著者
高橋 英介 萩原 勁 野口 正之 松島 康 小高 達朗 輿石 晴也 中村 治彦 米山 一男 小中 千守 加藤 治文
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.195-199, 1993-06-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

One case of tracheal diverticulum and eleven cases of bronchial diverticula were detected in 4127 subjects examined by fiberscopic bronchoscopy. The tracheal diverticulum was located in the right posterior portion of the trachea, and the bronchial diverticula were located in the right truncus intermedius (5 cases), the right basal bronchus (5 cases) and the right middle lobe bronchus (1 case). From our studies and reviewing the previous reports in Japan, we came to the conclusion that the frequent site of the tracheal diverticulum was at the right posterolateral portion and that of the bronchus was at the truncus intermedius. There was redness of the mucosa and vascular engorgement in 2 of the 12 cases of tracheobronchial diverticula. In most cases, diverticula were clinically silent, however in some cases, they tended to lead to the foci of inflammation. Therefore in case of the recurrent pulmonary inflammation, bronchofiberscopic examinations are highly recommended to rule out the tracheal or bronchial diverticula.
著者
飛澤 慎一 堀 仁子 高橋 英俊 山本 明美 橋本 喜夫 水元 俊裕 飯塚 一
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.285-288, 2004-02

雑誌掲載版80歳男.約5ヵ月前に出現した痒みを伴う皮疹が全身に拡大し,掻痒も増強したため受診した.体幹及び四肢に角化性局面が多発し,病理組織学的に皮疹辺縁部に不全角化細胞の柱状堆積と角質増殖を認め,その直下の顆粒層消失,表皮細胞の空胞化,基底細胞の配列の乱れ等もみられた.抗アレルギー剤,抗ヒスタミン剤の内服とステロイド外用剤の塗布で効果が得られず,シロスタゾールとエトレチナートの内服にプレドニゾロンを追加したところ掻痒の軽減,局面の軽度縮小,皮疹辺縁隆起部の紅斑消退を認め,皮疹も改善した
著者
五十里 翔吾 高橋 英之
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2019-HCI-181, no.8, pp.1-4, 2019-01-14

習慣による考えや行動の自動化は,考えの固着や道徳規範の軽視を引き起こすことがある.このような自動化状態から脱するためには,習慣的運動を攪乱することで 「非日常感」 を創り出すことが有効であると考えた.この仮説を検証するための予備的検討として,まず日常的運動の一つの指標として歩行周期に注目し,背景での聴覚刺激の呈示により歩行周期を撹乱できるか調べた.その結果,刺激の一定周期での呈示では変化しなかった歩行周期が,被験者の歩行周期にある程度追従する相互作用的な刺激の呈示では変化する傾向がみられた.この結果は,我々の運動と相互作用する聴覚刺激の提示は日常的運動を攪乱できるという可能性を示唆する.このような日常的運動の攪乱は,より高次の思考や行動の 「非日常感」 の創発につながるのではないかと期待している.
著者
高橋 英二 辻本 進 津田 淑江
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集 第3回日本LCA学会研究発表会(会場:名古屋大学)
巻号頁・発行日
pp.112, 2007 (Released:2008-02-09)
被引用文献数
1

鶏のから揚げ一食400g当りの家庭調理と冷凍食品工程の LC-CO2比較評価を行った。材料購入から食卓に上るまで のバウンダリで、廃食用油は燃料代替とし、冷食フロー は家庭調理をベースとしたモデルフローを前提とした結果、 家庭調理の標準フローで一食当りのLC-CO2は冷凍食品と ほぼ同等の500g-CO2程度となったが、家庭での油の使い 回しが1回だけの場合は、家庭調理のLC-CO2は冷食の2倍 近い値となった。今後他のメニューでも比較評価を予定。 本研究結果は日本LCA学会食品研究会でも発表済み。
著者
山中 宏二 小峯 起 高橋 英機 三澤 日出巳 内匠 透 錫村 明生 竹内 英之 高橋 良輔 山下 博史 遠藤 史人 渡邊 征爾
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

