著者
中原 功一朗 中川 伸子
出版者
関東学院大学経済経営研究所
雑誌
関東学院大学経済経営研究所年報 (ISSN:13410407)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.54-70, 2008-03

本学経済学部においては,習熟度別クラス編成を伴うカリキュラムにより,英語教育を展開している。また,授業時間外学習を確保するために,学生支援室との連携システム,オンライン学習システムを構築している。2007年度春学期に,上記システムの利用者を対象として,授業時間外学習の状況と上記のシステムに関する意識を調査した。本稿においては,1)1年次カリキュラムと上記システムの概略を説明し,2)上記調査の結果を報告し,3)調査結果の解釈,分析,考察を行った。結果としては,上記システムは概ね有効に機能していると言えるが弱点も見えてきたので,今後の課題や改善のための方向性を提案した。
著者
村川 猛彦 遠藤 淳一 松尾 和展 中川 優
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.126-131, 2012-05-20 (Released:2012-07-31)
参考文献数
8

データの格納および管理の手段として,RDBに代わり,高速に大量のデータを処理でき,分散化の容易なNoSQLデータベースが用いられてきている.しかしデータ構造や操作言語の違いから,システム移行は容易ではない.そこで本研究では,SQL文を入力にとり,等価なNoSQLの問い合わせ文を出力する変換プログラムを作成した.対応するNoSQLはMongoDBとHBaseとし,実装においてSQL文の解析および言語間のコード断片の対応付けを行った.評価実験の結果,32例のSQL文のうち,13例でMongoDB,9例でHBaseの問い合わせ文を生成できた.
著者
中川 聖一 Reyes Allan A. 鈴木 英之 谷口 泰広
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.1649-1658, 1997-08-15
参考文献数
16
被引用文献数
19

本論文では, 音声認識技術を利用した英会話CAIシステムについて述べる. これは, システムが, 学習者の発話を自動音声認識により理解し, 待ち時間なしで適切な応答を音声で出力し, 対話を進めることにより, スピーキングとヒアリングの能力を高めるものである. まず, 日本人の発声した英語の音声認識を行うためには日本人の英語発音モデルを用いる必要のあることを示す. 次に, 評価実験として4人の日本人男性にこの英会話CAIシステムを使用してもらった評価実験結果について述べる. 使用前と使用後のスピーキングとヒアリングの能力の差を比較したところ, 全員に能力向上がみられた. またアンケートの結果, 本システムを引き続き利用したいとか, システムの応答時間はちょうど良いといった意見が多く得られた.
著者
中川 昌子 木内 みどり 小尾 道子 殿塚 雅克 小林 和美 日野 亨 舟越 和久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.304-312, 1975
被引用文献数
17

The reaction of tryptamine with δ-valerolactone in tetralin gave δ-hydroxyamide (3) as the main product and the lactam (4) as the minor product. However, the reaction of 5, 6-dihydro-2-pyrone with tryptamine or aniline afforded a mixture of the corresponding αβ- and βγ-unsaturated lactams, whereas, 2-pyrone did not react with either tryptamine or aniline to give the corresponding pyridone. Cyclization of 3 or 4 by Bischler-Napieralski reaction and followed NaBH<SUB>4</SUB> reduction provided a convement synthesis of 1, 2, 3, 4, 6, 7, 12, 12b-octahydroindolo [2, 3-α] quinolizine (23).
著者
中川 純一 橋本 久 中島 大明
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.455-461, 2013-08-01

十数年前頃より,テキストマイニング技術が出現し,コンタクトセンターに蓄積される顧客の声(Voice of Customer)を商品開発やサービス改善に活用する動きが活発化した.実際VOCを活用するためにはコンタクトセンター部署が顧客満足向上をミッションとする組織(例えばCS推進部署)と情報を共有しながら,試行錯誤を繰り返して活用するケースが多い.しかし,コンタクトセンターに蓄積されるVOCは,企業が提供する商品やサービスに対して,モノを言う顧客の声(ボーカルマイノリティ)であって,一般的にはモノを言わない顧客(サイレントマジョリティ)のボリュームが圧倒的に多いという事実がある.最近では,そのモノを言わない顧客(サイレントマジョリティ)がFacebookやTwitterなどSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で繋がり,そのつぶやきが顧客同士で伝播するため,企業は無視できない状況に陥っている.本稿では,企業を取り巻く声(VOC,SNS,バーチャルエージェントの対話ログ)を活用している事例を紹介しつつ,今後の顧客戦略について展望を述べたい.
著者
松本 亜希子 中川 光弘 井口 正人
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.545-558, 2016-09-30 (Released:2016-11-08)
参考文献数
38

