著者
新田 和宏
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.28, pp.73-93, 2011-09

[Abstract] It may be said that The Tohoku Earthquake and accident of Fukushima Dai-ichi nuclear power plant disclose New Politics. With both the disasters, I can confirm the politics around post-nuclear power plant in Japan. And, I can understand that this politics develop the political issue of reconstruction of the governance corresponding to the nuclear plant accident, the dismantling of the regime for nuclear power plant, and the revival as the sustainable welfare society of the stricken area. And also, I can expect sustainable politics as New Politics in stricken area.
著者
新田 和宏
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.29, pp.17-31, 2012-03

[概略] 本稿は、東日本大震災の経験を踏まえ、被災地や日本社会全体を、持続可能な社会として再生するための教育的アプローチであるESD (持続可能な開発のための教育)に着目しつつ、そのESD自身が、震災を契機にして、熟議による市民性教育をべースにしたESDとして再生する必要性について論究する。 [Abstract] This article discusses ESD, while according to the experience of the Tohoku Earth quake. I propose ESD, as new version, that based on citizenship education, and related the deliberative democracy. New ESD, so to speak, is the educational approach to revive and renew as sustainable society not only the stricken area but also Japanese society intotally.
著者
島田 三惠子 鮫島 道和 保 智巳 新田 紀枝 大橋 一友 白井 文恵
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

妊娠中から産褥期の母親の生活リズムおよび生活習慣と、乳児の睡眠覚醒リズム等のcircadian rhythmの良否および生活習慣との関連の有無を明らかにする事を目的として行った。対象:大阪府内の研究協力病院の母親学級(参加者の合計328名に説明)と妊婦外来でリクルートし、研究参加に意思表示した妊婦75名のうち、同意書が得られたのは平成19年11月迄に出産予定の妊婦60名であった。縦断的に追跡調査できたのは産後1ヶ月の母子53名、産後4ヶ月の母子41名であった。方法:妊娠末期、産褥1ヶ月・4ヶ月の計3時点で、(1)生活習慣と生活リズムの質問紙調査、(2)睡眠表1週間記録と平行して(3)アクティグラフで睡眠覚醒リズムと活動量を4日間測定と(4)唾液を1日4回3日間家庭で採取した。同時にこの妊婦から生まれた乳児の生後1ヶ月と4ヶ月の2時点で、母親と同時に(2)乳児の睡眠表記録1週間と(3)アクティグラフ(4)唾液採取し、メラトニンを測定した。結果:妊娠出産に伴って睡眠覚醒リズムは変化し睡眠の質が悪化するが、妊娠末期から産後4ヶ月では、睡眠が分断されても最長睡眠時間は夜間にあり、睡眠覚醒のリズム周期は24時間であることが明らかにされた。妊娠末期から産後4ヶ月の期間は最長睡眠の入眠時刻が早いほど最長睡眠時間は長くなり、早寝は産後の睡眠状態の改善に役立つことが明らかにされた。また、妊娠末期に妊婦が早く寝ることによりその新生児が夜間多く眠ることが明らかにされ、ヒトにおいても母体の生活リズムを基本として胎児期に発達し始めることが明らかにされた。新生児の睡眠などの生活リズムはその後の乳幼児の基本的な生活習慣の形成あるいは生活習慣病の発症との関連が示唆されている。従って、妊娠期から規則的な生活習慣を持つこと母子の生活習慣病の発症の予防に資する重要な意義がある。今回の対象には、妊娠合併症を持つ異常妊婦は数名しか同意が得られず、妊娠中の生活リズムや生活習慣が妊娠・分娩・産褥経過に及ぼす影響については十分検討できなかったため、事例を積み重ねて今後の継続課題とする。
著者
長谷川 正 松川 正樹 鎌田 正裕 新田 英雄 犀川 政稔 真山 茂樹 長谷川 秀夫 原田 和雄 中西 史 松川 正樹 長谷川 秀夫 新田 英雄 鴨川 仁 小川 治雄 前田 優 犀川 政稔 吉野 正巳 真山 茂樹 原田 和雄 中西 史 土橋 一仁 西浦 慎吾 鎌田 正裕
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

