著者
角谷 ひとみ 井上 公夫 小山 真人
出版者
歴史地震研究会
雑誌
歴史地震
巻号頁・発行日
no.18, pp.133-147, 2002
被引用文献数
1
著者
杉浦 克明 吉岡 拓如 井上 公基
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

【目的】児童が思いつく樹種名というのは,身近な環境の他にも,何か別の要因があるのではないかと仮定した。そこで,本研究は,小学校の教科書に焦点をあて,児童が思いつく樹種名と教科書に記載されている樹種名との関係を分析することを目的とした。 【方法】調査は,神奈川県藤沢市の市立小学校5校の4年生の児童を対象に,思いつく樹木名の記入と,その樹種を知った理由についてのアンケートを実施した。また,藤沢市立小学校で使用されている1年生から4年生までの8教科の教科書に記載されている樹種名を調べた。 【結果および考察】5つの小学校の児童が回答した上位樹種名を見ると,サクラやモミジ等であり,校内や公園で比較的見ることのできる樹種が多かった。その一方で,リンゴ,ヤシ,ブドウ,バナナ,ナシなど小学校周辺では見られない主に食用となる果実のなる樹種名の回答も多く見られた。小学校の教科書に数多く記載されている上位樹種名にはミカン,カキ,リンゴ,レモン,ブドウ,バナナが見られたことから,教科書に出てくる樹種名は児童にとって無意識のうちに印象に残っているのかもしれない。
著者
熊原 康博 谷口 薫 内山 庄一郎 中田 高 井上 公 杉田 暁 井筒 潤 後藤 秀昭 福井 弘道 鈴木 比奈子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

はじめに 近年のラジコン技術の進歩によって,非軍事用のUAV(Unmanned Aerial Vehicle)の小型化と低価格化が進み,機材を自ら操作して低空空撮を行うことが可能となりつつある.日本でも,これらの機材を災害発生後の被害把握に活用する動きはあった(井上ほか,2012など)が,従来,専門業者にデータ取得を依頼することが多く,誰でも,どこでも,いつでも容易に利用できる状況ではなかった.最近,安価なホビー用ヘリコプターの高性能化が進み,これを利用して斜めあるいは垂直画像の低空空撮を容易に行うことが可能となった.本発表では根尾谷断層水鳥地震断層崖周辺で,ホビー用GPSマルチロータ-ヘリ(DJI社製Phantom)を用いた低空空撮の結果を紹介する. さらに,得られた空撮写真からSfm(Structure from Motion)ソフトを用いることで, DSM(Digital Surface Model)を作成する事も容易になった.SfMとは,コンピュータビジョンの分野ではメジャーな要素技術であり,リアルな立体CG作成などの映像産業やロボットや自動車制御における三次元的な自己位置認識などで用いられている.自然科学の分野では大量の写真画像から地形などの三次元モデルやオルソ画像を生成する用途で使われ始めている.今回は,断層変位地形の三次元モデルの再現を企図してSfMソフトウェアの一つであるAgiSoft社のPhotoScanを使用した.   調査対象範囲 濃尾地震(1891)は歴史時代に発生した我が国最大の内陸地震(M 8.0)で,本巣市根尾水鳥では縦ずれ最大6m,横ずれ2mの断層変位によって明瞭な地震断層崖が出現し,国指定の天然記念物に指定されている.このため,地震発生後120年以上経過するが,断層変位地形の保存状態がよい.空撮実験はこの断層崖を中心に南北約400m,東西約150mの範囲で行った.    UAVによる写真画像の取得 Phantomは電動4ローターを持つラジコン機で,長さと幅約50㎝,重量約700g,ペイロードは最大約400gであり,最長7分程度の飛行が可能である.GPSとジャイロによって,初心者でも安定した飛行が可能である.使用した機材は.機体とインターバル撮影が可能なデジタルカメラを含め10万円以下である. 地表画像は,Phantomにデジタルカメラ(Ricoh GRⅢ:重量約200g)を機体下部に下向きに取り付け,高度約50-100mから5秒間隔で撮影した.低空でからの空撮であるために地上の物体を鮮明にとらえており,地震断層崖の地形も詳細に把握することができる.機体が傾いても,カメラの向きを常に一定に保つジンバルを用いれば,立体視可能なステレオ画像を容易に得ることが可能となる.   Sfmソフトを用いたDSMの作成 撮影した約80枚の画像を,PhotoScanに取り込み,ワークフローにしたがって処理を行った.今回は,特に飛行ルートを設定して撮影をしたものではなく,カメラポジションはバラバラである.それでも,高解像度の3D画像が生成され,任意の角度や縮尺で断層変位地形を観察することができる.ソフトへの画像の取り込みから3D画像の完成までに要する時間は1時間弱である.正確な画像を作成するためには,カメラのレンズ特性や,地理院地図などから緯度・経度・標高を読み取り,地表のコントロールポイントを設定する必要がある.  PhotoScanを活用すれば,GeoTIFF形式の書き出しもでき,他のソフトでも読み込むことが可能となる.本研究では, GeoTIFF形式で出力したDSMをGlobal Mapperで処理し作成した水鳥断層崖周辺の1 mコンターの3 D等高線図や断面測量を行った.   おわりに 今回紹介した小型UAVとSfmソフトを利用した手法は,今後,活断層研究をはじめとする各種の地形研究や災害後の調査など多くの研究に活用が期待される.特に数100 m x 数100 m程度の比較的狭い範囲の地形を詳細に把握するには,多いに利用できると考えられる.この手法を用いれば,活断層や地震断層沿いの変位量を効率的に行うことが可能となり,地震の予測精度の向上に重要な震源断層面上のアスペリティー位置の推定などに貢献できる.
