著者
渡邊 美香 熊野 史一 高橋 晋 伊藤 幸雄
出版者
日本ソノケミストリー学会
雑誌
ソノケミストリー討論会講演論文集 18 (ISSN:24241512)
巻号頁・発行日
pp.95-96, 2009-10-23 (Released:2017-07-18)

The hot spots that high pressures and temperatures generate during the bubble collapse process, especially in acoustic cavitation, directly related to the physical and chemical reactions, hi this study, to investigate the possibility of realization for the sake production process, we investigate the MB effects on the composition of sake. The fragrance ingredient in sake is affected by the activities of the hot spot and/or shock waves, resulting in the decompositions and the synthsis of the fragrance ingredient. The ethyl acetate and the ethyl caproate activated to are decreasing by hydrolysis, while the isoamyl acetate is activated by increasing in the dehydration. There are many point which must be clarified, i.e., the oxidation of isoamyl alcohol by affecting the dissolved gas in the solutions.
著者
渡邊 嘉典
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2013

減数分裂期ではDNA複製に伴って姉妹染色分体が接着(コヒージョン)した後、二回の連続した染色体分配が起きる。第一分裂では姉妹染色分体は同一極へと分配され、続く第二分裂は両極へと分配される。第一分裂期では、Sgo1によってセントロメア領域の接着が保護され、この接着は続く第二分裂を正確に行うために必要である。Sgo1は動原体因子Bub1に依存してセントロメアへ集積して機能することが知られている。また減数第一分裂期特異的な動原体因子Moa1(Meikin)とその下流因子Plo1キナーゼにも、セントロメアの接着を保護する機能があることが知られていたが、その詳細な分子メカニズムはこれまで不明であった。本研究により、減数分裂期においてMoa1-Plo1がセントロメア領域の動原体因子Spc7をリン酸化し、その結果Bub1を動原体へ集積し、Sgo1の十分な局在化に寄与することが示された(Genes to Cells 2017)。正確な染色体分配を保証するためには、複製された姉妹染色分体が分裂中期まで接着され、細胞の両極から伸長するスピンドル微小管により正しく捉えられる必要がある。姉妹染色分体間の接着は、リング状のタンパク質複合体であるコヒーシンによって担われている。一方、ヒストン・キナーゼHrkl/Haspinは、セントロメアへ局在し、姉妹染色体の両方向性結合を確立させる働きがあるAuroraBキナーゼをセントロメアへと呼び込む働きがある。本研究では、コヒーシンサブユニットのひとつであるPds5が、コヒーシン制御因子およびHrkl/Haspinと直接相互作用することを示した。すなわち、Pds5は保存された結合モチーフを使って、細胞内の複数の制御因子と相互作用することで、正確な染色体分配を保証していることを明らかにした(Curr Bio1 2017)。マウスの生殖細胞特異的な発現をする因子のスクリーニングで得られた染色体軸因子Iho1が、染色体軸で組み換えに関わっていることを明らかにした(Nature Cel1 Bio1 2016)。
著者
伏屋 玲子 横田 賢史 渡邊 精一
出版者
Japanese Society for Aquaculture Science
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.265-269, 2007-06-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
12

ノコギリガザミ属3種を判別するために, デジタルカメラで撮影した画像により鉗脚の色彩変異について調べた。42個体のカニの鉗脚上の4つのラインからサンプリングしたsRGBデジタル色彩情報をL*a*b*色空間に変換した結果, L*, a*, b*の各値に種間で差異がみられた。特に, アカテノコギリガザミのライン1と2上のa*値は他の2種よりも高い値となり, アミメノコギリガザミのライン1と2のb*値は他の2種より低い値となった。主成分分析により3種の鉗脚の色彩の違いが明らかになり, 高い判別成功率を得られたことから判別分析による種判別の可能性も示唆された。
著者
杉山 幸丸 渡邊 邦夫 栗田 博之 中道 正之
出版者
Primate Society of Japan
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.63-81, 2013
被引用文献数
2

