著者
横山 真衣 三輪 和久
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.530-540, 2021-12-01 (Released:2021-12-15)
参考文献数
36

The purpose of this study was to examine the conception of learning and learning behavior for each goal orientation type from the multiple-goals perspective and to clarify the characteristics of each type. Questionnaires were conducted with fourth-year undergraduate students, and responses for 340 students were analyzed. We created four goal orientation types based on goal orientation combinations: <Low-goals>, <High-goals>, <High-Performance-Avoidance-goal>,and <High-Learning-goal> and examined conception of learning and learning behavior of each type. As a result, it was suggested that conception of learning and learning behavior differ depending on goal orientation type. <High-goals> tended to have multiple conceptions of learning, <High-Learning-goals> tended to have Active conception of learning, and <Low-goals type> and <High-Performance-Avoidance-goals> tended to have Passive conception of learning. It has been shown that the perception and learning behavior of <High-goals type> and <High-Leaning-goal type> are similar, we showed that these two types of the conception of learning are different and clarified the characteristics of each type.
著者
井出 将弘 市野 順子 横山 ひとみ 淺野 裕俊 宮地 英生 岡部 大介
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2021-HCI-194, no.1, pp.1-8, 2021-08-16

コンピュータを介したコミュニケーションは対面と比較して社会的手がかりが少ないため,より率直な議論を促進することがわかっている.しかしながら,VR 空間におけるアバターを介したコミュニケーションがグループディスカッションにどのような影響を与えるかは十分に調査されていない.本研究では,4 人組 24 グループ 96 名の参加者を対象とした実験を行い,3 つの実験条件(ビデオチャット,参加者の写真から生成したアバターを用いた VR,性別や年齢等の外見上の社会的手がかりがないアバターを用いた VR)を用いてグループディスカッションを行った.その結果,参加者の総発話長を元にした参加のバランスの分析結果において,性別や年齢等の外見上の社会的手がかりがないアバターは社会的手がかりがあるアバターと比較して参加者の議論のバランスの均衡を促進することが分かった.
著者
沖田 美佐子 塚本 幾代 冨岡 加代子 川上 貴代 村上 泰子 横山 純子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法中のC型慢性肝炎患者を対象にビタミンE、Cと併用した亜鉛やエイコサペンタエン酸の補給を行い、治療中における副作用の軽減を認め、栄養療法が補助療法として有用であることを明らかにした。また、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者に対して魚類摂取の栄養指導を行うとともにビタミンE、Cの投与を行った結果肝病態の改善を認め、栄養療法の重要性を示唆した。
著者
林 友直 岡本 良夫 横山 幸嗣 細川 繁 冨田 秀穂 升本 喜就
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.102, pp.13-20, 2005-05-20

鯨生態観測衛星(WEOS, 観太くん)は2002年12月14日に種子島宇宙センターからH-IIA-4号機により、高度800kmの太陽同期軌道に打ち上げられ、それ以来千葉工業大学津田沼キャンパスに設けられた地上管制装置によりデータ取得が順調に続けられている。鯨に対する生態観測プローブの取り付けはいまだ成功していないが、数多くの試行により装着の見通しが得られつつある。ここでは衛星、地上系、プローブとその装着について、その開発方針と其の成果について述べ、さらに本システムの応用として展開している計画とその結果を示す。
著者
横山 孝一
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構群馬工業高等専門学校
雑誌
群馬高専レビュー (ISSN:02886936)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-7, 2007-03-23 (Released:2021-12-16)

Arnold Fine, a Jewish American writer, surely remains unknown in Japan; even in the United States, his name must be unfamiliar to most Americans, though there are fans of his stories. According to his website, which was updated November 1st, 2006, he has been the senior news editor of The Jewish Press for more than 50 years. At the same time he was coordinator of special education at a high school in Brooklyn, teaching handicapped and brain-injured children. Since his retirement from the city school system, he has worked as an adjunct professor at Kingsborough Community College. He was nominated twice as the “Teacher of the Year” in New York State. It seems, however, Arnold Fine will be remembered as the writer of nostalgia stories rather than the excellent teacher of special education. His short stories published in the Chicken Soup for the Soul series have been attracting some attention in several countries, including the U.S. In fact, I am one of the Chicken Soup readers who have found his literary work quite interesting. Even though he is an amateur, his charming stories are worth translating and introducing in Japan. Some may think they are too sentimental but others can really enjoy reading them. So just try in my Japanese version. Here in this bulletin I translated three stories from the above-mentioned series: “The High School English Teacher” and “How David and Lily Got Together” from Chicken Soup for the Single’s Soul (Florida: Health Communications, 1999) and “The Wallet” from Chicken Soup for the Woman’s Soul (1998).
著者
遠野 大輔 横山 真男 植木 一也
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.143-144, 2018-03-13