理科の実験・観察を児童・生徒に印象づけるための動的実験・観察教材として,室内用を29件,野外用を3 件開発した.そして,それらを授業実施するため,教師,児童・生徒,保護者,地域のボランティアと大学教員や学芸員,学生としての院生と学部生からなる室内型と野外型の支援システムを構築した.さらに,学生・院生の科学コミュニケーターとしての意識を高めための,支援システムを活用した科学コミュニケーター育成プログラムの開発を試みた.
著者
安村 禎明 秋山 英久 小口 邦彦 新田 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.3048-3055, 2002-10-15
被引用文献数
1

本論文では,交渉研究の題材としてモノポリーゲームを取り上げることを提案し,これまでの我々のモノポリーエージェントに関する研究を紹介する.まず,モノポリーの特徴などを簡単に述べ,モノポリーエージェントと人間のプレイヤがネットワークを通して対戦できる電子化モノポリーについて説明する.また,モノポリーエージェントに必要な機能を列挙する.次に,モノポリーエージェントの一例として我々の作成したエージェントを紹介する.このエージェントは期待値に基づく評価関数を用いて資産を評価する.エージェントは交渉による双方の評価関数の増分が等しくなるように交渉案を作成する.このエージェント用いたシミュレーションの結果からエージェントの特徴を分析できることを示した.In this paper, we propose to employ the MONOPOLY game as a subject of a negotiation research, and introduce our study on MONOPOLY agents. First, we briefly describe the features of MONOPOLY, and explain an electronic MONOPOLY that enables agents and human players to play the MONOPOLY game via network. Functions required for a MONOPOLY agent are enumerated. Next, we introduce an instance of a MONOPOLY agent. This agent evaluates player's property by an evaluation function based on expected values. The agent make a proposal that the property increments of both sides are balanced. From the results of the simulation using the agents, we can analyse the agent's character.
著者
新田 直子 馬場口 登 北橋 忠宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1838-1847, 2001-08-01
被引用文献数
24

我々は放送型スポーツ映像に対して映像・試合の構成に従い,ストーリー上重要と考えられる部分への意味的なアノテーションの自動生成を試みる.まずクローズドキャプションと呼ばれる言語ストリームから,キーワード列探索によりスポーツ映像において重要な意味をもつ実際に試合が進行している部分を抽出した上で,各部分でのプレイ・プレイを行った選手に関する情報を抽出しアノテーションを生成する.次に生成したアノテーションを付ける映像位置を決定するため,画像ストリームに対するマッチングにより同様に試合進行部分を抽出することで映像分割を行う.最後に両ストリームの時間的同期をとることによって,生成したアノテーションを映像に対して与える.本手法をスポーツ映像の例として実際のアメリカンフットボールの試合映像に適用し実,験を行った結果,再現率75%,適合率90%で映像の正確な試合進行部分に対して自動的にアノテーションを付けることが可能となった.
著者
久光 徹 新田 義彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.71-72, 1993-03-01

べた書き日本語文の形態素解析においては、一般にきわめて多数の解が生じるため、それらの中から適切な解を選択する必要がある。そのためにさまざまな解の尤度付け手法が提案されているが、単語(またはカテゴリー)連接に関するマルコフモデルを用いて解の尤度付けを行なう手法は、代表的なものの一つである。本報告では、マルコフモデルを用いる手法において、与えられたマルコフモデルをより有効に利用し、モデルを変形することなく尤度付け精度を向上させる方法として、入力文字列に基づく各解の条件付き確率を利用する方法を提案する。以下では、マルコフモデル、条件付き確率の利用法、およびアルゴリズムについて簡単に述べた後、本手法により、最小コスト解の個数を(正解を含んだまで)低減できることを実験的に示す。更に、本手法を拡張して適用することにより、ある種の非確率的な尤度関数(例えば形態素数最小法、コスト最小法)についても同様の効果が見られることを示す。
著者
大久保 亮介 片上 大輔 新田 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.587, pp.7-12, 2005-01-17

本研究の目的は, 電子掲示板を対象として, 現在注目されている話題を低コストで把握し, 近い将来流行する話題の予測することである.本研究では電子掲示板上の話題の伝搬を解析する手法として, リンク情報に基づくアプローチを提案する.投稿中に現れるリンク情報を抽出し, それがどのように伝搬していくかを調べる事によって, 伝搬のパターンの分類と流行度合いの測定を行う.未知の話題が流行するか否かの予測は, サポートベクターマシン(Support Vector Machine)によるクラス分類によって実現した.収集した既知の流行的話題に対して本手法の有効性を検証する実験を行った.
著者
大前 清嗣 小川 哲也 吉川 昌男 新田 孝作 大塚 邦明
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.915-921, 2013 (Released:2013-10-05)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

