著者
金城 春野 小倉 暢之
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.83, no.750, pp.1533-1542, 2018 (Released:2018-08-30)
参考文献数
38

Hisao Nakaza was one of a handful of architects who contributed to building activities in Okinawa before, during, and after the Second World War. He engaged in the post-war recovery construction in the forefront immediately after the war, and later served as the first president of the Okinawa Society of Architects & Building Engineers (O.S.A.B.E.). Nakaza was a pioneer who represented Okinawan architectural society in the early post-war period. This study defines the period before 1960 as the dawn of concrete house popularization in Okinawa and aims to clarify the aspects of the development of architecture in Okinawa during this period, examining the architectural activity of Hisao Nakaza, who played a leading role in laying the foundation for the spread of concrete buildings. Results obtained from each section are as follows: 1) Nakaza was engaged in the public construction work in Okinawa before the war. That experience correlated to his active involvement of public work of American Army immediately after the war and he obtained advanced technologies. He employed masonry construction methods, utilizing local materials from 1950 to 1953 when material procurement and factory equipment were incomplete for the Reinforced-Concrete (RC) building. After 1954, he made the most of the properties of RC building, which made free form possible and also designs were changed. He was also devoted to designing activities and writing activities for magazines and newspapers and enlightened people on the dissemination of non-wooden buildings. 2) During his tenure as the President of the O.S.A.B.E., Nakaza organized discussion meetings of engineers and competitions of farm house design. Discussion meetings promoted the common consciousness of the dissemination of concrete housing among the engineers. Competitions nurtured young architects and at the same time offered the opportunities to make people known a new image of farmers' housing. Furthermore, interactions between Japanese and American engineers staying in Okinawa through meeting led to the publication of booklets about rural houses. In addition, requirements for concrete housing suitable for the land and climate were presented. Furthermore, financing facilities and tax system revisions for the establishment of concrete buildings were requested to government. 3) In the development of housing design, starting from 1949, masonry construction was performed for two years. After stone building and brick building were examined, non-wooden building was fulfilled. Concrete block (CB) building was introduced to build plumbing water parts of wooden houses around 1955, which improves durability, sanitation and handiness. CB building was frequently employed between 1952 and the beginning of 1955, which were designed by taking into consideration the climate features of the region from the beginning of the first introduction. The farmer house model of CB building was opened to the public and earned a great response. Finally, RC building entered the mainstream in 1956. At the same time, screen blocks were created and frequently utilized. The shape of screen blocks was contrived where both usability and exquisite design were found for the subtropical climate of Okinawa. As stated above, Hisao Nakaza was dedicated to the activities of the dissemination of concrete housing in diversified fields such as technical aspect (design), publicity (writing to enlighten people) finance (request for the support of financial policies) and education (cultivate architect at O.S.A.B.E). This study examined the process of Okinawan architecture after the war and revealed that the history of modernization was based on not only the unilateral receiving of advanced technology under military occupation but also the initiative struggle of the local architect, Nakaza, with roots in the region of Okinawa.
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.21, no.10, pp.110-112, 2012-11

ナゼナゼ社の営業部にて。「はい、すぐに仕様Bに再設定させていただきます。大変申し訳ございませんでした」。血相を変えて、電話対応しているミツオさん。電話を切るなり、切羽詰った内容を営業課のナンデ課長に報告する。すぐさまナンデ課長が、技術課のドウダ課長に連絡を取る。ミツオさんはナンデ課長の指示で、別のフロアにいる技術部のコウジさんのところに駆けつける。
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 Wagner G. S. 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
Japan Society for Medical Education
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984
著者
大谷 龍治 當別當 洋平 米田 浩平 泉 智子 安岡 辰雄 宮島 等 小倉 理代 弓場 健一郎 高橋 健文 細川 忍 岸 宏一 日浅 芳一
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.657-663, 2016 (Released:2017-06-15)
参考文献数
20

症例は60歳, 男性. 2015年4月, 夜間嘔吐後に心肺停止状態となり, 救急要請された. 救急隊到着時は心室細動 (ventricular fibrillation ; VF) で, 自動体外式除細動器 (automated external defibrillator ; AED) にて除細動後, 自己心拍が再開し当院に搬送された. 来院時, 心電図にJ波はみられず, 下・側壁誘導にST低下を認めたものの心臓超音波検査で壁運動異常はみられなかった. 意識レベルの低下が遷延しており, 呼吸状態も不安定なため, 鎮静・気管内挿管下に低体温療法を開始した. 治療開始30分後からVFを生じ, 体温が35°C以下に低下後は電気的ストームとなった. 抗不整脈薬による抑制効果はなく電気的除細動を繰り返した. 12誘導心電図を再検したところ, 初診時には認めなかったJ波が広範な誘導に出現しており, 低体温によって顕性化したものと判断した. 低体温療法を中止し, イソプロテレノールの持続静注を開始したところ, 速やかにJ波は消失し, VFの抑制が得られた. 体温が正常化後は, イソプロテレノールを中止してもJ波は出現せず, 以後VFを生じることはなかった. 心肺蘇生後症例の低体温療法時には, J波が顕性化してVFを生じる症例があることに注意すべきと思われた.
著者
小倉 尚也 中村 昭子 平田 成 三軒 一義 留岡 和重
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.103-103, 2006