On the 24th July, 2012, a large scale explosion occurred at Minamidake Summit crater of Sakurajima volcano, for the first time in last 1.5 years. This eruption is characterized by a clear, large preceding inflation ca.22 hours before the eruption. The juvenile glass particles in the volcanic ash of this eruption have less amount of microlite than those of Showa crater. The crystal size of microlite is also smaller. In contrast, their microlite number densities (MND) of plagioclase and pyroxenes are similar to those of Showa crater. According to the results of the decompression experiments by previous studies, the variations of crystallinity of microlite with the constant MND can be explained by the difference in the length of the duration for decompression, and/or the duration until the quench after the decompression. Considering these results, the juveniles of the summit eruption are derived from the eruption induced by relatively rapid decompression with rapid quench, and the juveniles from Showa crater are the products of the eruptions accompanied with the relatively slower decompression and/or the longer annealing after decompression. Therefore, it is interpreted that the 24th July, 2012 eruption was caused by rapid magma ascent with much shorter stagnation in the conduit. In contrast, the eruptions at Showa crater might have been induced by slower magma ascent and/or longer stagnation at a shallower depth of the conduit. This interpretation agrees with the data of geophysical observations. On matrix glass chemistry, juveniles of this summit eruption show the distinct trend from those of Showa crater. This feature can be produced by the difference in mode of microlite, which are crystallized during magma ascent. Accordingly, it is possible to evaluate the difference in magma ascent process, using the matrix glass chemistry.
著者
天倉 吉章 堤 智昭 飯田 隆雄 中川 礼子 堀 就英 飛石 和大 内部 博泰 中村 宗知 柳 俊彦 河野 洋一 豊田 正武 佐々木 久美子 米谷 民雄
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.148-152, 2005-08-25
参考文献数
9
被引用文献数
2 3

市販ベビーフード中のダイオキシンレベルを評価するために,2001~2002年に入手した102品目(102試料) のベビーフード中のダイオキシン類〔ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDDs),ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDFs)およびコプラナーポリ塩化ビフェニル(Co-PCBs)〕の分析を行った.その結果,各試料の毒性等量(TEQ)は湿重量当たり<0.001~0.135 pg-TEQ/gで,102試料中,26試料が0.010 pg-TEQ/g以上であった.最高濃度は,おかず類"いわし,野菜"(0.135 pg-TEQ/g),次いで"いわし,大根" (0.080 pg-TEQ/g)であった.傾向として,魚類や乳製品のような動物性食品を含むものにダイオキシン検出が認められたが,それらは低い汚染レベルであった.
著者
白木 靖寛 丸泉 琢也 野平 博司 澤野 憲太郎 瀬戸 謙修 徐 学俊 夏 金松 中川 清和 松井 敏明 宮田 典幸 宇佐美 徳隆
出版者
東京都市大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

次世代LSI(大規模集積回路)の高速・低消費電力化のための革新的デバイスとして、Si基板上Ge光電子融合デバイスの実現へ向けた基盤技術を、シミュレーション技術開発とともに確立した。従来とは異なる新規な歪みGeチャネル形成、絶縁層上歪みGe(Ge-on-Insulator)基板作製に成功し、また、量子ドットを有する、フォトニック結晶やマイクロディスク等の微小共振器構造を組み込んだ電流注入発光デバイスを作製し、室温における強い電流注入発光、導波路とのカップリングに成功した。
著者
奥野 雅雄 中川 宏 宗吉 史昭 小硲 真智子 小篠 薫
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.26, no.8, pp.531-536, 1977-08-05
被引用文献数
1