Primatology in Japan after the World War II began in the late 1940s with the observation of shy wild Japanese macaques (<i>Macaca fuscata</i>) from more than 100 m. Depending on artificial feeding students succeeded to observe macaques within a short distance and identified each individual. Individual identification of calm free-ranging macaques within a short distance made it possible to record individual and social behavior of each identified individual in detail; long-lasting kin-recognition between a mother and her offspring, dominance relations among individuals and kin-groups, and then, social organization. Artificial feeding is a form of semi-experimental manipulation introduced into the wild monkey groups. This paper showed how students contributed to the primate studies under such a condition at Koshima, Takasakiyama and Katsuyama. Some behaviors, particularly cultural ones, were found only in the artificially-fed groups. Some other exceptional or uncommon phenomena or behaviors seen in non-artificially-fed groups were recorded, with many episodes sufficient for statistical analysis at artificially-fed groups. As far as we are cautious that artificial feeding is semi-experimental manipulation on the wild monkey groups, we can find out more about the important nature of human and non-human primates and evolutionary relations of them.
著者
安場 健一郎 藤尾 拓也 渡邊 勝吉 多根 知周 山田 竜也 内村 優希 吉田 裕一 後藤 丹十郎 田中 義行
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.155-163, 2017 (Released:2017-12-28)
参考文献数
22
被引用文献数
2

施設内外の夜間のCO2濃度の計測値を利用して,隙間換気回数と施設内でのCO2発生速度を推定するソフトウェアを開発した.開発したソフトウェアはパーソナルコンピュータ上で動作し,ユビキタス環境制御システム(UECS)に準拠したCO2計測ノードが導入された施設で利用可能である.冬期間締め切った施設では夜間,土壌や植物から発生するCO2によってCO2濃度が上昇する.隙間換気回数と施設内からのCO2発生によってCO2の上昇曲線が決まる.開発したソフトウェアで,隙間換気回数推定のためのデータ収集期間を設定すると,自動的にその期間のCO2濃度を記録する.その期間の終了時に,非線形回帰分析を利用して,隙間換気回数と施設のCO2発生速度を自動的に推定する.また,計算したこれらの推定値を利用して,日中,換気開始前までの施設内での光合成速度を推定する機能を実装した.また,電子メールによってこれらの計算結果をリアルタイムにユーザーに伝達する機能を実装し,推定値の把握を容易にした.本ソフトウェアを利用することでCO2測定ノードが導入されていれば,簡単に隙間換気回数,施設内でのCO2発生速度を推定可能で,施設内でのCO2環境や省エネルギなどの施設内環境の改善に活用できると考えられた.
著者
西津 卓史 谷次 智弥 竹澤 晃弘 米倉 一男 渡邊 修 北村 充
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.16-00581-16-00581, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
19
被引用文献数
2

Structure can get various mechanical characteristics by applying periodic structures as typified by lattice structures. Lattice structures are generally used inside the structural member in order to reduce the weight. One advantage of lattice structures is that we do not need to change the whole structural shape when we replace the solid part of a component with the lattice structures. Another advantage is the lightness of the weight, and hence it is important to design a high performance lattice shape with low weight. However, a framework for development of micro lattice structures considering both stiffness and weight has not been established. Thus, we propose a method for designing and producing micro lattice structures. We use a topology optimization method for a designing methodology. Topology optimization is an effective method in designing high performance lattice structure since topology optimization allows us to change the topology and to design a complicated shape. We use a metal additive manufacturing (AM) machine for producing the optimal lattice structures. AM allows us to produce a complicated structure which removal and forming manufacturing cannot produce. We use a bulk modulus as the objective function since it is one of the important mechanical characteristics in design. In this research, we use a homogenization method to compute the bulk modulus. Objective function was modified so that isotropy of the optimal shape is retained when the solution is updated. In addition, structures produced by AM need holes so that internal metal powder can be removed. Hence, we defined the design domain so that the optimal structure becomes open cell structure. Then, high bulk modulus shapes were derived using topology optimization. The lattice structures were produced by metal AM machine after being modified for production.
著者
木原 和子 中田 郁子 松本 亜紀 渡邊 元雄 米田 一志
出版者
大阪府済生会中津病院
雑誌
大阪府済生会中津病院年報 (ISSN:09185771)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.213-217, 2016-03-31

離人症状を主訴として来院した解離性障害の症例の治療経過を報告する。本症例の離人症状は,養育者から安全感を得られず,継続的なストレスにさらされたことによって生じた解離の防衛機制であり,愛着障害の観点からの治療が必要と考えられた。生育史を理解しその理解を伝え続けることで,治療場面が「安全な場所」として機能し,心の整理が進み他者への信頼感が育っていった。症状の理解が進み対人関係が広がる中で,症状はほぼ消失し,現実の生活において「安心していられる場所」を求めていった。解離性障害の治療においては,苦痛に満ちた患者の歴史に注目することが大切とされる。本症例においてもそのことが確認された。離人症状を主訴として来院した解離性障害の症例の治療経過を報告する。本症例の離人症状は,養育者から安全感を得られず,継続的なストレスにさらされたことによって生じた解離の防衛機制であり,愛着障害の観点からの治療が必要と考えられた。生育史を理解しその理解を伝え続けることで,治療場面が「安全な場所」として機能し,心の整理が進み他者への信頼感が育っていった。症状の理解が進み対人関係が広がる中で,症状はほぼ消失し,現実の生活において「安心していられる場所」を求めていった。解離性障害の治療においては,苦痛に満ちた患者の歴史に注目することが大切とされる。本症例においてもそのことが確認された。
著者
阿部 敦 渡邊 かおり
出版者
奈良女子大学
雑誌
奈良女子大学社会学論集 (ISSN:13404032)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.53-64, 2013