南極マイクロメテオライトの80%は含水鉱物を含んでいる(Engrand and Murette, 1998).しかしながら,地球に落下した隕石の中で含水鉱物を含むものは3%程度しかない.他方,小惑星では30-40%が含水鉱物を含んでいる.このような含水鉱物の相対存在度の違いを説明するために,含水多孔質物質をターゲットとした衝突実験を行い,高速度衝突による含水鉱物の脱水がダスト形成に与える影響を調べることを研究テーマとしている.
著者
磯前 順一 小倉 慈司 苅田 真司 吉田 一彦 鍾 以江 Pradhan Gouranga 久保田 浩 山本 昭宏 寺戸 淳子 岩谷 彩子 小田 龍哉 藤本 憲正 上村 静
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

西洋近代に由来する人権思想の世界的な普及にもかかわらず、当の西洋においても、あるいは日本などの他のさまざまな地域においても、差別(人種差別だけでなく、いじめや戦争、 テロまでを含む)が依然としてなくならないのは、なぜだろうか。本研究では、これまで「聖なるもの」と「俗なるもの」の二分法で説明されてきた「宗教」と「社会」とのありかたの理解を、日本宗教史と世界諸地域の比較宗教史との学問の蓄積からあらたに問いなおし、現代社会における公共性の問題と結びつけて検討する。そのことで、公共空間における差別と聖化の仕組みがあきらかになり、より具体的な公共性のあり方についての議論が可能になることが期待される。
著者
駄本 建二郎 小倉 慶満 市川 純章 原 文雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2002, 2002

環境との相互作用から柔軟に形態を変化させ新たな機能創出を行うシステムを形態機能機械としてとらえ, 複数台の自律移動モジュールが柔軟に結合した線状クラスタロボットシステムの形態機能の創出について研究を行っている。今回クラスタロボットモジュール用に分離可能な結合機構を開発した。形態形成実験の実機実験およびコンピュータシミュレーション結果を報告する。
著者
小倉 芳彦
出版者
学習院大学
雑誌
学習院史学 (ISSN:02861658)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.91-92, 2011-03
著者
須長 史生 小倉 浩 正木 啓子 倉田 知光 堀川 浩之
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.396-421, 2020

本研究は,2016年度から2018年度の3か年にわたって実施した「インターネットを活用したセクシュアル・マイノリティに関する学生の意識調査」の2018年度分実施内容に関する結果の報告である.すなわち,本論文は「セクシュアル・マイノリティに対する大学生の意識と態度:第1報」(須長他[2016])および「性的マイノリティに対する大学生の意識と態度:第2報」(須長他[2017])の続編であるとともに,特に3か年分の調査結果を俯瞰してこれまでに得られた知見をまとめたものである.本研究の目的は18歳から20代前半の男女の,性的マイノリティに対する意識や態度を明らかにすることである.調査対象は2016年度,2017年度と同様に,首都圏の医療系A大学一年生とした.3回目の調査である2018年度においては,在籍学生数598名に対して,453名(男子136名,女子315名,その他2名)からの回答が回収され,回収率は75.8%であった.プライバシーの確保と回収率の向上のために,前2回の調査と同様インターネットを活用し,スマートフォンを用いたアンケートに回答する方法で調査を実施した.アンケート回答の集計結果から得られた,主要な知見を列挙する.①性的マイノリティに関する正しい知識を有している割合は2017年度と比較して向上した.②性的マイノリティに関する正しい知識を身に付けたいと考える学生の割合は3か年を通じて増加している.③身近に存在する同性愛者(同じ大学の人,きょうだい)に対する嫌悪感は3か年を通じで漸減傾向にある.本報告では,上記の単純集計から得られる知見以外に,3か年分の回答に対して実施した主成分分析の結果から,性的マイノリティに対する意識や態度における特徴的な応答を抽出し,学生像の把握を試みた.また,戸籍上の性別と性的マイノリティに対する意識や態度に何らかの相関があるかという問いに対しても,統計的な解析を実施した.これらの結果も併せて報告する.
著者
井上 興一 村瀬 治比古 小倉 東一 中原 光久 染谷 孝
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.16-19, 2004 (Released:2005-08-05)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

