著者
天野 宏司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

2011年第2四半期に放映されたアニメ『あの花の名前を僕達はまだ知らない』は,秩父市を舞台設定の参考にした作品である。秩父アニメツーリズム実行委員会はこの作品を観光資源化し,8万人・3.2億円の集客効果をあげ,コンテンツ・ツーリズムの成功を収めた。しかし,苦悩も生じる。2012年以降も引き続き誘客を図ることが期待される。制作サイドとの良好な関係のもと,さまざまな誘客イベント・PRが展開されていくが,本報告ではその効果の検証を行う。
著者
天野 聡一
出版者
日本文学協会 ; 1952-
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.27-38, 2017-06
著者
高島 誠司 正木 魁人 黒木 俊介 藤森 祐紀 保科 和夫 岡 賢二 天野 俊康 塩沢 丹里 石塚 修 保地 眞一 立花 誠 八木 瑞貴
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第109回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.OR1-14, 2016 (Released:2016-09-16)

【目的】GDNFに次ぐ真正の精子幹細胞増殖因子としてFGF2が同定された。本研究は,FGF2の精巣内発現動態,発現制御メカニズム及び精巣内機能をGDNFと比較することで2つの因子の役割の違いを明らかにすることを目的とした。【方法】マウス精巣サンプルについては,加齢過程,生殖細胞欠損モデル(ブスルファン(44 mg/kg b.w.)処理),再生モデル(ブスルファン(15 mg/kg b.w.)処理),レチノイン酸過剰投与モデル(750 µg/body),下垂体切除モデル(日本SLCより入手)を準備し,免疫染色,定量的RT-PCR,ウェスタンブロットに供した。セルトリ細胞は,セルトリ細胞特異的にヒトNGF受容体を発現するミュータントマウスよりMACSTMを用いて純化した。【結果】まず,精巣におけるFgf2の発現挙動を既知の自己複製因子Gdnfと比較した。Gdnfは加齢に伴い発現低下する一方,Fgf2はどの週齢でも高発現を示した。精上皮周期にそった発現挙動比較では,GDNFが中期で高発現する一方,FGF2は中期に加え前期でも高発現していた。Fgf2発現細胞は既報のセルトリ細胞ではなく生殖細胞及び精巣間質細胞であった。精巣再生モデルではGdnf同様Fgf2の発現も上昇し,精巣再生への寄与が示唆された。FGF2タンパク質の精巣内発現はヒトを含むほ乳類で保存されていた。Fgf2の発現制御メカニズムの解析では,視床下部-下垂体軸の関与が示される一方,レチノイン酸シグナルは関与しないことが示された。Gdnfについても同様の検討を行い,既報通りレチノイン酸投与によるGdnf抑制が確認されたが,下垂体切除についてはGdnf発現上昇という,定説『下垂体由来卵胞刺激ホルモンがセルトリ細胞のGdnf発現を促進する』とは逆の結果が得られた。現在,精巣におけるFGF2の機能について検討中である。
著者
天野敬太郎 編
出版者
刀江書院
巻号頁・発行日
vol.〔正〕, 1928
著者
山野 薫 天野 真衣 松尾 慎 西川 仁史
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【はじめに】わが国では,1995(平成7)年に発生した阪神淡路大震災以降,数年おきに大規模災害に見舞われ,その度に理学療法士も被災者の支援に駆け付けた。その後,東日本大震災リハビリテーション(リハ)支援関連10団体(JRAT)が組織され,活動を行っている。本研究では,大規模災害時の理学療法士の施設内対応や勤務施設外への災害リハ支援体制の現状を把握することを目的とした。【方法】対象は,一般社団法人兵庫県理学療法士会(県士会)の2012年度版会員名簿に掲載されている会員勤務施設(施設)671施設とした。方法は,郵送による質問紙法(無記名)とした。質問紙への回答の依頼は,理学療法(PT)部門責任者とした。調査項目は,各施設の情報,防災対策,災害支援の支援体制,および自由記載欄とした。