差拡散法を提案し検討を行った。その結果、誤差と共に識別精度が劣化することおよび、誤差周波数拡散法により騒音レベルが同等であっても、識別精度を向上させる手法を提案することができた。また、認証精度の高い音響特徴算出手段の確立を目指し、両耳から得られるバイオメトリクス情報から最適な特徴量設計方法を検討した。その結果、時系列データを連結させる手法が有効であることを実験的および理論的に検証した。
著者
山口 勝三
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.171-173, 1959
被引用文献数
7

ピリジンの存在のもとにスルファミン酸によるフェノール類ならびにアルコール類の硫酸エステル化を行なった。フェノ._ル類との反応では転移反応によるスルホン化をふせぐためピリジンを過剰に用い,フェノール類の溶媒をかねさせることにより比較的低温で容易かつ簡単に硫酸エステル類をうることができる。この方法によれば第一,第ニアルコール類のみならず第三アルコールも反応して硫酸エステルを与える。これによりフェノ.一ル,チモール,カルバクロール,パラオキシ安息香酸,カテコール,レゾルシン,'ヒドロキノン,レスアセトフェノン,n-プタノール,イソプロピルアルコール,メントール,アリルアルコール,第三ブタノールなどの硫酸エステルを得た。
著者
外島 裕 松田 浩平
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.5-6, 1989-03-15

我国では、高度情報化社会の進展による産業構造の転換により、情報処理技術者の需要が急速に高まっている。また、現実問題としてプログラマ(PG)やシステムエンジニア(SE)の需給ギャップが指摘されている。このような状況のなかで、SEへは効率的な生産性が期待され、人員の転換を積極的に行なっている企業も少なくない。このような場合には、個人差の心理学に端を発する適性概念や、能力開発なども考慮に入れなければならない。
著者
坂井田 麻祐子
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.26-31, 2019 (Released:2019-08-21)
参考文献数
8

三重県内の幼稚園・保育園の教諭や保護者を対象に,主に講演を通じて小児気道異物の啓発を行っている。継続的かつ効果的に啓発するため,2017年11月に啓発絵本「つぶっこちゃん」を作成した。絵本を用いた啓発の有効性を検証するため,三重県内国公立幼稚園で研究協力の得られた79園を対象とし,絵本を配布・閲覧後,園教諭に対してアンケート調査を実施した(回収率94.9%)。節分時の豆まき実施園は,絵本配布前85.3%,配布直後69.3%,翌年度以降の実施予定園42.7%,福豆摂取実施園は,絵本配布前52.0%,配布直後49.2%,翌年度以降17.3%と減少した。園児の食事や玩具類に関する指導・対策は,絵本配布後に実施園が増加した。保護者への啓発,教員間での研修に関しては,実施をしない園が減少する傾向が見られた。絵本は気道異物の怖さや予防の大切さを印象的に伝える,有効な啓発ツールであると考える。
著者
吉澤 誠 杉田 典大 湯田 恵美 田中 明 本間 経康 山家 智之
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.542-543, 2020

<p>近年,健康管理のためにウェアラブル・センサが普及しつつある.例えば,アップル社のApple Watchの最新バージョンでは,光電脈波計ばかりではなく心電計の機能まで具備している.確かに,ウェアラブル・センサは身体に直接装着するため,常時連続的な生体情報取得が可能である.しかし当然であるが,ウェアラブル・センサは,それを購入して「装着(ウェア)」しなければセンシングできない. 一方,パーソナルコンピュータやスマートフォンに内蔵されているビデオカメラの映像信号から脈波(映像脈波)が得られる.ウェアラブル・センサに比べて映像脈波が決定的に優れているのは,何も身に付けず(ウェア"レス"に),遠隔・非接触的なセンシングができる点である. 本稿では,まず,映像脈波の計測方法とその性質について述べた後,映像脈波の幅広い応用可能性について解説する.すなわち,家庭における風呂・トイレなどでの血圧サージの検出,洗面所の鏡やスマートスピーカーでの応用可能性,あるいは自動車内での運転者のモニタリングについて触れ,最も応用可能性の高いものとして,スマートフォンを使ったクラウドサービスの概念を紹介する. 次に,映像脈波の実用上の課題と限界について述べる.すなわち,映像脈波の最大の弱点が,体動と照度変化に極端に弱いことであり,それぞれに関する対策を紹介するとともに,今後を展望する</p>
著者
グェン ハー 姜 聲敏 戸木田 雅利 渡辺 順次
出版者
一般社団法人 日本液晶学会
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集 (ISSN:18803490)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.120, 2011

4,6- ジクロロセントラルアングルとアルキルチオテールを含むアキラル五員環屈曲分子の同族体を新たに合成した。液晶相は、偏光顕微鏡観察(POM)、示差走査熱量計(DSC)、広角X線回折(WAXD)電気光学(EO)測定 を行うことでキャラタリゼーションされた。、一軸性カラミティックSmAおよび二軸性SmAPA相の相挙動に由来する劇的な変化が観察された。スイッチング可能な二軸性SmAPAの発現は、末端アルキルチオと端末アルコキシに置換のしたためと考えられる。
著者
Hidenori Ando Kiyoshi Eshima Tatsuhiro Ishida
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.266-270, 2021-02-01 (Released:2021-02-01)
参考文献数
29
被引用文献数
13