This study aims to comprehend the treatment of social science subjects in the social welfare curriculum of Japan. As a result of the study, the following points became clear:(1) The social science subjects occupied an important place in the curriculum before WWII.(2) This trend was still applicable to the first few years after the end of WWII.(3) After 1948, many social science subjects were excluded from the curriculum by the influence of Florence Brugger (Chief of Social Work Training Branch, Welfare Div., Public Health and Welfare Sec., GHQ/SCAP).(4) A complete revision of the curriculum for certified social workers in 1987 has further ingrained this trend.
著者
兵藤 健志 渡邊 由紀子
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.50-60, 2017-03-15 (Released:2017-09-22)

大学図書館による情報リテラシー教育を,アクティブ・ラーニングを促進する学習・教育支援活動と広義に捉え,情報リテラシー教育を展開するための図書館職員の役割について,九州大学の事例をもとに実証的に考察する。九州大学附属図書館は,学内プログラムの枠組みを利用して,学習・教育支援体制の整備を進めており,学生や教員との協働による多様な情報リテラシー教育の取り組みの中で,図書館職員はハブとしての役割を果たしている。その役割を担うためには,学習・教育支援に関する専門性を向上させる人材育成が重要となる。
著者
渡邊 法男 細川 佐智子 山田 卓也 吉田 知佳子 鈴木 瑛子 安部 成人 伊藤 真也 丹羽 伊紀詠 山村 恵子
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.27-32, 2017-03-20 (Released:2017-03-25)
参考文献数
11

目的:フェンタニル舌下錠(Fentanyl Sublingual Tablets:FST)の有用性および安全性について調査を行い,FSTの適正使用に向けた問題点について検討した.方法:薬学的管理を行ったがん性疼痛入院患者のうち,突出痛に対してFSTを使用した18名を対象に,FST使用前後の疼痛スコアおよび副作用(嘔気・嘔吐,傾眠)の変化について調査した.結果:FST使用前後の疼痛スコアは,投与直前6.4±2.4と比較して,投与30分後3.4±2.8と有意な改善が認められた(p<0.01).傾眠は,投与直前と比較して,投与30分後および2時間後に有意な発現の増加が認められた(p<0.05).嘔気・嘔吐は,有意な変化を認めなかった.FST使用患者9名に口腔乾燥が出現し,口腔乾燥出現時には,疼痛スコアおよび副作用に有意な変化を認めなかった.結論:FSTの適応を判断する上で口腔状態の観察は必須で,十分な口腔ケアを行った上でFSTを使用すべきである.また,傾眠の副作用が高頻度に出現する可能性が示唆された.
著者
米田 しおり 山崎 敦子 渡邉 貴昭 Frederic Sinniger 波利井 佐紀 渡邊 剛
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.64, 2017

<p>造礁性サンゴが生息する熱帯・亜熱帯の海で、水深30 m~150 mは浅場の海と区別してメソフォティックゾーン(中有光層:Mesophotic zone)と呼ばれ、環境変動に抗して浅場サンゴ礁とその生態系を保存するrefugiaとして近年関心を集めている。しかし、そこに生息するサンゴの環境適応に関しては未だ解明されていないことが多い。そのため、サンゴ骨格の年輪の解析からサンゴの成長、代謝、そして生育環境を分析することで、メソフォティックゾーンにおけるサンゴの成長と環境適応の履歴を探ることが本研究の目的である。各水深(4m、15m、40m)においてサンゴ骨格中に記録されたSr/Ca比から予想される水温を復元した。また、サンゴ骨格中に記録された酸素同位体比偏差の季節変動を求めた結果、骨格伸長量が小さい2月と8月に酸素同位体比偏差のピークが見られた。このことから、酸素同位体比偏差は伸長量の季節変動を示す指標となり得ることが示唆された。</p>
著者
鈴木 哲也 熊谷 宏 内田 達郎 吉富 信幸 渡邊 竜登美 石鍋 聡 水口 俊介 関田 俊明 平野 滋三 宮下 健吾 小林 賢一 長尾 正憲
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会雑誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.476-484, 1994-04-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
40
被引用文献数
2 4