【結果】返送された調査票は,265通(回収率39.7%)であった。この内,記載不備の2通を除いた263通を分析対象とした。設立母体別では,医療法人160施設(60.8%),市町立24施設(9.1%),公的な団体16施設(6.1%)等であった。施設区分別では,一般病院105施設(39.9%),介護保険施設47施設(17.9%),総合病院21施設(8.0%),無床診療所21施設(8.0%)等であった。施設の防災対策では,施設全体の災害マニュアルが「ある」198施設(75.3%),「なし」40施設(15.2%),「わからない」25施設(9.5%)であった。対応する災害の種類(重複回答)は,「火災」182施設(69.2%),「地震」167施設(63.5%),「津波」53施設(20.2%),「洪水」54施設(20.5%)等であった。発災時の職員への緊急連絡システムは,「ある」234施設(89.0%),「なし」20施設(7.6%),「わからない」8施設(3.0%),無回答1施設(0.4%)であった。災害対策研修などの実施は,「ある」171施設(65.0%),「なし」78施設(29.7%),「わからない」14施設(5.3%)であった。災害リハ支援の人員派遣体制は,独自の派遣制度が「ある」12施設(4.6%),「なし」227施設(86.3%),「わからない」24施設(9.1%)であった。また,発災時の人員派遣(重複回答)は,「有給休暇」56施設(21.3%),「ボランティア休暇」26施設(9.9%),「独自の制度」22施設(8.4%),「関連団体の制度」17施設(6.5%),「日本理学療法士協会(以下,協会)の制度」14施設(5.3%),「わからない」88施設(33.5%),無回答72施設(27.4%)であった。【考察】本研究の特徴的な課題は,以下の2点と考えられた。第1は,災害リハ支援の派遣体制は,86.3%に整備されておらず,「わからない」(9.1%)を加えた95.4%の施設は,理学療法士の施設外活動の支援体制がないことが分かった。また,発災時の人員派遣の手続きは,「有給休暇利用」と「ボランティア休暇利用」が主であり,個人の休暇に頼っていた。加えて,回答の60.9%が,「わからない」と無回答であったことは,臨床現場が持つ災害リハ支援の派遣体制の理解度や取り組みの温度差ととらえられる。災害時の人員派遣の法的根拠は,災害対策基本法をもとに災害救助法(昭和22年10月18日法律第118号)によって整備されている。しかし,各法律は人命最優先の原則に基づくため,廃用症候群や障害の管理などで理学療法士の支援が必要な時期(JRATが示す第2期後半から第3期前半(発災後約2か月))の活動に対して有効な法整備となっていない。ところで,日本看護協会は,災害派遣事業の中で臨床経験5年以上の会員を対象に「災害支援ナース」の養成講習会を開催している。理学療法士も被災者の健康管理に幅広く貢献できる職種であることから,協会等を中心に被災地で活躍できる人材育成を行い,前述した温度差の解消を図るべきである。第2に,各施設の防災対策については,PT部門責任者は施設全体のマニュアルの存在を認識していたことが挙げられる。この点は評価できるが,その多くは火災マニュアルであり,年1回の防火訓練により,身近な体験として回答を引き出しやすかったものと考えられる。また,発災時の職員に対する緊急連絡システムも約9割に整備されており,好適な結果といえる。しかし,本研究は大規模災害の模擬検証の有無まで踏み込めておらず,今後の課題とした。今後,PT部門は,取扱患者数や職場方針等を踏まえて,人員配置を考え,防災対策と災害リハ支援業務を希望する職員を派遣できる体制を整える努力が必要である。【理学療法学研究としての意義】災害リハ支援は,理学療法士の就労環境(人的・物的環境)に左右される。PT部門は,発災時の人員派遣に対応できる平素の組織作りが重要であり,本研究はその足がかりとなる。
著者
天野 昌功
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学経済研究 (ISSN:09127216)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.511-528, 2005-12-14