Extracellular pH (pHe) of tumor cells is characteristic of tumor microenvironment (TME). Acidic TME impairs the responses of tumors to some anti-cancer chemotherapies. In this study, we showed that daily oral dosing of sodium potassium citrate (K/Na citrate) increased blood HCO3− concentrations, corresponding to increase of HCO3− concentrations and pHs in urine, and neutralized the tumor pHe. Neutralization of acidic TME by alkaline substance like HCO3−, an active metabolite of K/Na citrate, well potentiated the therapeutic effect of anticancer agent TS-1®, an orally active 5-fuluoro-uracil derivative, in Panc-1 pancreatic cancer-xenograft murine model. Neutralization of acidic TME by using an alkaline K/Na citrate is a smart approach for enhancement of the therapeutic effects of anticancer agents for pancreatic cancer in the end stage.
著者
高橋 砂織 渡辺 隆幸 畠 恵司
出版者
秋田県総合食品研究センター
雑誌
秋田県総合食品研究センター報告 (ISSN:21856699)
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-16,図巻頭1枚, 2014

秋田県では大豆や小豆の栽培が盛んである。その中で秋田県の在来種である「てんこ小豆」は、秋田市雄和地区で古くから栽培され同地区や秋田県内で小豆の代わりに赤飯に多用されている。てんこ小豆は、黒ささげの秋田での名称であり、小粒で黒大豆様の形態をしている。てんこ小豆で作った赤飯は、小豆の赤飯に比べはるかに濃い赤褐色の着色があり、且つ風味が豊である。てんこ小豆は生産量が少ないこと、単価が高いことなどからその消費は伸び悩んでいる。また、てんこ小豆の機能性に関する研究は皆無である。そこで本研究では、血圧調節系として最も解析が進んでいるレニン・アンギオテンシン系(RAS)に注目して、RASの重要な構成要素であるレニン、アンギオテンシン変換酵素(ACE)やキマーゼを標的酵素として、てんこ小豆抽出液の阻害活性について検討した。さらに、培養細胞系を駆使して脂質代謝改善効果作用も併せて検討することで、てんこ小豆の機能性素材としての可能性を探った。てんこ小豆の機能性が明らかになることで、秋田県内での作付け拡大と消費拡大が期待される。
著者
矢島 ヱイ子 水納谷 民太郎
雑誌
長崎大学教養部紀要. 自然科学篇 (ISSN:02871319)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.29-33, 1980-09-13

Three-day-old metanauplius larvae of Artemia salina show positive phototactic response after dark adaptation. The accumulation of the larvae into light flux from dark region was linear to the initial period of irradiation. The maximum response was resulted from the irradiation of monochromatic light at 420 nm. The action spectrum in visible region is similar to the absorption spectra of hemoproteins. This result suggests that the photoreceptor pigment may be one of the hemoproteins.
著者
小松 さくら 友野 隆成 青山 謙二郎
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.129-133, 2009
被引用文献数
1

The aims of this study were to see whether the most frequently experienced food craving of Japanese males was for rice, and to investigate the relationship between mood and food cravings, especially for rice. Undergraduate students completed a questionnaire of several measures, including gauging food craving frequency, the Japanese version of DEBQ, and the Japanese version of POMS. The highest item on the mean scores of craving frequency was rice, for both males and females. For both males and females, correlation analysis showed no significant correlation between mood and craving frequency for rice. For females, there was significantly positive correlation between negative mood and craving frequency for foods other than rice. However, for males, there was significantly positive correlation between positive mood and craving frequency for foods other than rice. These findings suggested the possibility that rice craving may be characteristic of Japanese people and indicated food cravings are associated with mood, though in different ways for females and males.
著者
信清 亜希子 西谷 圭二 佐藤 園
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.82, 2009