The distribution of occlusal support of 366 aged patients of over 70 years was surveyed and analyzed in this study. Their masticatory abilities were also evaluated by the questionnaire on the masticatory aspects of 20 kinds of foods, and their maximum occlusal forces were measured with the pressure sensitive foil. The relations among masticatory ability, maximum occlusal forces and the distribution of occlusal support were analyzed.The results were as follows.1. 52.8% of the upper and lower dentulous patients had less than 5 occlusal tooth contacts.2. Posterior tooth contacts were less than anterior ones, and even in posterior areas, occlusal contacts tended to be less from the second molar to the first premolar.3. 61.2% of the upper and lower dentulous patients had no occlusal support or only unilateral occlusal support. It is evident that occlusal support is extremely ill-conditioned in elderly patients.4. It was found that if the aged have more occlusal tooth contacts and wider occlusal support areas, they would show better masticatory ability and greater maximum occlusal forces.5. In thier initial visits to our clinic they had poor occlusal support with their dentures.6. It is suggested that occlusal tooth contacts and occlusal support areas should be important for maintaining a healthy oral function in elderly people.
著者
西堀 眞弘 渡邊 憲 宮崎 安洋 田中 直文 荒川 真一 千葉 由美 二宮 彩子 大橋 久美子 田中 博 上村 健二 宮田 公佳 中口 俊哉 津村 徳道 三宅 洋一 滝脇 弘嗣 鬼頭 伸一郎 洪 博哲 橋本 憲幸
出版者
Japan Association for Medical Informatics
雑誌
医療情報学 = Japan journal of medical informatics (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.161-166, 2005-12-20
参考文献数
5
被引用文献数
2

マルチスペクトルイメージングは医用画像の色再現の問題を解決できるだけでなく,さまざまな方面への応用により医療に飛躍的な進歩をもたらす画期的な技術である.しかし,あまりに多様な可能性が存在するため,個々の応用形態の実現に至る道筋にはいくつもの分かれ道があり,少しでもアプローチを間違えると行き止まりになってしまう.著者らはマーケティング的な視点からこの迷路のような医療市場に一定の法則を見い出し,それを基に成功の可能性が高い2つのアプローチ法を明らかにした.すなわち各ピクセルに分光反射率を記録できる分光画像技術と,見え方が実物にきわめて近い実物色画像である.前者は人間の視覚能力を超えた形態学的診断につながる技術であり,後者はデジタル画像に基づく形態学的診断の精度向上につながる技術である.なお,前者は多くの開発資源を必要とし,ごく限られた症例において,きわめて画期的な医学的効果を発揮する一方,後者の医学的効果は一定の範囲に留まるものの,必要となる開発資源が比較的少なく,かつ広範な臨床現場において膨大な利用機会が見込まれる.
著者
大橋 兼子 敬子 小川 瑛利子 大野 英一 渡邊 博之
出版者
日本植物工場学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.132-141, 2013-09-01
参考文献数
16
被引用文献数
4

LEDによる赤色光,青色光および赤青混合光あるいは蛍光灯による白色光(コントロール)を利用して,シソ,ルッコラおよびコリアンダーを栽培した.成育調査と精油成分含有量の測定結果から,光質のコントロールによって,生食用ハーブの機能性あるいは品質を向上させることが可能なのか検討を行った.<br>本論文で設定された環境条件下においては,シソの栽培において,早く大きく成長させるのは白色光であった.青色光には赤色光に比べてperillaldehyde含有量を向上させる作用があることが分かった.ルッコラの栽培において,早く大きく成長させるのは白色光であった.青色光には赤色光に比べて甘味成分であるanethole含有量を向上させる作用があった.このことから,青色光強度を増すと甘味が増し,青色光強度が低減すると甘味が低減する分,アーモンド風味が増す作用をもつ可能性が考えられた.コリアンダーの栽培においては,赤色光が最も大きく成長させた.さらにコリアンダーの青臭い特有の風味をあたえる (E)-2-decenalおよび(E) -2-dodecenal含有量が赤色光下で最も向上した.赤色光はコリアンダーの成育も風味も向上させる効率的な光であることが分かった.<br>以上のように,植物種ごとに生産に効果的な光条件は異なるが,光質制御によってハーブの品質を向上させることは可能と判断した.