筋萎縮性側索硬化症(ALS)のモデルマウスを用いて、グリア細胞の一種であるアストロサイトの異常に着目して研究を行った。ALS患者・マウスのアストロサイトでは、サイトカインTGF-β1が異常に増加し、グリア細胞による神経保護環境を阻害することにより、病態を加速していることが判明した。TGF-β1の阻害剤投与により、ALSマウスの生存期間が延長したことから、TGF-β1はALSの治療標的として有望であると考えられた。また、ALSマウスの病巣では異常に活性化したアストロサイトが見られ、その除去機構として、自然免疫分子であるTRIFが関与するアポトーシスが関与していることを見出した。
著者
深川 智恵 古土井 春吾 高橋 英哲 山田 周子 渋谷 恭之 古森 孝英
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.605-608, 2010-10-20 (Released:2013-10-31)
参考文献数
9
被引用文献数
1

Lemierre syndrome is a potentially life-threatening disease caused by an acute oropharyngeal infection with secondary septic thrombophlebitis of the internal jugular vein, frequently associated with abscess formation in distant organs.We report the case of a 78-year-old woman who received surgical therapy, chemotherapy, and radiation therapy for malignant lymphoma in 2001. She visited our hospital because of a swelling and pain of the left submandibular region in August 2009. The patient was immediately hospitalized to control the pain and infection. PET images showed tracer uptake in the lung. Bilateral multiple septic emboli of the thorax were detected on CT. On the basis of these findings, Lemierre syndrome was diagnosed. The patient was treated with antibiotics intravenously, and surgical drainage was performed. All symptoms improved, and she was discharged after 32 days.
著者
高橋 英次 米地 和夫
出版者
The Japanese Society of Health and Human Ecology
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.78-86, 1968 (Released:2011-10-21)
参考文献数
8

Following the school health statistics from the Ministry of Education myopia prevalence rate in elementary school children and secondary school pupils for 10 years from 1955 to 1964 is revealed by 46 prefectures . On the geographic distribution of the prevalence rate, the correlations with natural environmental factors such as annual average temperature and annual insolation duration and with socio-economic factors such as promotion rate of pupils to higher school and living expenditures per person per month are calculated. 1. Myopia prevalence rate is higher in the area of Japan sea side slope from Hokkaido to Hokuriku and in the large cities of the Pacific side, lower in the area which extends from southern Kyushu through Shikoku to Wakayama and in the northern Kanto plain area . 2. The negative correlation with the geographic distribution of annual average temperature is recognized for female. The negative correlation with the geographic distribution of annual insolation duration is found for both sexes, but that for female is higher. 3. The positive correlation with the geogrophic distribution of the promotion rate to the senior secondary school is recognized only for junior secondary school pupils, but the correlation with the promotion rate to the college and the university is found in all male and female groups of all schools. 4. The highest grade positive correlation is found with the geographic distribution of living expenditures per person per month of all consumers for male and female groups of all schools.
著者
高橋 英明
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.62, no.7, pp.324, 2011-07-01 (Released:2012-02-02)
参考文献数
79
被引用文献数
2 7
著者
高畑 智之 渡辺 諒 グェン ミンジューン 高橋 英俊 松本 潔 下山 勲
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp._C-8-1_-_C-8-4_, 2015

We propose a precise altitude change measurement method by sensor fusion of sensitive pressure change sensor, which is based on MEMS differential pressure sensor, and commonly used pressure sensor. Precision of the fused pressure measurement was as high as 0.1 Pa. We measured the pressure change during walking up stairs.
著者
高橋 英之 速水 則行 内山 祐司 石川 悟 大森 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.480, pp.177-182, 2009-03-04
被引用文献数
2