To improve the taste of leaf lettuce (Lacutuca sativa L.) grown hydroponically, an introduction of sweetening chemicals into the plant through the roots was examined. Sweetening chemicals used in this study were steviol glycosides obtained by extracting the leaves of Stevia rebaudiana Bertoni. Glucose molecules were partially combined with the steviol glycoside molecules by an enzymatic procedure with α-glucosyltransferase.Stebioside and rebaudioside-A were more markedly accumulated in lettuce leaves than other steviol glycosides and their introduction ratios, the ratio of the amount of a steviol glycoside contained in the plant to the amount in the volume of solution absorbed by the plant, were 0.15-0.25 and 0.8-0.11, respectively. The steviol glycosides with combined glucoses were hardly incorporated into lettuce leaves. The lettuce leaves, when treated with the steviol glycoside solutions at the concentrations of 0.5% or 1.0%, were shown to be evidently sweet and tasty by the sensory evaluation test.
著者
小倉 信夫
出版者
Japanese Nematological Society
雑誌
Japanese journal of nematology (ISSN:09196765)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.99-102, 2004-12

培養条件下でのマツノザイセンチュウ(センチュウと略す)の増殖に対する殺虫剤(アセフェート(オルトランR)、クロルピリホスメチル(レルダンR)、フェニトロチオン(スミチオンR)、マラチオン(マラソンR)、ピリミホスメチル(アクテリックR)、ピリダフェンチオン(オフナックR))、殺ダニ剤(デコフォル(ケルセンR))の抑制効果を調べた。クロルピリホスメチル、フェニトロチオン、ピリミホスメチル、ピリダフェンチオンは培養条件下でセンチュウの増殖を抑制した。これらの殺虫剤のセンチュウ増殖を抑制する濃度は、それぞれ0.09、0.45、0.62および<0.25ppm以上と推算された。マツ樹幹注入剤メスルフェンホス(ネマノーンR)と酒石酸モランテルナトリウム塩はそれぞれ1.28および3.58ppm以上の濃度で同様の効果を示すと推算された。クロルピリホスメチル、フェニトロチオンおよびピリダフェンチオンはマツノザイセンチュウの媒介昆虫であるマツノマダラカミキリに対する予防散布薬の成分でもある。このような一致は興味深い。
著者
宮田 明子 夏秋 優 小倉 千香 松本 晴子 山西 清文
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.407-410, 2004

46歳,男性。平成15年3月下旬に,ホタルイカの生食をした。同年4月上旬より前胸部左側にそう痒感を伴う移動性の紅斑が出現してきたため,当科を紹介され受診した。初診時,前胸部左側に不整形で不規則な線状の浮腫性紅斑が存在し,一部に浸潤と紫斑を認めた。移動性紅斑の先端と紫斑部を皮膚生検したところ,紅斑先端部では旋尾線虫幼虫の虫体を認め,紫斑部では軽度の血管炎を認めた。皮膚生検後,皮疹は著明に改善した。
著者
水品 研之介 小倉 剛久 亀田 秀人
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.328b, 2015 (Released:2015-10-25)

関節リウマチ(RA)の治療にメソトレキセート(MTX),生物学的製剤が導入されている中で生じるニューモシスチス肺炎(PCP)は,急激な経過をとり重症の呼吸不全を呈することが知られている.RAのような,非ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症例で生じるPCPでの肺障害は主に宿主の免疫応答によって生じることが知られている.サラゾスルファピリジン(SASP)はRAの治療に用いられる薬剤だが,非HIVモデルのマウスのPCPにおいて,SASPの投与が,肺における免疫応答を減弱させたり,マクロファージの貪食を促進させ,PCPの重症度を改善させた報告がある.しかし,実臨床の現場でSASPとPCPの発症について検討された報告は未だに無い.そこで,MTX内服中のRA患者がSASPを内服することにより,PCPの発症を抑制できるかどうかを検討した.【方法】対象は2005年1月から2013年10月までに当院にて加療されたRA患者とした.MTXを内服している対象患者合計210人が抽出され,SASP併用のない群と,SASP併用のある群に分け,両群間においてPCP発症率に差があるか統計学的に検討した.【結果】SASP(−)群では149例中10例にPCPの発症が認められたのに対し,SASP(+)群でのPCP発症はなく,両群間には有意な差が認められた(P = 0.0386).【結論】SASPの内服はRA患者においてPCP発症抑制効果があることが示唆された.今後,更なる大きなコホートやRCTによる検証が望まれる.
著者
小倉 隆一郎
出版者
文教大学
雑誌
文教大学教育学部紀要 = Annual report of the Faculty of Education, Bunkyo University (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
no.48, pp.137-144, 2014