著者
井上 公夫
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100047, 2015 (Released:2015-04-13)

◆はじめに  本州中央部には,フォッサマグナ(大地溝帯)に沿って日本アルプスが南北に走り,地質構造が非常に複雑なため,大規模土砂移動(地すべり・大規模崩壊・土石流)が地震や豪雨、噴火を誘因として数多く発生している。演者は歴史時代に発生した土砂災害事例を収集整理している。特に,日本各地で山地河川が河道閉塞され,天然ダムが形成・決壊した61災害168事例1),2)を収集・整理した。発生密度の高い日本アルプス周辺の事例を紹介する。◆五畿七道地震(887)による事例  仁和三年七月三十日(887.8.22)に五畿七道地震(南海トラフ沿いの巨大地震)が発生し,多くの地区で津波災害や土砂災害が発生した。この地震によって,山梨県の釜無川上流小武川のドンドコ沢で大規模岩屑なだれ(推定土砂量1700万m3)が発生した3),4)。また,北八ヶ岳の火山体が強く揺すられ,大規模な山体崩壊(移動土砂量3.5億m3)が発生し5),6),大月川岩屑なだれとなって流下し,千曲川を河道閉塞し,日本で最大規模(湛水高130m,湛水量5.8億m3)の天然ダムを形成した7)。303日後に決壊し,仁和洪水砂が千曲川を95kmも流下し,条里制遺構を埋没させた8)。◆越後南西部地震(1502?)による事例 姫川右岸の真那板山が大規模崩壊(堆積土砂量5000万m3)9),10)し,姫川は河道閉塞(現在も葛葉峠として残る)され,大規模な天然ダム(湛水高140m,湛水量1.2億m3)が形成され,数年後に数回に分かれて決壊した11),1)。湛水域の下寺地区には常誓寺があったが,現在は糸魚川の市街地に移転した。松本砂防事務所では,姫川の侵食防止のため,対策工事が行われ,現在は元の崩壊堆積物の状況は見えなくなった12)。1)田畑ほか(2002)天然ダムと災害。2)水山ほか(2011)日本の天然ダムと対応策。3)苅谷(2012)地形など。4)苅谷ほか(2014)合同学会。5)河内(1983)地学雑誌など。6)石橋(1999)地学雑誌など。7)井上ほか(2010)地理など。8)川崎(2010)佐久など。9)古谷(1997)地すべり学会シンポ。10)小疇・石井(1998)地理学会予稿集。11)井上(1998)北陸の建設技術。12)松本砂防事務所(2003)土砂災害冊子。13)井上ほか(2014)歴史地震。14)市川大門町教育委員会(2000)市川大門一宮浅間帳。15)都司(1993)地震学会予稿集。16)鈴木ほか(2009)地すべり学会。17)松本市安曇野資料館(2006)。18) 森ほか(2007)砂防学会誌。19)白馬村(1959)白馬村誌。20) 横山(1912)地学雑誌。21)町田(1964)地理学評論など。22)稗田山崩れ100年事業実行委員会(2011)シンポジウム冊子。◆宝永地震(1707)による事例 宝永四年十月四日(1707.10.28)に発生した宝永・南海地震(M8.4が2回)は,津波被害だけでなく,多くの土砂災害(現時点で17か所)が発生した2),13)。日本アルプス南部でも,安倍川上流の大谷崩れ,富士川流域の八潮崩れ,白鳥山等の大規模崩壊・天然ダムが知られている1),2)。富士川左支・下部川上流の湯之奥では,天然ダム(湛水高70m,湛水量370万m3)が形成され,下流の下部温泉などの住民が決壊を恐れて避難した14),2)。川筋の人夫2800人が出て開削工事をし始めたが,崩壊岩塊が固く湛水を排除できなかった(徐々に湛水域に土砂が溜まり,海河原と呼ばれる)。湯之奥上流部は武田の金山として採掘が行われていたが,宝永地震時には衰退しており,詳しい史料は残っていない。航空写真やLP図で崩壊地形は良く分り,2011年の台風15号の襲来で,林道付近にかなり大きな変状が現れた。◆信州小谷地震(1714)による事例 正徳四年三月十五日(1714.4.28)の地震で小谷村から白馬村で大きな被害がでた15)。鈴木ほか16),2)は史料分析により,姫川右岸の岩戸山で大規模地すべりが発生し,姫川本川を河道閉塞し,湛水高80m,湛水量3800万m3の天然ダムが形成されたことを明らかにした。3日後の18日夜に天然ダムは決壊し,下流域に大きな被害をもたらした。岩戸山周辺にはさらに大規模な地すべり地形が存在し,この地すべり全体が大きく変動すれば,白馬村の北城盆地全体を水没させる可能性がある。昨年の12月の神城断層地震によって,岩戸山周辺でも小規模な崩壊が発生した。雪解け後に大規模地すべり地形に地形変化がないか,確認調査をすべきである。
著者
三宅誠 井上 公俊 新開 健司 長野 有宏