透析患者において高カリウム(K)血症は心臓突然死の危険因子と考えられている.一方,心疾患合併患者では低K血症が致死性不整脈の誘因とされている.今回われわれは透析患者における血清K(SK)と心血管死との関連をコホート研究により検討した.当院外来透析databaseに登録された症例を対象とした.対象症例について心血管死をend pointとし2010年10月まで追跡しCox比例ハザード法により生命予後関連因子を抽出した.対象を透析前SKで層別化(SK≦4.5, 4.5<SK≦5.0, 5.0<SK≦5.5, 5.5 mEq/L<SK)し,説明変数には層別化したSKのほか,年齢,性別,合併症,透析歴,透析前後の血圧,生化学,末梢血検査値を用いた.Database登録の309例中data不備を認める16例と転院により追跡不能となった33例を除外した.解析対象の260例は男性149名,女性111名,平均年齢68.8歳で透析期間は5.6年であった.原疾患はDMが89名,心疾患合併が97名で全体の透析前SKは4.97 mEq/Lであった.平均観察期間3.3年で心血管死は43名であった.抽出された予後悪化因子は高齢,長期透析,血液濾過の施行,糖尿病,心疾患の合併,SK低値,CRP高値であった.層別化したSKのうちSK≦5.0 mEq/Lの2群が予後不良と関連しHazard比はSK≦4.5 mEq/Lで6.377,4.5<SK≦5.0 mEq/Lで2.733であった.透析患者においてSK高値が予後良好と関連し透析前SK>5.0 mEq/Lに保つ必要性が示唆された.
著者
問田 千晶 六車 崇 賀来 典之 塚原 紘平 安達 晋吾 光銭 大裕 新田 雅彦 野坂 宜之 林 卓郎 松浦 治人 守谷 俊
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.57-61, 2022-02-28 (Released:2022-02-28)
参考文献数
9

目的:オンライン型PPMECコース用の教材を作成し,オンライン型PPMECコースの理解・満足度と課題について検証した。方法:オンライン型PPMECコース受講前後のアンケート結果を用いて,新規教材およびオンライン型PPMECコースの理解度と満足度を量的に分析した。完全満足評価群と他評価群の2群比較および多重ロジスティック回帰分析を実施し,オンライン型PPMECコースの満足度に影響する因子を抽出した。結果:オンラン型PPMECコースは少数のインストラクターで多数の受講生に対して実施でき,一定の理解度と満足度を得ていた。完全満足群では教育内容を「十分に理解できている」と回答した受講生の割合が高かった。また,コースの満足度には「小児の評価」および「小児basic airway」の理解度がコース評価に有意に影響していた。結論:オンライン型PPMECコースは受講生の満足度と理解度を得ることにつながっていたが,理解しやすい教育教材への改良などによりコースの質を向上させることが課題である。
著者
木部 暢子 新田 哲夫 日高 水穂 五十嵐 陽介 三井 はるみ 椎名 渉子 田附 敏尚 井上 文子 熊谷 康雄
出版者
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では以下の2点を実施した。(1) 日本各地の方言の談話音声データを整備し、諸方言を横断的に検索することが可能な「日本語諸方言コーパス(COJADS)」を作成・公開した。COJADSは、文化庁が1977年から1985年にかけて行った「各地方言収集緊急調査」の談話データをソースとし、国語研が開発した検索アプリケーション「中納言」で検索するように設計されている。(2) (1)で構築したCOJADSを使って、「日本語諸方言における主語、目的語の標示形式の地域差に関する研究」や「丁寧形式「デス」の用法の地域差に関する研究」等を行い、データに基づく方言研究の例を提示した。
著者
桂 裕樹 岡田 将吾 新田 克己
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回 (2015) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.3N43in, 2015 (Released:2018-07-30)

本研究ではタブレット端末を対象とした,グラフィックインターフェースを備えた議論支援ツールを設計・開発する.議論を可視化する手段・研究は様々あるが, 必ずしも論理的に正確であるとはいえない.また,これまでの研究では既に終了した議論を分析することを主眼に置いており実際の議論では使えなかった.そこで本研究では数理議論学をベースに論理性を確保するとともに,リアルタイムな議論支援を行う.
著者
新田 哲也 坂元 亮一 平原 成浩 松村 吉晃 中村 康大 後藤 雄一
出版者
公益社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.599-604, 2019-09-20 (Released:2019-11-20)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