本学ではピアノの基礎技能養成と子どもの歌の弾き歌いの指導に,Music Laboratory システムを利用している.これらの授業を支援する目的で,ピアノの基礎技能については,受講する学生に2006年から模範演奏データを提供しており,改善を加えながら現在も継続している.一方,子どもの歌の弾き歌いについては2012年にビデオによる模範演奏データを提供する試みを行った.この試用によって,演奏のスピードが変えられない,著作権の問題,手元映像がやや不鮮明などの問題点が認められた.これらの問題点に対応するデータ提供方法を検討していたところ,この度,ヤマハ株式会社より「ヤマハミュージックレッスンオンライン」の試用の許諾が得られたため,本論ではこのサイト内の「ピアノ弾き歌い講座」の試用報告を中心に述べる.
著者
小倉 義雄 中井 英幸 柳川 眞 川村 壽一 Ogura Yoshio Nakai Hideyuki Yanagawa Makoto Kawamura Juichi
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要. 自然科学 (ISSN:03899225)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.63-77, 1994-03-10

Urinary calculi, as biocrystals, are grouped into several types and named based on their chemical compositions and the mineralogical features. Among them, calcium that contained calculi showed maximum amount. Mineralogical study on calculi both of the calcium oxalate (partly contained uric acid) and magnesium ammonium phosphate have been described and some genetic process are also discussed. Calcium oxalate samples mainly composed of whewellite and amorphous-like substances, lacking in weddellite. Most of the samples can be divided into crust and based on their in ternal structure which is similar to that of marine manganese nodules. The core zone contains several concentric stripes of light and dark materials, showing so-called colloform and zonal structure. Spherulitic structure which is composed of aggregate of needle whewellite crystals were also observed at the boundary between core and crust. Magnesium ammonium phosphate calculi consists struvite and amorphous-like substances. In cross section, it showed banded structure which is composed of alternate zone of two materials. In both calculi, Ca, Mg, P, C and F were detected by EPMA method. Ca content in generally high with uniformly distribution, and some correlation between Ca and other elements such as Mg and P were observed, locally, in the calcium oxalate samples. In magnesium ammonium phosphate calculi, Mg and P were almost uniformly distributed with high concentration. All elements in calculies probably exist as state of very micro particles.生体結晶として、現在尿路結石にはその種類別にいろいろな構成成分、化学式、鉱物名が与えられている。これらの結石類ではカルシウム系成分が最も多く見出されている。本報文では蓚酸カルシウム(一部尿酸を含む)および燐酸マグネシウム・アンモニウム結石に関する鉱物学的性状を検討し、生成過程についても考察している。蓚酸カルシウム結石は非晶質様物質とwhewellite(1水化物)より構成され、weddellite(2水化物)は特定されない。多くは内部が、内核、外核、外殻部に区分される構造を示し、核部の周りにコロフォーム構造、累帯構造、球顆状構造等が顕著である。燐酸マグネシウム・アンモニウム結石は非晶質様物質とstruviteから構成され、内部にはこれらの互層による多重の帯状構造がみられる。EPMAによる元素分析で、両結石ともCa,Mg,P,O,C,Fが検出される。蓚酸カルシウム結石では試料粒全般にCaが高濃度で均一に分布し、部分的にCaと他のP,Mg,Fが相関関係を示す。また燐酸マグネシウムではMg,P全体に均一に高濃度で分布する。これら結石を構成するすべての元素は極めて微細な粒子として含まれている。
著者
小倉 協三 古山 種俊
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.459-466, 1981-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
54
被引用文献数
2

Applications of prenyltransferases to the organic synthesis of some biologically active compounds are described.Trishomo-15, bishomo-16 and homo-farnesyl pyrophosphate 9, whose carbon skeletons are the same as those of the insect juvenile hormones, JH 0, JH I, and JH II, respectively, are synthesized by the action of farnesyl pyrophosphate synthetase of pig liver.The stereospecific C-C bond forming reaction of farnesyl pyrophosphate synthetase was efficiently utilized in the asymmetric synthesis of the stereoisomers of faranal, a trail pheromone of the Pharaoh ant, to establish the absolute configuration of the pheromone.The distribution of carbon chain length of polyprenyl pyrophosphates synthesized with solanesyl pyrophosphate synthetase of Micrococcus luteus can be controled artificially by changing the Mg++ concentration of the reaction mixture.