汚でい中の6価クロム{クロム(VI)}は,鉱酸などを用いることなくEDTAを用いてクロム酸塩を溶出し,直ちにジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)と錯体を形成させメチルイソブチルケトン(MIBK)に抽出することができる.汚でい中に含まれる難溶性クロム酸塩をアンモニアアルカリ性溶液中においてEDTAで溶解し,結合金属イオンを錯化溶出してクロム(VI)を水溶化する.これをpH5付近でDDTCなどの還元剤で発生機状態のクロム(III)にした後,過剰のDDTCと錯体を形成させ,これをMIBKに抽出する.MIBK相を揮散させた後硝酸で分解して原子吸光分析(少燃料フレーム)することにより,共存物の影響をほとんど受けずに定量を可能にした.なお,本法は(10〜5)%の変動係数で汚でい中のクロム(VI)を迅速かつ簡便に定量できる.
著者
津田 祥平 中川 佳織 大山 俊幸 高橋 昭雄 岡部 義昭 香川 博之 山田 真治 岡部 洋治
出版者
Japan Thermosetting Plastics Industry Association
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.75-83, 2010
被引用文献数
1

相分離変換システム法により,天然リグニンから精密な分子設計の下に誘導されるリグニン系新素材であるバイオマス由来リグノフェノールのエポキシ樹脂硬化剤への適用可能性を検討した。エポキシ樹脂としてビスフェノールA ジグリシジルエーテル(DGEBA),硬化剤としてリグノフェノール(LP),硬化促進剤として1- シアノエチル-2- エチル-4- メチルイミダゾール(2E4MZ-CN)を用い,エポキシ基と水酸基の当量比を1:0.9 とした系において,硬化物のガラス転移温度が198℃を示し,石油由来のフェノールノボラック(PN)を硬化剤とした硬化物を約60℃上回った。さらに5% 熱重量減少温度も373℃と熱的に安定であった。FT IR 測定において,910cm<sup>-1 </sup>のエポキシ基由来の吸収帯が消失していることから,LP の水酸基がDGEBA のエポキシ基と十分に反応していることが観察された。また硬化物の動的粘弾性試験(DVA)から,PN 硬化物と比較して,室温での貯蔵弾性率の上昇,および架橋密度の上昇が観察された。以上の結果より,リグノフェノールはエポキシ樹脂の硬化剤として適用可能であり,最大で49% のリグノフェノールを含むエポキシ樹脂硬化物が作製できることが示された。
著者
杉本 祐介 佐藤 太一 土井 千章 中川 智尋 太田 賢 稲村 浩 内藤 克浩 水野 忠則 菱田 隆彰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.480, pp.263-268, 2015-02-23

近年,インターネット上では,FacebookやTwitterにおける日記やamazon.comや食べログにおけるレビューなど,ユーザからの投稿を利用したサービスが数多く普及している.これらのサービスに寄せられる投稿の中には,楽しい,きれいといった感情を示す感情語が数多く含まれており,先行研究では,そういった感情語を利用した観光地のレコメンド手法の提案を行った.その際,喜びや楽しみ,好みなどのポジティブな感情語が1つのカテゴリに集中してしまうという問題があり,詳細な分類を行うためにはこの問題を解決する必要があった.そこで本研究では,ポジティブな感情語が1つのカテゴリに固まってしまう問題を解決し,レコメンドに適した感情語の分類方法の提案を行う.
著者
齊藤 美奈子 加賀谷 〓彦 森井 秀樹 中川 喜直 木村 直人 吉田 博幸 広田 公一
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.31-40, 1991