自動車運転において,人間は様々な危険を知覚しながら運転行動を行う.運転中の危険知覚は,運転場面に存在する不確実性だがありうる危険の知覚と,確実に生じる危険の知覚,という二つの脳過程が関わっていると考えられる.今回の研究ではこれらの脳過程に関わる脳部位特定の為に,自動車運転場面のシミュレータにおいて被験者が感じる衝突に対する不確実性を被験者の衝突判断から定量化し,不確実性が大きい場面における衝突判断時の脳活動と,確実に危険が生じると判断可能な場面における脳活動をそれぞれfMRIにより計測することを試みた.その結果,不確実性が大きい場面における衝突判断には前頭葉内側部が関わっていることが示唆された.また統計的には弱い結果であるが,確実に危険が生じると判断可能な場面においては島皮質に賦活傾向がみられる.この結果は,先行して行われてきた神経経済学の研究の知見と矛盾しないものであり,今後,自動車運転のような複雑な認知タスクの理解においても神経経済学的知見を応用することが可能であるという示唆を得た.
著者
増山 伸夫 高田 勗 一杉 正治 相澤 好治 高橋 英尚 前田 厚志 橋本 起一郎 中村 賢
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, pp.406-416, 1983-12-31

交替制勤務の身体影響に関する報告は,現在までに多数なされてきたが,長期にわたって経過を追ったものはほとんどない。そこで,本研究では,長期間の交替制勤務の影響を観察するために,6年間隔で,交替制と常日勤の同一作業者に実施された健康診断の結果を検討した。喫煙率は,6年の経過中,常日勤務作業者群,交替制勤務作業者群の両群とも低下傾向を示したが,初年度,6年目とも,交替制勤務作業者群の喫煙率が高かった。飲酒状況では,両群間に有意の差はなかったが,6年の経過中,両群とも飲酒率の増加傾向を示した。自覚症状に関しては,動悸,息切れなどの循環器症状,食欲不振,嘔気,胸やけ,胃のもたれなどの胃腸症状,頭痛,頭重感,めまい,耳鳴り,視力低下,肩こりなどの神経系症状,倦怠感,易疲労感などの全身症状を訴える者が,初年度は交替制勤務作業者群に多い傾向があったが,6年の経過中に,交替制勤務作業者群に有訴率の低下があり,両群間に明らかな差はなくなった。血圧,尿検査,末梢血液検査,肝機能検査の臨床検査では,両群間に明らかな差はなく,経年変化も明らかではなかった。
著者
高橋 英明
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.86-93, 1995-04-15 (Released:2017-06-30)

幸福な生活を送る権利が,日本国憲法第25条「生存権,国の社会的使命」によって定められている.これを本質から脅かす脅威,すなわち「幸福への脅威」ないしは「無事であることの破綻」には,「安全」が大きく関係している,この安全を脅かす要素には内的なものと外的なものがあり,内的要素としてがんなどの疾病,外的要素として自然災害や交通事故などの不慮の事故がある. 本稿は地域を対象としたリスクマネジメントの概念を紹介し,さらにすべての外的危険要因である「不慮の事故および犯罪」による被害を考慮することで,地域の危険度の指標化を試み,総合的な観点から地域の安全に関する問題を提起したものである.リスクマネジメントや危険度マップの概念・および文化的視点からの安全の把握は,地域を対象とするばかりではなく,企業や設備,さらに個人の安全問題を明確にする手段となりうるものと思われる.
著者
高橋 英雄 植田 啓一 宮原 弘和 渡辺 紗綾 内田 詮三 鎗田 響子 村田 佳輝 板野 栄子 高山 明子 西田 和紀 猪股 智夫 矢口 貴志 佐野 文子 亀井 克彦
出版者
日本医真菌学会
雑誌
日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.34, 2007

