著者
今井 忠則 赤塚 望
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.469-477, 2023-08-15 (Released:2023-08-15)
参考文献数
22

作業的公正の視点から労働者の健康と職場環境を是正する支援は,産業保健分野における作業療法の新しい役割と期待されるが,そのニーズは不明である.精神科医療・福祉従事者における作業的不公正の統計的実態と職業性ストレスとの関係性を明らかにすることを目的に,北関東のある医療法人の全職員466名に質問紙調査を実施した.測定は作業的公正質問紙と新職業性ストレス簡易調査票を使用した.385名が回答し,各不公正状態を明確に感じている人は0.5割~1割程度,軽度まで含めると2~3割程度が存在すること,また不公正は職業性ストレスの多くの側面と相関し,不公正状態が強い人ほど職業性ストレスも全般的に不良の傾向が見られた.
著者
上田 凌大 今井 啓輔 山田 丈弘 猪奥 徹也 長 正訓 崔 聡 徳田 直輝 山本 敦史 加藤 拓真
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.303-309, 2023 (Released:2023-07-25)
参考文献数
21

【背景および目的】中大脳動脈水平部開存型の内頸動脈閉塞症(ICOPM)に対する急性期血行再建術(EVT)の成績と転帰関連因子を明らかにする.【方法】2014年5月から2021年7月にEVTを実施した511例中,ICOPM例を対象とし,背景因子と時間指標,治療内容,手術成績を検討した.対象を転帰良好群(3カ月後mRS 0–2:G群)と転帰不良群(同3–6:P群)に分類し,比較した.【結果】対象は36例で年齢85歳,NIHSS 17.5点,発症–来院時間200分,穿刺–再開通時間(P2R)84.5分(中央値),術中血栓移動9例,有効再開通32例であった.G群は13例でP群と比較しP2Rが短かった.【結論】EVTを受けたICOPM例は36例で,有効再開通32例,転帰良好13例と成績不良ではなかった.転帰良好例ではP2Rが短かったが,ICOPMは複雑な病態であり,P2R短縮が転帰改善に直結するとはいえない.
著者
上野 正典 田中 みどり 今井 靖幸 渡邉 朝子
出版者
高山赤十字病院
雑誌
高山赤十字病院紀要 (ISSN:03877027)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.7-12, 2015-03-01

急性期・回復期のリハビリテーション(以下リハ)は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の専門職が関わり、多い場合には1日に3時間ものリハを受ける機会がある。しかし退院後、生活期に移行すると、当施設をはじめ多くの老健施設では専門職によるマンツーマンで実施する個別リハの時間は大幅に減少する。そのため、入所される利用者の中にはリハに対し不安を抱かれる方も少なくない。武原は、急性期・回復期のリハが機能障害の回復を目的とした「治療モデル」であるのに対して、老健施設のリハは残された心身機能でいかに快適な生活を実現するかをテーマにした「生活支援モデル」であると位置づけている。そこで今回、病院リハを終了後に当施設へ入所された利用者の身体機能、精神機能、ADLを評価し、当施設のリハにおける現状と課題を検証した結果、精神機能・ADLにおいて有意差を認め改善傾向を示すことが示唆された。
著者
辻崎 正幸 今井 浩三 本谷 聡 日野田 裕治 谷内 昭
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.425-432, 1993-11-10 (Released:2009-02-23)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Id-anti-Id interaction constitutes an immune network that is involved in the regulation of the immune response. We prepared several anti-Id mAb to anti-CEA mAb MA 208 which was found to recognize the peptide of CEA. These anti-Id mAb were then used for idiotope mapping and for developing anti-anti-Id antibodies to analyze the Id network system relating to CEA. Anti-anti-Id mAb M 7-625 antisera (Ab 3) reacted with purified CEA in binding assay and in Western blot analysis, and competed with Ab1 binding to CEA. It is indicated that Ab2 mimicks the structure of the epitope in CEA which was recognized with Ab1. These serologic findings suggest that anti-Id mAb M 7-625 carries the internal image of the Ag. According to the amino acid sequences of CDR 1, 2, and 3 of the mAb M 7-625 variable region, there exists a homology of amino acid sequences between CDR 2 in the H chain (5 amino acids of 10) and CDR 3 in the L chain (3 amino acids of 9) of mAb M 7-625 and domain III of CEA (545-554). Internal image bearing anti-Id antibodies may be useful for the induction of a host's immune response against tunors.
著者
塩崎 功 村上 晃生 谷口 博幸 川上 康博 今井 久 稲葉 秀雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.579, pp.163-176, 1997-11-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
25
被引用文献数
1