大学の男子競歩選手5名 (選手群) と体育専攻男子大学生5名 (対照群) を被検者とし, 競歩と普通歩行におけるスピードと酸素需要量・歩長, 歩数の関係から, 競歩の特性, 競歩の健康の維持・増進のための運動としての有用性について検討を行ったが, その結果, 次のように要約された.<BR>1.本研究における競歩の限界スピードは, 選手群が200~220m/min, 対照群が160m/minであった.普通歩行の限界スピードは両群とも140m/minであった.<BR>2.競歩と普通歩行の境界スピードは, 両群とも約130m/minにみることができ, 普通歩行はその直後に限界に達しているが, 約130m/minより低スピードにおいて, 競歩は普通歩行より効率が悪いが, それ以上のスピードでは効率が良いということがわかった.<BR>3.選手群の普通歩行, 対照群の両歩行のoptimal speedは60m/minであった.これに対し, 選手群の競歩におけるoptimal speedは60~80m/minであり, やや高いスピードまでみることができた.<BR>4.選手群は, 両歩行とも対照群のそれより同一スピードにおいて小さい酸素需要量を示しており効率よく歩くことができた.<BR>5.選手群は, 競歩において歩行の限界まで歩長, 歩数とも増加を示したが, 選手群の普通歩行と対照群の両歩行は, 歩幅が80cm付近で, 歩長が限界に達し, その後のスピードの増加は, 歩数の増加によって得ているが, やがて歩数の増加も限界に達し, 歩行困難になるということがわかった.<BR>6.競歩における選手群と対照群の歩長と歩数の差を比較すると, 歩数より歩長に大きな違いをみることができ, 速いスピードまで歩くには, 歩長を大きくできることが条件になると考えられる.<BR>7.対照群に競歩を行わせた場合, 選手群ほど歩長を伸ばすことはできず, 歩行スピードを高めることはできないが, 普通歩行よりは速いスピードの160m/minまで歩行を可能とし, この時, 77.5%Vo<SUB>2</SUB>maxの強度に相当する運動を行うことができた.これにより, 競歩は呼吸循環器系の改善に十分効果的な強度の運動法であることが示唆された.
著者
小出 祐一 中川 正紀 福士 直己 石垣 博邦
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.73, no.725, pp.66-71, 2007-01-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

In vibration design, we need to estimate the damping ratio to calculate the dynamic response of a structure. In particular, an estimation of its probability distribution is important to carry out so-called probabilistic design. For this paper, we developed an estimation method using the Bayesian approach to generate the probability distribution of the damping ratio from a vibration test with a small sample size. The Bayesian approach has special significance to engineering design, where available test data is invariably limited, for the approach can systematically incorporate subjective judgments based on experience or indirect information with observed data. We supposed that the probability distribution of the damping ratio has a normal distribution. Therefore, we applied the Bayesian approach to estimate unknown parameters of the distribution. In addition, we compared this method with a method of moments classified as a classical estimation and investigated the influence of sample size by conducting an evaluation test. With the results of our analysis, we came to the following conclusions. First, he true standard deviation of the damping ratio is less than 0.4, and the prior distribution of the standard deviation ranges between 0 and 0.5. (1) The estimated probability distributions determined by the Bayesian approach and the classical approach almost fully agree across more than 40 specimens. (2) The Bayesian approach provides good agreement, less than 10 percent error, with a true standard deviation for approximately 10 specimens. Even though the prior distribution of standard deviation ranges between 0 and 1.0, almost the same accuracy is obtained for approximately 10 specimens.
著者
児玉 洋 田倉 中川 剛士
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.405-408, 2007-04-25
被引用文献数
1 19

腐植物質は,腐植土中の有機物が分解されたものであり,かつて有機物や微生物が存在していた広範な土壌環境中に見出される.今回の実験において,コィに腐植土抽出物を経口投与すると,非定型Aeromonas salmonicida実験感染に対する抵抗性が誘導されることを発見した.10%,5%あるいは1%の割合で餌料に混合した抽出物を投与したコィにおいて,死亡率および出血や潰瘍などの皮膚病変形成は顕著に抑制された.10%あるいは5%の割合で投与したコィでは,非投与コィに比べ平均生存日数が有意に延長した.死亡魚の一部から非定型A.salmonicidaが分離されたが,Aeromonas hydrophilaおよびFlavobacteriumも分離され,皮膚病変形成過程で菌種の交代が起きていることを示している.今回の実験結果は,コィへの腐植土抽出物の投与は,A..salmonicida感染症の予防に有効であることを示している.