This paper examines the causal directions between financial development and economic growth for prewar and postwar Japan, U.S.A., and U.K. The method used here is the one recently developed by S. Hall, M. Pesaran, and R. Wickens et al. and is what can be called a generalized (or extended) Granger causality test. The paper shows that in Japan and the U.K., the Patrick's hypothesis holds, where the hypothesis implies that in the early stage of development, financial factors typically lead and cause real-side development, while in the later stage, the reversal of causal directions occurs. In the U.S., however, the opposite causal patterns (i.e., in the prewar period, the realside causes the financial-side) are observed. The paper also compares the above results with those derived from traditional Granger causality tests.
著者
天野 智裕 AMANO Toshihiro
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践 = BULLETIN OF THE FACULTY OF EDUCATION MIE UNIVERSITY. Natural Science,Humanities,Social Science,Education,Educational Practice (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.445-451, 2018-01-04

本研究では、若手教員の指導力等の育成における、ユニバーサルデザインの視点からのアプローチの有効性について、小学校の若手教員への指導力向上に関するアクションリサーチや若手教員及び管理職からの聴き取り調査をもとに検討を行った。その結果、若手教員育成におけるユニバーサルデザインの視点からのアプローチは、(1)具体性、(2)効率性、(3)共有性の3点において有効性が認められた。
著者
高橋 徹 角田 美穂 篠山 大明 天野 直二
出版者
The Shinshu Medical Society
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.125-132, 2008 (Released:2011-01-28)
参考文献数
13

This study is a sequel to our previous report in 2006 which examined the discrepancies between the true diagnosis and the diagnosis recorded in externally submitted documents. The Japanese term for schizophrenia was changed from seishin-bunretsu-byo (mind-split-disease) to togo-shitcho-sho (integration disorder) in August 2002. We examined documents externally submitted in 2003 or later, and compared them with the result of our previous study which reported the recorded diagnosis in documents submitted in 2000 or earlier. While schizophrenia (seishin-bunretsu-byo) was recorded as the diagnosis in 70.5% of the public documents in or before 2000, the number recorded as schizophrenia (togo-shitcho-sho) has risen to 94.7% since 2003. Similarly, the figure rose from 5.9% to 40% in private documents. It is presumed that the rise in the frequency of recording schizophrenia as the diagnosis is affected by the fact that the rate of informing patients of the diagnosis of schizophrenia has increased due to the change in the Japanese name of the disease. The wider use of international classification systems, more patient participation in treatment, and medical welfare policy are also likely to have had an effect.
著者
畠中 坦 天野 数義 鎌野 秀嗣 花村 哲 伊藤 直貴 佐野 圭司
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.114-129, 1981

1980年までの実質14年間に著者の一人(H. H.)が責任治療を行った脳腫瘍308例のうち,放射線治療を行ったのは212例であり,そのうち特に神経膠腫(グリオーマ),髄膜腫,肉腫,計146例について,光子(photon,コバルト60またはリニヤック)による治療と,低速中性子(原子炉による硼素中性子捕捉療法)とを比較した.前者は102例,後者は44例に行われたが,後者のうち12例は光子治療が無効であったためさらに中性子捕捉療法を行ったものである.病理組織診断は成績判定に重要なので,客観的立場にある欧州人神経病理学者に再判定を依頼した. (1) WHO分類によるIII~IV度膠腫(ほぼ, Kernohan分類のIII~IV度に近く,いわゆるGlioblastoma)では,光子治療(その大部分の症例は化学療法,免疫療法を併用している)による平均生存は12.9カ月で,全41例が最高3.9年までに死亡したが,低速中性子捕捉では18例中5例が生存しており,平均は17.8プラス月を越えた.これは,近年の主要な報告(Gillingham 13.8カ月, Walker 8.4カ月, Jellinger 13.3カ月)に比べても上廻っており,これまでの最高生存は8年6カ月を越えている.(ことに初回切除術をH.H.が自ら行いすみやかに中性子捕捉療法を行った10例では,初回手術の平均2週間以内に中性子捕捉療法が行われており,平均生存は24.4カ月を越え10例中4例が生存している.) (2) 天幕上II度の膠腫では,光子群37カ月中性子捕捉群36カ月以上と差はないが,前者の80%はすでに死亡し,後者は80%が生存している. (3) 橋・延髄の膠腫では光子群16例が全例死亡し,平均は8カ月であるのに対し,中性子捕捉治療では18カ月を越え,最長生存は,当初4,200ラッド照射後再発し昏睡にまでいたりその後中性子捕捉療法を行った当時3歳の小児で,現在まで4年半生存,小学校に進学している.<br> 深部治療に好適な熱外中性子の得られる原子炉がないことと,早期治療の原則が行われていないため,まだこの療法の真価は発揮できてはいないが,これ迄の限られた経験からみて今後一層の進歩・普及が期待される.また他種癌の治療への適用が検討されている.
著者
小守 継夫 若林 正樹 天野 英晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.21, pp.1-6, 1999-03-04
参考文献数
4
被引用文献数
1