[目 的-本継続研究の目的と本発表の位置づけ-]<BR> 平成20年に改訂された新学習指導要領では、各種調査結果の分析から「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の調和的育成による「生きる力」の育成を基本理念としている。この中で家庭科は、特に「豊かな心」「健やかな体」の育成を担う教科として位置づけられ、わが国が抱える教育問題を解決する重要な役割を負っている。ところが、小学校家庭科は第5・6学年にしか課されていない。しかし、家庭科が前述した役割を持つ教科として学校教育に位置づけられている以上、家庭科でしか身に付けられない能力の育成は、全学年の子どもに保障されなければならない。そのためには、系統的に組織した家庭科の学習内容を小学校低学年から教科「家庭」として一貫して学ぶ方が、子どもにとってより意味があると考えられる。この課題解決のためには、昭和31年度版『小学校学習指導要領家庭編』で示された「家庭科が第5学年から課される三つの理由」と「教科成立の4条件」から考えるならば、第一に「家庭科を第5学年からしか学べない理由」を事実に基づいて検討し、小学校低学年からの家庭科学習実践の可能性を理論的・具体的に実証し、第二の課題となる制度・行政的に小学校全学年の教科として「家庭」が位置づけられ、目標・内容が学習指導要領に規定されなければならない。本継続研究は、この問題意識に基づき、第一の課題検討を目的として、平成20年度例会では、米国N.J.州初等家庭科プログラムにみられるカリキュラム構成原理を分析し、小学校低学年からの家庭科学習の論理的可能性を明らかにした。平成21年度大会では、米国初等家庭科プログラムを参考に、わが国の小学校低・中学年で試行する「食育」をテーマとした投げ入れ授業としての家庭科学習指導計画「なぜ、食べるのか?」を、科学的認識の獲得を目的とする「教授書試案」の形式で開発した。本発表では、その試案に基づき、平成21年度2学期に実践した結果を分析し、小学校低学年からの家庭科学習実践の可能性を検討したい。<BR>[方 法-小学校第2・4学年における家庭科授業の実践と分析-]<BR>(1)授業の対象者・実践者・実践年月日;○岡山市立西小学校第2学年(男子19名、女子15名、計34名)・西谷圭二(学級担任)・9月15日5校時 ○吉備中央町立大和小学校第4学年(男子11名、女子4名、計15名)・信清亜希子(学級担任)・9月30日6校時<BR>(2)授業の実施内容;時間の関係で、指導計画「なぜ、食べるのか?」(1.なぜ、食べるのか?・2.何を食べているのか?・3.何を食べるのか?どのように食べるのか?)の「1.なぜ、食べるのか?」を実践した。<BR>(3)授業の分析方法;授業記録(VTR、子どものワークシートの記述)に基づき、「家庭科が第5学年からしか学べない理由」から、1)この学習で子どもはどのような知識を獲得したのか・2)その中で、他教科の基礎的な理解と技能は応用されたのか・3)1)2)には、どのような子どもの発達段階の違いがみられたのか、の視点を設定し、分析を行った。<BR>[結 果-小学校第2・4学年における家庭科授業実践の結果と評価-]<BR> 学習全体を通して、両学年ともに国語(話す・聞く・書く)、第2学年では、算数(三位数の整数を含む減法)・生活科(植物の成長)、第4学年では、体育(保育・毎日の生活と健康)・算数(小数の減法)・理科(植物の成長)を応用して子どもは思考をし、本時のMain Question「なぜ、私たちの体はこれだけ大きくなったのか」「なぜ、私たちは食べるのか」に対する答え(知識)を導出していた。それらの知識は、本時の到達目標であった「空腹を満たすために食べる。」「自分の体を成長させるために食べる。」の他に、「たくさん食べ物を食べたから大きくなった。」「いろいろな食べ物を食べたから大きくなった。」「食べ物の栄養で大きくなった。」「好き嫌いなく食べたから大きくなった。」、「食べないと力(元気)が出ないから食べる。」「食べないと運動や勉強ができないから食べる。」「体を健康にするために食べる。」等に分類され、それらは、第2次「何を食べているのか?」、第3次「何を食べるのか?どのように食べるのか?」で分析的に学習する「食物の種類・量」「私たちが食物を食べる理由-健康保持・活力(活動・運動・勉強)を得る」に繋がる「子どものこれまでの経験から直観的に把握した知識」となっていた。
著者
鈴木 智子 竹村 幸祐
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.108-126, 2014-01-15 (Released:2020-11-13)
参考文献数
33

サービス業のグローバル化が進んでいる。複数の国で事業を行う際,グローバリゼーション戦略とローカリゼーション戦略といった二つの選択肢がある。これまでに米国を中心に発展してきたブランド・マネジメント論では,どちらかといえばグローバリゼーション戦略が推奨されてきた。これに対し,本研究では,グローバリゼーション戦略の有効性について再考を試みる。グローバリゼーション戦略を推奨する研究者の主張からは,「一貫性」がキーワードとして浮上する。しかし,一貫性を選好する傾向には文化差があり,ある文化圏の人々は一貫性を重視するが,別の文化圏の人々は変化や矛盾に対して寛容であることが指摘されている。前者ではブランド・イメージに一貫性が欠如していると,そのブランドに対する評価が下がる可能性があるが,後者ではブランド評価が下がるとは限らない。本論文ではこのことについて,ユニバーサル・スタジオを事例として取り上げつつ,考察する。
著者
上山 博史
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.450-455, 2016-07-15 (Released:2016-09-10)
参考文献数
10

BISモニターに代表される麻酔用脳波モニターは,臨床濃度では麻酔による脳波の高振幅徐波化の程度を数値化することにより鎮静度を示す.この脳波変化は,麻酔薬の種類や加齢の影響を受けるため,プログラムされた変化パターンを示さない麻酔薬や年齢層では,BIS値の信頼性が下がるだけでなく,濃度依存性の変化も失われる.デスフルランはセボフルランと比べて振幅変化,特にアルファ波の振幅増高作用が小さいため,BIS値は低めに算出され,かつ40歳以上では濃度依存性にBIS値が変化しにくい.そのため,BIS値が低い場合でも4%以上の投与を推奨する.デスフルランの誘発電位に与える影響は,他の揮発性麻酔薬と同様に振幅を抑制する.