川浦ダム・川浦鞍部ダム周辺地山の透水性を評価するために, 初期湛水時にダム周辺地下水の水質・同位体調査を行った. イオン濃度の調査結果から, 川浦ダム監査廊内ボーリング孔, 川浦鞍部ダム左岸ボーリング孔の一部で調整池水の到達が確認された. イオン濃度の時間変化から求められた監査廊内への調整池水の流下時間は7~20ケ月と長く, ダム基礎岩盤の透水性は基礎処理によって十分改良されていることが示された.トリチウム, 酸素-18, 重水素の同位体データを用いた多変量解析結果より, イオン濃度からは判定できない仮排水路トンネル湧水への調整池水の到達が示された. 本調査の結果, 調整池水の到達を知るための指標として, 現場測定可能な電気伝導度および硝酸イオンが有効であった.
著者
矢崎 貴紀 小林 慎一 後藤 芳文 森 研堂 今井 航 渡辺 康孝 中村 大輝
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.669-675, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
16

平成14年度より文部科学省が推進しているスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業では,学習者が主体的に探究活動に取り組むことが期待されている。本研究では,SSHにおける主体的な探究活動に影響する要因を明らかにすることを目的とした調査を実施した。中学3年生と高校生の計714名を対象とした質問紙調査を分析した結果,SSHにおける主体的な探究活動に影響する要因として「他者からの受容」「達成経験」「自己効力感」の3点が明らかになった。本研究の結果を踏まえれば,受容的な他者に支えられて達成経験を重ねる中で自己効力感を高めていくことが,SSHにおける生徒の主体的な探究活動の生起につながると考えられる。
著者
山崎 一夫 高倉 耕一 今井 長兵衛
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.173-175, 2010-07-30 (Released:2017-08-10)
参考文献数
14

オオタバコガの幼虫が大阪市の家屋内でパンを摂食しているところを見出された.この幼虫は偶然に人家,食料品店,あるいはパン製造所のいずれかに侵入し,パンを見つけて摂食にいたったものと考えられる.この幼虫はそのままパンを食餌にして飼育したが,蛹化せずに死亡した.本報告は大蛾類が加工穀物食品を加害した稀な報告例であり,本種のパン食の記録としては2例目である.本種は葉以外に花や果実などを好んで摂食する習性があり,鱗翅目幼虫を捕食することも知られている.本種において稀にパン食が見出されるのは,多食性とタンパク質を多く含む食物を選好する習性が原因なのかもしれない.
著者
富田 眞治 山口 和紀 岡本 敏雄 美濃 導彦 中西 通雄 永野 和男 今井 慈郎 岡部 成玄 三尾 忠男
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