本研究では、GoogleのライブラリであるMagentaを使い、ドラマのカテゴリ別に分けられている楽曲から自動生成を行い、機械学習で生成された楽曲の音楽らしさを評価した。着目した点は、「学習回数の違いによる音楽らしさ」「対数尤度の違いによる音楽らしさ」「サビのメロディーに着目したジャンルごとの音楽らしさ」「イントロのメロディーに着目したジャンルごとの音楽らしさ」の4点に着目して評価及び分析を行った。
著者
横山 芳春 七山 太 安藤 寿男 大塚 一広
出版者
日本古生物学会
雑誌
化石 (ISSN:00229202)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.7-17, 2003-09-20 (Released:2017-10-03)
参考文献数
30

伊予灘海域で採取された下灘コアの層相および軟体動物化石群を検討した結果は, 以下の4つにまとめられる.1.下灘コアの層相およびこれに含まれる軟体動物化石の解析結果に基づき, DU-A〜Eの5つの堆積ユニットを識別した.このうち最下位のDU-Aを除く上位4ユニットには, 海成粘土層が発達する.2.下灘コア中に認められる軟体動物化石群は, 松島(1984)の区分した感潮域, 干潟, 内湾停滞域, 内湾泥底および沿岸砂泥底の5つの群集の構成種からなる.さらに土石流堆積物には複数の群集構成種が混合した化石群が認められる.3.堆積ユニットごとに見ると, DU-Bには感潮域化石群, DU-Cには感潮域化石群および干潟化石群が認められ, 縄文海進に伴って感潮域〜干潟が拡大したことを反映しているものと解釈される.DU-Dは内湾停滞域化石群が認められ, 水塊の交換に乏しい内湾の停滞水域下で堆積したものと考えられる.DU-Eには内湾泥底〜沿岸砂泥底化石群が認められ, 下位より潮通しの良い内湾環境下で堆積したものであろう.4.下灘沖において海水が侵入し, エスチュアリー〜干潟環境が成立, 感潮域群集の構成種が出現した年代は約12000〜11000年前以前であろう.約10000年前には急激な相対海水準上昇が生じたため, 感潮域群集および干潟群集が内湾停滞域群集へ急速に群集変化したのであろう.これは地震イベントに伴って, 下灘沖の地溝帯が急激に沈降したことによる可能性が高い.約10000年〜8000年前には, 内湾停滞域群集が発達する閉鎖的な内湾停滞域が形成され, 周囲の河川から流入した細粒物質が大きな堆積速度をもって沈積していた.約8000年前以降は内湾泥底〜沿岸砂泥底群集が生息する潮通しの良い内湾環境へと変化したが, これは地溝帯の埋積と同時に瀬戸内海の成立に伴ったものである可能性が示唆される.
著者
工藤 哲三 横山 朝明 小玉 誠 水谷 政美 今野 次雄
出版者
宮崎県工業技術センター
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.159-163, 2010
被引用文献数
2

甘藷製焼酎粕をデカンターによる固液分離後、液部を中空糸膜を使用して得られる無菌ろ液を焼酎の仕込み水として繰り返し再利用していく発酵試験を行った。5回までの再利用において、対照区(通常の仕込方法)と同等かそれ以上のエタノール収量が得られた。ろ液は、再使用回数が増えるにつれ、酵母増殖における誘導期の延長や増殖速度の低下が観察された。
著者
横山 信二
出版者
広島大学法学会
雑誌
広島法学 (ISSN:03865010)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.266-230, 2010-06
著者
横山 泰子
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.174, pp.43-55, 2012-03