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.87, 1989
被引用文献数
1

米国のMedical Information Bureauをはじめ,一部欧州に於いても,生保会社が医学的情報を交換出来る制度が確立されている。しかし,我国ではこの制度は存在しない。今回,医学情報交換制度の具体的な実施要領をはじめ,種々の問題点,また,はたして我国で当制度が実施可能か否かについて検討した。我国では,行政機関の保有する個人情報の保護を目的とするプライバシー保護法はあるが,民間の保有する個人情報を保護する法律は無いので,当制度構築にあたっては,OECDの個人情報保護に関するガイドラインに基づき,充分な配慮をした。当制度の概略は,「当制度の存在を広く公示し,診査時に被保険者の同意を得た後に,各種医的情報を,生命保険協会内に設置した選択情報登録センターに登録する。また,入院給付金支払い情報も登録する。各社はこの情報を保険契約諾否決定時,保険金給付金支払い時の参考に利用出来るが,この情報のみでの判断,決定はしない事とする。」と,いったものである。当制度最大の問題点は,我国の保険契約時の現状をみる限り,かなりの被保険者が登録に同意しないのではないかという点であり,この不同意を謝絶とした場合,販売サイドより激しい抵抗が予想される点である。当制度は,生命保険制度が健全に運営され公平性を保つためには欠かせない制度である。尤も,一部の不心得な契約者排除の目的の為に,殆ど本人に責任は無く,ある意味ではハンディキャップでもある善良な人々の医的情報を登録される事自体に抵抗は多いと考えられる。しかし,逆選択を防止し的確な選択は,寧ろ善良な契約者の利益であり,プライバシー保護のもと正確かつ完全な情報の収集は,会社の義務であると共に両者の利益でもある。業界としては,まず保険金詐欺を許すべきでないという公共的な要請を惹起させ,当制度の社会的コンセンサスを得た後に,当制度を制定する事が最も望ましいと思われる。
著者
山田 隆二 井上 公夫 苅谷 愛彦 光谷 拓実 土志田 正二 佐野 雅規 李 貞 中塚 武
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

赤石山地鳳凰山東麓小武川支流ドンドコ沢に大量に分布する花崗岩質の巨大な角礫群は、堆積層から採取した樹幹試料等の放射性炭素(14C)年代測定に基づいて、奈良-平安時代に発生した大規模岩屑なだれに由来し天然ダムを形成したと考えられている(苅谷, 2012, 地形, 33: 297-313)。本研究では、酸素同位体比年輪年代測定法を用いて、岩屑なだれの誘因や堆積過程の解明に迫った。年代測定用の試料は、ドンドコ沢天然ダム湖堆積物の地表下約1 mの砂泥層に含まれるヒノキ(樹幹直径約50 cm、年輪計数による推定樹齢約400年)からディスク状に切り出して採取した。切り出したディスクから木口面に平行な厚さ1 mm、幅1 cmの薄板をスライスして板のままセルロース化し、最外年輪を53年分切り出して、総合地球環境学研究所が所有する熱分解元素分析計付きの同位体比質量分析計で測定した。測定結果の経年変動パターンを木曽ヒノキの標準変動曲線と対比したところ、ヒノキはAD 883+α(αは1年以上、数年程度)以降に倒伏・枯死したと考えられる。岩屑なだれの誘因を地震による強震動であると限定した場合、同じ露頭から採取した樹幹の14C年代測定結果は809-987(CalAD, 2σ; 苅谷, 2012)であることから、既往文献(宇佐美ほか, 2013, 日本被害地震総覧599-2012, 東京大学出版会)によると誘因となる可能性のある歴史地震が4つ程度考えられる(AD 841 信濃、 AD 841伊豆、AD 878 関東諸国、AD 887 五畿七道)。一方、酸素同位体比年輪年代のレンジはAD 883+αであるため、誘因となる可能性のある歴史地震はこれらのうちAD 887 五畿七道地震に絞られる。苅谷ほか(JPGU 2014, HDS29-P01)は同じ樹幹試料より年輪幅を計測し、AD 887晩夏の枯死年代を得ており、五畿七道地震(仁和三年 = AD 887夏)に関連して枯死したと指摘したが、酸素同位体比年輪年代測定の結果はそれに矛盾しない。この研究は、平成27年度砂防学会の公募研究会の助成を受けた。
著者
井上 公夫 石川 芳治 山田 孝 矢島 重美 山川克己
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.12-30, 1994-04
被引用文献数
8 1