高等教育機関は独立行政法人化を含めた大学改革の中に在り、「教育」「研究」「社会貢献」の3つの課題に対し、鋭意検討中である。大学教育・研究の高度化・個性化と共に組織の活性化の中で、IT革命への積極的な対応を求められている。これはマルチメディア環境を多用することを念頭に置いており、目指す方向は、我々の研究領域と合致する。本研究組織も現状と今後を眺望し、(1)情報リテラシ教育、(2)専門課程教育、(3)教員養成向け教育、(4)新教育方法、の4つのグルーブを編成し、以下の多くの成果を得た。(1)は工学的な技術論理、情報倫理の基本理念の提言、情報リテラシ教育授業の研究、情報処理教育用適応型教材に関する研究、PC教育教材のDVD試作およびWebベースで行うe-Learningのコース設計・開発・管理を行う統合ソフトに関する研究などの成果を得た。(2)については、学部向け情報リテラシ教育の最適化の研究、学部に適合した高度情報リテラシ教育教材の開発、専門科目の高度教材開発研究をマルチメディア環境の基で行って成果を得た。なお、これらの研究は実践教育の評価を踏まえた統合的な研究である。(3)の分野では、高校の情報教育の目標、担当教師の職能、教師向けの情報教育素材の開発・研究、情報科教員を目指す受講学生の知識と情報教育内容を連携させる知識ベースシステムの開発など、マルチメディア環境を活用した研究成果を得た。(4)の新しい教育方法では、情報教育に止まらず、大学教育全般を対象とした遠隔教育についての研究を推進し、受講対象を大学以外に拡げ、Web環境を活用した講義・個別・探求型・グループなどの学習に適したe-Learning環境の開発、同一大学内におけるWeb環境下での遠隔教育実践に対する評価、他教育機関と連携した所謂バーチャルユニバーシティにおける遠隔連携ゼミでの相互の学生の意識解析。さらにマルチメディア環境を活用した国際的な遠隔双方向講義の実施結果から、受講学生の意識調査に基づく遠隔講義システムの研究・評価などの成果を得た。なお、本研究の一環として、一般情報教育の高度化を目指したテキストを現在作成中である。
著者
用量設定法ガイドライン検討委員会 藤堂 浩明 足立 浩章 今井 教安 上中 麻規子 内田 崇志 大谷 道輝 澤田 美月 成田 昌稔 西島 貴史 野村 宜史 宮坂 美行 畑尾 正人 増永 卓司 山口 雅彦 佐々 齊 知久 真巳 川田 裕三 古屋 律子 藤井 まき子
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.99-108, 2019-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

The skin concentration of topically applied cosmetic active ingredients is very important for evaluating cosmetics. However, a large variation is often observed in finite dose experiments due to the evaporation of volatile components in the formulation and difficulties for applying formulation uniformly. In addition, steady-state skin concentration could not be attained even after several hours of application. In this verification report, we conducted in vitro skin permeation experiment with an infinite dose to confirm whether formulation with the highest skin permeation would also show the highest skin concentration. Three formulations, lotion, milk, and cream, and the mixture of these formulations containing isopropyl methyl phenol (IPMP) as a model ingredient were applied to excised human skin in eight research facilities. The present experiment was conducted with receptor solution containing 1.0% of Brij 98 in order to increase solubility of IPMP in the receptor fluid without changing skin integrity. The obtained results were consistent among the facilities in the following order of skin permeation (lotion>milk>cream≅the mixture) and corresponded with that of the skin concentration. This result showed that evaluation of topical formulations with in vitro skin permeation experiment with an infinite dose could identify the formulation which exhibited the highest steady-state skin concentration of cosmetic active ingredients. In addition, experiment with mixture formulation might reveal changes in skin permeability associated with changes in thermodynamic activity of IPMP after co-application of several formulations on the skin.
著者
小野寺 誠 藤野 靖久 井上 義博 今井 聡子 遠藤 重厚
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.103, no.11, pp.1280-1287, 2006 (Released:2006-11-06)
参考文献数
11
被引用文献数
2

膵仮性嚢胞出血の2例を経験した.症例1は脾動脈瘤破裂による出血性ショックを呈していたが,初期輸液による反応からrespondersと判断し緊急TAEにより救命した.症例2はrespondersであり血管造影を施行したが嚢胞内に出血が限局していたため経過観察が可能であった.膵嚢胞出血例では初期輸液による循環動態の反応により速やかに治療方針を選択することが重要であると思われた.
著者
星 宣次 折笠 精一 吉川 和行 鈴木 謙一 石戸谷 滋人 伊藤 明宏 近藤 丘 今井 克忠 木崎 徳 鈴木 康義 加藤 正和
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.46-52, 1997-01-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
20