水族館飼育下イルカのnon-<I>albicans Candida</I> spp.保菌が健康管理および観客への安全上問題となっているので、飼育されているイルカ20頭の呼気と飼育プール水の病原性酵母叢を昨年8月および本年2月に調査した。さらに飼育関係者24名の口腔内と観客席空中浮遊菌の病原性酵母叢の調査を本年2月に行った。保菌イルカは14頭 (70%)、分離株は<I>C. albicans</I>、<I>C. tropicalis</I>、<I>C. glabrata</I>で、1頭を除き2回の調査とも保有菌種は同一で、大多数の株はアゾール薬に耐性傾向を示した。また、4個体は1呼気あたり数十から数百の病原性酵母を噴出していた。飼育プール水の検査では8箇所中5ヵ所から<I>C. albicans</I>および<I>Candida</I> spp. など、飼育関係者の口腔からは24名中5名から<I>C. albicans</I>および<I>Candida</I> spp. などが分離され、一部にアゾール薬に耐性傾向を示す株も含まれていた。観客席空中からは<I>Candida</I> spp.など数株の酵母が分離された。しかし、病原性酵母を噴出しているイルカの呼気が観客に直接かかるような状況はなく、実際に観客席空中からイルカとの共通菌種が分離されなかったため、イルカショーで発生するエアロゾルによる観客への影響は少ないと思われる。一方、イルカ、飼育環境、飼育関係者との間では<I>C. albicans</I>が共通して分離されていたので、現在,遺伝子パターンの解析を進めている。また、イルカの真菌保有の有無は健康状態の指標となりうると思われた。
著者
村松 凌 高橋 英明
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.103-109, 2000 (Released:2007-07-09)
参考文献数
37
被引用文献数
2 1
著者
新矢 博美 芳田 哲也 高橋 英一 常岡 秀行 中井 誠一
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.75-88, 2003-02-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
25
被引用文献数
3 5

The effects of fencing uniforms (U) on thermoregulatory responses were analyzed in both practical field investigation (PFI) and laboratory experiment (LE) . In PFI, six fencers (college-aged) performed regular fencing practice wearing U and wearing a short-sleeved shirt and pants (T) in summer. Rectal temperature (Tr), chest skin temperature (Tch), mask temperature (Tmk), heart rate (HR) and sweat rate (SR) were measured during fencing practice. In LE, seven male college-aged subjects performed three sessions of 20-min cycling at light intensity (250 W/m2) in a room temperature maintained at 28 WBGT (wet bulb globe temperature) . Esophageal temperature (Tes), mean skin temperature (Tsk), mean body temperature (Tb), HR, and SR were measured during exercise wearing U and in a semi-nude condition (N) . In both PFI and LE, increases in Tch, Tsk, Tb, Tes, Tr and SR were significantly (p<0.001) greater when wearing U than when wearing T and N. In PFI, the maximal value of Tr correlated significantly with the maximal values of Tch (r=0.513, p<0.001) and SR (r=0.635, p<0.001) during practice wearing U and T. In LE, positive correlations between Tsk and Tes (r=0.797, p<0.001), and between Tb and SR (r=0.658, p<0.02) were found at the end of exercise wearing U and N. In PFI, although the Tsk decreased within a few minutes of a decrease in Tmk, a significant relationship between the decrease in Tmk and Tsk or Tr was not observed during fencing practice. These results demonstrate that when wearing U, a higher skin temperature induces core temperature elevation, and higher skin and core temperatures are associated with increases in SR and HR during exercise in a hot environment. Thus, wearing light clothing during exercise, and taking off the fencing jacket and mask during rest periods would be recommended to reduce the heat stress during fencing practice in hot environments.
著者
高橋 英輝 川村 直子 久納 孝彦
出版者
日本ばね学会
雑誌
ばね論文集 (ISSN:03856917)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.51, pp.35-43, 2006 (Released:2006-11-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Coiled wave springs (CWS) are considered as multiple layered waved washers. They are light but powerful in limited spaces. In recent years, CWS have been applied to clutches of automobiles and expected to be applied to other uses. The formulas on the spring rates and stresses of CWS have been presented by an American spring maker of Smalley Steel Ring Company, Nishio, and Japan Spring Manufacturers Association (for short, JSMA). But none of them are practical, because the accuracy is not enough. Moreover the derivations of the formulas are not clear in the case of Smalley and JSMA. It has been observed that CWS show nonlinear spring characteristics in large deflection, however, the cause has not been made clear. In this research, spring rates and stresses for CWS are analyzed theoretically. A cause of the nonlinear spring characteristics is made clear, too. Then empirical formulas on the spring rates and stresses are derived by comparing the theoretical results with experiments and FEM analysis.