江戸時代に日本で作られた手品の解説本の中には、手品のみならずまじないの情報が掲載されている。こうした記事は手品史の観点からはあまり注目されないが、奇術と呪術が渾然一体となっていた当時の人々の感覚を知るうえで面白い研究対象といえる。本論では、中国の『神仙戯術』の翻訳からはじまる近世日本の手品本を概観し、その中に記されたまじないを取り上げた。初期の『神仙戯術』や『続神仙戯術』は、手品をはじめ、呪術や生活術などを集めている。もともと中国でも、種や仕掛けを用いて不思議な現象を見せる娯楽としての手品と、まじない等の情報が混在していた。日本の手品観は、中国の手品観の影響を受けていると思われる。また、中国の呪術と似たものが日本の本にも見られるので、文献を通じて中国のまじないが日本人の日常生活の中に浸透していったと考えられる。ただし、まじないの方法には日中で異動がある。外国の呪術は、日本の生活環境にあうよう、改変されて伝えられたのだろう。本来まじないは口頭で秘密裏に伝えられるものだったと考えられるが、江戸時代においては生活上の実用的な知識として本に記されて流布した。奇しくも、まじない本や手品本、占い本等のいわゆる「秘術」を公開する文献は、十七世紀後期に刊行されはじめる。この時期を日本における秘術公開時代の幕開けと考えてみたい。手品本のまじないは、先行の呪術系の書物に類似するものが見られる。専門書の中のまじないの情報が、手品本の中に流入していったものと思う。手品本に記されたまじないには、呪歌を伴うものや、書記行為を伴うものがある。近世日本では、十七世紀から民衆の識字率が向上したが、そうした社会的背景が、手品本の存在や字を書くまじないのあり方と関係している。行為者の能力や資質にあわせて、様々なまじないができるようになっているところに、江戸時代のまじない文化の大衆性を感じる。一部非公開情報あり
著者
横山 茂之 関根 俊一 伊藤 拓宏 藤井 佳史 関根 俊一 伊藤 拓宏 藤井 佳史
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

遺伝子発現の根幹である転写および翻訳においてそれぞれ中核的な役割を担うRNAポリメラーゼおよびリボソームについて、転写・翻訳の構造基盤を解明すべく構造生物学研究を行った。原核生物のRNAポリメラーゼやリボソームを中心に形成される巨大複合体の構造解析を行うとともに、真核生物の転写・翻訳関連因子の調製法の確立および構造解析を行った。
著者
西村 善博 前田 均 田中 勝治 橋本 彰則 橋本 由香子 横山 光宏 福崎 恒
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.7, pp.795-801, 1991-07-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18
被引用文献数
8

加齢による呼吸筋力の変化を検討するため, 成人116名 (男性57例, 女性59例) を対象に, 座位にて全肺気量位での呼気最大口腔内圧 (PEmax) 及び残気量位での吸気最大口腔内圧 (PImax) を測定した. 口腔内圧測定の至適回数に対する予備的検討で, 最低3回測定すれば再現性のよい値が得られたので, 3回測定での最大値を用いた. PEmaxの平均値は, 男女それぞれ123.6cmH2O及び79.0cmH2O, PImaxの平均値はそれぞれ98.4cmH2O及び71.9cmH2を示し, 性別間で有意差を認めた. PEmax及びPImaxは男女とも年齢との間に有意な負の相関を認めた. PEmaxは全肺気量と有意な正相関を, PImaxは残気率と有意な負の相関を認めた. 残気率は加齢による増加を認めた. 以上の呼吸筋力の検討より, 加齢による吸気筋力低下の原因の一つに経年的な残気率増大が関与している可能性が示唆された. 一方, 呼気筋力の経年的筋力低下は肺機能諸量と明確な関係を示さず, 栄養状態, 全身的筋力低下など多因子の関与が推測された. 最大口腔内圧測定は最低3回行えば再現性のある値の得られることが確認された.
著者
草地 功 小林 祥一 武智 泰史 中牟田 義博 長瀬 敏郎 横山 一己 宮脇 律郎 重岡 昌子 松原 聰
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会
巻号頁・発行日
pp.142, 2011 (Released:2012-03-28)

岡山県備中町布賀鉱山のゲーレン石・スパー石スカルンに近接した結晶質石灰岩を貫く,武田石など種々のカルシウムホウ酸塩鉱物からなる不規則な脈中の含水カルシウムホウ酸塩鉱物(草地ら,2004)について,新たな分析を行い,このたび国際鉱物学連合,新鉱物命名分類委員会より,新種「島崎石」として承認された。命名は、スカルンの鉱物学、鉱床学に多大な貢献をした島崎英彦東京大学名誉教授に因む。