(背景と目的) 腎癌肺転移切除例を検討し, その有用性と手術適応を明らかにする.(対象と方法) 1981年より1994年末までに腎癌肺転移の切除術を行った17例 (男性14例, 女性3例) を対象とした. 肺転移手術時の年齢は, 45歳から73歳で平均年齢61歳. 原発巣術後に肺転移が出現したのが11例, 6例は腎癌診断時肺転移があり, 3例は肺手術を, 3例は腎摘を先行した. 他臓器転移が4例に見られ, 脳転移摘出, 対側腎転移に対する腎部分切除, 胸壁と肋骨転移部切除, 対側副腎転移の切除がそれぞれ行われた. 肺の片側手術例14例, 両側手術例が3例であり, 12例に肺部分切除が行われ, 5例に肺葉切除術が行われた.(結果) 肺手術後生存期間は10ヵ月から10年9ヵ月で, 肺手術による合併症は認められなかった. 疾患特異的生存率, 無病生存率はそれぞれ5年で55, 48%, 10年で27, 14%であった. 癌なし生存例はすべて10個未満の肺転移例であった.(結論) 腎癌の肺転移切除により長期生存例が得られ, 症例によっては大変有用であった. 肺転移数が10個未満の症例に予後良好例が認められた.
著者
羅 成圭 前田 清司 今井 智子 宮川 俊平
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.409-414, 2014-08-01 (Released:2014-07-26)
参考文献数
26
被引用文献数
1

Strenuous and consecutive exercise results in fatigue symptoms accompanied decrease in salivary secretory immunoglobulin A (sIgA) in athletes. On the other hand, it has been reported that plasma taurine concentration was increased after the high intensity exercise. However, change in salivary taurine concentration after strenuous and consecutive exercise is unknown. The purpose of this study was to investigate the relationship between fatigue symptoms and changes in salivary taurine concentration in collegiate male soccer players. Thirty seven collegiate male soccer players participated in three consecutive days of match program. To detect of fatigued players, we measured awakening heart rate and body weight. As the results of these two measurements, we divided subjects to two groups (non-fatigue group, n=15; fatigue group, n=22). We also measured salivary sIgA and taurine concentrations before and after program. Before the program, there were no significant differences in any parameters between two groups. Salivary flow rate and sIgA secretion rate were significantly decreased after the program in the fatigue group. Furthermore, salivary taurine concentration was significantly increased after the program in the fatigue group. In the non-fatigue group, there were no significant differences in any parameters during program. Our results indicated that salivary taurine concentration increased after consecutive high-intense exercise in the collegiate male soccer players.
著者
今井 秀樹 水野 佑紀 Cindy Rahman AISYAH 増田 桃佳 小西 祥子
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.22009, 2023 (Released:2023-06-08)
参考文献数
44

There are several basic prerequisites for the risk assessment of combined exposures to pesticides and dioxins using human health effects as the endpoint. First, all the target chemical substances exert the same toxicity to humans through the same mechanisms. Second, there is a linear dose–response relationship between the toxicity and effects of individual chemicals. With these two prerequisites, the effects of combined exposures are estimated as the sum of the toxicities of individual chemicals. For example, the toxicities of dioxins are calculated using their toxic equivalent quantities (TEQ) by considering the assigned toxic equivalent factor (TEF) of 2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin (2,3,7,8-TCDD) set individually from their isomers and homologs. In conventional epidemiological studies, when the impact of each of multiple chemical substances is examined, methods such as multiple regression analysis or using a generalized linear model (GLM) have been used on the basis of the same prerequisites. However, in practice, some of the chemicals exhibit collinearity in their effects or do not show a linear dose–response relationship. In recent years, there have been several methods developed in the field of machine learning being applied to epidemiological research. Typical examples were methods using Bayesian kernel machine regression (BKMR) and weighted quantile sum (WQS), and the shrinkage method, i.e., using the least absolute shrinkage and selection operator (Lasso) and elastic network model (ENM). In the future, while taking into account the findings of experimental studies in biology, epidemiology, and other fields, it is expected that various methods will be applied and selected.
著者
今井 長兵衛 高見沢 一裕
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.211-216, 1979-09-15 (Released:2016-09-04)
被引用文献数
1 1