A disastrous eruption of Asama volcano, the Tenmei eruption, occurred in 1783. During the eruption, "Kanbara pyroclastic flow" buried Kanbara Village located on the northern flank of the volcano, gradually changing into mudflow facies in the downstream. Furthermore, the mudflow went down along the Agatsuma and Tone Rivers. More than 1400 people were killed by this disaster. The pyroclastic flow is distributed within a parabolic area, with a narrow angle of 30deg; from a semi-circular depression with a diameter of 700 meters, which was located 4 km north of the summit. Aerial photo interpretation and field survey revealed that many gigantic blocks of essential lithics were scattered in an area of 18.1km<SUP>2</SUP>, and the volume of essentials was estimated to be 1.94×10<SUP>6</SUP> m<SUP>3</SUP> for blocks with diameter upper 5m and 4.30×10<SUP>6</SUP>m<SUP>3</SUP> for including blocks with diameter lower 5m. The largest block was 49 meters in diameter, 10 meters high, and 9200 m<SUP>3</SUP> in volume. Testpit survey clarified that the Kanbara pyroclastic flow deposit was 2.2 meters thick in average and hence amounted 4.70×10<SUP>7</SUP> m<SUP>3</SUP> in total volume. Paleomagnetic measurement of the essential lithic blocks indicated that they deposited at a temperature higher than the Curie point (about 400deg;) even in the downstream of 65km from the summit. The pipe-structure observed in the several testpits was attributed to upward steam segregation, which derived from sufficient water and incandescent essential lithic blocks in the deposit.<BR>Considering historic pictures and documents which suggest the water overflowing during the eruption, the authors interpreted that the semi-circular depression was a swamp, "Yanai marsh", of 1.0-2.5×10<SUP>7</SUP> m<SUP>3</SUP> in capacity.<BR>The downflowing of Kanbara pyroclastic flow at high velocity caused an extensive erosion in the north slope of the volcano, because of much water content. The volume of the flow gradually increased since the deposit captured accidental blocks and water along the eroded area.<BR>We propose two alternative interpretations as follows:<BR>(1) The eruption occurred at the summit of Asama volcano and the pyroclastic flow rushed into the Yanai marsh, incorporating the water of the marsh into the flow. Consequently the Kanbara pyroclastic flow gradually changed into mudflow facies.<BR>(2) Lateral eruption occurred at the depression (the Yanai marsh) which had been filled with water.The pyroclastic materials successively mixed with the water, which flowed out of the depression, and changed into mudflow facies.