慶應義塾大学では並列計算機の性能評価を目的に,並列計算機シミュレータライブラリISISと相互結合網シミュレータライブラリSPIDERを開発している.本研究では,これらのライブラリを利用して分散共有メモリ型並列計算機モデルであるNUMAのシミュレーションを行うため,新たな機能ブロックとしてネットワークインタフェースを開発してライブラリの拡張を行った.本稿では,ライブラリの拡張方法と,実装した幾つかのシミュレータ上でSPLASH2プログラム集を実行して性能評価を行った結果を示す.本研究により,様々な相互結合網について命令レベルシミュレーションによる性能評価を可能にした.A instruction level simulation library "ISIS" which is developed by Keio University supports to simulate a bus connected multiprocessor. On the other hand, "SPIDER" which is also developed by us supports to simulate an interconnection networks. Here, these two simulation libraries are combined to simulate a large scale multiprocesor connected with an interconnection network. We also implemented several distributed shared memory mulitprocessor simulator based on the new library. In this paper, the new extension method of library is described, and performance evaluation of the implemented simulator is shown.
著者
天野 秀樹 神原 一之 寺垣内 政一 植田 敦三
出版者
広島大学
雑誌
中学教育 : 研究紀要 (ISSN:13441531)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.41-50, 2004-03-31

This Study, the purpose of which is to enhance Student's mathematical ability as applied to daily life, approaches it from building up Student's ability of communication. We propose a curriculum adapting Quick Draw, which is practiced in the United States, and examined the effect of it through an experimental lesson. As a result, the following points are discoverd '・ Students come to consider an explanation and a reason of a solution for the mathematical problem, their motivation for participation in negotiation rises, and it is possible to deepen their understanding of mathematical contents. After this study, we will promote this study and declare the function of the ability of communication in mathematics in application to daily life.
著者
天野 徹
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第8回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.A-2-3, 2017 (Released:2018-02-18)

Foreigners who visit Japan exceeded 30 million a year. It is inevitable that they will be disaster vulnerable people when a large-scale disaster occurs during their stay. But, countermeasures for that is not enough. In this report, we consider a way of evacuation induction, a plan of two step guidance, a possibility of business model for sufficient supply of private shelter by contract between private companies, and an activities to carry it out.
著者
成林 晃 南里 豪志 天野 浩文
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2016-HPC-155, no.34, pp.1-9, 2016-08-01

近年,大規模化する並列計算機において,集団通信による通信時間の影響を減らす手法として,非ブロッキング集団通信による通信時間を計算時間で隠蔽する高速化手法が注目されている.非ブロッキング集団通信において,計算と並行して通信を進めるための実装の一つに,スレッドを用いる手法がある.これは progress thread と呼ばれる,通信専用のスレッドを利用するものであり,この手法は他の実装に比べ,利用が容易で,かつ通信を隠蔽しやすいという特徴がある.現在,この手法による非ブロッキング集団通信の実装を選択できる MPI ライブラリはいくつかあるものの,通信隠蔽の効果が十分検証されておらず,実用性が不明である.そこで本稿では,それらの実装による通信時間隠蔽の効果を調査した.実験の結果,メッセージサイズが小さいと progress thread を利用することによるオーバヘッドによりかえって遅くなる場合がある,等の傾向を確認できた.