1)非イオン系界面活性剤, polyoxyethylene (6 mol) lauryl ether (PEL)のイエバエに対する殺虫効果を, 室内実験と実地散布により検討した。2)局所施用法のLD_<50>値(μg/♀)は北港群で270,高槻系で260であった。3) 虫浸漬法の死亡率は, 0.3%液に2秒間浸漬すると55%, 320秒間浸漬すると95%であり, 0.6%液に2秒間浸漬すると82%, 40秒間浸漬すると100%であった。4)噴霧試験の死亡率は, 0.3%液を1秒間噴霧すると11%, 15秒間噴霧すると89.2%であり, 0.6%液を1秒間噴霧すると25.7%, 10秒間噴霧すると100%であった。5)実地試験では, 0.1l/秒の割合で散布すると効果がなかった。10l/秒の割合で散布すると, 条件によって50&acd;91%の減少率であったが, イエバエの密度が高いと減少率が低く, 薬量-減少率直線の傾きが小さかった。6)以上の結果から, 殺虫効力, 殺虫機構および実用性を検討し, 補助的な防除手段の1つとして, PELを使用しうると考えた。
著者
今井 啓雄 鈴木 南美
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.194-197, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1

In mammals, bitter taste is mediated by TAS2Rs, which belong to the large family of seven transmembrane G protein-coupled receptors. Since TAS2Rs are directly involved in the interaction between mammals and their dietary sources, it is likely that these genes evolved to reflect species’ specific diets during mammalian evolution. We have investigated intra- and inter-species differences in the function of TAS2Rs of primates in protein and behavioral levels. The results suggest the common mechanism of the diversification of sensory receptors dependent on the species specific environments.
著者
豊田 和隆 永田 修一 今井 康貴 瀬戸口 俊明 小野 圭介
出版者
公益社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.67-74, 2011 (Released:2011-09-08)
参考文献数
7
被引用文献数
2 1

Fixed type pendulum wave energy converter is a kind of movable body type wave energy converter and it was invented by Kondo with Muroran Institute of Technology in Japan. Some researches on this device were carried out experimentally and theoretically, and its high energy conversion efficiency was shown. However, this device was not practical used yet, because the initial cost is so expensive as it needs heavy construction in the sea. And also, it is difficult to keep it safety under the critical weather condition like a typhoon is another main reason. So, as a solution strategy for above problems,Furusawa proposed the uplifting type pendulum wave energy converter. Furthermore Watabe proposed the floating type pendulum wave energy converter (FPWEC) which is moored to the seabed with some lines as another solution. Changing from fixed type device to floating type device, we can expect the reduction of initial costs and emergency measures. Watabe carried out some research on FPWEC, but it is not enough to say that the design method for this device was established.In this paper, we have made a test model of FPWEC for tank test and some tests were carried out as a first step of development for this device.To estimate the performance of this device, we have measured power output and body motion in regular waves.
著者
柚本 玲 今井 綾乃 田中 辰明
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.131, 2005 (Released:2005-12-08)

目的本研究では衣類のカビ汚染を防ぐために市販防虫防カビ剤の代替品として天然植物精油を使用することを目指した。精油は天然由来で生分解性が高いこと、市販されており入手しやすいなど居住者にとって利点が多い。そこで、気体状態でカビを発育阻止する市販の天然植物精油を選出し、効果の持続性、必要量、揮発成分の発育に対する影響を検討することを目的とした。方法衣類のシミから分離したCladosporium cladosporioides、Aspergillus nigerを供試菌としてpotato dextrose 寒天培地に植菌し、ペトリ皿(φ90 mm)内に0.1 mlの精油を含ませた滅菌ろ紙を培地に触れないように設置した。25℃で7日培養後に集落が目視確認できなければ”効果あり”とし、効果持続日数、必要量、精油揮発成分と発育阻止効果との関係を分析した。結果精油の揮発成分に室内空気汚染源となる物質は含まれていないことを確認した。両真菌に効果のあった精油は8種、C. cladosporioidesのみでは3種、A. nigerのみでは2種であった。両真菌を30日以上発育阻止した精油は7種、C. cladosporioides のみでは3種であった。そのうち、本実験の最少量である6μlで30日発育阻止した精油は、両真菌に対してLEMONGRASS、THYME、C. cladosporioidesに対してはROSEWOOD、A. nigerに対してはCINNAMON leafであった。発育阻止持続日数の短いつまり発育阻止効果の弱い精油の揮発成分放散量の方が効果の強い成分よりも多い傾向にあったことから、放散量が発育阻止効果に与える影響は小さいことを確認した。