著者
藪谷 勤 吉原 法子 井上 公一 濱砂 紳也 黒木 鉄治 松尾 勇一朗
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ダッチアイリスにおけるアントシアニンとフラボンのコピグメンテーション分子機構を解明するために本研究を実施した。その結果、アントシアニン生合成遺伝子として、CHS、CHI(断片)、F3H、DFR、ANS及び3GT遺伝子を単離し、花蕾の発育時期別のこれら遺伝子の発現レベルとアントシアニンやフラボンの蓄積量との関係も明らかにした。さらに、コピグメンテーション発現の鍵酵素、F3Hの基質特異性を解明するともに、F3H遺伝子のペチュニアへの導入にも成功した。
著者
安藤 理 井上 公人 中西 啓喜 有海 拓巳 苅谷 剛彦
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.43-67, 2009-03-10

The social difference is controversial in modern society. Regarding this issue, high school education study has developed its work on high school students, as the subject of the research, of going on to various courses after graduation or those born in lowgrade family. It is said that those in relatively weak tier are likely to have more disadvantage, which depicts the clearer aspect of differentiated society./ On this matter, we pay an attention to students graduating in privileged high schools or those going on to four-year university after such style of high schools. We additionally divide the region of high schools that the mentioned students graduated into “rural part” and “urban part” in order to make an argument based upon differences among the concerned areas. The aim of this study is to analyze the ability and consciousness of those thought to steadily pave the way the route in order to gain the socially stable life and to argue differentiated society from varied aspects. Mainly four subjects as followed are to be analyzed./ Japan has various regional differences. In such a society,/ 1. Who considers them elite ?/ 2. Who will be in favor of redistribution ? We are, upon the two written subjects, to clarify the influence of the regional movement. Meanwhile, there has been issued the differences from the birth levels. We make an analysis with an attention to Honda's proposal (2005) “post-modern ability”. Specifically analysis is to be assigned as below./ 3. What kind of ability developed in high school can make “post-modern ability” be in full swing at university ?/ 4. What kind of person can make “post-modern ability” be in full swing at university ? This study aims to analyze the ability and consciousness of those, without sexual difference, on social difference and to clarify their real aspects so that we can see the future of the differentiated society.
著者
堀 貞喜 石田 瑞穂 青井 真 井上 公 大久保 正 岡田 義光 小原 一成 笠原 敬司 木村 尚紀 熊谷 博之 汐見 勝彦 関口 渉次 根岸 弘明 野口 伸一 松本 拓己 山水 史生 藤原 広行 功刀 卓 浅野 陽一 関根 秀太郎 廣瀬 仁 松原 誠 安逹 繁樹 伊藤 喜宏 針生 義勝 松林 弘智 松村 稔 宮川 幸治 山品 匡史 坂無 雅子 雷 楓 伊東 明彦 岩田 知孝 ト部 卓 川勝 均 木下 繁夫 工藤 一嘉 纐纈 一起 佐藤 春夫 佐藤 比呂志 武井 恵雄 中尾 茂 平田 直 平原 和朗 堀家 正則 松澤 暢 山北 聡 綿田 辰吾 山野 誠
出版者
独立行政法人防災科学技術研究所
雑誌
防災科学技術研究所年報 (ISSN:09186441)
巻号頁・発行日
vol.15, pp."I-12"-"I-16", 2004-09-06

地震調査研究推進本部の総合基本施策(「地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策(平成11年4月23日)」)、及び調査観測計画(「地震に関する基盤的調査観測計画(平成9年8月29日)」、「地震に関する基盤的調査観測計画の見直しと重点的な調査観測体制の整備(平成13年8月28日)」、「地震に関する基盤的調査観測等の結果の流通・公開について(平成14年8月26日)」)等に基づき、高感度・広帯域地震観測施設と強震観測施設を整備し、観測網の維持・管理・運用を行う。これら基盤的観測網と防災科研の在来地震観測網から得られるデータの収集・処理を行い、気象庁、大学等のデータと合わせて蓄積・流通・公開を行う。また、防災科研が海外に整備した観測施設についても、円滑な維持・管理とともに、観測方式の高度化を行いつつ、データの収集・処理・蓄積・公開を行う。さらに、各観測網から得られるデータを用いて、高度な地殻活動のモニタリングを実施し、地震活動状況の推移を判断するための研究成果を創出する。