The side effects of peroral bisphosphonate may cause mucous membrane disorders and oral exulceration if individuals dissolve the drug inside the oral cavity on oral administration. We experienced two cases in which we strongly suspected mucous ulcurs due to this drug. Finally, the oral exulceration disappeared after providing instructions on correct administration. An 83-year-old woman was referred because of exulceration of the right mandible. She suffered from osteoporosis, thoracic vertebra compression fracture, and dementia, while taking alendronate weekly. The exulceration appeared from the right lower lip to the right mandibular molar gingiva when we absorbed pooled saliva in the right oral cavity when the patient was lying down. We instructed the patient to confirm that the tablet was completely swallowed. The ulcers in the oral cavity completely disappeared 17 days after presentation. A 74-year-old woman with osteoporosis presented because of bleeding and pain in the gingiva of the right mandible. She was taking monthly minodronate while wearing incompatible dentures. Exulceration occurred with peripheral redness ranging from the right buccal mucosa to the right molar gingiva of the mandible and the tongue/floor of her mouth, along with a ventrolateral tongue. We taught her how to swallow minodoronate correctly without dentures, and the ulcers healed 4 weeks later.
著者
松田 雅弘 新田 收 宮島 恵樹 塩田 琴美 高梨 晃 野北 好春 川田 教平
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.129-133, 2012 (Released:2012-06-13)
参考文献数
13
被引用文献数
6 1

〔目的〕軽度発達障害児の立位バランス能力を重心動揺計にて定量的に評価した.〔対象〕対象は軽度発達障害児群17名(平均5.4歳),健常児群17名(平均5.4歳)の児童を対象とした.研究の対象者と対象者の親に対して,事前に本研究の目的と方法を説明し,研究協力の同意を得た.〔方法〕被験者は重心動揺計(ANIMA社製)の上で,開眼・閉眼,各30秒間静止立位保持をサンプリング周波数20 Hzにて計測を行った.〔結果〕開眼・閉眼時とも軽度発達障害児群において健常児群よりも有意に重心動揺・動揺速度が大きかった.〔結語〕幼児の静止立位の重心動揺の評価を行ったが,健常児群と比較して軽度発達障害児群で動揺が大きく,姿勢制御能力の未熟さのあることが考えられる.
著者
新田 英雄
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.17-22, 2012-03-08 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19
被引用文献数
5

生徒は,物理を学習する前から経験に基づいた運動の概念を獲得してきている。それら運動の素朴概念は物理法則と整合しない場合が多く,力学を教える際の隠れた障害となっている。本論では,まず,代表的な先行研究を概観し,生徒の有する運動の素朴概念とはどのようなものかを論じる。次に,先行研究を踏まえて試作した素朴概念の分類表を提示する。
著者
新田 和宏
出版者
近畿大学
雑誌
Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University = 近畿大学生物理工学部紀要 (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.37-54, 2007-09

冷戦終結以降、世紀を跨ぎ、急速に進展しつつあるグローバリゼーションに適応するために選択された新自由主義という政治的アイデアに基づく一連の改革は、日本国内において、従来の政策やレジームからの転換、とりわけポスト「日本型福祉国家」およびポスト「公共事業社会」を政治課題に据えながら、「新しい政治」の展開を導き出した。また、「新しい政治」の展開により、新たな政治的クリーヴッジが引き起こされた。本稿は、小泉構造改革を通じて導き出された「新しい政治」の展開と、その展開により引き起こされた新たな政治的クリーヴィジが指し示す方向性を明らかにし、改めて、ポスト「日本型福祉国家」/ポスト「公共事業社会」の行方について省察することを目的とする。
著者
新田 雅之 小森 隆司
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.11, pp.782-791, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

世界保健機関 (WHO) 脳腫瘍分類 (Classification of Tumors of the Central Nervous System) は1979年の初版以来, 診断技術の進歩に伴い改訂を重ね, 2016年に第4版の改訂版が出版された. 本改定では浸潤性神経膠腫および胎児性腫瘍に初めて分子分類が取り入れられ, 古典的組織分類から分子遺伝学的分類へと病理診断の概念が大きく変更された事実上の第5版といえる. これは腫瘍の定義をできるだけ厳密にして客観性を高めるという方針に基づくもので, 遺伝子解析ができない場合や診断根拠が曖昧な腫瘍はNOS (not otherwise specified) を付与した記述に留めることになった. したがって多くのNOS診断を生み出す問題点も生じている.