著者
川瀬 博 井上 公 茂木 透 倉本 洋 山崎 文雄 吉嶺 充俊
出版者
九州大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2006

2006年5月27日インドネシアのジャワ島のマグニチュード(M)6.3の地震によって、死者は5,700名以上、倒壊家屋14万戸以上という大被害が生じた。今回の地震被害の特徴は、地震規模が小さい割には極めて大きな人的、物的被害が発生していることである。そこで本研究では、震源位置を含めた震源特性や地盤構造・地盤特性を明らかにし、構造物の耐震性や被害状況からこのような大きな被害を引き起こした原因を解明することを目的として研究を実施した。研究体制は大きく地震・地震動チーム、地盤構造チーム、被害概要・人的被害調査チーム、建築系調査チーム、土木系調査チームに別れ、現地調査および国内での解析作業を実施して検討に当たった。まず地震・地震動チームでは余震観測を実施して余震の発生域を同定するとともに、地震観測データを利用して、詳細な震源メカニズムを推定した。その結果震源域は被害集中地域の直下もしくはその西側と推定され、Opak断層にはつながらないことが指摘された。地盤構造については、地磁気・地電流法によって基盤形状を含めた堆積構造を明らかにするとともに、微動計測によって表層地盤構造を明らかにした。その結果、場所による被害の差は主に表層地盤構造にあることが指摘された。建築構造物に関しては、まず地震前後に撮影された衛星画像を用いたリモートセンシング技術により、広域被害分布を明らかにした。また建物の地震被害について、実際の施行実態や地盤状況などから分析を行い、特にRC造および煉瓦造のいくつかの建物について原位置での強度試験を行うなどして、建物の耐震性を詳細に調査した。また土木系構造物・地盤・ライフライン等の被害状況も調査しその被害原因について考察した。以上の検討結果から、今回の地震では最大でも震度6弱レベルでそれほど大きな入力ではなかったが構造物が脆弱なために大被害が生じたものと推察された。
著者
安藤 理 井上 公人 中西 啓喜 有海 拓巳 苅谷 剛彦
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.43-67, 2008

The social difference is controversial in modern society. Regarding this issue, high school education study has developed its work on high school students, as the subject of the research, of going on to various courses after graduation or those born in lowgrade family. It is said that those in relatively weak tier are likely to have more disadvantage, which depicts the clearer aspect of differentiated society./ On this matter, we pay an attention to students graduating in privileged high schools or those going on to four-year university after such style of high schools. We additionally divide the region of high schools that the mentioned students graduated into "rural part" and "urban part" in order to make an argument based upon differences among the concerned areas. The aim of this study is to analyze the ability and consciousness of those thought to steadily pave the way the route in order to gain the socially stable life and to argue differentiated society from varied aspects. Mainly four subjects as followed are to be analyzed./ Japan has various regional differences. In such a society,/ 1. Who considers them elite ?/ 2. Who will be in favor of redistribution ? We are, upon the two written subjects, to clarify the influence of the regional movement. Meanwhile, there has been issued the differences from the birth levels. We make an analysis with an attention to Honda's proposal (2005) "post-modern ability". Specifically analysis is to be assigned as below./ 3. What kind of ability developed in high school can make "post-modern ability" be in full swing at university ?/ 4. What kind of person can make "post-modern ability" be in full swing at university ? This study aims to analyze the ability and consciousness of those, without sexual difference, on social difference and to clarify their real aspects so that we can see the future of the differentiated society.